厚労省・新着情報

日時

第3回:令和4年7月19日(火)
第4回:令和4年7月26日(火)

場所

オンライン開催

出席者

<委員>
第3回
前田愼委員長、小方賴昌委員、弦間昭彦委員、幸原伸夫委員、齋藤信也委員、下井辰徳委員、
田﨑嘉一委員、深山治久委員、眞野成康委員、諸井雅男委員
石原寿光専門委員、神田善伸専門委員、樅山幸彦専門委員、山口正和専門委員、山口清文専門委員

第2回
前田愼委員長、小方賴昌委員、幸原伸夫委員、齋藤信也委員、下井辰徳委員、田﨑嘉一委員、
眞野成康委員、諸井雅男委員
樅山幸彦専門委員
         
<事務局>
安川薬剤管理官 他

議題

新薬の薬価改定について

 

議事

 
エパデールEMカプセル2g
日時:令和4年7月19日(火)※企業陳述あり
 
○薬価算定組織委員長
エパデールEMカプセル2g、特に意見を伺う委員として、齋藤先生、樅山先生にお願いしております。
事務局から、事務局算定案について、欠席委員の御意見も含め、簡単に説明してください。なお、本件は企業の意見陳述がございます。よろしくお願いします。
○事務局
(事務局より、薬価算定原案について説明。)
○薬価算定組織委員長
それでは、事務局算定案に対する御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
意見書に書いたとおりで、議論のあるところだと思いますが、最類似薬との非劣性で承認されたということを考えても、事務局の判断が妥当だと思います。
○薬価算定組織委員長
□□先生、お願いいたします。
○委員
事務局から説明がありましたように、事務局案で特に問題ないと思っております。
○薬価算定組織委員長
それでは、委員の先生方からほかに御意見があればお願いいたします。
よろしいでしょうか。それでは、また企業陳述の後にお願いいたします。
それでは、企業の意見の聴取を行います。事務局は企業を入室させてください。
(申請者入室)
○薬価算定組織委員長
最初にエパデールEMカプセル2gについての御意見を5分以内で御説明ください。続いて委員側から質問させていただきますので、御回答をお願いいたします。
それでは、よろしくお願いいたします。
○申請者
では、どうぞよろしくお願いいたします。
資料を順に説明いたします。
本日はエパデールEMカプセル2gの薬価算定方式、ロトリガ粒状カプセル2gとの類似薬効比較方式(Ⅰ)に関してでございます。
次のページをお願いいたします。
本日の説明内容でございますけれども、組成、剤形区分及び製造販売業者が新薬と同一の新薬薬価算定最類似薬がある場合は、原則規格間調整で算定される。ただし、薬価算定の特例によって以下の2条件を満たせば、最類似薬を比較薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)で算定されるということで、その特例に該当するという説明をさせていただきます。
説明内容ですけれども、順を追って1番から5番まで資料に書いてあるとおりにいきます。
では、次のページをお願いいたします。
まず、本剤の開発経緯でございます。エパデールの1日1回の投与ニーズは高くて、当社はその医療ニーズに応えるために既存製剤で1日1回投与の用法の追加を目指しまして、一旦□□□□□に承認申請をしたのですけれども、承認されませんでした。その後、□□□からイコサペント酸エチルの吸収性向上を目的に自己乳化製剤の本剤の開発を開始しております。本剤は自己乳化製剤で既存製剤と薬物動態が異なっている医薬品で、既存製剤との有効性、安全性の比較検証を行っているということでございます。
この資料にはございませんけれども、エパデールは単なるカントリードラッグではございませんで、現在、タイ、□□□□でそれぞれ販売、開発を行っております。
さらに、この自己乳化製剤は□□の会社に導出していて、今、□□で開発を検討しているといったものでございます。
では、次をお願いいたします。
本剤の特徴です。これは今までの承認申請の資料にもありますけれども、第Ⅲ相試験で1日1回投与で既存薬と同等に有効性を示すことが検証されております。安全性も同等でございました。
ただ、本剤は自己乳化製剤なので、食事の影響を受けにくいという特徴がございまして、添付文書の記載に注意喚起がないというようなものでございます。
では、次をお願いいたします。
薬価算定の特例を満たす条件は2つありますけれども、1が本剤が医療上の必要性からエパデールSの用法・用量を変更した新薬に該当するということで、これは審査報告書で1回投与の臨床的意義が認められているということと、□□□□□□□の□□先生からも、この薬剤はアドヒアランスを向上させるためといった期待に応えるために開発されたものであるということで御意見をいただいております。詳細は時間の関係で割愛させていただきます。
次のページをお願いいたします。
実際のアドヒアランスの向上ですけれども、1日1回投与の臨床意義については医師アンケートや疾患ガイドライン、各種文献から明確であると考えています。これにつきましては、既に提出している薬価の申請資料に記載のとおりです。
一番下のところですけれども、既存のエパデール製剤の一日通常最大用量は2.7gなのですが、本剤の一日通常最大用量は4gで、ロトリガと同じ1日4gまでを1日1回で投与できる。ロトリガは2gを1日1回から2回とされております。
こういった医療上の特徴があるということで、薬価算定の特例の一番初めのところ、医療上のニーズに対しては対応できていると考えています。
では、次のページをお願いいたします。
次に、規格間調整が適切でないと考える理由ですけれども、規格間調整の算定に関しましては、本剤はエパデールSに比べてすぐれた特徴を有するにもかかわらず、規格間調整試算値は既存のエパデールSより低くなるということになります。
さらに、エパデールSよりすぐれた特徴を持っている本剤に関して、規格間調整の新薬算定類似薬のG2品目を用いるということは、そもそも先行品と臨床的位置づけが同等の新薬の算定でG2品目比較から除外されているというルールがあると思いますが、このことを考えると、よりよい薬剤にしたのにG1/G2ルールが適用されるということは一貫性がなくて適切ではないと当社は考えています。
3-2-3の部分ですけれども、G1/G2を適用した品目はございませんので、以上より特例の条件を満たすと考えております。
次をお願いします。
今の部分が非常に重要なことでございましたので、これ以降は割愛いたします。
このため、ロトリガとの類似薬効比較方式(Ⅰ)が適切と考えるということでございます。
以上でございます。
○薬価算定組織委員長
それでは、委員の先生方から何か御質問があればお願いいたします。いかがでしょうか。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
1日2回が1日1回になったほうが非常にアドヒアランスもよくなるというのは分かるのですけれども、それは引用していたニューイングランド・ジャーナルの一般論としてであり、この薬剤に関してというものではないということでいいのでしょうか。
○申請者
それについてお答えいたします。
投与回数のところは、今、御指摘の論文があるのですけれども、ガイドラインの中でJELISの成績でアドヒアランスが80%に達していない患者と達した患者ではイベントが有意に減少したということが報告されておりまして、それも動脈硬化疾患予防ガイドラインのほうに引用されていますので、このエパデール、EPA製剤について、やはりアドヒアランスの向上というのは大事なところだと考えております。
○委員
ありがとうございました。
○薬価算定組織委員長
その他、いかがでしょうか。
□□先生、どうぞ。
○委員
2点ございまして、意見陳述資料の5コマ目、3番目のところで医療上の必要性から用法・用量を変更したという記載があったのですけれども、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議のような公の場で関連学会から要望があった品目に該当しますでしょうか。
○申請者
医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議では挙がってございません。弊社の医師300人を対象としたアンケート調査の中ではそういう要望がございましたが、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外検討会議では挙がっていないという状況です。
○委員
もう一点が、審査報告書等で確認させていただいたフェーズⅢ試験に関してなのですけれども、既存品の1.8gに対する本剤2gの非劣性、そして、本剤4gと2gの間での4gの優越性というのがそれぞれ検証されているということなのですが、質問としては、既存品の1.8gや2.7gに対する本剤の優越性というのは検証されているのでしょうか。
○申請者
その部分については検証は行っておりません。そもそもPMDAとの治験相談において、そこを検証するということは旧製剤投与の特徴ということだったので、ここは先ほど説明しているような□□□□□□□□□□□□□□□□は見ないといけないという指摘がありましたので、この開発では既存製剤との非劣性、さらに2g、4gの優越性ということで開発を行ってきたという経緯でございます。
○委員
ありがとうございます。
以上です。
○薬価算定組織委員長
その他、いかがでしょうか。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
医療上の必要性というのを強調されるのが少し違和感を覚えるところで、確かに1日1回になると服用される方も増えるとは思うのですけれども、逆に言うと、1日2回だと今まで投与しなくて済んでいたということも結構多いのではないかなと思うのです。スタチンが1日1回だからこれも1回にしなくてはいけないほど必要な薬であるというのは、違和感を覚えるところです。
○申請者
動脈硬化性疾患予防ガイドラインのほうでは、脳梗塞の既往や冠動脈の疾患の既往がある、もしくは糖尿病を合併している心血管イベントのハイリスクの患者において、スタチンとエパデールを併用することについてはエビデンスレベル1と言われておりまして、実際に弊社のほうで民間のデータベースで調査しますと、50%以上の患者においてエパデールとスタチンが併用されているという実態がございますので、そういう意味で、無理やり2回を1回にしたとかというのではなくて、そういったところと、医師へのアンケートの結果で1日1回投与には医療上の必要性があると弊社のほうでは主張させていただきました。
○薬価算定組織委員長
その他の委員からいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
事務局、何かございますか。
○事務局
事務局からは特にございません。
○薬価算定組織委員長
それでは、よろしいでしょうか。
それでは、これで企業意見の聴取を終了したいと思います。企業の方は御退室をお願いいたします。
○申請者
どうもありがとうございました。
(申請者退室)
○薬価算定組織委員長
それでは、企業の意見を踏まえ、御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
規格間調整をすると前の薬よりも薬価が下がるというのは企業にとって切実だとは思いますが、今、事務局の案を覆すほどの説得力のある御説明があったとは感じられませんでした。
以上です。
○薬価算定組織委員長
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
さきほども言ったように、この薬の必要性というのを私は非常に疑問には感じているのですけれども、少し安くなるとは言っても、確かにこの薬は1日1回だと服用する人も増えると思うので、そういう点では事務局案でいいのではないかと思うのです。2回服用する必要があるのだったら服用しないという方が結構いたような印象を私自身は持っているものですから、1日1回になれば服用する人は増えるのではないかなと思っています。
○薬価算定組織委員長
専門の先生方、今、エパデールのジェネリック製剤が出ていると思うのですけれども、臨床的には結構ジェネリックを使われているという感じなのでしょうか。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
多くの患者を診ているわけではないのですが、エパデールの先発そのものを出しているような気もします。
○薬価算定組織委員長
結局、もしジェネリックが投与されているとすると、ジェネリック分、1日1回の薬は全部これに変わるので、企業としては相当使われるのではないかなという気がしている。期待以上に使われるような気がするのですけれども、その辺はどうなのでしょうか。
事務局、その辺はいかがですか。
○事務局
事務局でございます。
手元にジェネリック医薬品がどの程度使われているかというデータはないところではあるのですけれども、先生の御指摘のとおり、1日1回で済む製剤はこのエパデールEMカプセルのみになりますので、そういう意味では置き換えが進むというのはあり得るのかなと思います。
○薬価算定組織委員長
企業の予測の売上げが書いてあると思うのですが、これは大体合っているということなのでしょうか。
○事務局
企業の推定の売上げの規模に基づくものでございますけれども、こちらについては推定根拠を確認しております。
○薬価算定組織委員長
それでは、その他の委員の先生からいかがでしょうか。
□□先生、よろしいですか。
○委員
大丈夫です。
○薬価算定組織委員長
それでは、特に御意見もないようですので、薬価算定組織としての意見をまとめたいと思います。
算定概要における算定結果について、算定薬価、最類似薬、算定方式、補正加算等、いずれの項目においても事務局の見解が適当ということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○薬価算定組織委員長
それでは、算定案どおりといたします。当該企業が了承すれば、中医協に報告いたします。
 
 
エパデールEMカプセル2g
日時:令和4年7月26日(火)※企業陳述あり
 
○薬価算定組織委員長
本日はエパデールEMカプセル2g、特に意見を伺う委員として、齋藤先生、樅山先生にお願いしております。
それでは、事務局から、事務局算定案について、欠席委員の御意見も含め、説明してください。なお、本件は企業の意見陳述がございます。
○事務局
(事務局より、薬価算定原案について説明。)
○薬価算定組織委員長
まず、委員の先生方から御意見があれば御発言をお願いいたします。
□□先生、いかがですか。
○委員
先ほどの事務局の説明がやはり企業の不服よりも妥当と考えます。
以上です。
○薬価算定組織委員長
□□先生、いかがですか。
○委員
事務局のほうできちんと回答されておりますので、それで私としては結構だと思っております。
○薬価算定組織委員長
それでは、企業から意見の聴取を行いたいと思います。事務局は企業を入室させてください。
(申請者入室)
○薬価算定組織委員長
最初に、エパデールEMカプセル2gについて御意見を10分以内で御説明をお願いいたします。続いて委員側から質問をさせていただきますので、御回答をお願いいたします。
○申請者
それでは、よろしくお願いいたします。
エパデールEMカプセル2gの算定額についてということでよろしくお願いいたします。
次のスライドをお願いいたします。
本日の説明の内容でございます。今回、本剤の薬価は規格間調整による算定でございましたので、弊社はこれまで加算につきましては主張しておりませんでしたが、改めて、規格間調整で算定される場合の特例(イ)の要件「類似薬に比して、投与回数の減少等高い医療上の有用性を有することが、客観的に示されていること」に該当すると考えまして、本日、5%加算についての考え方について説明をさせていただきたいと考えてございます。
次のスライドをお願いいたします。
1日1回投与によるアドヒアランスの向上、それから、食事の影響の受けにくさによって、ガイドラインに示されているEPAの有用性について、既存のエパデール製剤よりも本剤のほうが発揮しやすいということにつきましては、既に説明させていただいておりまして、参考資料としてスライド6~8のほうにお示ししております。
本日は、このガイドラインに記載されているEPAの有用性について追加で御説明させていただきたいと思います。
まず、2022年のガイドラインでは、脳心血管イベントの予防目的、動脈硬化性疾患の発生抑制にEPAとスタチンの併用療法がエビデンスレベル1+でいずれも推奨されているということにつきまして御紹介させていただきます。
次のスライドをお願いいたします。
既存のエパデール製剤の一日最大用量は2.7g、本剤は4gで、これはロトリガと異なりまして、4gを1日1回投与できる。これについても説明済みでございます。
本日は、ガイドラインでEPA4gの投与の有用性が述べられておりますので、それについて御説明いたします。
赤字の部分ですけれども、本剤と同一有効成分であるVASCEPAの海外の臨床試験におきまして、スタチンとVASCEPA4gの投与によりまして、主要血管イベント抑制効果が認められた。さらに、脳卒中に対する予防効果も確認されたという旨がガイドラインのほうに記載されております。
こちらにお示しします図は主要エンドポイントの結果でございまして、赤字がプラセボ、青字がEPA製剤となります。主要エンドポイントである心血管イベントの発症は、EPAとスタチン併用群で1017.2、スタチン単独群で22.0、hazard ratioは0.75でございました。
次のスライドをお願いいたします。
一方で、EPA/DHA製剤につきましては、海外の試験でスタチンとの併用が試みられましたが、イベント抑制効果は立証できず、試験は早期に中断された旨がガイドラインに記載されております。
こちらがその結果をお示しした図でございます。
以上より、EPA4g投与には高い医療上の有用性があることは客観的に示されていると考えております。
先ほど御紹介しました試験は海外の試験でございますが、血中のEPA濃度とイベント抑制には強い相関があったことが報告されております。
また、弊社の2g、4gのEPA濃度はVASCEPA4gよりも大きいということを確認済みでございます。
スライド6~8までは既に御説明済みですので、スライド9をお願いいたします。
服薬回数とアドヒアランスの関係につきましては、青字の文献を1報追加させていただいております。内容は、1日1回投与は2回もしくは3回に比べてアドヒアランスが高いということで、この論文は慢性疾患を対象としてアドヒアランスが評価された臨床試験20報のレビューの論文でございます。
以上より、エパデールのアドヒアランスを向上させること、EPAの4g投与には高い医療上の有用性があることが客観的に示されていると弊社では考えております。
次のスライドをお願いします。
本剤の算定額でございますが、以上御説明しましたように、特例(イ)の要件「類似薬に比して、投与回数の減少等高い医療上の有用性を有することが、客観的に示されていること」に該当すると考えておりますので、5%の加算が付与されて、算定額は118.7円が妥当であると考えております。
○薬価算定組織委員長
それでは、委員の先生方から何か御意見があればお願いいたします。□□先生、いかがでしょうか。
○委員
1点お伺いさせてください
規格間調整の相手の御社の製品があると思うのですけれども、それとこの製剤との使い分けに関しては、御社としてはどのようにお考えでしょうか。
○申請者
1日1回投与ということで、服薬順守が難しい患者様におきましては本剤のほうが選択されるだろうと考えております。
○委員
例えば、既存の製剤では朝晩服用してくださいと服薬指導しているけれども、朝は服用できるが、どうしても晩は忘れる、といった患者はこちらの製剤がいいという感じですか。
○申請者
専門の先生方に聞きますと、スタチンのほうは結構服用されているのですけれども、エパデールのほうは半年ぐらいたつと残薬がすごくたまっているという実態があるそうで、それも患者様の状況によって変わるのでしょうから、そこは先生方に御判断いただいてと考えてございます。
○委員
ありがとうございました。
○薬価算定組織委員長
それでは、□□先生、いかがでしょうか。
○委員
今、□□先生も質問されておりましたので、私からは特にありません。
○薬価算定組織委員長
それでは、その他の先生から御意見、御質問はいかがでしょうか。
○委員
今回、求められている有用性の加算の要件に関してお伺いしたい点なのですけれども、類似薬との比較に関して、投与回数の減少等、高い医療上の有用性を有することが客観的に示されているという点を教えてください。今回、投与回数が減るのは確かだと思うのですけれども、それに伴って、既承認のエパデールではアドヒアランスが何%で困っている、つまり、もともとの臨床試験におけるイベントの発生数の抑制効果が実際にはどのぐらい低下していて、それが今回1日1回にすることでどのぐらいまで上がって、そして、どのぐらい脳卒中等のいわゆる心血管系イベントの減少に対して改善が具体的に想定されるかというところに関して、本剤に関しての客観的なデータというのはあるのでしょうか。
○申請者
スライド8の一番下のところに弊社で実施しましたJELISの成績をお示ししております。ちょっと小さくて申し訳ないのですけれども、こちらだと、二次予防の患者で80%のアドヒアランスを達成した患者と達成していなかった患者でのイベントの抑制率というのは40%ぐらい違ってきているということでございます。実際には、ガイドラインの中でも書いてあるのですけれども、治験では100%近いアドヒアランスを保つことができても、実臨床ではアドヒアランスが80%を下回ることが多いということがございますので、この辺を鑑みますと、少なくとも投与回数が2回よりも1回のほうがいいという論文などを見ますと、その40%ぐらいのリスク低減のところには貢献できるのではないかと考えてございます。
○委員
やはり加算の話をする限りは、具体的な可能性ではなくて、明確なこれだけの具体的な利益が想定されるという直接的な御説明が必要になるのではないかなと思うので、今のエパデールのアドヒアランスがどのぐらいで、本剤が導入されることによってどのぐらいのアドヒアランス、80%以上の達成が増えるとか、80%の指標がいいのか分かりませんけれども、本来的にはもっと心血管系イベントの低減が臨床試験どおりにアドヒアランスがなった状況と同じ再現がどのぐらいできるという明確な説明が必要ではないかなと思うのです。
○申請者
エパデールの服薬アドヒアランスについては、先ほどの図で例数が書いておりますが、1,302例が80%未満、服薬順守率が80%以上が522例なので、約3分の2の患者さんでは服薬アドヒアランスが80%未満であると推定されます。
本剤についてはまだ上市していないので、服薬アドヒアランスが市販後にどうなるのかという成績はさすがにございません。
○薬価算定組織委員長
その他の委員からいかがでしょうか。
前回のお話の中で、1日1回ではなくて1日2回、3回を逆に能動的に選択される患者さんもいるのではないかというようなお話があったのですけれども、上市された後の現実的な動向というのはどのように予想されているのでしょうか。
○申請者
その辺りは、本剤の特徴を先生方にお伝えした上で、先ほど申し上げましたように、JELISの成績だと3分の2の患者様が80%のアドヒアランスを保つことができないというところでございます。スタチンとEPAの併用に関しましてはエビデンスがあるわけですけれども、その中でもハイリスクの患者様で服薬のアドヒアランスが悪くて、しかも、何種類かお薬を服用されているような患者様は、恐らく先生方が本剤を選ぶのではないかと考えてございます。
ただ一方で、本来は既存のエパデールもちょっと大きい剤形になりますので、その辺りも含めた取捨選択を先生方にお願いしていくということで考えております。
○薬価算定組織委員長
そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
事務局、特にございませんか。
○事務局
では、1点質問させていただければと思います。
今回の製剤なのですが、審査報告書において、臨床的位置付けの項で、本剤はあくまでEPA製剤の選択肢の一つという評価になっているようでございますけれども、ほかに審査の中で類似薬に比して高い臨床上の有用性というのが評価された部分というのは何かあるのでしょうか。
○申請者
審査の中では、類薬との比較ということについては、そういう比較試験はやっていないので、その中ではございませんでした。あくまで今回のようなイベント抑制をやるには、承認申請でそういうパッケージでやるには規模が大き過ぎるので、いわゆるTG低下というところで試験をせざるを得なかったので、そういう面では、類薬との比較についても審査の中では議論はございませんでした。
○事務局
ありがとうございます。
○薬価算定組織委員長
それでは、ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これで企業意見の聴取を終了といたします。企業の方は御退室をお願いいたします。
(申請者退室)
○薬価算定組織委員長
それでは、企業の意見を踏まえ、御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
企業の気持ちは分かるのです。苦労してエマルジョンを作って、PMDAの指導もあって、サロゲートとまでは言いませんが、中間エンドポイントみたいなもので調べて非劣性ということだけれども、1日1回になれば随分便利ではないか。それで何とか加算を認めてほしいと気持ちは大変分かるのですけれども、一方で、事務局から説明がありましたように、今回の主張の規格間調整の特例に関しましても、明らかな有用性というのではなくて、選択肢が増えたという程度ですと、やはりそれには該当しないと考えます。
以上です。
○薬価算定組織委員長
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
事務局案できちんと回答になっているかなと思います。
○薬価算定組織委員長
その他の委員からいかがでしょうか。
□□先生等からの質問にもはっきりと答えられていませんし、事務局案でよろしいと思いますが、事務局、G1/G2、特にG1品目は最類似薬にならないということについて、ルール上いいと思うのですけれども、その理由というのは何なのでしょうか。
○事務局
明確にお答えするのが難しいところではあるのですけれども、G1/G2品目は、後発品が収載されてから10年が経過している長期の収載品目になりますけれども、それと比べるよりはより適切な直近の類薬があるのではないかという発想なのかなというのが一つございます。
一方で、長期収載品であっても新たに規格が追加されるということは想定されますので、その上で、この規格間調整というルールの中ではG1/G2を相手にとって算定してもよいというルールになっていると理解しております。
○薬価算定組織委員長
G1を最類似薬にしないのは、安過ぎてしまうからというのが何となく頭の中にあるのです。古過ぎて、対象にしても、せっかく新しいものを出してもこんな古い薬と同じ値段かみたいなイメージがあって使えないのかなと思っていたので、それを使わないでより安くなってしまっているというのが若干かわいそうな気がしただけなのですけれども。
○事務局
御指摘の観点もあるのかなと思います。長期収載品になりますと、当然、毎回の薬価改定で実勢価に合わせて薬価はやや下がっていくことになりますので、長く収載されていればされているほど、売り方にもよりますけれども、薬価は下がっていくというのはあり得ますし、御指摘のとおり、それらを比較するのは新薬の算定としてはなかなか難しいのではないかという観点はあるかと思います。
○薬価算定組織委員長
先ほど言われたように、本薬剤はジェネリックが今6割ぐらいとおっしゃっていたと思うので、それがこの薬剤に何割かは変わると思うので、企業としては売上げはかなり伸びるのではないかなと予想するので、安くてもたくさん売れればという気はしておりますが、先生方も恐らくそういう考え方かなと思っております。
よろしいでしょうか。その他、御意見いかがでしょうか。
それでは、薬価算定組織としての意見をまとめたいと思います。
算定概要における算定結果について、算定薬価、最類似薬、算定方式、補正加算等、いずれの項目においても事務局の見解が適当ということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○薬価算定組織委員長
それでは、算定案どおりといたします。当該企業が了承すれば、中医協に報告いたします。
 
 
イグザレルト錠2.5mg
日時:令和4年7月19日(火)
 
イグザレルト錠2.5mgになります。特に意見を伺う委員として、諸井先生、山田先生にお願いしております。
事務局から、事務局算定案について、欠席委員の御意見も含め、簡単に説明をお願いいたします。
○事務局
(事務局より、薬価算定原案について説明。)
○薬価算定組織委員長
それでは、企業の意見を踏まえ、御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
算定方式等に特に大きな問題はないです。細かいところですが、算定結果の規格間調整のところで、申請者の薬理作用類似薬成分数は1、事務局案は2となっているのですが、この違いはなんでしょうか。
○事務局
薬理作用類似薬成分数について、申請者の見解ではこの類似成分数が1、事務局の見解としては2としております。恐らくですけれども、企業としてはリバーロキサバン1剤をカウントしているものと思うのですけれども、事務局といたしましては、第Ⅹa因子阻害作用を持つ医薬品といたしまして、リバーロキサバンのほかにアピキサバン、エドキサバントシル酸塩水和物の2剤がございますので、第Ⅹa因子阻害作用がある成分といたしましては3成分あると考えております。
こちらの薬理作用類似薬成分数の数え方なのですけれども、過去の事例を確認いたしましたところ、申請のあった成分そのものはカウントしないという取扱いになっているようでしたので、事務局としては、リバーロキサバンはカウントせずに、アピキサバンとエドキサバントシル酸塩水和物の2つをカウントして、薬理作用類似薬成分数は2とさせていただいたところでございます。
○委員
理解いたしました。
特に問題ないと思います。
○薬価算定組織委員長
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
本剤の最類似薬をリバーロキサバンとして算定した薬価は適当であると思います。
○薬価算定組織委員長
それでは、委員の先生方からほかに御意見があればお願いいたします。
特にないですか。よろしいでしょうか。
それでは、薬価算定組織としての意見をまとめたいと思います。
算定概要における算定結果について、算定薬価、最類似薬、算定方式、補正加算等、いずれの項目においても事務局の見解が適当ということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○薬価算定組織委員長
それでは、算定案どおりといたします。当該企業が了承すれば、中医協に報告いたします。
 
 
ジェセリ錠40mg
日時:令和4年7月19日(火)
 
ジェセリ錠40mgとなります。特に意見を伺う委員として、下井先生、山口先生にお願いしております。
事務局は、事務局算定案について、欠席委員の御意見も含め、簡単に説明をお願いいたします。
○事務局
(事務局より、薬価算定原案について説明。)
○薬価算定組織委員長
それでは、企業の意見を踏まえ、御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
最類似薬としてレゴラフェニブを選定されていることに関しては、事務局の見解に関して納得いたしまして、賛同しております。
一方で、標準治療の考え方というのは、あくまでガイドライン上にその薬剤が規定されていること、記載されていることというのがこれまで慣例でなされているのかと思いますけれども、特に③-bを加算として認める場合に、基本はガイドライン上の記載があることというのはこれまで何らか明文化されているものなのでしょうか。こちらは事務局に対する質問でございます。
○事務局
御指摘ありがとうございます。
③―bは、御指摘いただきましたとおり、これまで判断の主軸といたしましてガイドライン等への記載の有無を基本として運用しているところでございます。ただ、明確に文章で定まっているというものではございません。
○委員
ありがとうございます。
国内のガイドラインの作成方法にもまた様々ございまして、一つはグレードシステムにのっとったようなMindsの手引きにのっとった作成方法のガイドラインもあれば、それとは別に各エキスパートの考え方を基に作成された手引きのようなガイドラインもございますので、そこに載っているかどうかというのを判断基準の基に据えるというところは一律一緒に考えることは難しいのではないかという点は今後の課題ではないかと感じております。
さらに言いますと、今回のような日本発の製品でありますと、海外で頻繁に更新されるエキスパートオピニオンによって作成されるNCCNガイドラインのようなガイドラインにも載ってくることはございませんので、そういったものが日本で初めて薬価収載される場合に標準治療としての位置づけが評価されづらいということ、逆に言うと、ガイドラインに載せることに対して企業がマーケティングとして変に力を注いで、収載前もしくは薬事承認前から載せるべく活動が始まってしまうことが危惧されるということもありますので、そこの点を踏まえて、加算の一つの考え方として標準治療の考え方をガイドライン上に薬剤の記載があることとすることが本当に適切かというのは検討していただくほうがいいかなと思っております。
ただ、現時点ではそういった運用でされているということからいたしまして、事務局のほうの例えば③-bに関しての加算はなしという点に関しても承知いたしました。
○薬価算定組織委員長
それでは、□□先生、いかがでしょうか。
○委員
私は、事務局案の最類似薬の選定も同意いたしますし、補正加算のところも同意いたします。
ただ、□□先生のコメントの最後にもあったのですけれども、これは希少疾病用の医薬品にはならないということでよろしかったでしょうか。
○薬価算定組織委員長
事務局、いかがでしょうか。
○事務局
本剤につきましては、希少疾病用医薬品には指定されておりません。
○委員
それは、患者さんの数がまだ多いということなのですか。
○事務局
指定手続きの詳細は承知していませんが、例えば希少疾病用医薬品への指定に際して企業が希望していないなどの理由が考えられます。
○委員
分かりました。
ほかは事務局案に賛同いたします。
○薬価算定組織委員長
ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。
□□先生、どうぞ。
○委員
私、日本肺がん学会に絡んでいて、いろいろなガイドラインについては非常に難しい部分があって、基本的には保険収載しているものをガイドラインに載せるようにはしているのですけれども、ただし、明らかなエビデンスがあるものはそれに先んじて載せるようにしているのです。肺がんだと希少ミューテーションというのがあって、それなりに認められているのですけれども、□□先生が言われるように、日本だけでいくとなかなか載らないというのは確かにあって、その辺り、不公平感が出てくる可能性があるのはぜひ御検討いただきたい。我々もやればいいのですけれども、なかなか難しいところがあるということは御承知いただきたいと思います。
○薬価算定組織委員長
外国からですと日本に入ってくるまでドラッグのタイムラグがあると思いますけれども、国内で開発された薬だとそれが基本的にないので、ガイドラインに載る前にこういうふうに薬価収載になると思いますので、なかなかエビデンスとして出す機会が難しいのではないかなと思います。
この辺、問題ですけれども、この薬が標準治療なのかどうかというところも評価ができないところもあるとは思うのです。
今回、これはThird-lineになるのですか。Fourth-lineになるのですか。
○事務局
本剤につきましてはFourth-lineに位置づけられると思います。
○薬価算定組織委員長
Fourth-lineで来たというのは相当難しいのではないかなと思いますけれども、□□先生、ほかの薬剤でFourth-lineぐらいで標準治療として認められるような薬剤はあるのでしょうか。
○委員
米国におきましては、既にリプレチニブという薬が同じようなラインでPFSもOSもプラセボ対照で延ばして、標準治療としてNCCNガイドラインなどにも載っておりますし、FDAに承認されて使われているという実情がありますので、そちらはどちらかというとOSも延ばして文句なしで標準治療と言えるのかもしれません。
今回はどのぐらい試験としてのデザインが適切であったかは別としても、クロスオーバーを許容していた部分があって、多分OSが統計学的にネガティブに出ているところがあると考えます。ただし、なかなか治療の機会がないような希少がんを対象にした試験だというところで人道的配慮があったものと考えますが、クロスオーバーした患者さんが多くいたことが、その背景にあります。一方で、感度分析的にクロスオーバーしなかった人でのOSの検討はなされて、そういう方々であればOSのベネフィットは本剤のほうであったというように、臨床試験の評価としては、評価に制限が出てしまっているところがあります。
そういうところがあるのでPFSのメディアンの差だけ言ってしまうとちょっと短いかなというのはあるのですけれども、通常は希少疾病と考えられるGISTであって、かつレイトラインでちゃんとPFSの延長も検証できているという点からは、通常は標準治療として今後使われる薬かなと個人的には思っております。
○薬価算定組織委員長
その他の委員からいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
あと、□□先生に聞きたいのですけれども、今後、この薬剤は他がん種、またはもう少し前のステージで使われる期待がされるような薬剤なのでしょうか。
○委員
ほかのがん種でこちらの開発が進むというのは、まだ現時点で私のほうでは認識しておりません。
あとは前のラインでの臨床試験が進んでいるかというと、そこに関しても私のほうでは存じ上げておらず、申し訳ございません。
○薬価算定組織委員長
その他、よろしいでしょうか。
事務局、よろしいですか。
○事務局
今、御指摘のありましたほかのがん種への開発といったところですけれども、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□。
また、特に③-bの補正加算のところ、先生方から御指摘を様々いただきましたので、今後検討させていただく課題の一つとさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○薬価算定組織委員長
それでは、よろしいでしょうか。
今回、この時点では薬価算定組織としての意見をまとめたいと思います。
算定概要における算定結果について、算定薬価、最類似薬、算定方式、補正加算等、いずれの項目においても事務局の見解が適当ということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○薬価算定組織委員長
それでは、算定案どおりといたします。当該企業が了承すれば、中医協に報告いたします。
○事務局
事務局でございます。
□□先生から本剤について情報をいただきました。ClinicalTrials.govでお調べいただきまして、アーリーラインの試験の実施予定はないという情報、イマチニブとの併用のフェーズは治験が実施中であるとの情報をいただきましたので、御紹介させていただきます。
○委員
ClinicalTrials.govでは、アーリーフェーズはフェーズⅠはやっているのですけれども、一次、二次、三次というところはありませんでした。
○薬価算定組織委員長
ありがとうございます。
 
 
ラゲブリオカプセル200mg
日時:令和4年7月19日(火)
 
ラゲブリオカプセル200mg、特に意見を伺う委員として齋藤先生、山田先生にお願いしております。
事務局から、事務局算定案について、欠席委員の御意見も含め、簡単に説明をお願いいたします。
○事務局
(事務局より、薬価算定原案について説明。)
○薬価算定組織委員長
それでは、企業の意見も踏まえ、御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
御説明のように加算に対する考え方が違うのだと思います。意見書にも書きましたが、腎臓の少し悪い人にも使えるというのは臨床的には魅力を感じるのですけれども、それを臨床試験で証明していない場合は認められないというのはそうだろうと思います。よって事務局の案が妥当だと考えます。
○薬価算定組織委員長
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
資料にありますように、有用性加算(Ⅱ)、要件ハ、③-b、cに該当するという事務局案が適当だと思います。
申請者が主張する要件イの①-bについては、本剤活性代謝物の化学構造は新規であるものの、その標的分子は比較類似薬レムデシビルの活性代謝物の標的と同じであり、該当しないと思います。
それから、要件ハの③-aについても、重度腎機能障害者に対する臨床成績が得られていないので、該当するとは言えないという事務局判断は適当と思います。
○薬価算定組織委員長
それでは、委員の先生方からほかに意見があればお願いいたします。
よろしいでしょうか。
特にないようですので、それでは、薬価算定組織としての意見をまとめたいと思います。
算定概要における算定結果について、算定薬価、最類似薬、算定方式、補正加算等、いずれの項目においても事務局の見解が適当ということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○薬価算定組織委員長
それでは、算定案どおりといたします。当該企業が了承すれば、中医協に報告いたします。
 
 
ボックスゾゴ皮下注用0.4mg、同0.56mg、同1.2mg
日時:令和4年7月19日(火)
 
○薬価算定組織委員長
ボックスゾゴ皮下注用0.4mg、ボックスゾゴ皮下注用0.56mg、ボックスゾゴ皮下注用1.2mgであります。特に意見を伺う委員として、田﨑先生、石原先生にお願いしております。
事務局から、事務局算定案について、欠席委員の御意見も含め、簡単に説明をお願いいたします。
○事務局
(事務局より、薬価算定原案について説明。)
○薬価算定組織委員長
それでは、事務局算定案に対する御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
補正加算のところの新規の作用機序という観点については認められているということで、これはよろしいかと思いますし、それ以外の点について認められていない部分も妥当かなと思いましたので、事務局案どおりでよろしいと思います。
○薬価算定組織委員長
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
□□先生と同じで、事務局の算定の認めるところ、認めないところ、ともに妥当だと思います。
○薬価算定組織委員長
それでは、その他の委員の先生からいかがでしょうか。
事務局、いかがでしょうか。
疾患自体があまりなじみのないもので、この疾患についてこの薬剤がどの程度選ばれるかというか、その辺はどうなのでしょうか。
○事務局
対象疾患での本剤の位置づけでございますけれども、現時点での薬物治療としては、成長ホルモン製剤がございます。本剤につきましては、疾患の原因となるFGFR3の経路に対して作用するということで、疾患に対する機序が異なります。
本剤の臨床試験において成長ホルモン製剤と本剤を直接比較したデータはなく、これまでに得られている知見でもそのような情報はないことから、まずは、薬物治療としてどちらの薬剤を用いるのか、現場の医師によって患者の年齢や症状等を踏まえて選択されるものと思われますが、今後、情報がある程度蓄積された上で、本剤とソマトロピン製剤の使い分けについては明らかになってくるのではないかと考えております。
○薬価算定組織委員長
委員の先生方から何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、意見もございませんので、薬価算定組織としての意見をまとめたいと思います。
算定概要における算定結果について、算定薬価、最類似薬、算定方式、補正加算等、いずれの項目においても事務局の見解が適当ということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○薬価算定組織委員長
それでは、算定案どおりといたします。当該企業が了承すれば、中医協に報告いたします。
 
 
ダルビアス点滴静注用135mg
日時:令和4年7月19日(火)
 
ダルビアス点滴静注用135mgに移りたいと思います。特に意見を伺う委員として下井先生、谷本先生にお願いしております。
事務局から、事務局算定案について、欠席委員の御意見も含め、簡単に説明をお願いいたします。
○事務局
(事務局より、薬価算定原案について説明。)
○薬価算定組織委員長
それでは、事務局算定案に対する御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
私としても事務局案に対して追加はございません。基本的には本剤に関しては難治性のPTCLに対して既にロミデプシンやブレンツキシマブ ベドチンなど選択肢がまだある中で、フェーズⅡ試験である一定程度の有効性を示して薬事承認を得ているという状況でございますので、治療選択肢が1つ増えたというところにとどまっていると認識しております。こういった、既存の治療が全然効かなかった対象に絞って臨床試験を行ったということでもございませんから、企業の主張している有用性加算の希望に関しては該当しないと考えますし、それに伴いまして、新薬創出等加算の該当にもならないという事務局案に賛同しております。
○薬価算定組織委員長
それでは、その他の委員の先生からいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
事務局に聞きたいのですが、これはROSを増やすというというお薬ですけれども、ほかの疾患でも臨床試験が行われているということはあるのでしょうか。□□先生もご存じではないですか。
○委員
私のほうも分からないのと、基本的にはフェーズⅡ試験の結果もまだ論文発表されていないということで、開発の状況がまだ十分読めない薬だなと思っております。
○事務局
申請者から□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□。
○薬価算定組織委員長
ほかに何か御意見、御発言はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
そうしましたら、補正加算と新薬創出等加算に関しましても事務局案ということで、特に御意見はないでしょうか。よろしいですか。
それでは、薬価算定組織としての意見をまとめたいと思います。
算定概要における算定結果について、算定薬価、最類似薬、算定方式、補正加算等、いずれの項目においても事務局の見解が適当ということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○薬価算定組織委員長
それでは、算定案どおりといたします。当該企業が了承すれば、中医協に報告いたします。ありがとうございました。
 
 
エジャイモ点滴静注用1.1g
日時:令和4年7月19日(火)
 
エジャイモ点滴静注1.1gになります。特に意見を伺う委員として眞野先生、神田先生にお願いしております。
事務局から、事務局算定案について、欠席委員の御意見も含め、簡単に説明をお願いいたします。
○事務局
(事務局より、薬価算定原案について説明。)
○薬価算定組織委員長
それでは、事務局算定案に対する御意見をお願いいたします。
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
事務局算定案で特に問題ないと思います。妥当だと考えています。
○薬価算定組織委員長
□□先生、いかがでしょうか。
○委員
これまで治療法がなかったという点では、画期的な薬剤の一つであることは確かなのですけれども、一方で、やはり致死的な疾患とは言えない。かなり重篤な患者さんはおられるのですけれども、多くの患者さんは保温等の保存療法で管理可能であるというところから、最終的に事務局案は妥当だと判断いたしました。
○薬価算定組織委員長
それでは、その他の委員の皆様から御意見があればお願いいたします。いかがでしょうか。
③-f標準的治療法が確立されていない重篤な疾病について、□□先生、対象疾患はそれほど重篤な疾病ではないということなのでしょうか。
○委員
個人差が結構大きいのです。冬場に保温するだけで大丈夫というような患者さんもいれば、暖かい季節にも問題が生じる患者さんもいて、かなり差があります。多くの方は生命に支障を及ぼすような状態ではないです。
○薬価算定組織委員長
そうすると、標準的な治療管理とここに書かれていますけれども、保温というのが基本であって、薬剤としては今までは特にないということだったのでしょうか。
○委員
これまでは有効な薬剤というものはありませんでした。そういう意味では画期性はあると思います。
○薬価算定組織委員長
事務局、標準的な治療法というのは、特に薬剤ではなくても構わないのですね。今回、恐らくその他の輸血や保温ということで対処しているのが標準治療だと思うのですけれども。
○事務局
標準的治療法の考え方でございますけれども、何を標準的治療法とみなすのかというのは多分に価値判断を伴いますので、なかなか事務局で判断するのも難しいところではあるのですが、御指摘のとおり、薬剤に限ったものではないと理解しておりますし、臨床の先生方の御意見を踏まえて検討を進めさせていただければと考えております。
○薬価算定組織委員長
それでは、御意見はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、ないようですので、薬価算定組織としての意見をまとめたいと思います。
算定概要における算定結果について、算定薬価、最類似薬、算定方式、補正加算等、いずれの項目においても事務局の見解が適当ということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○薬価算定組織委員長
それでは、算定案どおりといたします。当該企業が了承すれば、中医協に報告いたします。
 

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