内閣府・新着情報

日時

2022年9月14日(水)10:00~11:10

場所

消費者委員会会議室・テレビ会議

出席者

【専門委員】
野村座長、若林座長代理、後藤委員、河野委員、関口委員、坪田委員、寺田委員、長田委員
【消費者委員会担当委員】
大石委員
【説明者】
(消費者庁)
楢橋康英参事官(公益通報・協働担当)
【事務局】
小林事務局長、岡本審議官、友行参事官、事務局担当者

議事次第

  1. 開会
  2. 東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定に関する意見案
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○友行参事官 皆様、おはようございます。

本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

ただいまから、第68回「公共料金等専門調査会」を開催いたします。

本日は、星野委員が御欠席、野村座長は会議室に御出席、その他の皆様はテレビ会議システムにて御出席です。

議事に入る前に配付資料の確認をさせていただきます。お手元の議事次第に配付資料、資料1と記載しております。もし何かございましたら、事務局までお知らせください。

次に、テレビ会議による開催に当たりましてお願い申し上げます。ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。また、皆様、画面はオンにしていただければ幸いでございます。御発言の際はあらかじめチャットでお知らせください。それを確認した座長から指名がありました後に発言をお願いいたします。

なお、感染症の拡大防止の観点から、一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただき、報道関係者のみ会場に御参加いただいております。

議事録については後日公開することといたします。

それでは、野村座長、以降の議事進行をよろしくお願いいたします。


≪2.東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定に関する意見案≫

○野村座長 本日は、よろしくお願いいたします。

それでは、議題に入らせていただきます。本日は、東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定につきまして意見案をテーマにさせていただきます。

本テーマに関しまして、前々回8月31日の専門調査会にて、意見案について御議論いただきました。

その後、前回9月7日の専門調査会におきまして、国土交通省様より追加の資料の提出及び御説明を受けたところでございます。

これらを踏まえまして、私と事務局において意見案を修正し、委員の皆様にも見ていただき、メール等で御意見を頂戴したところでございます。

本日は、その修正案を再び御議論いただき、必要な修正等について御指摘・御意見等をいただければと思っております。

それでは、事務局から修正内容について御説明をお願いいたします。

○友行参事官 それでは、資料1を御覧いただけますでしょうか。8月31日の第66回の会議にて一度意見案を御審議いただいております。そこからの修正部分につきまして、中心に御説明いたします。

1ページ目で、最初の結論のところでございます。本改定案は、運賃の値上げを行うものであり、利用者に一定程度の負担を生じさせるものであるが、改定案の算定は、所定の算定方法に沿ってなされたものとして妥当であると認められるとしております。

二つ目のマルでございます。改定案の運賃の値上げ幅は小さくないものである。そのため、マル1といたしまして、国土交通省及びタクシー業界は、消費者利益の擁護・増進の観点から、消費者への分かりやすく丁寧な説明に努められたい。

また、当該地区における各事業者の運賃届出の結果によるタクシー運賃の引き上げ状況について、国土交通省は把握すべきであるとしております。

マル2といたしまして、本改定案による運賃の値上げがタクシー乗務員の労働環境の改善に適切に反映されているか、国土交通省は監視すべきであるとしております。

三つ目のマルでございます。既に導入されている事前確定運賃、一括定額運賃、相乗りタクシー等に加え、国土交通省において事前確定型変動運賃など新たな制度についての検討が進められていると承知しております。国土交通省は消費者利益の確保につながるよう、引き続き運賃規制全般について不断の見直しを続けるべきであるとしております。

次のマルでございます。公共料金等専門調査会は、後記3で指摘する留意事項の対応状況等について、本改定案による運賃改定実施後、検証に必要なデータがそろう令和6年中に、国土交通省へのヒアリングを含めた検証を行うことにしております。

2ページ目で「2.理由」になります。(1)のところにつきましては細かな字句修正のみでございます。(2)の本改定案について、2ページ目の部分については、修正等は特にございません。

3ページ目に参ります。本改定案の改定率は14.24%であって、改定内容は別紙のとおりの形にしております。別紙はこの意見案の最後の6ページ目のところにつけております。こちらの内容は前回の公共料金等専門調査会で追加資料として提出されたものの体裁を少し整えておりますが、内容は全く同じものを掲載しております。

3ページ目に戻ります。本改定案について、二つ目のマルのところを御覧いただけますでしょうか。国土交通省から示された総括原価方式により算定された結果によれば、令和元年を実績年とした推定額で、総収入が371億3,400万円、総括原価が約422億8,300万円になるところ、本改定案による運送収入の増加を反映させた総収入は422億8,300万円となることから、本改定案による改定後の総収入が総括原価を超えないことが確認されております。

なお、燃料油脂費の算定に当たっては近年の原油価格高騰を踏まえ、令和3年度下半期の燃料価格を反映させるとともに、国土交通省が実施しているタクシー事業者に対する燃料価格激変緩和対策事業の効果を加味していることも確認いたしました。

また、タクシー乗務員の労働環境改善が重要であることから、改定率14.24%のうち約8%を賃金アップなど、タクシー乗務員の労働環境改善に必要な費用増と見込んでおり、人件費に適切に反映するとの説明もございました。

このように、今回の運賃改定は運賃の値上げを伴うものであり、利用者に一定程度の負担を生じさせるものであるが、総括原価方式により適切に算定されていることが確認されたことから、本改定案における値上げは妥当であると認められるとしたものでございます。

留意事項のところでございます。(1)は運賃改定に関する丁寧な周知及び実施状況の把握としております。一つ目のマルのところは、先にお見せした内容と大きくは変わっておりません。

二つ目のマルの事業者のところでございます。事業者は上限運賃から下限運賃までの運賃幅から選択して運賃を決定することから、国土交通省は各事業者の運賃届出の結果によるタクシー運賃の値上げ状況を正確に把握すべきである。また、本会提案による運賃値上げが消費者に与える影響についても、国土交通省はフォローアップすべきであるとしております。

(2)の一つ目のマルの柱書きのところでございます。上から3行目のところ、タクシー業界は地方公共団体等とも連携し、利用者のニーズに応じて一層の取組を進めるべきであるとしております。

一つ目の小さなポツですが、ユニバーサルデザイン車両の導入やタクシー乗り場の改善としております。

二つ目のマルに参ります。なお、デジタル化に伴うサービスは積極的に進められるべきであるが、デジタルに不慣れな消費者が取り残されないように、国土交通省及びタクシー業界は十分に配慮しながら取組を進めるべきであるとしております。

(3)の消費者等の意見の反映のところにつきましての二つ目のマルでございます。タクシーの利用性・利便性向上に向けて、国土交通省は同協議会のみならず、地方公共団体との連携や消費者からの意見聴取を不断に行うなど、消費者等の意見の反映を一層進めるべきであるとしております。

(4)でサービスの質・安全性の確保及びタクシー乗務員の労働環境の改善でございます。二つ目のマルでございます。国土交通省は今回の運賃値上げの趣旨である消費者のサービス・利便性の確保・向上や、タクシー乗務員の運賃引き上げ等の労働環境の改善に適切に反映されているかについて、継続的に事業者の監視を行うべきであるとしております。

それから「さらに」のところでございます。現在検討が行われている労働時間等の規制の見直しがなされた場合には、国土交通省は当該見直しを踏まえた対応を適切に行うべきであるとしております。

それから、4ポツを一つ柱として立てております。持続可能な経営環境のための取組でございます。最初のマルの「デジタル化の進展や」のところでございます。最初の一文は大きくは変えておりませんが「また」のところでございます。「また、中長期的には、さらなる人口減少等の社会環境の影響を見据える必要がある」としております。

それから、最後の「さらに」のところのマルでございます。既に導入されている事前確定運賃、一括定額運賃、相乗りタクシー等に加え、国土交通省においては事前確定型変動運賃等の新たな制度についての検討が進められています。国土交通省は消費者利益の確保につながるよう、引き続き運賃規制全般について不断の見直しを続けるべきであるとしております。

ここのところに関連いたしますけれども、公共料金専門調査会の中で一つ御質問があって、まだ委員の皆様にお返ししていないところがございます。総括原価方式の表が示された回のところでございますが、委員の方から適正利潤を自己資本の10%として算出している理由について御質問がございました。

それについては、国土交通省から、この算定については一般乗用旅客自動車運送事業の運賃料金の認可の処理方針という規定があり、それに基づいて算定しておりますとの回答でございました。そのようなことでございましたけれども、処理方針に基づいた算定ですので、運賃規制全般について不断の見直しを行っていただきたいと結論のところに書いてございます。最初の結論の三つ目でございますが、引き続き消費者利益の確保につながるよう、運賃規制全般について、このようなことも含めて不断の見直しを続けるべきであるとの形でまとめております。

事務局からの説明は以上です。

○野村座長 ありがとうございました。

そうしましたら、委員の皆様から御意見・御質問を出していただきたいと思います。いつもどおりチャット欄にお名前を書き込んでいただくと助かります。よろしくお願いいたします。

それでは、寺田委員、よろしくお願いいたします。

○寺田委員 寺田です。どうもありがとうございます。

本当にテクニカルな話なので、最後のほうがいいかと思ったのですが、今、とりあえず時間がありそうなので先に失礼いたします。二つです。

最後の別紙の改定内容の表なのですけれども、一番上、「現行」のところは上限運賃ですよね。「現行(上限運賃)」としていただきたいと思います。

それから、やや中身かもしれないし、テクニカルかもしれない点がもう一つなのですけれども、3ページの二つ目のマルの「国土交通省から」から始まるところ、挿入するとすれば最初の読点の後辺りだと思うのですけれども「原価対象事業者30社の合計において、」などの文言が入らないと国土交通省の中でしか理解できない数字になってしまいます。実際の総収入などから見ると10%ぐらいの数字が出ているわけですから、それが必要かなと思いました。

その2点です。

○野村座長 ありがとうございます。

事務局、一つ目の現行の後に「(上限運賃)」と入れて問題ないでしょうか。

○友行参事官 大丈夫です。

○野村座長 ありがとうございます。

委員の皆様、その点に関しましていかがでしょうか。

そうしましたら、念のため国土交通省に御確認いただき「(上限運賃)」を入れる方向にしたいと思います。ありがとうございます。

それから、寺田委員の2点目の30社の数字であることを明記すべきだとの3ページ目の文案に関して、事務局はいかがでしょうか。

○友行参事官 かしこまりました。もう一度確認ですけれども、3ページのところの二つ目のマルでございますが「国土交通省から示された総括原価方式により算定された結果によれば、原価対象事業者30社における令和元年を実績年した推定額で総収入が」でよろしいですか。

○野村座長 寺田委員、いかがでしょうか。

○寺田委員 それでいいと思います。ただ、その次の文章の推定額でと、何か分かりにくくならなければいいと思います。その点はお任せします。もし議論があるとすると、原価対象事業者との言葉をこちらで使うかどうかかなと思うのです。例えばサンプル30社の合計との言い方のほうがよいのか。もうちょっと言うと、原価対象事業者との言葉を使ってしまうと、今の原価対象事業者の多少バイアスがかかった選び方を肯定してしまうようなニュアンスが含まれるかもしれないので、もしそれが気持ち悪ければ、原価対象事業者との言葉を使わずにサンプル30社とする手もあるかと思います。

以上です。

○友行参事官 かしこまりました。最終的には国土交通省に確認して決めたいと思います。

○寺田委員 ありがとうございます。

○野村座長 今の点に関しまして、他の委員の皆様いかがでしょうか。3ページ目のマルの二つ目の「結果によれば、」の後に「原価対象事業者30社における」との文言を挿入する。場合によりましては、原価対象事業者との表現を他の表現に置き換える可能性もあることでいかがでしょうか。御意見がないようでしたら、その方向で調整させていただきたいと思います。

そうしましたら、坪田委員、よろしくお願いいたします。

○坪田委員 前々回の意見を反映していただきまして、大変分かりやすくイメージができるものになったと思います。ありがとうございます。

留意事項の(2)のところで消費者のサービスの利便性の確保・向上の中で、ドライブレコーダーや先進安全自動車の導入が書かれています。

それから(4)のところで、サービスの質・安全性の確保及びタクシー乗務員の労働環境の改善とありまして、ここでは括弧書きのところが項目見出しのようになっていて、その下のマルで具体的な説明がされていると思うのです。

タクシーのサービスの質・安全性及びタクシーの乗務員の労働環境の三つを並列していただいて、まず、最初のマルの中では、それはタクシーの運賃と並んでタクシーの利用者に影響を与えることが前提として書いてあります。

その下の二つのマルでは、運賃値上げの趣旨ではありますけれども、サービス利便性の確保や向上、賃金値上げ等の労働環境の改善、そして、その下にも労働時間が書いてありまして、具体的に安全との言葉が入っておりません。先ほどのドライブレコーダーや先進安全自動車の導入が、安全の確保にも関わってくると思うのですけれども、消費者としては家計に影響を及ぼす運賃値上げを、やはり今回はそれなりの理由があるのだろうとで考えてはいるとしても、サービスの向上はもちろんなのですけれども、安全との言葉は非常にキーワードであると思っております。

実際、交通機関での事故が起こると、労働環境であるとか労働者の健康管理であるとか、そういったことがかなり問題になっておりますので、具体的な運賃にどう反映されるかではないですけれども、運賃値上げによって安全性がしっかり守られることを消費者は希望しております。どこかに、その一言を、どのような形にしていいか分からないのですけれども、追記のような形で書いていただければと思います。

感想めいたことですけれども、以上です。

○野村座長 ありがとうございました。

事務局から何か御意見があればお願いいたします。

○友行参事官 (4)のところをサービスの質・安全性の確保、タクシー乗務員の労働環境の改善との見出しにさせておりますけれども、その下のマルのところに消費者の安全性の確保についても御留意いただきたい、そういった対応についても適切に行うべきといったような内容の文言を追記するとの方向で修文を考えたいと思います。

○野村座長 私もそれが適当かと思いますので、恐らく(4)の二つ目のマルの中に安全性との言葉を盛り込むことで修正させていただこうと思っておりますが、坪田委員、それでよろしいでしょうか。

○坪田委員 ありがとうございます。

消費者として究極はそこを一番希望していまして、そのためには、やはり運賃値上げはやむを得ない状況があるのだと理解をしておりますので、よろしくお願いいたします。

○野村座長 了解いたしました。

今の点につきまして、他の委員からもし御発言があれば、よろしくお願いいたします。

そうしましたら、もう一度事務局からお願いいたします。

○友行参事官 今の座長の御意見を受けまして、具体的な修文案でございますけれども(4)の二つ目のマルのところでございます。「国土交通省は、今回の運賃上げの趣旨である消費者のサービス、利便性の確保・向上や安全性の確保」「向上や」の次に「安全性の確保、タクシー乗務員の賃金値上げ等の」との形でよろしいですか。

○野村座長 修正案を示していただきましたが、坪田委員、よろしいでしょうか。

○坪田委員 結構でございます。ありがとうございました。

○野村座長 他の委員もそれで御賛成いただけるでしょうか。

ありがとうございました。そうしましたら、そのように安全性の確保の後に追記することで修正させていただきます。

他に御意見はないでしょうか。

○河野委員、お願いいたします。

○河野委員 河野でございます。今回の取りまとめ、ありがとうございました。前回、私は都合で欠席いたしましたけれども、それ以前から最終取りまとめ案に向けて、私どもの要望を取り入れてくださいまして感謝いたします。

私自身は、今、坪田委員から御指摘があった点は確かにしっかりと明記すべきだと改めて自覚したところでございます。

結論、理由、留意事項等に関しましては、特段異論はございません。

二つだけ、今後に向けて消費者として感じたところをお伝えしておければと思っております。

1点目は、公共料金は国民生活に不可欠なサービスであるがゆえに、こういう形で様々な審査が行われるわけですけれども、足下の料金の値上げ、運賃の値上げのところだけに着目すると、やはりなかなか世の中に広くその状況を理解していただくことは難しいと思っていますけれども、何度もこの文書の中に出てきます消費者利益の確保との考え方の中に、料金の負担軽減ではなく、先ほどの安全性確保ももちろんですし、サービスの向上ももちろんですけれども、事業の持続可能性を消費者利益の確保の中に広義で入れていただくことが、今後の検討においてとても重要な視点かなと思っていました。そのときに、消費者側はどのような合理的な判断をするかにつながっていくかと思いました。

2点目は、今回は東京都のブロックの運賃値上げの検討でございます。恐らく今後、全国の様々なブロックでタクシー事業は同じような危機感を持っていらっしゃると思いますし、経営状況も同様の大変な状況を抱えてらっしゃると思います。今後、全国へ今回の審議の結果が波及することを前提として、他のブロックでの判断の参考となるような答申になっていただきたいと思っていて、そのためには、今後、消費者委員会から消費者庁、それから、関係各省庁に答申が伝わるわけですけれども、そのときに、しっかりとここで検討した内容のコアな部分が伝わるように伝達をしていただければと思った次第です。

意見を申し上げました。以上でございます。

○野村座長 ありがとうございました。

一つ目の点に関しましては、意見案の5ページに項目として、友行参事官からもありましたように、持続可能な経営環境のための取組を独立させていますので、御理解いただけたと承知しております。

2点目の、全国に波及するので前提となるいわゆるモデル的な意見案の位置付けになることも承知しておりますし、それを前提で公開していくことでございますので、今後の全国の動きを我々も注視していかなければいけないなと思っています。

河野委員、特に訂正せずに、そのような理解でよろしいでしょうか。

○河野委員 受けとめていただいてありがとうございます。修正は結構でございます。

○野村座長 ありがとうございます。

大石委員、よろしくお願いいたします。

○大石委員 私も河野委員が今おっしゃったところとかなり重なる部分もありますが発言いたします。今回、議論の中では出ておりませんでしたが、やはりタクシー業界であっても地球温暖化防止に関して、今後いろいろな対策をとっていく必要があると思っておりまして、タクシー業界のホームページを拝見しましたら、もともとタクシーはLPGを使っているので環境にはあまり悪くないこと、あと、相乗りすることによって、地球温暖化防止に資することが書いてありました。

ただ、今回、コロナの状況もありましたので、なかなか相乗りを進めることは難しかったのは分かるのですが、二酸化炭素を出すタクシー業界については、だからこそ、温暖化防止についても考えていかなければいけないと思うわけです。先ほどの5ページの最後のところに持続可能性について出ておりましたが、地球温暖化防止にも資するような対策を運賃値上げの中でちゃんと考えることも、是非入れていただけると有り難いと思いまして発言させていただきました。

以上です。

○野村座長 ありがとうございます。

そうしましたら、最後の5ページのどこかに地球温暖化防止との用語を入れる方向を探りたいと思いますが、事務局はいかがでしょうか。表現もいろいろな言い方がございますので、CO2削減ですとか、脱炭素化ですとか、ネットゼロでしょうか、そういう表現があるので、そこもちょっと吟味しなければいけないのですが、その点に関しては、他の委員の方はいかがでしょうか。私が質問しました表現につきましても何か御意見を頂戴できればと思います。

大石委員にお尋ねいたします。地球温暖化防止との単語にこだわられますか。

○大石委員 こだわりません。ガソリン車などは走れば走るほど、二酸化炭素を出しますので、脱炭素ですとか、同じ意味であれば言葉にはこだわりません。

○野村座長 厳密には炭素以外の物質も入るのでしょうけれども、通常、特にメディアでは脱炭素化で通っているように思いますので、国民全体にも理解していただけると私は思っております。

寺田委員、お願いします。

○寺田委員 それを言うならば、流し営業をしないのですか、お客さんがいないときには停まっているべきとの話なので、それを抜きにしてきれいなことを言ってもしようがないのでは。大都市ではお客さんがいなくても流してお客さんを探します。実車率は4割ぐらいしかありませんが、その流し営業をやめるのは一つの考え方だけれども、消費者として流しではつかまえられなくなってしまうので、駅待ちか無線呼び出しかの選択になってしまうのです。流しでつかまえられなくなることの不利益とのトレードオフとの理解は必要かな。

以上です。

○野村座長 ありがとうございます。

この専門調査会は料金値上げを審議する場ですので、タクシーの運転方法ですとか、あるいは環境問題を全面的に議論しづらいところがございますので、寺田委員のおっしゃったことも踏まえて何か盛り込む方向を探りたいと思いますが、主軸はやはり大石委員が言われた地球温暖化防止、CO2削減に向かせていただきたいなと。各社の戦略とかもございますので、一括して流しをやめましょうとの表現をとることはなかなか難しいため、一般化した地球温暖化防止に資するような言い方しかできないように私は感じておりますが、寺田委員、いかがでしょうか。

○寺田委員 私が決めることでもないですけれども、そうなるのではないかと思います。だからビジネスモデルは、タクシーのサービスの形について、消費者としてこれは我慢するからこうしてほしいとのところまで踏み込めないのであれば、今、座長がおっしゃったような形かなと思います。ありがとうございます。

○野村座長 御理解いただきありがとうございます。

他の委員、この点に関しましてはいかがでしょうか。

そうしましたら、事務局のほうで何か案が出そうかどうかをお知らせください。

○友行参事官 先ほどの地球温暖化、若しくは脱炭素化といった文言ですけれども、もし入れるとしたら4ポツの持続可能な経営環境のための取組のところの最初のマルのところで「また」がございます。「また、中長期的には脱炭素化、さらなる人口減少等の社会環境の影響を見据える必要がある」との形ではいかがですか。

○野村座長 ありがとうございます。

寺田委員、いかがでしょう。

○寺田委員 皆さんの御意見でと思います。広い話ですので、ありがとうございます。

○野村座長 シンプルにしすぎたと御批判をいただくかもしれないのですが、ただ、やはり公共料金の中のタクシーの料金値上げのことですので、あまり環境問題を全面的には取り上げにくいとのことで御理解いただければなと思います。

今の事務局案は、5ページの本文の一つ目のマルの2文目でございますが「また、中長期的には」の後に「脱炭素化」を盛り込むことで修正を発案していただきました。これに関しまして、御意見があればお願いいたします。

○大石委員 大石です。ありがとうございました。

寺田委員がおっしゃることももっともだと思います。この中にはなかなか入れ込みにくいとは思うのですけれども、やはり方向性として、タクシー業界としては、そのような方向性も見据えてほしいと希望しますので、そのように修文いただけると大変有り難いです。

○野村座長 ありがとうございます。

よろしいでしょうか。

そうしましたら、次の質問・御意見に移らせていただきます。

後藤委員、よろしくお願いいたします。

○後藤委員 私から4ページのところで文言の関係と内容に関するところ、同じ箇所ですがございます。

4ページの(2)消費者のサービス利便性の確保・向上の箇所の2番目のマルの「なお」以下のところなのです。「デジタル化に伴うサービスは積極的に進められるべきであるが、デジタルに不慣れな消費者が取り残されないように」ところで、まず文言として「デジタルに不慣れ」を、もう少し言葉を追加していただいたほうがいいような気がいたしました。デジタル技術に伴う新しいサービスの利用に不慣れの意味かなと思いますけれども、読んでいて若干の違和感があったところです。

あと、この内容に関して、非常に重要な内容かなと思っていまして、費用増加を伴う新しいサービスに対する投資によって、配車アプリであるとか、いろいろな新しい消費者にとって利便性が上がるようなサービスが提供されてくることです。

ただ、若い方は割とこういった新しいサービスをすぐに使いこなすのかもしれないのですけれども、もっと幅広い消費者の層に、こういった便利なサービスを使っていただいて、利便性であるとか、あるいはコスト的にもお得になったり時間の節約になったり、あと、先ほどの環境への配慮の件に関しても、こういった配車アプリなどを使うことで流しを減らすことができるとか、そういったいろいろなよい面があると思います。

消費者の中で使える人が利益を得て、使えない人は何となく取り残されてしまうような分断が起きないように、デジタルを使った新しいサービスを使いこなしていく消費者の側のリテラシーの向上といった、タクシー業界だけの問題ではないのかもしれないのですけれども、せっかくいろいろなメリットのあるようなサービスが出てきているので、是非幅広い消費者が使えるような周知活動であったり、案内であったり、そういったところを広くやっていただきたいことで「十分に配慮しながら」に入っているのかもしれないのですけれども、少し文言を追加していただけたらなと思います。

以上です。ありがとうございます。

○野村座長 ありがとうございました。

4ページ目の(2)の二つ目のマルの「なお」の部分の「サービスに不慣れな」のところをもう少し丁寧に表現したほうがいいとのことで「デジタルによるサービス利用に不慣れな」との文言にさせていただくことで、後藤委員、よろしいでしょうか。

○後藤委員 結構です。ありがとうございます。

○野村座長 2点目が「十分に配慮しながら」のところも「デジタルによる分断が起きないように十分に配慮しながら」との形にできればと思いますがいかがでしょうか。後藤委員、よろしいでしょうか。

○後藤委員 そのような趣旨ですので、具体的な文言に関しては、事務局のほうで、座長を含め御議論いただいて決めていただければと思います。

○野村座長 マルの2行目に「デジタルによるサービス利用に不慣れな」との言葉を入れながら、もう一度、くどくなってしまいますかね。「デジタルの分断が起きないように」を「十分に」の前に入れたいのですが、その点は後藤委員の御意向をくみ取りながら、多くの利用者に利用できるようにですとか、ちょっと考えさせていただきます。

今、事務局として何か案が思い浮かぶようであれば御発言をお願いいたします。

○友行参事官 4ページ目の(2)の二つ目のマルのところで「なお、デジタル」のところでございますが、サービスの利用に不慣れなとのところは、座長のおっしゃるとおり、委員方々のおっしゃるとおりです。

もう一つのところですけれども、例えば「デジタルによるサービスの利用に不慣れな消費者が取り残されないように、国土交通省及びタクシー業界は消費者のリテラシーにも十分に配慮しながら取組を進めるべきである」といった言い方もできるかと思います。

もう一つ、ここは(2)の最初のマルの「下記の取組が」のところの3行目に「利用者のニーズに応じて一層の取組を進めるべきである」ことで、そこにいろいろな利用者がいることを込めて、高齢者・若者からリテラシーの高い人・低い人も含めてとの意味を一応込めているような形にしておりますので、もしここで読めればどうかでございますが、いかがでしょうか。

○野村座長 後藤委員、いかがでしょうか。

○後藤委員 ここに必ず入れなくてもとのところもありますので、あまりくどい文章になってもいけませんし、どこかにそういった文言が入っているとの理解で大丈夫かと思います。

○野村座長 ありがとうございます。

今の両方の点に関しまして、他の委員からアイデアがありましたらお願いいたします。

○長田委員 長田です。

後藤委員の御指摘はごもっともだなと思いましたけれども、その解決策としてリテラシーはできれば使わないでいただけたらいいかなと思っています。

その上で、国交省やタクシー業界さんに望むのは、今、スマホの保有率も高齢者についても大分増えてきていることもありますので、より使いやすいアプリの開発みたいなもののほうが、我々にも有り難いと思います。いろいろなタクシーが呼べるアプリの広告があったりしますけれども、それが自分で使えるものなのかどうかもよく分からないのが今の広告の現状だと思いますので、そういう工夫をどんどん研究して、配慮して取り組んでいただきたいことのほうがいいかなと思います。リテラシーを向上させるとかよりは、皆さんが使いやすいサービスを提供するほうを求めたいなと思います。

○野村座長 ありがとうございます。

○後藤委員 よろしいでしょうか。私も発言しようかどうしようか迷っておりましたけれども、リテラシーと発言してしまいましたけれども、文章に入れるときには少し注意が必要かなと思っておりましたので、全く同感でございます。

消費者のリテラシーとか教育とか、何かこちらから押し付けるような感じになるのはよくないかなと思っておりまして、いろいろ便利なアプリが出てきていて、みんなが使えるように、そこがポイントかなと思っていますので、何か新しいサービスに若干しり込みしてしまうような人も、私を含めてなのですけれども、多いかと思いますので、みんなが使えてメリットを享受できるようなところで、タクシー業界、それから、いろいろな広告媒体などを使って、そういったところの知識の普及を図っていただければいいのかなと思います。

以上です。

○野村座長 ありがとうございます。

他の委員、この点に関しましていかがでしょうか。

寺田委員、どうぞ。

○寺田委員 それで落ち着いたところでいいと思うのですけれども、今のお話を聞いていると会社の問題だけ皆さんは心配されている感じなのですけれども、来年から多分道路運送法が改正されて、自動運転、タクシーを含めて公式に、道路運送法の法律の中でも認めると思いますし、今、バスに比べるとタクシーの自動運転は二けたくらい消極的なので、その芽を摘むような文言はあまりうれしくないかなと思います。自動運転が可能になれば消費者には大きな利益になると思いますので、その芽を摘まない程度にぼかしていただくとうれしいかなと感じはしました。

以上です。

○野村座長 ありがとうございます。

他に御意見はないでしょうか。

そうしましたら、後藤委員の「多くの利用者のメリットが享受できるように」との表現を入れながら修文する方向でいかがでしょうか。寺田委員の言われたことを盛り込むのがなかなか難しいのですが「将来に」のような言葉をつけて「多くの利用者のメリットが享受できるように十分に配慮しながら」とのつなげ方ができそうに思うのですが、寺田委員、それは不十分でしょうか。

○寺田委員 そんなようなニュアンスが好ましい感じはあります。

以上です。

○野村座長 ありがとうございます。

あまり技術の、自動運転のタクシーのように盛り込むことが難しそうですので「将来においても多くの利用者のメリットが享受できるように」ように入れさせていただこうと思います。また、修文を皆様にお戻しして見ていただくのですが、本日のところはそういうように、後藤委員からの御意見を組み込んでいきたいと思っております。よろしいでしょうか。

また、お気づきになられましたら、後ほどの御発言でも結構でございます。

先に進めさせていただきます。関口委員からお願いいたします。

○関口委員 事務局から自己資本報酬率の算定根拠について説明をいただいたのですけれども、残念ながら聞き取りきれなくて、是非もう一度算定根拠について教えていただければと思います。

○野村座長 了解しました。事務局、お願いいたします。

○友行参事官 大変失礼いたしました。

この処理方針についての対象ですけれども、一般乗用旅客自動車運送事業の運賃・料金の認可の処理方針についてとなっております。

○野村座長 国土交通省の御説明がそのような内容であったとのことでございます。

○関口委員 ありがとうございます。これはネットでも調べられますか。

○友行参事官 出てまいります。

○関口委員 本日の文書について何か訂正を求めるのではないのですけれども、総括原価方式は実際に生じた費用に報酬を加えて、それを超えない算定方式の中で、この報酬が自己資本報酬率と他人資本報酬率に分かれて、自己資本報酬率のほうで算定される報酬は、実は事業者のもうけそのものなのです。ここについては10%との数字はややざっくりしている印象を受けていて、電力や電気通信で、例えば下二桁までちゃんと出して、それから、算定根拠もオープンにして全産業の自己資本利益率の実績率を使うとか、そのような根拠を明示しております。そして、算定プロセスについても出すような透明化を図っていますので、今後の検討課題として報酬率の算定についても、もう少し表に分かりやすく出てくるような工夫をしていただければと思います。

以上、感想でございます。

○野村座長 事務局、いかがでしょうか。

○友行参事官 ありがとうございます。

関口委員からそのような意見をいただいておりまして、この意見案の4ポツの持続可能な経営環境の取組のところの3番目のマルのところに、そういったことも含めて運賃規制全般について不断の見直しを続けるべきであるような形にしております。こちらについては結論の前のところに持ってきているような形で整理させていただいております。

○野村座長 関口委員、よろしいでしょうか。

○関口委員 今後の検討に委ねることで、是非検討を進めていただければと思います。よろしくお願いします。

○野村座長 ありがとうございました。

また国土交通省にお会いして、この最後の意見案の御説明されるときにも、こういう意見が出ておりましたことは伝えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

関口委員、よろしいでしょうか。御理解いただけたものと判断させていただきます。

そうしましたら、引き続き長田委員からよろしくお願いいたします。

○長田委員 今の関口委員の御指摘は本当にごもっともだと思っておりまして、この認可の処理方針に載っているから、それの基準だとはちょっと説明にはならない。処理方針にそういう基準を載せるに当たっての根拠をきちんと示していただくべきだとは思いましたので、この意見の1ページのところの最後に、令和6年中にヒアリングを含めた検証を行うとあるわけですけれども、この際には十分なそういうデータや根拠基準なども含めて情報を提供していただくことが大切だなと思っています。お尋ねすると出てくるとかではなく、そういうものも含めて最初からきちんと情報提供をしていただきたいことを読めるように書いていただけたらいいなと思って発言させていただきました。

以上です。

○野村座長 ありがとうございます。

事務局、いかがでしょうか。

○友行参事官 最初の結論のところに今回の意見を出した後、フォローアップをする趣旨で四つ目のマルに書いてございます。検証に必要なデータがそろうのが令和6年中にとのことなのですけれども、国土交通省へのヒアリングを行って検証を行う際に文言を加えるとしたら「運賃規制全般について不断の見直しの検討状況も含め検証を行う」といったような形になるかと思います。

○野村座長 他の委員もこの点に関しまして御意見があればお願いいたします。

寺田委員、お願いします。

○寺田委員 関口委員の話と関係して恐縮なのですけれども、この場には地方私鉄はかからないのですよね。大都市のバスはかかりますよね。そうすると、この話と一緒か、むしろ地方私鉄とかバスのほうが会社は大きくて、レートベース方式に近い運用をやってもいいかなとの感触です。この話をここで、単発で終わらせずに、タクシーの次の運賃改定の前にバスが入ると思うので、そのときにも同じ話をしたほうがいいと思ったのです。

以上です。

○野村座長 今の御発言ですが、今回の専門調査会で検討しているのが特別区・武三地区のみで、それ以外のところにも波及するとの御意見も途中であったかと思いますが、その辺りを含めて意見案を作るべきかになってまいりますが、事務局として何か御意見を頂戴できますか。

○友行参事官 今回、消費者庁から付議があって議論しているわけですけれども、タクシーについては東京特別区については付議が必ずかかってまいります。その他の一般バス事業者については、それぞれ地方については重要なものについてかかってくることでありまして、必ずしも全部が付議にかかってくるわけではないとの状況になっております。

○野村座長 ありがとうございます。

寺田委員、よろしいでしょうか。付議を受けたもので意見案を最後に作ることになっておりますので、バスのことをここに盛り込むことはできないのですが、姿勢としては委員会としてそういう形で臨んでいく。なので、長田委員の御発言に関しましても、先ほどの関口委員と同じで、やはり内容詳細をきちんと常に公開していただきたいことを、この意見案を最後に相談するときにお願いすることが妥当かなと私は考えておりますが、長田委員、いかがでしょうか。

○長田委員 公共料金の在り方について、消費者側がどこまで議論に参加できているかは今の内閣の関心事でもあると思いますので、この中に書き込むことが難しいのであれば、消費者委員会の本委員会のほうででも、是非そういう形で何かきちんとしたデータや基準を示した上で情報提供してほしいことは是非言っていただけるといいなとは思っていますが、いろいろと御事情があるようであれば、そこはお任せしたいと思います。

○野村座長 承知いたしました。

今回は限定されたテーマで意見案を作らないといけないことを御理解いただきたいと思います。ただ、消費者委員会としては、利用者の立場の利益を確保することが必須ですので、常にその意識を持って臨んでいることを各省庁に付議を受けたときに必ず伝えることで御理解いただきたいと思いますが、他の委員の皆様も含めてよろしいでしょうか。

○寺田委員 寺田ですけれども、賛成です。

この場では東京のタクシーだけですけれども、どちらかと言えば、例えば大手のバス会社で上場しているところとかがありますし、そっちの話のような気もするので、議事録に残しておいて、消費者委員会で他のマターをやるときにそれを思い出してほしいです。関口委員のおっしゃることはごもっともなので、そのような形で明らかに、はっきりさせていく話かなと思いました。議事録に残すことでいかがでしょうか。

○野村座長 ありがとうございます。

重要な点だと思いますので、そのようにさせていただきたいと思います。

事務局もよろしいでしょうか。

○友行参事官 かしこまりました。

○野村座長 他の委員もよろしいでしょうか。ありがとうございます。

そうしましたら、まだ御発言されていない委員、よろしくお願いいたします。

若林委員、よろしくお願いいたします。

○若林委員 御説明ありがとうございました。それから、修文もありがとうございました。

私からは1点だけ、今日の御説明を聞いていてちょっと思ったことです。

最後の5ページ、今も話題になりました4番の持続可能な経営環境のための取組の最後の一番下のマルの不断の見直しのところです。事前確定運賃、一定定額運賃、既に入っている制度に加えて新たな制度の検討が進められているところで、それに続けて、消費者利益の確保につながるよう引き続き運賃規制全般についての不断の見直しを続けるべきであるとの文章がされていて、細かいところで恐縮なのですけれども、このように何となく続けると、それ以前の例が全て何となく消費者の利益につながるような不断の見直しの一例と読めてしまうので、聞こえてしまうような気がいたしまして、それはこちらの委員会の趣旨ではないと思います。

そこをはっきりさせるために、特に事前確定型変動運賃については、常に消費者の利益につながるかのところについては議論があるところだと思いますので、例えば最後の文章は「国土交通省はこれら制度が消費者利益の確保につながるよう留意し、また、引き続き不断の見直しを続けるべきである」との形、あるいは「確保につながるよう導入することに留意し」とか、何か導入の仕方について消費者の利益につながるようにしてくださいと書くことによって、以前の部分の新たな制度が消費者利益につながる見直しである印象を与えるのを避けられたらいいかなと感じました。

細かいところですみませんが、以上です。

○野村座長 ありがとうございます。

もう一度、最後の文章を。

○若林委員 国土交通省は、これら新たな制度が消費者利益の確保につながる形で導入されるよう留意し、また、引き続きうんぬんかんぬん、そういうような特に文言にはこだわらないのですけれども、導入されるときにそういう形できちんと導入されることを確保してくださいと言うことによって、それ以前の例が消費者の確保につながる見直しだと手放しで言っているわけではないことを明らかにしたい。

○野村座長 もう一度おさらいですが、国土交通省は、新たなこれらの制度が消費者の利益の確保につながる形で。

○若林委員 導入されるよう留意し。

○野村座長 留意し、また、とつながる。

○若林委員 これは一つの提案でございますので、文言そのものにはあまりこだわりませんが、何か明確化をしたい趣旨でございます。

○野村座長 ありがとうございます。

他の委員から御意見を頂戴したいと思います。

なければ、先に事務局から御意見をお願いいたします。

○友行参事官 今いただいた修文案でセットいたしまして、また座長と御相談したいと思います。

○野村座長 ありがとうございます。

若林委員、一応今の原案を参考にしながら修正文を作成することでよろしいでしょうか。

○若林委員 承知いたしました。ありがとうございます。

○野村座長 ありがとうございます。他の委員もよろしいでしょうか。その方向性を探らせていただきます。

他に御意見はないでしょうか。あるいは事務局から補足説明はございませんでしょうか。

そうしましたら、一通り皆様から御発言をいただいたかと思います。本日いただきました御意見を踏まえまして修正する方向で、私と事務局で作業を進めてまいります。その作業を進めることについて御一任いただけますでしょうか。恐縮ですがチャット欄で御意向をお教えください。

ありがとうございます。皆様から異議なしとの御意見を頂戴いたしましたので、そのような作業を私のほうで進めさせていただき、事務局と調整します。その後、消費者委員会の本会議に報告する手続に入らせていただきます。

最終的に、事務局で修正したものを皆様に一度お見せする時間は、事務局、ありますでしょうか。16日の本会議までにそういう手続を踏めるのであれば、そうしていただきたいと思いますが、まだ確定ではございませんので、いつの本会議にかけるか、事務局と私で相談したいと思いますが、直近ではあさって16日の本会議になろうかと思いますが、できれば委員方々に修文案を見ていただくほうがベターだと思っております。いかがでしょうか。

○友行参事官 先ほど座長と委員の皆様方で修文案を提示していただきましたので、事務局のほうですぐに修文案をセットいたしまして、座長と確認させていただきます。座長に御確認いただきましたら、直ちに委員の皆様方にお送りいたしますので、念のため御覧いただく手続を踏んでいただければと思っています。

○野村座長 ありがとうございます。

委員の皆様そういう形で手続を進めてまいります。よろしいでしょうか。

特に異議があるようであれば、チャット欄に書き込まなくても御発言ください。

そうしましたら、お認めいただいたとのことで、恐らく明後日の本会議に向けて準備していけると思います。どこの本会議で報告するかは、またお知らせしたいと思います。

では、本日の専門調査会はこれにて閉会してよろしいでしょうか。

事務局から最後に事務連絡をお願いいたします。


≪3.閉会≫

○友行参事官 本日も御議論いただきまして、誠にありがとうございます。

次回の専門調査会の日程につきましては、決まり次第、ホームページを通じてお知らせいたします。

○野村座長 ありがとうございました。

そうしましたら、本日の専門調査会をこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございました。

(以上)

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