議案審議経過情報

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項目 内容
議案提出者 内閣
衆議院審議時会派態度 多数
衆議院審議時賛成会派 自由民主党; 立憲民主党・無所属; 日本維新の会; 公明党; 国民民主党・無所属クラブ
衆議院審議時反対会派 日本共産党; 有志の会; れいわ新選組
議案受理年月日 2022-11-21
公布年月日 2022-12-09

要項または提出時法律案

第二一〇回
閣第二一号
   独立行政法人大学改革支援・学位授与機構法の一部を改正する法律案
 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構法(平成十五年法律第百十四号)の一部を次のように改正する。
 第三条中「学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する」及び「及び附則第十三条第一項第一号」を削り、「第十六条第一項第二号において」を「同号において」に、「学校教育法第百四条第七項」を「学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第百四条第七項」に改め、同条に次の一項を加える。
2 機構は、前項に規定するもののほか、文部科学大臣が定める第十六条の二第一項に規定する基本指針に基づいて学部等(大学の学部、学科及び研究科並びに高等専門学校の学科をいう。以下同じ。)の設置その他組織の変更に関する助成金の交付を行うことにより、中長期的な人材の育成の観点から特に支援が必要と認められる分野における教育研究活動の展開を促進し、もって我が国社会の発展に寄与することを目的とする。
 第十条中「、あらかじめ」を削る。
 第十六条第一項中「第三条」を「第三条第一項」に改め、同項第二号中「次条及び」を削り、同項第三号中「以下」を「第十八条第四項において」に改め、同条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、同条第二項中「前項第一号」を「第一項第一号」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 機構は、第三条第二項の目的を達成するため、次の業務を行う。
 一 次条第一項に規定する基本指針に基づき、大学若しくは高等専門学校の設置者又はこれらを設置しようとする者に対し、同条第二項第一号に規定する分野の学部等の設置その他文部科学省令で定める組織の変更(以下「設置等」という。)に必要な資金に充てるための助成金(以下「助成金」という。)を交付すること。
 二 前号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
 第十六条の次に次の四条を加える。
 (助成業務の実施に関する基本指針)
第十六条の二 文部科学大臣は、前条第二項第一号に掲げる業務(次条第一項及び第二項において「助成業務」という。)の実施に関する基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。
2 基本指針には、次に掲げる事項を定めるものとする。
 一 大学及び高等専門学校における修学の状況、社会経済情勢の変化、技術開発の動向その他の事情を踏まえ、中長期的な人材の育成の観点から特に学部等の設置等に関する支援が必要と認められる教育研究の分野
 二 助成金の交付の対象となる学部等の設置等の選定の方法に関する基本的な事項
 三 助成金の交付の方法に関する基本的な事項
3 文部科学大臣は、基本指針を定め、又は変更しようとするときは、審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。)で政令で定めるものの意見を聴かなければならない。
4 文部科学大臣は、基本指針を定め、又は変更したときは、その基本指針を公表しなければならない。
 (助成業務の実施に関する方針)
第十六条の三 機構は、基本指針に即して、助成業務の実施に関する方針(以下この条において「実施方針」という。)を定め、文部科学大臣の認可を受けなければならない。実施方針を変更しようとするときも、同様とする。
2 実施方針には、助成金の交付の対象となる学部等の設置等の選定の方法、助成金の交付の方法その他助成業務を実施するために必要な事項として文部科学省令で定めるものを定めるものとする。
3 文部科学大臣は、実施方針の内容が基本指針に適合するときは、認可するものとする。
4 機構は、第一項の認可を受けたときは、その実施方針を公表しなければならない。
 (基金)
第十六条の四 機構は、第十六条第二項に規定する業務(以下「助成業務等」という。)に要する費用に充てるために基金を設け、第四項の規定により交付を受けた補助金の金額及び基金に充てることを条件として政府以外の者から出えんされた金額の合計額に相当する金額をもってこれに充てるものとする。
2 前項の基金(以下この条及び第二十七条第三号において「基金」という。)の運用によって生じた利子その他の収入金は、基金に充てるものとする。
3 通則法第四十七条及び第六十七条(第七号に係る部分に限る。)の規定は、基金の運用について準用する。この場合において、通則法第四十七条第三号中「金銭信託」とあるのは、「金銭信託で元本補填の契約があるもの」と読み替えるものとする。
4 政府は、毎年度、予算の範囲内において、機構に対し、基金に充てる資金を補助することができる。
 (国会への報告等)
第十六条の五 機構は、毎事業年度、助成業務等に関する報告書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に文部科学大臣に提出しなければならない。
2 文部科学大臣は、前項の報告書の提出を受けたときは、これに意見を付けて、国会に報告しなければならない。
 第十七条中「施設費貸付事業及び施設費交付事業に係る経理については、その他の経理と」を「次に掲げる業務ごとに経理を」に、「特別の」を「それぞれ」に改め、「(次条において「施設整備勘定」という。)」を削り、同条に次の各号を加える。
 一 第十六条第一項第二号及び第三号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務
 二 助成業務等
 三 前二号に掲げる業務以外の業務
 第十八条第一項中「施設整備勘定以外の一般の」を「助成業務等及び前条第三号に掲げる業務に係るそれぞれの」に、「第十六条に規定する業務のうち同条第一項第二号及び第三号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務以外の」を「助成業務等及び前条第三号に掲げる」に改め、同条第三項中「施設整備勘定」を「前条第一号に掲げる業務に係る勘定(次項において「施設整備勘定」という。)」に改める。
 第二十二条中「資金」の下に「及び同条第二項第一号の規定により機構が交付する助成金」を加える。
 第二十三条中第二号を第三号とし、第一号を第二号とし、同号の前に次の一号を加える。
 一 基本指針を定め、又は変更しようとするとき。
 第二十七条第二号を削り、同条第三号中「第十九条第一項」を「第十六条の三第一項、第十九条第一項」に改め、同号を同条第二号とし、同条に次の二号を加える。
 三 第十六条の四第三項において準用する通則法第四十七条の規定に違反して基金を運用したとき。
 四 第十八条第一項の規定により文部科学大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。
 附則第十三条第一項第一号中「国立大学法人から」を「第三条第一項に規定する国立大学法人から」に改め、同項第二号中「承継債務償還及び」の下に「第十六条第一項第三号に規定する」を加え、同条第四項中「第十七条」を「第十七条第一号」に、「施設費貸付事業及び施設費交付事業」を「附帯する業務」に改める。
   附 則
 (施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次項の規定は、公布の日から施行する。
 (準備行為)
2 文部科学大臣は、改正後の第十六条の二第一項に規定する基本指針を定めるために、この法律の施行の日前においても、同条第三項及び改正後の第二十三条(第一号に係る部分に限る。)の規定の例により、同項の政令で定める審議会等の意見を聴き、及び財務大臣に協議することができる。
 (国立大学法人法の一部改正)
3 国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)の一部を次のように改正する。
  第三十一条の三第一項及び第二項中「第十六条第二項」を「第十六条第三項」に改める。

     理 由
 中長期的な人材の育成の観点から特に支援が必要と認められる分野における教育研究活動の展開を促進するため、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構について、文部科学大臣が定める基本指針に基づき大学及び高等専門学校の学部等の設置その他組織の変更に関する助成金を交付する業務を追加するとともに、当該業務に要する費用に充てるための基金を設ける必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。