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2023年5月30日

5月30日(火曜日)、太田経済産業副大臣は訪日中のイービー カナダ・ブリティッシュコロンビア(BC)州首相の表敬を受け、エネルギー分野及び研究開発分野での協力を確認しました。

太田経済産業副大臣とイービーBC州首相は、経済産業省とBC州政府の具体的な協力について、意見交換を実施し、その結果以下の内容を確認しました。なお、BC州政府からも同じ内容のニュースリリースが発出される予定です。

BC州は豊富なエネルギー・鉱物資源を有し、その地理的特性は、日本やアジア全体との強固な貿易関係を支えるものです。経済産業省とBC州政府(以下、「両者」)は、エネルギー安全保障の強化とカーボンニュートラル実現を目指すため、個別の地域事情に応じた多様で現実的なエネルギートランジションを進め、エネルギー分野での協力を深化させることが重要との認識を共有しました。そのために、両者は、再エネ、省エネ、水素/アンモニア、CCUS/カーボンリサイクル等の多様な技術とエネルギー源を活用した、それぞれのエネルギートランジション計画について意見交換を行いました。

両者は、特にエネルギー・鉱物資源分野の開発プロジェクト等において、BC州における許認可プロセスに係る要素についての意見交換や先住民コミュニティとの意義ある関わりの促進に向けて、協力を継続していくことを確認しました。またBC州政府は、日本からの投資を歓迎し、事業が円滑に進むよう引き続き尽力することを確認しました。

両者は、「LNGカナダ」プロジェクトを始めとするLNGへの投資やガス開発に関する協力が、双方の気候変動対策目標及びカーボンニュートラリティ達成に向けた計画に沿ったものであることの重要性を共有しました。またBC州政府は、州内のLNG開発プロジェクトは、州の新しいエネルギー枠組みに合致したものでなければならないと言及しました。

両者は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とBC州政府との間の相互協力に関する合意書(MOU)の延長を歓迎し、同MOUの下での両者のBC州における天然ガス、水素、アンモニア、CCUS、原料炭及び鉱物資源の潜在的ビジネス機会並びに関連技術開発を見出すための相互協力を更に進めていくことを確認しました。

両者は、エネルギー・サプライチェーンにおける脱炭素化の必要性に鑑み、水素燃料電池の研究開発を始めとするクリーンテクノロジーの分野における企業連携を後押ししていくことを確認しました。

BC州は、カナダ連邦政府からデジタル技術分野でのイノベーション・スーパークラスターに認定されており、日系企業も多く進出しています。両者は、AI・量子などの先端技術の研究開発分野での協力深化を通じて産業技術の進展に寄与するため、引き続き緊密に情報交換を行い、日本とBC州の企業・研究機関の連携を活発化させていくことを確認しました。

産学共同研究を公的資金で支援するマイタクス(Mitacs:BC州に本部を置くNGO)と一般社団法人産学協働イノベーション人材育成協議会は、より高度な研究開発人材交流の枠組みを日本とカナダとの間で組成すべく、連携可能性を模索しています。経済産業省とBC州政府は、研究開発人材の交流を通じた国際産学連携の重要性を確認し、国境を越えた人材開発の機会を生み出す取り組みを推進していくため、両機関による情報交換を後押しすることを確認しました。

 

担当

通商政策局 米州課長 佐伯
担当者:内野、長尾、髙岡
電話:03-3501-1511(内線 2991~2995)
メール:bzl-s-tsusei-beishu-koho★meti.go.jp
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