外務省・新着情報

質疑応答

キーウにおける在ウクライナ大使館再開の見通し

【NHK 岩澤記者】ウクライナの大使館の再開に関連して伺います。ウクライナ、キーウの大使館の再開について、時期の目途など、現在の検討状況をお願いします。また、現地の情勢や治安についても、どのようにお考えになっているか、お答えをお願いいたします。

【林外務大臣】在ウクライナ日本大使館の再開ですが、日・ウクライナ両国間の緊密な意思疎通にとって重要であり、9月30日の岸田総理とゼレンスキー大統領との電話会談におきましても、総理から大使館の再開に向けました日本側の検討状況について説明をしたところでございます。
 今後のキーウにおける大使館再開につきましては、先般の松田大使のキーウ訪問で得られた情報等も踏まえつつ、総合的に検討を進めているところでございます。

ウクライナのNATO加盟申請

【朝日新聞 野平記者】ウクライナ情勢についてお伺いします。プーチン大統領がウクライナの4州の併合を宣言したことを受けて、ゼレンスキー大統領がNATOの加盟申請を早期にするという方針を発表しました。加盟国の中でも慎重意見あると思いますけれども、日本の立場を教えてください。

【林外務大臣】この9月30日ですが、ゼレンスキー大統領は、演説の中で、NATOへの加盟申請書に署名することを表明したと承知をしておりますけれども、我が国はNATOの加盟国ではなく、本件加盟申請について、予断をもってお答えすることは差し控えたいと思っております。
 その上で申し上げますと、我が国は主権と領土、そして祖国と家族を守ろうと懸命に行動するウクライナの国民と共にあり、本件を含むウクライナを巡る安全保障環境の動向については、引き続き、高い関心をもって注視をしております。
 いずれにいたしましても、日本政府としては、G7を始めとする同志国と結束をして、強力な対露制裁、また、ウクライナ支援を引き続き行っていく考えでございます。

ロシアによる在ウラジオストク総領事館員に対するペルソナ・ノン・グラータの通告

【テレビ朝日 澤井記者】先月、ロシア側から不当に拘束された上で、ペルソナ・ノン・グラータが出されたウラジオストクの領事館員の方についてお伺いします。その後、帰国されて、直接状況などを伺うことはできたのでしょうか、新しい話があれば教えてください。また、自民党内からは、毅然とした対応を求める声が上がっていますが、現在の対抗措置について、検討状況を教えてください。

【林外務大臣】当該館員ですが、9月30日に帰国をいたしましたが、事柄の性質上これ以上の詳細は控えたいと思います。
 本件について、先週30日に申し上げましたとおり、在ウラジオストク総領事館の館員が、ロシアが主張するような違法な活動を行ったという事実は全くなく、威圧的な取調べ等のロシア側の行為、これは領事関係に関するウィーン条約、及び日ソ領事条約の明白かつ重大な違反であり、極めて遺憾であり、決して受入れられないと考えております。
 それに加えて、当該館員に対して、ペルソナ・ノン・グラータを通告したことは信じがたい行為であり、ロシア側に強く抗議をいたしました。ロシア側が日本の抗議と申入れを真剣に受け止めることを引き続き強く求めております。
 その上で「相応の措置」については、現在検討中であり、その内容について、予断を持ってお答えすることは差し控えたいと考えております。

ロシアによるウクライナ領土の「編入」(対露追加制裁)

【時事通信 田中記者】ウクライナ情勢について質問なんですけれども、9月30日に、岸田総理がゼレンスキー大統領と電話した際に、「G7と緊密に連携して更なる制裁を検討していきたい」というふうに表明されましたが、現在の追加制裁に関する検討状況について教えてください。

【林外務大臣】9月30日、プーチン大統領が、ウクライナ国内のドネツク、ルハンスク、ザポリッジャ、及びヘルソンをロシアに「編入」する旨の演説を行い、これら4地域と「編入条約」に署名をいたしました。
 これらの地域における「住民投票」を称する行為及びこれらの地域の「編入」と称する行為は、ウクライナの主権と領土一体性を侵害し、国際法に反する行為であり、決して認められてはならず、強く非難をするところであります。
 我が国は、力による一方的な現状変更の試みを決して看過できず、引き続き、ロシアに対し、即時侵略を停止し、部隊をロシア国内に撤収するよう改めて強く求めます。また、G7を始めとする国際社会と連携しつつ、強力な対露制裁及びウクライナ支援の2つの柱にしっかりと取り組んでまいります。
 更なる対露制裁については、今般の「編入」と称する行為も踏まえて、G7と緊密に連携し、検討しているところでございます。

インドネシアのサッカー場における暴動(邦人被害情報)

【NHK 岩澤記者】インドネシアで起きた暴動に関連して伺います。一昨日、インドネシアのスタジアムでサッカーの試合後に暴動が起き、120人以上が亡くなりましたが、現時点で政府が把握している邦人被害などの情報についてお願いいたします。また、今後も含めて政府の対応についてもお願い致します。

【林外務大臣】現地で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、御遺族にお悔やみをまずは申し上げたいと思います。
 現地におきまして関係当局等に確認をいたしましたところ、現時点までに邦人被害の情報には接していないと思っております。今後もしっかり対応していきたいと思っております。

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