外務省・新着情報

令和4年10月14日

 令和4年10月12から13日、東京において、第13回日・南アフリカ・パートナーシップフォーラム(PF)が9年振りに開催され、科学技術、開発協力、貿易投資、エネルギー・インフラの各セッションにおいて、我が国と南アフリカの間で実務レベルの議論が行われました。
 また、林芳正外務大臣は、各セッションの議論・成果について報告を受けた上で、同フォーラムの政治セッションとして、訪日中のパンドール南アフリカ国際関係・協力大臣との間で会談及びワーキング・ディナーを実施し、同フォーラムの総括を行いました(概要)。

1 科学技術セッション(第8回日・南ア科学技術合同委員会)

  • 10月12日、日本側宮下匡之外務省アフリカ部兼国際協力局審議官、南アフリカ側ダーン・デュトイ科学・イノベーション省副次官が共同議長を務め、両国の政府及び関係機関からの出席を得て、第8回日・南アフリカ科学技術合同委員会(科学技術セッション)が開催されました。デュトイ副次官を含め、一部の南アフリカ側参加者はオンラインで参加するハイブリッド形式での開催となりました。
  • 本合同委員会は、2003年に両国間で締結された科学技術協力協定に基づいて設置され、約2年に一度の頻度で日本と南アフリカにおいて交互に開催されているものです。
  • 本合同委員会では、両国の科学技術・イノベーション政策の紹介に続いて、共同研究や人材育成などの分野における日・南アの協力活動の進展状況をレビューしました。また、本年7月に開催された第5回日・南アフリカ大学フォーラムや本年8月に南アフリカのステレンボッシュ大学に開設された日本センターをはじめとする最近の取組について報告がなされ、科学技術分野における今後の更なる協力可能性などについても、意見交換が行われました。
  • 本合同委員会における建設的な議論を通じ、両国は、両国の科学技術協力が着実に進展していることを再認識し、協力をさらに拡大すべく取り組んでいくことを確認しました。また、次回の合同委員会は南アフリカで開催することとし、今後日程を調整していくことを確認しました。
  • (写真1)第8回日・南アフリカ科学技術合同委員会(科学技術セッション)

2 開発協力セッション

  • 10月13日、日本側宮下匡之外務省アフリカ部兼国際協力局審議官、南アフリカ側ノルワジ・ガザ高等教育省企画戦略局副次官が共同議長を務め、両国の政府及び関係機関から出席を得て、開発協力セッションが開催されました。
  • 両国は、日本の南アフリカに対する開発協力の重点分野や主要プロジェクトの現状を確認すると共に、今後の協力の方向性につき議論を行いました。特に、ABEイニシアティブを始め、持続可能な経済成長に不可欠である産業人材育成分野における協力が成果を上げてきていること、本分野における協力を継続することを確認しました。
  • また、南アフリカ側からは、職業訓練や留学プログラムの拡充等人材育成分野全般につき高い関心が示されました。両国は、人材育成をはじめとする開発協力の可能性につき引き続き意見交換していく重要性を共有しました。
  • (写真2)開発協力セッションの出席者

3 貿易投資・エネルギー・インフラセッション(第5回日・南ア合同貿易委員会)

  • 10月13日、日本側杉浦正俊経済産業省大臣官房審議官(通商戦略担当)、南アフリカ側モロコ・レシャバ貿易産業競争省二国間経済関係担当総局長代理が共同議長を務め、両国の政府、関係機関及び企業の出席を得て、第5回日・南ア合同貿易委員会(貿易投資セッション、エネルギー・インフラセッション)が開催されました。
  • 前半の貿易投資セッションでは、両国は、双方の投資・ビジネス環境の改善に向けた継続的な努力の必要性を確認しました。日本側から、TICAD8で発表したアフリカの経済成長に貢献する取組やTICAD 8と併せて実施されたビジネスフォーラムについて説明・報告しました。南アフリカ側からは、駐在員に対する査証発給や経済特区など最近の取組、日本が関与する自動車技能プログラムや、EVに関する政府内検討の現状等について説明がありました。
  • 後半のエネルギー・インフラセッションでは、両国は、同分野における協力の可能性について認識を共有しました。日本側からは、TICAD8で発表された「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」を紹介、両国の企業から、TICAD8で締結されたMOUやクリーンエネルギー分野での両国企業の協業および最近の投資活動について紹介がありました。また、南アフリカ側からは、鉱物分野の加工技術開発等における協力可能性について説明がありました。
  • (写真3)、第5回日・南ア合同貿易委員会(貿易投資セッション、エネルギー・インフラセッション)

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