総務省・新着情報

会見発言記事
松本総務大臣閣議後記者会見の概要
令和5年6月13日

冒頭発言

地方職員共済組合のマイナンバー誤登録
 
  地方職員共済組合のマイナンバーの誤登録について、まずご報告を申し上げます。

  昨日、事務方から公表いたしましたとおり、地方職員共済組合が、人為的な入力ミスによりまして、元組合員の年金情報に誤ったマイナンバーを紐付けたことにより、他人のマイナポータルで当該元組合員の年金情報が表示されたという事案が1件確認されたところでございます。
  本事案が発生した地方職員共済組合においては、情報が表示されないようにする措置を実施するとともに対象の方へのお詫びや説明を昨日までに終えて、本日、公表したと報告を受けております。また、年金の支給額や掛金額に影響することはないとの報告も受けております。
  ただやはり、マイナポータルにおいて、本来ご自身の情報を確認するところに別人の情報が表示されていたということが発生しておりまして、個人情報の問題が発生したと申し上げざるをえず、遺憾に思っているところでございます。
  この件につきましては、総理からご指示がありまして、総務省としては具体策を検討し、本日、所管している全共済組合、地方職員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会、東京都職員共済組合でございますが、これに対しまして新規誤りの発生防止と既存データの総点検を図ることを指示したところでございます。
  紐付けを誤った原因としましては、地方職員共済組合において元組合員の情報をシステムに登録する際に、元組合員からマイナンバーを取得していなかったことによるものでございまして、この時にあたって氏名などをもとにJ-LISに照会を行って元組合員のマイナンバーを確認をしておりました。その際に誤った氏名で照会を行った結果、生年月日や性別が全く同じ別人が合致してしまい、その人のマイナンバーを登録してしまったものでございまして、住所の確認が十分ではなかったのではないかと思っております。
  新規の誤りを防止するために、資格取得・裁定請求に関する情報をシステムに登録するときに、マイナンバーを記載いただくことを徹底することとし、関係省令の改正も進めたいと思っております。提出いただいたマイナンバーが正確かどうかを確認するために、全件にわたり、マイナンバーをもとにJ-LISに照会を実施し、これにより取得した5情報と登録する5情報を照合いたします。
  また、既存データの総点検につきましては、全共済組合においてマイナンバーをもとにJ-LIS照会を行った上で、照会結果の5情報が本人の5情報と一致することを確認いたします。一致が確認できない場合に、該当者本人にマイナンバーを確認できる資料の提供をお願いするところでございます。総点検の結果は、7月末までに共済組合から作業結果の報告を求めてまいります。
マイナンバーを安心してご利用いただけるように、必要な対応に関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
 
  私からは以上です。

質疑応答

地方職員共済組合のマイナンバー誤登録

問:
 先ほど発言にもあったように、マイナンバーカードを巡る一連のトラブルについてですが、カードの普及を急がせすぎたためではないかという意見があります。今回のミスについてもそうしたことが要因だとお考えになりますでしょうか。
答:
  一連のトラブル、それぞれ原因がございますので、一連のトラブル全体についてはコメントを申し上げられませんが、今回の事案については、これは元組合員の方が年金受給権が発生したときにマイナンバーの登録を行ったもので、令和3年12月に生じたものでございまして、マイナンバーカードの普及が大きく伸びた時期よりも前の、令和4年よりは前の時期であるかと思っております。
  なお、年金保険者によるマイナンバーの登録は平成28年11月以降に開始されているところでございまして、マイナンバーカードの普及促進とは連動したものではなく、マイナンバー制度の中でこれまで進めてきたものだと理解しています。

問:
  今回の入力ミスは、人為的なミスということだと思いますが、再発防止策で人の手入力を排除してシステム上だけで完結するようなものにしていかないと人為的ミスは防げないと思いますが、改めてこのへんの防止策について、人為的ミスを介入させないような対策ということについてどのようにお考えでしょうか。
答:
  おっしゃったとおり、データ連携といった形も一つの形かとは思いますが、今回のことは、まず、当事者といいますか、元組合員の方の情報をシステムに登録する際に、元組合員の方からマイナンバーを、いわば書いて出していただいていなかったことが一つの原因ではないかと私どもは考えておりまして、マイナンバーを書かずに年金の手続きをお進めいただく中で、マイナンバーを登録するにあたっては、共済組合の方がJ-LISに照会をして行った。ただ、そのときに住所の照会・照合が十分でなかったために、名前と性別と生年月日が一致しただけでと言ったらあれですが、住所を十分に確認せずに一致した方がいたのでその方のマイナンバーを登録してしまったということでございます。
  なお、私がちょっと、正確ではありませんが、聞いたところでは、そもそも名前も実は入力した際に間違っていたという話もありまして、ご本人からマイナンバーを出していただいていると、まずマイナンバーで確認ができると思いますので、私どもとしてはやはりマイナンバーと紐付ける場合に、ご本人からマイナンバーをお示しいただくようにするということを進めていくということがまず第一歩ということで、今準備をしているということでございます。

問:
  省令改正で義務付けるということは。
答:
  省令改正でこれを必要事項にしていこうと思っていますが、省令改正に先立って速やかに、是非マイナンバーを出していただくようにと共済組合の方には要請をさせていただいているところでございます。

問:
  ありがとうございました。
答:
  はい、ありがとうございます。

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