議案審議経過情報

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項目 内容
議案提出者 内閣
衆議院審議時会派態度 全会一致
衆議院審議時賛成会派 自由民主党・無所属の会; 立憲民主党・無所属; 日本維新の会; 公明党; 国民民主党・無所属クラブ; 日本共産党; 有志の会; れいわ新選組
衆議院審議時反対会派
議案受理年月日 2023-02-28
公布年月日 2023-05-17

要項または提出時法律案

第二一一回
閣第二七号
   不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律案
 不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。
 目次中「第二十五条」を「第二十一条」に、「第二十六条-第二十八条」を「第二十二条-第二十四条」に、「第五節 報告の徴収及び立入検査等(第二十九条)」を

第五節 報告の徴収及び立入検査等(第二十五条)

 

 

第六節 是正措置計画の認定等(第二十六条-第三十三条)

に、「差止請求権等」を「差止請求等」に、「第三十条」を「第三十四条・第三十五条」に、「第三十一条・第三十二条」を「第三十六条・第三十七条」に、「第三十三条-第三十五条」を「第三十八条-第四十五条」に、「第三十六条-第四十一条」を「第四十六条-第五十二条」に改める。
 第二条第一項中「第三十一条」を「第三十六条」に改め、同条第二項ただし書中「第四十条」を「第五十一条」に改める。
 第七条第二項中「命令」の下に「(以下「措置命令」という。)」を加え、同条に次の一項を加える。
3 措置命令は、措置命令書の謄本を送達して行う。
 第八条に次の三項を加える。
4 第一項の規定により課徴金の納付を命ずる場合において、当該事業者が当該課徴金対象行為に係る課徴金の計算の基礎となるべき事実について第二十五条第一項の規定による報告を求められたにもかかわらずその報告をしないときは、内閣総理大臣は、当該事業者に係る課徴金対象期間のうち当該事実の報告がされず課徴金の計算の基礎となるべき事実を把握することができない期間における第一項に定める売上額を、当該事業者又は当該課徴金対象行為に係る商品若しくは役務を供給する他の事業者若しくは当該商品若しくは役務の供給を受ける他の事業者から入手した資料その他の資料を用いて、内閣府令で定める合理的な方法により推計して、課徴金の納付を命ずることができる。
5 事業者が、基準日から遡り十年以内に、課徴金納付命令(当該課徴金納付命令が確定している場合に限る。)を受けたことがあり、かつ、当該課徴金納付命令の日以後において課徴金対象行為をしていた者であるときにおける第一項の規定の適用については、同項中「百分の三」とあるのは、「百分の四・五」とする。
6 前項に規定する「基準日」とは、同項に規定する課徴金対象行為に係る事案について、次に掲げる行為が行われた日のうち最も早い日をいう。
 一 報告徴収等(第二十五条第一項の規定による報告の徴収、帳簿書類その他の物件の提出の命令、立入検査又は質問をいう。第十二条第四項において同じ。)
 二 第三項の規定による資料の提出の求め
 三 第十五条第一項の規定による通知
 第九条中「前条第一項」の下に「(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この節において同じ。)」を加え、「同項」を「同条第一項」に改める。
 第十条第一項中「金銭」の下に「(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第三条第七項に規定する第三者型発行者が発行する同条第一項第一号の前払式支払手段その他内閣府令で定めるものであつて、金銭と同様に通常使用することができるものとして内閣府令で定める基準に適合するもの(以下この項において「金銭以外の支払手段」という。)を含む。以下この条及び次条第二項において同じ。)」を、「交付する措置(」の下に「金銭以外の支払手段を交付する措置にあつては、当該金銭以外の支払手段の交付を承諾した者に対し行うものに限る。」を加える。
 第十一条第二項中「を第八条第一項」の下に「若しくは第四項」を加える。
 第十二条第一項及び第二項中「第八条第一項」の下に「若しくは第四項」を加え、同条第四項中「(第二十九条第一項の規定による報告の徴収、帳簿書類その他の物件の提出の命令、立入検査又は質問をいう。以下この項において同じ。)」を削り、同条第六項中「及び第三項並びに」を「から第六項まで及び」に改める。
 第十五条第二項中「を消費者庁の事務所の掲示場に掲示する」を「(以下この項において「公示事項」という。)を内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、公示事項が記載された書面を消費者庁の掲示場に掲示し、又は公示事項を消費者庁の事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものを閲覧することができる状態に置く措置をとる」に、「掲示を始めた」を「当該措置をとつた」に改める。
 第二十一条から第二十四条までを削る。
 第二十五条を第二十一条とし、第二章第四節中第二十六条を第二十二条とし、第二十七条を第二十三条とする。
 第二十八条第一項中「第二十六条第一項」を「第二十二条第一項」に改め、同条を第二十四条とする。
 第二十九条第一項中「第七条第一項の規定による命令、課徴金納付命令又は前条第一項の規定による勧告を行う」を「この法律を施行する」に改め、第二章第五節中同条を第二十五条とする。
 第四十一条中「第三十条第三項」を「第三十四条第三項」に改め、同条を第五十二条とする。
 第四十条第一項中「第三十六条第一項」を「第四十六条第一項」に改め、同条を第五十一条とする。
 第三十九条中「第三十六条第一項」を「第四十六条第一項」に改め、同条を第五十条とする。
 第三十八条第一項第一号中「第三十六条第一項」を「第四十六条第一項」に改め、同項第二号中「前条 同条」を「前二条 各本条」に改め、同条第二項中「次の各号」を「前項各号」に改め、同項各号を削り、同条を第四十九条とする。
 第三十七条中「第二十九条第一項」を「第二十五条第一項」に、「者は」を「ときは、当該違反行為をした者は」に改め、同条を第四十七条とし、同条の次に次の一条を加える。
第四十八条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。
 一 自己の供給する商品又は役務の取引における当該商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると一般消費者を誤認させるような表示をしたとき。
 二 自己の供給する商品又は役務の取引における当該商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者を誤認させるような表示をしたとき。
 第三十六条第一項中「第七条第一項の規定による命令」を「措置命令」に、「者は」を「ときは、当該違反行為をした者は」に改め、同条を第四十六条とする。
 第五章中第三十五条を第四十条とし、同条の次に次の五条を加える。
 (外国執行当局への情報提供)
第四十一条 内閣総理大臣は、この法律に相当する外国の法令を執行する外国の当局(次項及び第三項において「外国執行当局」という。)に対し、その職務(この法律に規定する職務に相当するものに限る。次項において同じ。)の遂行に資すると認める情報の提供を行うことができる。
2 前項の規定による情報の提供については、当該情報が当該外国執行当局の職務の遂行以外に使用されず、かつ、次項の同意がなければ外国の刑事事件の捜査(その対象たる犯罪事実が特定された後のものに限る。)又は審判(同項において「捜査等」という。)に使用されないよう適切な措置がとられなければならない。
3 内閣総理大臣は、外国執行当局からの要請があつたときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、第一項の規定により提供した情報を当該要請に係る外国(第三号において「要請国」という。)の刑事事件の捜査等に使用することについて同意をすることができる。
 一 当該要請に係る刑事事件の捜査等の対象とされている犯罪が政治犯罪であるとき、又は当該要請が政治犯罪について捜査等を行う目的で行われたものと認められるとき。
 二 当該要請に係る刑事事件の捜査等の対象とされている犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、その行為が日本国の法令によれば罪に当たるものでないとき。
 三 日本国が行う同種の要請に応ずる旨の要請国の保証がないとき。
4 内閣総理大臣は、前項の同意をする場合においては、あらかじめ、同項第一号及び第二号に該当しないことについて法務大臣の確認を、同項第三号に該当しないことについて外務大臣の確認を、それぞれ受けなければならない。
 (送達書類)
第四十二条 送達すべき書類は、この法律に規定するもののほか、内閣府令で定める。
 (送達に関する民事訴訟法の準用)
第四十三条 書類の送達については、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第九十九条、第百一条、第百三条、第百五条、第百六条、第百七条第一項(第一号に係る部分に限る。次条第一項第二号において同じ。)及び第三項、第百八条並びに第百九条の規定を準用する。この場合において、同法第九十九条第一項中「執行官」とあり、及び同法第百七条第一項中「裁判所書記官」とあるのは「消費者庁の職員」と、同項中「最高裁判所規則」とあるのは「内閣府令」と、同法第百八条中「裁判長」とあり、及び同法第百九条中「裁判所」とあるのは「内閣総理大臣」と読み替えるものとする。
 (公示送達)
第四十四条 内閣総理大臣は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。
 一 送達を受けるべき者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合
 二 前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合
 三 外国においてすべき送達について、前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定によることができず、又はこれによつても送達をすることができないと認めるべき場合
 四 前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
2 公示送達は、送達すべき書類を送達を受けるべき者にいつでも交付すべき旨を内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、その旨が記載された書面を消費者庁の掲示場に掲示し、又はその旨を消費者庁の事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものを閲覧することができる状態に置く措置をとることにより行う。
3 公示送達は、前項の規定による措置をとつた日から二週間を経過することによつて、その効力を生ずる。
4 外国においてすべき送達についてした公示送達にあつては、前項の期間は、六週間とする。
 (電子情報処理組織の使用)
第四十五条 消費者庁の職員が、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第九号に規定する処分通知等であつてこの法律又は内閣府令の規定により書類を送達して行うこととしているものに関する事務を、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律第七条第一項の規定により同法第六条第一項に規定する電子情報処理組織を使用して行つたときは、第四十三条において読み替えて準用する民事訴訟法第百九条の規定による送達に関する事項を記載した書面の作成及び提出に代えて、当該事項を当該電子情報処理組織を使用して消費者庁の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。)に備えられたファイルに記録しなければならない。
 第三十四条第二項中「第三十二条」を「第三十七条」に、「第三十一条第一項」を「第三十六条第一項」に改め、同条を第三十九条とする。
 第三十三条第三項中「第七条第一項の規定による命令」を「措置命令」に、「第二十八条第一項」を「第二十四条第一項」に、「第二十九条第一項」を「第二十五条第一項」に改め、同条を第三十八条とする。
 第四章中第三十二条を第三十七条とし、第三十一条を第三十六条とする。
 第三十条に見出しとして「(差止請求権等)」を付し、同条第一項中「この条及び第四十一条において単に」を削り、第三章中同条を第三十四条とし、同条の次に次の一条を加える。
 (資料開示要請等)
第三十五条 適格消費者団体は、事業者が現にする表示が前条第一項第一号に規定する表示に該当すると疑うに足りる相当な理由があるときは、内閣府令で定めるところにより、当該事業者に対し、その理由を示して、当該事業者のする表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を開示するよう要請することができる。
2 事業者は、前項の資料に営業秘密(不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)第二条第六項に規定する営業秘密をいう。)が含まれる場合その他の正当な理由がある場合を除き、前項の規定による要請に応じるよう努めなければならない。
 第三章の章名中「差止請求権等」を「差止請求等」に改める。
 第二章に次の一節を加える。
    第六節 是正措置計画の認定等
 (継続中の違反被疑行為に係る通知)
第二十六条 内閣総理大臣は、第四条の規定による制限若しくは禁止又は第五条の規定に違反する行為があると疑うに足りる事実がある場合において、その疑いの理由となつた行為について、一般消費者による自主的かつ合理的な商品及び役務の選択を確保する上で必要があると認めるときは、当該疑いの理由となつた行為をしている者に対し、次に掲げる事項を書面により通知することができる。ただし、措置命令に係る行政手続法第三十条の規定による通知又は第十五条第一項の規定による通知をした後は、この限りでない。
 一 当該疑いの理由となつた行為の概要
 二 違反する疑いのある法令の条項
 三 次条第一項の規定による認定の申請をすることができる旨
 (是正措置計画に係る認定の申請等)
第二十七条 前条の規定による通知を受けた者は、疑いの理由となつた行為及びその影響を是正するために必要な措置を自ら策定し、実施しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その実施しようとする措置(以下この条及び第二十九条第一項第一号において「是正措置」という。)に関する計画(以下この条及び同号において「是正措置計画」という。)を作成し、これを当該通知を受けた日から六十日以内に内閣総理大臣に提出して、その認定を申請することができる。
2 是正措置計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 是正措置の内容
 二 是正措置の実施期限
 三 その他内閣府令で定める事項
3 内閣総理大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その是正措置計画が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、その認定をするものとする。
 一 是正措置が疑いの理由となつた行為及びその影響を是正するために十分なものであること。
 二 是正措置が確実に実施されると見込まれるものであること。
4 前項の認定は、文書によつて行わなければならない。
5 第三項の認定は、その名宛人に認定書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。
6 内閣総理大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その是正措置計画が第三項各号のいずれかに適合しないと認めるときは、これを却下しなければならない。
7 第四項及び第五項の規定は、前項の規定による処分について準用する。この場合において、第五項中「認定書」とあるのは、「不認定書」と読み替えるものとする。
8 第三項の認定を受けた者は、当該認定に係る是正措置計画を変更しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
9 第三項から第七項までの規定は、前項の変更の認定について準用する。
 (是正措置計画に係る認定の効果)
第二十八条 第七条第一項及び第八条第一項の規定は、内閣総理大臣が前条第三項の認定(同条第八項の変更の認定を含む。次条において同じ。)をした場合における当該認定に係る疑いの理由となつた行為については、適用しない。ただし、次条第一項の規定による当該認定の取消しがあつた場合は、この限りでない。
 (是正措置計画に係る認定の取消し等)
第二十九条 内閣総理大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、第二十七条第三項の認定を取り消さなければならない。
 一 第二十七条第三項の認定を受けた是正措置計画に従つて是正措置が実施されていないと認めるとき。
 二 第二十七条第三項の認定を受けた者が虚偽又は不正の事実に基づいて当該認定を受けたことが判明したとき。
2 第二十七条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による同条第三項の認定の取消しについて準用する。この場合において、同条第五項中「認定書」とあるのは、「取消書」と読み替えるものとする。
3 第一項の規定による第二十七条第三項の認定の取消しがあつた場合において、当該取消しが第十二条第七項に規定する期間の満了する日の二年前の日以後にあつたときは、当該認定に係る疑いの理由となつた行為に対する課徴金納付命令は、同項の規定にかかわらず、当該取消しの日から二年間においても、することができる。
 (既往の違反被疑行為に係る通知)
第三十条 内閣総理大臣は、第四条の規定による制限若しくは禁止又は第五条の規定に違反する行為があると疑うに足りる事実が既になくなつている場合においても、その疑いの理由となつた行為について、一般消費者による自主的かつ合理的な商品及び役務の選択を確保する上で必要があると認めるときは、第一号に掲げる者に対し、第二号に掲げる事項を書面により通知することができる。ただし、措置命令に係る行政手続法第三十条の規定による通知又は第十五条第一項の規定による通知をした後は、この限りでない。
 一 次に掲げる者
  イ 当該疑いの理由となつた行為をした者
  ロ 当該疑いの理由となつた行為をした者が法人である場合において、当該法人が合併により消滅したときにおける合併後存続し、又は合併により設立された法人
  ハ 当該疑いの理由となつた行為をした者が法人である場合において、当該法人から分割により当該疑いの理由となつた行為に係る事業の全部又は一部を承継した法人
  ニ 当該疑いの理由となつた行為をした者から当該疑いの理由となつた行為に係る事業の全部又は一部を譲り受けた者
 二 次に掲げる事項
  イ 当該疑いの理由となつた行為の概要
  ロ 違反する疑いのあつた法令の条項
  ハ 次条第一項の規定による認定の申請をすることができる旨
 (影響是正措置計画に係る認定の申請等)
第三十一条 前条の規定による通知を受けた者は、疑いの理由となつた行為による影響を是正するために必要な措置を自ら策定し、実施しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その実施しようとする措置(以下この条及び第三十三条第一項第一号において「影響是正措置」という。)に関する計画(以下この条及び同号において「影響是正措置計画」という。)を作成し、これを当該通知を受けた日から六十日以内に内閣総理大臣に提出して、その認定を申請することができる。
2 影響是正措置計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 影響是正措置の内容
 二 影響是正措置の実施期限
 三 その他内閣府令で定める事項
3 内閣総理大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その影響是正措置計画が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、その認定をするものとする。
 一 影響是正措置が疑いの理由となつた行為による影響を是正するために十分なものであること。
 二 影響是正措置が確実に実施されると見込まれるものであること。
4 第二十七条第四項及び第五項の規定は、前項の認定について準用する。
5 内閣総理大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その影響是正措置計画が第三項各号のいずれかに適合しないと認めるときは、これを却下しなければならない。
6 第二十七条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による処分について準用する。この場合において、同条第五項中「認定書」とあるのは、「不認定書」と読み替えるものとする。
7 第三項の認定を受けた者は、当該認定に係る影響是正措置計画を変更しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
8 第三項から第六項までの規定は、前項の変更の認定について準用する。
 (影響是正措置計画に係る認定の効果)
第三十二条 第七条第一項及び第八条第一項の規定は、内閣総理大臣が前条第三項の認定(同条第七項の変更の認定を含む。次条において同じ。)をした場合における当該認定に係る疑いの理由となつた行為については、適用しない。ただし、次条第一項の規定による当該認定の取消しがあつた場合は、この限りでない。
 (影響是正措置計画に係る認定の取消し等)
第三十三条 内閣総理大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、第三十一条第三項の認定を取り消さなければならない。
 一 第三十一条第三項の認定を受けた影響是正措置計画に従つて影響是正措置が実施されていないと認めるとき。
 二 第三十一条第三項の認定を受けた者が虚偽又は不正の事実に基づいて当該認定を受けたことが判明したとき。
2 第二十七条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による第三十一条第三項の認定の取消しについて準用する。この場合において、第二十七条第五項中「認定書」とあるのは、「取消書」と読み替えるものとする。
3 第一項の規定による第三十一条第三項の認定の取消しがあつた場合において、当該取消しが第十二条第七項に規定する期間の満了する日の二年前の日以後にあつたときは、当該認定に係る疑いの理由となつた行為に対する課徴金納付命令は、同項の規定にかかわらず、当該取消しの日から二年間においても、することができる。
   附 則
 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 附則第四条の規定 公布の日
 二 第十五条第二項の改正規定 公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日
 (経過措置)
第二条 この法律による改正後の不当景品類及び不当表示防止法(次条において「新法」という。)第八条第四項から第六項までの規定は、不当景品類及び不当表示防止法第八条第一項に規定する課徴金対象行為(以下この条において「課徴金対象行為」という。)であって、この法律の施行の日(以下この条及び附則第八条において「施行日」という。)前に開始し施行日以後もやめていないもの及び施行日以後に開始するものについての課徴金の額(施行日前に開始し施行日以後もやめていない課徴金対象行為にあっては、施行日以後の課徴金対象行為に対応する部分に限る。)の算定について適用する。
第三条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日の前日までの間における新法第四十四条第二項及び第三項の規定の適用については、同条第二項中「内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、その旨が記載された書面を消費者庁の掲示場に掲示し、又はその旨を消費者庁の事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものを閲覧することができる状態に置く措置をとる」とあるのは「消費者庁の掲示場に掲示する」と、同条第三項中「措置をとつた」とあるのは「掲示を始めた」とする。
 (政令への委任)
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
 (検討)
第五条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
 (消費者契約法の一部改正)
第六条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。
  第十二条の二第一項及び第四十三条第二項第二号中「第三十条第一項」を「第三十四条第一項」に改める。
 (民事訴訟法等の一部を改正する法律の一部改正)
第七条 民事訴訟法等の一部を改正する法律(令和四年法律第四十八号)の一部を次のように改正する。
  附則第五十七条のうち不当景品類及び不当表示防止法第二十二条の改正規定を次のように改める。
   第四十三条を次のように改める。
   (送達に関する民事訴訟法の準用)
  第四十三条 書類の送達については、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百条第一項、第百一条、第百二条の二、第百三条、第百五条、第百六条、第百七条第一項(第一号に係る部分に限る。次条第一項第二号において同じ。)及び第三項並びに第百八条の規定を準用する。この場合において、同法第百条第一項中「裁判所」とあり、及び同法第百八条中「裁判長」とあるのは「内閣総理大臣」と、同法第百一条第一項中「執行官」とあり、及び同法第百七条第一項中「裁判所書記官」とあるのは「消費者庁の職員」と、同項中「最高裁判所規則」とあるのは「内閣府令」と読み替えるものとする。
  附則第五十七条のうち不当景品類及び不当表示防止法第二十四条の改正規定中「第二十四条」を「第四十五条」に改める。
 (調整規定)
第八条 施行日が刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(令和四年法律第六十八号)の施行の日前である場合には、同法第百三十八条第二号中「第三十六条及び第三十七条」とあるのは、「第四十六条及び第四十七条」とする。

     理 由
 最近における商品又は役務の取引に関する表示をめぐる状況に鑑み、一般消費者の利益の一層の保護を図るため、前に課徴金納付命令を受けたことがある事業者に対して課す課徴金の額を加算する措置、不当景品類及び不当表示防止法第五条の規定等に違反する疑いのある事業者が疑いの理由となった行為に係る是正措置計画の認定を受けたときは当該行為について措置命令等の規定を適用しないこととする措置等を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。