外務省・新着情報

冒頭発言

ウクライナ情勢(キーウへの攻撃)

【林外務大臣】私(林大臣)から1件ございます。
 10日、キーウやリヴィウを始めとするウクライナ各地への攻撃が行われまして、ウクライナ政府の発表によれば、民間人に多数の死傷者が出ていると承知しております。
 我が国として、ロシアの攻撃により、ウクライナ各地において多くの市民が犠牲となっていることを極めて深刻に受け止めております。民間人や民間施設への攻撃、これは国際法違反であり、断じて正当化できないものであり、強く非難いたします。
 我が国は、G7を始めとする国際社会と緊密に連携し、ロシアに対して、即時に侵略を停止し、部隊をロシア国内に撤収するよう改めて強く求めていくとともに、引き続きウクライナとの連帯を堅持し、ウクライナ政府及び国民を支援してまいります。
 現時点までに、在留邦人の生命・身体に被害が及んでいるとの情報には接しておりませんが、同様の攻撃が続き、民間施設が巻き込まれる可能性も否定できません。ついては、未だウクライナに滞在中の方は、安全を確保した上で、直ちに退避してください。
 私(林大臣)から以上です。

水際対策緩和

【NHK 岩澤記者】水際対策の緩和について伺います。今日から個人の外国人観光客の受入れが再開されるなど、水際対策が大幅に緩和されますが、今回の緩和の理由や狙いについて、大臣のお考えをお願いいたします。また、今後も入国者に、ワクチンの接種証明書の提出などを求めるとのことですが、こうした措置の緩和などをどのように検討されるかも併せてお願いいたします。

【林外務大臣】水際対策につきましては、現在、国内においてウィズコロナに向けた新たな段階へ移行していること、また、G7各国による水際措置の撤廃が進んでいること、こうしたことを踏まえて、政府として、本日より、外国人の新規入国制限の緩和、入国時検査の見直し、入国者総数の上限の廃止を行いまして、一層円滑な入国を可能としたところでございます。これにより、我が国と各国の人的交流が一層活発化することを期待しております。
 今お話があったとおり、引き続き、ワクチン接種証明書、また、出国72時間前の陰性証明書の提出を求めることとしておりますが、この点を含めて、今後の水際対策につきましては、感染拡大防止と社会経済活動のバランスを取りながら、内外の感染状況やニーズ、そして主要国の水際措置の状況等を踏まえながら、政府として、適切に判断していく考えでございます。

北朝鮮情勢

【共同通信 木梨記者】北朝鮮についてお伺いします。北朝鮮メディアは、10日、9月25日以降の弾道ミサイルの発射は戦術核運用部隊の発射訓練とし、10月4日に日本列島上空を越えたミサイルについて、新型の地対地中長距離弾道ミサイルと伝えました。核・ミサイル開発を急速に進める北朝鮮にどう対応していくのか、大臣のお考えをお聞かせください。

【林外務大臣】北朝鮮側の報道の一つ一つについて、コメントをすることは差し控えたいと思いますが、何れにしても、これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射を含めて、一連の北朝鮮の行動、これは日本、地域及び国際社会の平和、そして安全を脅かすものであり、断じて容認できないと考えております。
 政府としては、今後とも、日米、日米韓で緊密に連携するとともに、国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進めて、北朝鮮の完全な非核化を目指してまいりたいと考えております。

ウクライナ情勢(クリミア橋の爆破)

【毎日新聞 宮原記者】冒頭発言に関連してお伺いします。クリミア大橋が爆発する事案が発生し、ウクライナが関与したとの報道もありますが、そのことに関する受け止めと今後に与えている影響、そこに日本としてどのように関わっていくかお願いします。

【林外務大臣】8日に発生いたしましたクリミア橋での爆発につきまして、10日、プーチン大統領は、これをウクライナ側による「テロ行為」であるとした上で、報復としてウクライナの軍やエネルギー関連施設に攻撃を行った旨述べたと承知しております。
 日本としては、ロシアの攻撃により、ウクライナ各地において多くの市民が犠牲となっていることを極めて深刻に受け止めております。民間人や民間施設への攻撃、これは国際法違反であり、断じて正当化できないものであり強く非難いたします。
 我が国としては、引き続き、G7を始めとする国際社会と連携しながら、強力な対露制裁及びウクライナ支援、この二つの柱にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

中国共産党大会

【朝日新聞 野平記者】中国共産党大会が16日に開幕します。習近平国家主席の3期目続投が有力視されておりますが、今後の展望について大臣、どのようにお考えでしょうか。また3期目続投となった場合の今後の日中関係に与える影響についてお願いします。

【林外務大臣】他国の政党の活動やその日中関係への影響につきまして、予断をもってコメントすることは差し控えたいと思いますが、我が国としても、党大会の動きについて注視しております。
 何れにしても、中国との間では、主張すべきは主張し、責任ある行動を求めつつ、諸懸案も含めて対話をしっかりと重ねて、共通の諸課題については協力するという建設的かつ安定的な日中関係、これを双方の努力で構築していく必要があるというのが我が国の一貫した立場でございます。

ウクライナ情勢(キーウへの攻撃)

【時事通信 田中記者】ウクライナ情勢について質問なんですけれども、先ほど大臣もロシア側から同様の攻撃が続く恐れがあるというふうにご指摘なされましたが、キエフに戻って再開している大使館業務、あと、人員などについてこれは維持するお考えなのかどうかということを教えてください。

【林外務大臣】キーウの日本大使館員につきましてですが、全員の無事を確認済みであります。また、現時点までに在留邦人の生命・身体に被害が及んでいるという情報には接していないことは先ほど申し上げたとおりであります。
 今後のキーウの日本大使館の在り方については、今後の情勢の推移を見きわめる必要がございますが、ウクライナ政府やG7各国とも連携しつつ、できる限りの安全対策を講じた上で大使館業務を行っているところであり、現時点で方針に変更はございません。

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