経産省・新着情報

2022年11月22日(火曜日)
10時4分~10時13分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

エネルギー需給実績

おはようございます。

私から冒頭1点申し上げます。

本日、令和3年度のエネルギー需給実績の速報値を公表いたします。

主なポイントを申し上げます。

第1に、コロナ禍からの需要回復などによりまして、最終エネルギー消費は前年度比で2.0%増加しております。エネルギー起源CO2排出量も1.2%(※1)増加であります。
ただ、このエネルギー排出量、コロナ前の2018年、2019年からはかなり減っておりますし、2013年(※2)基準年と比べましても20.7%減の数字であります。このまま2030年の46%削減、エネルギー起源のものは45%削減という目標の、一応その方向に向かって進んでいるということであります。
一次エネルギー供給量で申し上げますと、原子力、再エネが増加しております。化石燃料の割合は83.2%と、東日本大震災以降では最小となっております。

それから、発電電力量全体で3.2%、前年度比ですね。コロナ禍からの回復期ということでありますので増えておりますが、電源構成は、火力が3.5%減少して72.9%、再エネが0.5%増加し20.3%、そして原子力も再稼働が一部進んでおりますので、3.0%増加し6.9%ということになっております。

この結果、再エネ、原子力が増えておりますので、エネルギー自給率は2.1%増えまして13.4%となっております。

こうした結果を踏まえながら、エネルギーの安定供給とGXの推進、カーボンニュートラルに向けて引き続きその方策について検討を進めてまいります。年末に向けて加速していきたいと思っております。

詳細は、事務方から後ほど説明がありますし、また問い合わせいただければと思います。

私からは以上です。

質疑応答

COP27

Q:よろしくお願いいたします。

エネルギーの関連になります。

COP27の決定文書で、低排出エネルギーと再生可能エネルギーを含むクリーンエネルギーミックスをあらゆるレベルで強化すると、そういった重要性を指摘した文言が盛り込まれましたけれども、経産省としては、この低排出エネルギーとは具体的に何を指すと考えていらっしゃいますでしょうか。

また、今後のエネルギー政策、今回のCOP27が今後のエネルギー政策にどう影響すると見ていらっしゃるのか、そのあたりをお伺いできればと思います。

A:今回のCOP27におきましては、1.5度努力目標への決意、そして低排出、御指摘の低排出や再生可能エネルギーの増加によるものも含めて、締約国による世界の温室効果ガス排出の迅速、大幅、急速かつ持続的な削減の緊急的な必要性の強調ということが全体の決定に盛り込まれております。正に世界全体で気候変動対策を更に加速していくと、加速して進めていくということで合意がなされたものと理解をしております。日本としても、また経済産業省としても、しっかりと進めていきたいと考えております。

その上で、御指摘の低排出についてでありますが、COPの3か国で合意された明確な定義は存在をしておりません。各国の事情に応じて判断すべきものであると考えております。日本としては、2030年46%削減、50年カーボンニュートラル実現という野心的な目標を掲げております。引き続き、この排出量削減と併せてエネルギーの安定供給という、この二つの課題を両立させていく、そのことに向けてLNG、水素、アンモニア、CCUS、こうしたあらゆる選択肢を追求していきたいと考えております。

GX実行会議におきます岸田総理の御指示も踏まえて、再エネ、原子力などGXを進める上で不可欠な脱炭素電源、これを強化するための方策につきまして、検討を加速していきたいと考えております。

いずれにしても、ここに合意されましたように、世界全体で気候変動対策を加速していこうということが決定されておりますし、その決意の表れだと思いますので、日本としても、また経産省としても、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。

防衛産業

Q:昨日夜の防衛産業15社との意見交換についてお伺いさせてください。このタイミングで多くの人を一堂に集めて、経産省として意見交換した狙いというのを、ちょっと冒頭、発言とかがありましたけれども、改めてお聞かせください。

また、各社からの意見を大臣はどのように受け止めたかについても、改めて併せてお聞かせください。

以上です。

A:御指摘のように、昨日、防衛産業の大手企業、それから様々な部品、部材を提供する中堅、中小企業、それから、民生、防衛双方に利用される先進素材などを製造する企業、あるいは防衛ニーズに必要とされる新たな技術を持ったスタートアップの企業などを含めて、15社の防衛関連産業の企業の皆様と意見交換をさせていただきました。

防衛力強化のためには、強い防衛産業の基盤が不可欠であるということでありますと認識をしております。そうした中で、今回は、近々に有識者会議の報告書が公表されると承知をしておりますが、その有識者の報告書が提出されれば、それを踏まえて年末に向けて、いわゆる防衛3文書を策定しですね、そして、防衛力、安全保障3文書ですね、を策定し、防衛力の強化に向けた具体的な検討、取組が進められていくことになると思います。そうした中で産業を所管する経産省としてこうした防衛関連産業の声、ニーズを聞きながら、こうした具体的な検討に反映をさせていきたいということで今回意見交換の機会を持たせていただきました。

懇談会の中では、例えば、防衛産業の利益率の低さ、これは多くの企業が強調されていました。また、将来の事業見通しの不確実性、これも指摘がございました。正に事業環境のこの特殊性ですね、これについての指摘が多くありました。

また、装備移転を拡大するための方策、国の支援の在り方なども多くの意見がございました。

また、民生、防衛両面で活用可能な技術の取り込みの促進支援についても指摘がございました。私も幾つか質問しましたやり取りの中では、例えば撤退した企業の技術ですね、これのどういうふうに継承、引き継いでいくのか、残していくのかといった議論、それから、実績がないスタートアップ企業が、新しい革新的な技術を有している、これをどういうふうに活用していくのか、これまで実績がないとなかなか取り入れられなかった面もありますので、こういった点についても多くの企業から意見がございました。

こうした課題の重要性について、私自身、改めて認識を新たにしましたし、こうした産業界の実情を踏まえて、他省庁とも連携しながら、正に防衛産業の基盤強化に向けた具体的な政策、これを検討し、しっかりと進めていきたいと考えております。

(※1)実際の発言は、「1.0%」でしたが、事実関係を踏まえ上記のとおり修正しました。
(※2)実際の発言は、「2017年」でしたが、事実関係を踏まえ上記のとおり修正しました。

 

以上

最終更新日:2022年12月2日

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