外務省・新着情報

冒頭発言

クーデターの影響を受けたミャンマー国民に対する人道支援

【林外務大臣】私(林大臣)から1件、御報告がございます。
 一昨年のクーデターから2年を迎えました2月1日、ミャンマー国軍は、緊急事態宣言の更なる延長を発表いたしました。これは、深刻に懸念すべき事態であり、この延長を含む昨今のミャンマー情勢に鑑み、国軍が主導する体制との間で、新規ODAは行わない方針としております。一方、ミャンマーの人々への人道支援が、引き続き、喫緊の課題でありますことから、ミャンマー国民に直接届く、国際機関やNGO等を経由した人道支援については、引き続き、積極的に行っていく考えです。
 クーデター以降、ミャンマーの人道状況は悪化の一途にありまして、1月25日に発表されたミャンマーに関する国連人道対応計画によりますと、国内避難民を含む1,760万人の人々が人道支援を必要としております。こうしたミャンマーの事態を受けて、日本政府として、今般、合計約6,030万ドルの追加的人道支援を行うことといたしました。
 具体的には、国連難民高等弁務官事務所、国連児童基金、国連世界食糧計画及びASEAN防災人道支援調整センターといった国際機関等を経由いたしまして、食料や医薬品、シェルター等の提供、さらには、水・衛生インフラ、栄養改善、医療サービス、教育アクセス、違法薬物対策等の支援を行うものであります。
 日本政府としては、ミャンマー側に、安全で阻害されない人道アクセスを認めるよう、引き続き求めていくとともに、今後も多様な支援を行っていく考えです。日本政府として、現下の困難に直面しているミャンマー国民に、引き続き、しっかりと寄り添ってまいります。
 私(林大臣)からは以上です。

G20外相会合及び日米豪印外相会合への出席

【共同通信 植田記者】G20についてお伺いします。大臣は、3月1日から2日にインドで開かれるG20外相会合に関しまして、国会の予算委員会に出席するため、欠席する見通しです。G7議長国として、ウクライナ結束に向けた結束などを確認する場でもあるG20に欠席することは、外交的な痛手だとの受け止めもありますが、大臣の考えをお伺いします。
 また、G20に合わせて開かれるクワッド外相会合の出席の見通しについてもお伺いします。

【林外務大臣】御指摘のG20外相会合への日本政府からの出席者については、諸般の事情を踏まえつつ、最終調整中でありますが、現時点で確定しておりません。
 いずれにせよ、今般のG20外相会合の場においては、G7議長国である我が国として、主張はしっかりと発信をしたいと、こう考えております。
 それから、クワッドについてですが、米国の発表のとおり、日米豪印外相会合について、3月3日にニューデリーで開催する方向で調整されております。
 日米豪印の取組は、基本的価値を共有する4か国間で連携し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けまして、幅広い分野で、様々な実践的協力を進めていくものでございます。日本としても、日米豪印の議論にしっかり参画していきます。
 日本の参加の在り方については、現在調整中でございます。

対露制裁

【読売新聞 阿部記者】対ロシア制裁についてちょっとお伺いいたします。今日の午前中、閣議で、先般、総理が表明された新たな対露制裁について、閣議了解されたと思いますけれども、先日の大臣、テレビ番組でも、その対露制裁に対する迂回を防ぐことが…。

【林外務大臣】何を防ぐこと?

【読売新聞 阿部記者】迂回を防ぐことが、重要だというお考えを示されたと思うんですけれども、今後、いわゆるその抜け穴を封じることの実効性をどう高めていくか、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。

【林外務大臣】第三国への制裁に関する今後の我が国の対応、これについて予断することは差し控えたいと思いますが、先日のG7首脳声明でも、第三国等に対しまして、ロシアへの支援を停止するよう求めたところであります。我が国としては、引き続き、関連情報の収集分析を行うとともに、G7を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。

G20外相会合の意義

【毎日新聞 竹内記者】先ほどのG20の関係でお伺いしたいんですけれども。大臣、先日のテレビ番組でも、ロシアによるウクライナ侵攻に関連して、G20の議長国であるインドに働きながら、グローバル・サウスと呼ばれる発展途上国・新興国などとの連携を図る考えを示されました。今回のG20の外相会合の意義について、どのように考えてらっしゃるか、もう一度お願いします。

【林外務大臣】G20の外相会議そのものの意義ということでお尋ねがございましたが、これは勿論、G20の外相が集まって、いろいろな議論をするということが、大変大事な機会であると、こういうふうに思っております。食料・開発・気候変動・エネルギー・保健、こういった課題について、国際経済協力に関するプレミア・フォーラムであるG20ということでございますので、こういったような議論をしっかりと行う、そういった意義があると考えております。

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