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秋葉復興大臣記者会見録[令和4年10月3日]

令和4年10月3日(月)10:20~10:31 於)復興庁記者会見室 

1.発言要旨

 まず1点目ですけれども、10月1日に、南三陸町にて開催されました道の駅「さんさん南三陸」グランドオープン記念式典に出席し、新しく完成した震災伝承施設「南三陸311メモリアル」を視察いたしました。また、南三陸ホテル観洋が運行する「語り部バス」にて、語り部の方から、被災当時の状況や経験について、お話を伺いました。その後、「南三陸ハマーレ歌津」を訪問し、復興の状況を視察いたしました。「南三陸311メモリアル」のシアタープログラムの内容や、語り部が案内する戸倉小学校の校長の判断で、校舎の屋上ではなく高台に逃げて全員助かったという話や、高野会館で高齢者の高台避難を無理と判断し、屋上に逃げて助かった話を伺い、大変印象深く思った次第です。やはり、この震災の記憶を風化させることなく、次の世代に伝え、教訓を防災、減災対策に生かしていくということが大変重要であると改めて認識したところであります。

 2点目ですが、明日午後から福島県を訪問します。福島市では、福島大学において、F-REIの研究開発や人材育成等の取組について意見交換を行い、また、福島県立医科大学において、F-REIの研究開発分野の1つであります放射線科学、創薬医療分野において重要な設備であるサイクロトロンの視察等を行う予定です。三春町では、福島県環境創造センターにおいて、放射性物質の環境動態に関する研究など、福島の環境回復・創造に向けた取組について視察をいたします。いずれも、F-REIの整備に際して緊密に連携、調整等をお願いしていく必要がある機関でありまして、それぞれの取組をしっかり見てまいりたいと思います。

 3点目ですが、先週9月26日の月曜日の会見にて皆様にお知らせをしておりました、「持続可能な復興広報を考える検討会議」について、本日3日15時30分より、第1回目の会議を開催いたします。本日の第1回会議につきましては、これまでの風評対策等に関する現状認識の共有や、課題の整理が中心となり、今後の議論の大まかな方向性をお示しする意義があることから、会議全体を報道関係の皆様に傍聴いただけるようにしております。また、会議終了後には、私のぶら下がり会見も予定しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。事前の傍聴登録は不要ですので、報道関係の皆様には、ぜひ傍聴スペースにお越しいただければと思います。詳細は、事務方までお問合せをいただきたいと思います。

 

 

2.質疑応答

 

(問)今日の検討会議なんですけれども、メイントピックというか、主な議題は、どういったところに置かれるのでしょうか。

(答)今、申し上げましたとおり、既に復興庁としての、タスクフォースを設置して、今まで風評対策に取り組んでまいりましたので、これまでタスクフォースで取り組んできた、共有した成果物というものを、今回委員に就任していただいた皆さんともやはり共有するところから、現状認識をまず一致させるところから始めるということが非常に重要だと思っております。その上で、今日は課題の整理ということが中心になろうかと思いますが、今後の議論の大まかな方向性をお示しするということも非常に大事だと思っておりますので、会議全体をこれからも可能な限りオープンな形で進めていきたいと思っておりますし、随時委員に御就任いただいた皆さんからも、知見を、1回当たりお一人とかお二人に限られると思いますが、披瀝をいただいて、また、そこで出てきたアイデアや提言については、いいものがあれば、実行できるところから実行していきたいと、このように考えております。

 

(問)1点目の件と関連するかもしれないんですけど、伝承施設のあり方といいますか、こういったものも検討会議とかで検討される御予定なのかということもありまして、連動して、ちょっとコロナの関係で、来場者も減っているという課題があったり、これは震災の風化につながるのではないかという懸念も現地から聞こえておりますので、そういった伝承について、現在の大臣の課題、どんなことがあるかということと、検討会議でこういうことを話し合われる予定なのかというのをお聞かせいただければと思います。

(答)週末の視察で訪れた「南三陸311メモリアル」は、ラーニングプログラムという学び型の伝承施設で、語り部の皆さんが震災当時を振り返って語った内容に非常に感銘を受けました。そして、その直後に「皆さんどう感じますか」ということで、学びの時間などが設けられておりました。

 私も就任以来、幾つかの伝承施設を回らさせていただいていますが、やはり、いずれも風化対策のみならず、減災・防災教育を考える意味でも、大変重要だなということを強く再認識しております。今回、戸倉小学校や戸倉中学校の話も、私も宮城が地元なわけですが、正直、初めて伺う話でした。現場にいつも、南三陸に伺うときには、どうしても例の合同庁舎でありますとか、高野会館、そして町役場ということが基本になってまいりましたので、すぐ近くに、あのような小学校で校長の判断で、本来なら屋上に逃げるということの判断から、高台に避難して全員が助かったと、宮城県ではともすれば、大川小学校の話題がクローズアップされますけれども、それとは対照的な形になりますが、実は全員助かった小学校もあるんだということ、大変印象に残りました。ああいったところも、施設だけではなくて、1つの訪問するような経路の1つとして付け加えていくということが非常に大事だなというふうに思いました。

 そういう意味で、今日1回目の会合となりますけれども、やはり、この震災伝承施設等の活用も含めた風化対策についても、各分野の有識者の皆さんから助言や、さらに提言をいただければありがたいなというふうに思っております。復興庁としても、引き続き、各地の伝承施設との連携をしっかり図り、取組を推進してまいりたいと、このように考えております。

 

(問)今日の検討会議について改めてなんですけれども、有識者の方が、SNSに触れて、提案方法の検討か、またはそのままでいくかということですけども、改めて、期待する部分を教えていただけますでしょうか。

(答)今回、御就任をいただいた有識者の皆さんは、それぞれの分野のスペシャリストであるというふうに思っております。特に効果的な広報の発信ということについては、いずれも知見をお持ちの方々でございますので、それぞれの専門家としての立場から見た震災復興の広報のあり方というものを御議論いただくというのが、非常に私としては、大変期待を持っておるところでございまして、先ほど申し上げましたように、年明けに今言ったような報告書なりをまとめるようになりますが、それを待たずに、議論のプロセスの中で実行できるものがあれば、いいものがあれば順番に実行していきたいと思っておりますので、自由闊達な御議論というものを期待しているところです。

(以  上)

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