経産省・新着情報

2023年6月6日

6月5日から6月9日にかけて、経済産業省及び日ASEANの関係機関は、「日ASEANビジネスウィーク2023」を開催します。
初日である6月5日には、オープニングセッションにおいて西村経済産業大臣、カオ・キムホンASEAN事務総長の他、日ASEANの経済界代表・閣僚等からの挨拶に始まり、オープンイノベーションの創出等に向けた協力文書の交換、日ASEANの新たな経済関係の在り方、未来を担う若いビジネスリーダーズ達が語る日ASEANが持つ可能性、変化する世界情勢の中での日本とASEANの役割といった内容について、個別セッションが行われました。
引き続き、6月9日まで日ASEANの経済関係についての様々なセッションをお届けいたします。

1.日ASEANビジネスウィーク2023

初日である6月5日には、オープニングセッションにおいて西村経済産業大臣、カオ・キムホンASEAN事務総長、アグス・インドネシア工業大臣、パスクアル・フィリピン貿易産業大臣、アルシャドASEANビジネス諮問評議会(ASEAN-BAC)議長、小林日本商工会議所会頭、西村東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)事務総長からの挨拶に始まり、4つの協力文書の交換を行いました。

その後、日ASEANの産官学の皆様の参加のもと、6月5日に公開した日ASEAN経済共創ビジョン中間とりまとめを基にした日ASEAN経済関係の将来に向けた方向性、年末に開催する日ASEANのヤングビジネスリーダーズサミット・Z世代ビジネスリーダーズサミットに向けた日ASEANが持つ可能性についての意見交換、変化する世界情勢の中での日本とASEANの役割といったテーマでの個別セッションが行われました。

オープニングセッションにおける西村経済産業大臣の挨拶の主なポイントは以下のとおりです。

  • 活力にあふれ、変化著しいASEANと高い技術を持つ日本が協力し、共に未来を創っていくことが日ASEAN経済関係の目指すべき方向性だと確信し、日ASEAN経済共創ビジョンを公表した。
  • カーボンニュートラルな社会をASEANと共創するため、アジア・ゼロエミッション共同体構想などを通じ、再生可能エネルギーの導入などの具体的なプロジェクトを推進していく。
  • ファストトラックピッチなどのイベント開催によって、日ASEANの大企業とスタートアップの出会いの場を作ることで、日ASEANをイノベーション創出の一大中心地としていく。
  • こうした取り組みを支える人のつながりを作るため、日ASEANの若いビジネスリーダーや社会起業家などを招聘し、「日ASEANヤングビジネスリーダーズサミット」「Z世代ビジネスリーダーズサミット」を開催する。
  • ビジョンの実現に向け、JETROとASEAN-BAC、NEXIと三菱UFJ銀行が、それぞれ、ビジョンの実現に向けて協力文書に署名することを歓迎。

6月7日以降の登録は日ASEANビジネスウィークのページ外部リンクからお願いします。(7日からはオンラインセッションのみになります)

2.日ASEAN共創ファストトラック・イニシアティブの開催(タイ及びインドネシアについて)

経済産業省及びジェトロでは、日ASEAN友好協力50周年となる本年に、ASEAN各国の政府系機関との共同で、日ASEAN双方のスタートアップと大企業との協業によるオープンイノベーション創出を後押しする施策を「日ASEAN共創ファストトラック・イニシアティブ」として開始しました。

日ASEAN共創ファストトラック・イニシアティブを通じて、日ASEANのスタートアップにとっては、(1)ジェトロ等の日本の関係機関だけでなくASEANの政府系機関による支援機会が得られるとともに、(2)日本の大企業だけでなく在ASEANの大企業も含む幅広いスタートアップ・エコシステムへのアクセス機会が得られます。

経済産業省及びジェトロは、日ASEAN共創ファストトラック・イニシアティブを通じて、日ASEAN相互の成長に向けたオープンイノベーションを促進し、グローバルなイノベーション創出をリードしていきます。

今後の予定:詳細はジェトロの各イベントのウェブサイト(下記)をご覧ください。

【タイ】応募締切:7月2日 ファイナリストによるピッチイベント:8月7日(予定)

タイにおいては、タイ投資委員会及びエネルギー省とともに、PTT(タイ石油公社)グループとの共催で「Zest Thailand Thailand-Japan Fast Track Pitch Event 2023」を開催します。本イベントでは、日系企業4社及びPTTグループがチャレンジオーナーとなり、現在、スタートアップからの提案を募集しています。

登録サイト外部リンク

【インドネシア】 応募締切:7月31日 ファイナリストによるピッチイベント:9月1日(予定)

インドネシアにおいては、経済調政府との共催で、日本とインドネシアの企業がチャレンジオーナーとなり、スタートアップからの提案の募集を本日より開始しました。

登録サイト外部リンク

3.ヤングビジネスリーダーズサミットとZ世代ビジネスリーダーズサミットの開催

経済産業省、ジェトロ及びASEANビジネス諮問評議会は、日本とASEANの次代を担う新たな「つながり」を創るため、本年12月に日ASEANヤングビジネスリーダーズサミットを共同で主催します。同サミット開催に向けて、ジェトロとASEANビジネス諮問評議会との間で、緊密に協力していくことに合意をし、ASEANビジネスウィークのオープニングセッションにおいて、MOUを交換しました。

同サミットは、日本とASEANにおける将来のビジネスリーダーとなることが期待される人材同士が、両地域における社会課題に対して、共同で解決策を議論・提言することにより、相互の理解・信頼関係の構築・強化を図ることを目的としています。

日ASEANビジネスウィークでは、同サミットの企画運営委員会の共同委員長を務める新浪剛史経済同友会代表幹事・サントリーホールディングス株式会社代表取締役社長から開催に向けた期待を込めた挨拶を頂戴しました。

4.日ASEANの経済関係の深化に向けた協力文書等

西村経済産業大臣、カオ・キムホンASEAN事務総長、アグス・インドネシア工業大臣、パスクアル・フィリピン貿易産業大臣の立ち合いの下、ジェトロとASEANビジネス諮問評議会(ASEAN-BAC)、株式会社三菱UFJ銀行と株式会社日本貿易保険がそれぞれ署名した協力文書が交換されました。

交換された文書は以下の4つです。

【ジェトロとASEANビジネス諮問評議会】

(1)日ASEANヤングビジネスリーダーズサミット等の開催に係る協力
(2)日ASEAN共創ファストトラック・イニシアティブ推進に係る協力
(3)アジア・ゼロエミッション共同体構想及びASEAN Net Zero Hub推進に係る協力

【株式会社三菱UFJ銀行と株式会社日本貿易保険】

(4)アジア・ゼロエミッション共同体等に関するBlended Financeを用いたファイナンススキームの検討推進に関する基本協定書

 

5.二国間会談等

(1) ASEAN-BAC アルシャド・ラシッド議長(インドネシア商工会議所(KADIN)会頭)との会談

先述の3つのJETROとASEAN-BACのMOUの交換につき、日ASEANの経済界が連携してプロジェクトを進めることの重要性を確認し、若者たちのネットワーク構築、オープンイノベーションの促進、アジア地域の脱炭素化等に向け、具体的な取組を進めることで一致しました。

 

(2) インドネシア共和国 アグス工業大臣との会談

エネルギーを含めた二国間協力、日ASEAN協力、通商政策などについて意見交換を行うとともに、両国の経済関係をより一層深化させていくことを確認しました。

 

(3) フィリピン共和国 アルフレド・パスクアル貿易産業大臣との会談

自動車、エレクトロニクス等の重点産業分野の協力、及びイノベーション創出に向けた連携を強化させていくことを確認するとともに、日ASEAN協力の方向性や通商関係についても意見交換を行いました。

 

(4) ASEAN事務局 カオ・キムホンASEAN事務総長との会談

日ASEANの経済界で策定する日ASEAN経済共創ビジョンと、ビジョンを踏まえて政府で策定する新たなアクションプランについて議論を深めるとともに、エネルギー協力やRCEP等についても意見交換を行い、日ASEAN友好協力50周年を機に、日本とASEANの連携を一層深めることで一致しました。

 

担当

通商政策局アジア大洋州課長 福地
担当者:加畑、田村、石丸
電話:03-3501-1511(内線 3011)
メール:bzl-ne-tsusei-ataika★meti.go.jp
※ [★]を[@]に置き換えてください。

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