農林水産省・新着情報

野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年10月7日(金曜日)9時28分~9時42分 於: 参議院議員食堂
主な質疑事項
  • (大臣から)競馬法の一部を改正する法律案の閣議決定について
  • (大臣から)G7農業大臣会合について
  • 農林水産物・食品の輸出目標の前倒しについて
  • 総合経済対策の検討状況について

冒頭発言

大臣

  今日は皆さん方に2点御報告があります。1点目でありますが、本日の閣議において、「競馬法の一部を改正する法律案」が(閣議)決定されました。本法案は競馬の健全な発展を図るとともに、競馬に対する国民の信頼を確保するため、競馬活性化計画の目的及び記載事項の見直し、日本中央競馬会から地方競馬全国協会に対する支援措置等の恒久化及び延長、競馬の公正かつ円滑な実施を確保するための措置の充実等の措置を講ずるものであります。本法案により、地方競馬の経営基盤や馬産地の生産基盤の強化を安定的に推進するとともに、競馬に対する国民の信頼を確保してまいります。
  2点目でありますが、来年開催のG7農業大臣会合については、開催地の宮崎県及び宮崎市と調整した結果、来年4月22、23日に、土曜、日曜でありますが、開催すること、会場を宮崎市のシーガイアとすることを決定いたしました。会合に向けて当日の会議で議長を務める私の指揮の下、農林水産省が責任を持って準備に当たりますが、会合の成功には地方自治体との緊密な連携が不可欠でございます。このため、来週火曜日に来訪される宮崎県知事、そして宮崎市長とも打合せを行った上で、地方自治体の協力も得て、当省輸出・国際局内に「G7宮崎農業大臣会合準備室」を立ち上げ、開催準備に万全を期す考えでございます。本日私からは以上でございます。

質疑応答

  • 農林水産物・食品の輸出目標の前倒しについて(1)

記者

  一昨日、農産品の、輸出額2兆円目標を前倒しすると。これ円安を背景にですね、方針が決まりましたけれども、これについて3点伺います。1点目が、北海道のホタテ漁師も円安で潤って、大変いいことではあるんですけれども、一方で円安を背景に飼料価格が高騰して、エネルギー価格も物価高も招いている状況で、円安背景に輸出額が伸びてるから、それを伸ばせばいいんじゃないかというのは、やっぱり、違和感というかですね、まずは円安の対策を優先して、それをちゃんとやらないと、結局輸出額伸びないんじゃないかというふうに思うのですが、そこら辺についてはどう思われていますか。2点目が、来年の春、福島の第1原発のALPS処理水が海洋放出される予定ではありますけれども、(海洋放出)されたら、中国がまた反発して、輸入規制をかけてくる、中国以外もかけていると思うんですが、そうなるとなかなか前倒しといっても、そう簡単ではなくなる。北海道の漁師もそれを心配してるんですけれども、それについてはどう対応されるのか。3点目が、前倒しと言ってますけれど、これ今年中に達成したいのか、それとも来年、2024年、どのぐらいを目途に達成したいと思われているでしょうか。その3点お願いします。

大臣

  先般、官房長官の方からお話がありました輸出の問題につきましては、官房長官の発言は、これは関係閣僚会議で出た話ですけれども、2025年2兆円の目標を前倒しで達成できるように輸出拡大の取組を強化するということで、もう御承知のように、今現在(2021年に)1兆円を超えました。そしてなおかつ(1月から)8月までの累計輸出額が8826億円でございます。ですから、こういう数字、あるいは今までの推移を見ると、この1兆円は超えるというふうに思いますが、これは今からの話ですから、現在8千億円だから1兆円超えるよと。私どもは昨年の1兆2000億円はぜひ超したいなという希望を持っています。それで、外国ともいろいろ話を当局の方でしておりますので、そういう意味を込めて、前倒しで2兆円は(達成)できるのではないのかなとこんなふうに思っております。それでALPS(処理水)の話もあるわけですが、これにつきましては、海外の輸入規制が今12か国・地域、福島原発関係であるわけですけれども、ようやく英国だとか(規制を)解いていただきましたので、今鋭意、私ども大臣、副大臣、政務官ともいろんな外国での会合の中で、このことは強くアピールしております。したがって、これからもその努力は続けなければなりませんが、できるだけ早期に撤廃していただくように、私どもの方でも努力しております。最近EUの方々がよくお見えになるんですが、その折にも、何回も、早く解禁をしてください、撤廃してください、ということをですね、EU加盟国の農業大臣等に要請をしているところでございます。あらゆる機会を捕まえて、規制の早期撤廃に向けて働きかけていきたいと思います。今、御懸念のようにALPS処理水が放出されたときにどうなるのかということについては、これは日本産の食品の安全性への影響はないことは、引き続き私ども農水省だけでやれるわけでありませんので、環境省等と連携して、丁寧に説明をしてまいりたいと、このように思っております。私も福島に2回程行きましたけど、やはり漁業者の皆さん方もALPS処理水については大変御心配されて、科学的に安全だと言ってもやっぱり風評被害が怖いということを言っていただいておりますので、全体的にも、このことについてはもう説明する以外ないというふうに思っているところでございます。2兆円の時期は、官房長官がおっしゃったのは2兆円を(超える)という意味だったですから、できれば早い時期にという、できるだけ目標を前倒しでということをおっしゃったものであると思います。

  • 総合経済対策の検討状況について

記者

  先日、自民党の農林部会で経済対策の重点事項の案が示されたと思うんですけれども、その中で物価高騰への取組や食料安全保障の強化に向けた構造転換対策について項目が示されたと思うんですけれども、今後の基本法の改正ですとか食の安全保障の強化に向けて、大臣として特に重点的に取り組む項目はどのようにお考えか教えてください。

大臣

  自民党で5日に開催された部会の議事録も読ませていただきまして、大変前向きな御提言をいただいているな、あるいはまた活発な議論が行われたなということは十分承知いたしております。我々農水省としても、与党での議論も踏まえて、農林水産業、食品産業が直面する課題を克服できるように必要な対策の検討を進めておりますが、今おっしゃったように、省内でどうしているのかということでありますけれども、省内でも、各局課で十分な検討を今進めているところでございます。したがって自民党の御議論も踏まえ、そしてなおかつ、農水省の今、議論をしている各課の中身を見ながら今後必要な対策の検討を進めてまいりたいと思っておりますので、何を重点的にというのはまだそこまで詰めておりませんので、今から党の方との調整も図りながら、やらせていただきたいと思っています。

  • 農林水産物・食品の輸出目標の前倒しについて(2)

記者

  先ほどのやりとりで確認させていただきたいんですけれども、2025年までに2兆円という目標の前倒しっていうのは、前倒しすることを決めたということなんでしょうか。そこは、これまでと変わらず2025年までに2兆円を達成するっていうのは、目標としては変わらないということなんでしょうか。

大臣

  今回、補正予算として、総合経済対策が具体的な政策の検討を経て、予算措置を含めて出てくるわけですから、そういったものが実現して、どうなるかというシミュレーションをやることができますけれども、できるだけ早く(目標を達成)ということで、官房長官の方からは指示を受けておりますので、今のところでいきますと、(今年は)昨年の実績1兆2000億円は超えるのではないかと、こんなふうに思っておりますけれど、まだこれは確定したものでありませんので、今からの努力もさることながら、時代の趨勢もありますので、できるだけ早めに達成をしたいとこういうふうに思っております。今のところの見通しでは、やれそうな感じがあるんですけども、まだこれ、私の勘ですから。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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