首相官邸・新着情報

 日本国総理大臣の岸田文雄です。
 始めに、今回の専門家会議を主催されるショルツ・ドイツ首相及びフォン・デア・ライエン欧州委員会委員長に敬意を表します。また、ゼレンスキー大統領を始め、ウクライナの皆様との連帯を改めて強調したいと思います。
 民間人や民間施設を含むウクライナ各地へのミサイル攻撃、また、ロシアによる核兵器の威嚇、これは決して認められず、ロシアを強く非難します。国際社会が結束して、対露制裁とウクライナ支援を強力に推進していくことが重要です。
 ウクライナの復興に当たっては、第1に、それがウクライナのオーナーシップに基づいたものとなること、第2に、支援に従事する全ての国・機関・企業が復興の全体像を共有し、そして第3に、国際ルールやスタンダードに従って、透明かつ公正な形で活動がなされることが不可欠です。また、EU(欧州連合)や本会議に参加している関係国を始めとする幅広い国際社会の支援を得られる枠組みとすることが必要です。
 日本として、これまでに行ってきた避難民保護・支援、保健・医療サービスの提供、食料支援に加え、これから厳しい冬を迎えるウクライナ国内において、避難民受入センターの暖房整備や防寒具の供与を始めとする越冬支援も行ってきています。また、日本独自の知見と強みをいかしたウクライナ支援を行っていきます。例えば、ロシアによる侵略で生じたがれき処理のため、日本が2011年の東日本大震災の際に経験したがれきの分別や、再利用の技術などもウクライナ政府と共有していきます。今後もウクライナの人々が必要とする支援を一層積極的に行っていきます。
 本日御出席の皆様の御知見・御議論が、包括的な復興・再建に向けた具体的な取組、そしてウクライナ国内での必要な改革の実現につながっていくよう、日本としてもしっかり関与していきます。
 さらに、日本は来年、G7議長国になります。ウクライナにおける一刻も早い平和の回復及び復興の実現に向け、国際社会の議論を積極的にリードしていきます。 
 本日の会議の成功裏の開催にお祝い申し上げます。日本は常にウクライナと共にあります。

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