環境省・新着情報

2022年10月11日

二国間クレジット制度(JCM)の構築に係る日・スリランカ間の協力覚書に署名しました

1.2022年10月10日、スリランカ・コロンボ、大統領府において、水越英明在スリランカ駐箚日本国特命全権大使とアニル・ジャシンハ環境省次官との間で、二国間クレジット制度(JCM:Joint Crediting Mechanism)の構築に関する協力覚書の署名が行われました。
※ JCMパートナー国モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイ、フィリピン、セネガル、チュニジア、アゼルバイジャン、モルドバ、ジョージアの22か国であり、スリランカは23か国目となります。

2.今後、スリランカとのJCMを通じて、スリランカ国内の温室効果ガスの排出削減等に関する事業の実施による、両国のNDC(国が決定する貢献)の達成に貢献していきます。また、パリ協定第6条の市場メカニズムとしてJCMを実施し、地球規模での温室効果ガス排出削減・吸収、持続可能な開発を促進することにより、世界の脱炭素化に向けた取組に貢献していきます。

■ 協力覚書の概要

○ パリ協定の2度目標と1.5度努力目標を追求し、気候変動に対処するため、日本国政府及びスリランカ政府(以下、個別に「政府」といい、総称して「両政府」という。)は二国間クレジット制度(JCM)を構築・実施するため、合同委員会を設置する。
○ 両政府は、パリ協定6条2項で言及される協力的アプローチに関するガイダンス(以下、「ガイダンス」という。)に適合して、JCMの下での排出削減及び吸収から発行されるJCMクレジットの一部を、国際的に移転された緩和成果として、日本のNDC(国が決定する貢献)の達成に利用できることを相互に確認する。
○ 両政府は、JCMの透明性及び環境十全性を確保し、JCMを簡素かつ実用的なものに維持する。

【参考1】地球温暖化対策計画(令和3年10月閣議決定)におけるJCMの目標等
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/keikaku/211022.html
JCMは、途上国等への優れた脱炭素温室効果ガス削減技術、製品、システム、サービス、インフラ等の普及や対策実施を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、我が国のNDCの達成に活用するため、構築・実施するものです。これにより、官民連携で2030年度までの累積で、1億t-CO2程度の国際的な排出削減・吸収量の確保を目標としています。
 
【参考2】新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ(令和4年6月閣議決定)(抄)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/fu2022.pdf
JCMの拡大のため、2025年を目途にパートナー国を30か国程度とすることを目指し、関係国との協議を加速する。
 

連絡先

環境省地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8246
参事官
水谷 好洋
国際企画官
小圷 一久
JCM推進企画官
重松 賢行
係長
松本 恵里
担当
有馬 達矢

発信元サイトへ