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秋葉復興大臣記者会見録[令和4年9月26日]

令和4年9月26日(月)11:20~11:34  於)復興庁記者会見室 

1.発言要旨

 まず1点目は、22日の木曜日、先週、宮城県名取市を訪問いたしました。名取市では、山田市長に復興大臣就任の御挨拶をするとともに、「名取市震災メモリアル公園」にて献花、黙とうを行い、復興状況についてお話を伺いました。また、「かわまちてらす閖上」を視察し、名取川の岸辺に眺めのよいスポットができ、周囲に魅力ある飲食店が立ち並び、にぎわいの拠点となっていることを拝見いたしました。震災からこの11年で人口は5,000人増え、伸び率が7%ということで、宮城県内でも非常に高い人口の伸び率を示していることを、心強く感じた次第です。

 また、2点目ですけれども、先週23日、双葉町で、3年ぶりに開催された「ふたばワールド2022」に出席いたしました。双葉郡の皆様が町村を越えて一堂に集まり、地元の魅力を発信し実感できる本イベントは、ふるさとの絆をつなぎ、また復興に向けた推進力を高める上で、とても大切な取組だなと実感をしたところです。また、東日本大震災・原子力災害伝承館及び東京電力福島第一原子力発電所を視察し、復興や廃炉の取組状況をこの目で見てまいりました。今後も、一日も早い被災地の復興、再生に向けて、現場で伺ったお話を政策に生かしつつ、力を尽くしてまいりたいと思います。

 3点目ですが、今週28日、29日と宮城県及び岩手県を訪問いたします。28日には、宮城県東松島市、気仙沼市、石巻市を訪問いたします。東松島市、気仙沼市、石巻市では、市長の皆様に大臣就任の御挨拶をするとともに、各市において献花、黙とうをささげ、復興関連施設を視察してまいります。29日は、岩手県大槌町、山田町、宮古市を訪問いたします。大槌町、山田町、宮古市では、市長、町長の皆様に大臣就任の御挨拶をするとともに、各市、町にて献花、黙禱をささげ、復興関連施設を視察してまいります。また宮古市では、出崎埠頭にて、遊覧船「宮古みやこうみねこ丸」を視察いたします。

 4点目ですけれども、既に皆様にお知らせをしておりました有識者会議の設置についてであります。資料もお配りをさせていただいておりますが、このたび、広報について知見のある有識者9名をお招きし、「持続可能な復興広報を考える検討会議」を立ち上げることといたしました。この会議には、現地現場主義の姿勢を貫き、風評と風化という2つの「風」と闘っていくという思いを込め、また、将来にわたり復興について国民の皆様に分かりやすい情報発信をしていくという趣旨で、このようなネーミングとさせていただきましたが、一般の方々への理解のしやすさも考慮し、「風評被害の払拭と風化対策を図るための情報発信の手法を考える」との副題もつけさせていただいているところです。復興庁では、これまでも、復興大臣の下、関係省庁から成る「原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォース」を設けて、風評対策に関する進捗の管理や課題の整理を行ってきたところですが、国民の皆さんの理解をさらに醸成し、風評の影響を払拭するとともに、震災の記憶が風化することを防ぐため、広報専門家の意見を聞きながら、どのような取組を行えば風評などへの対策が強化されるのかなどについて、各分野の有識者の皆様から有益な助言や提案をいただきたいと考えております。

 第1回目の会議は、10月3日月曜日に開催したいと考えており、詳細につきましては、追って事務方からお知らせさせていただきます。会議は、年内に複数回行った上で、年明けに一定の取りまとめをしたいと考えております。

 私は、復興大臣に就任して以来、国民の皆様に分かりやすく、効果的に伝えることができるような情報発信をしていくことが大事である、との強い問題意識を持ってまいりました。先週、発表させていただきましたとおり、復興庁の公式ツィッターにおいても、復興庁の活動や政策について、私自身が説明する動画を配信し始めたところでもあります。この有識者会議におきましても、各分野の有識者の衆知を集めて、速やかに活用できるアイデアなどがあれば、取りまとめを待たずに随時実施に移し、風評、風化対策をさらに強化してまいりたいと考えています。

 5点目ですけれども、11月3日木曜日に、福島県Jヴィレッジで、復興大臣杯「e復興サッカー選手権」を開催いたします。それに先立ちまして、この大会の予選会を10月15日土曜日に、都内日本サッカー協会ビル1階の日本サッカーミュージアム内にあります「ヴァーチャルスタジアム」にて、16日日曜日にオンラインで開催をいたします。

 この大会は、近年、若年層を中心に人気が高まっているe-スポーツの大会を日本サッカーの聖地であり、かつ復興の象徴的施設の1つでもある「Jヴィレッジ」で開催することを通じて、被災地が復興した姿、被災地の魅力、及び被災地の被災地産の食品の安心安全をアピールし、被災地産品の需要の増加、及び、被災地への旅行者の増加につなげることを目的とするものであります。また、Jヴィレッジでは、元日本代表によるサッカー教室の開催も予定しております。先週22日に本大会の開催概要が公開され、既に出場者の募集が始まっております。参加費は無料ですので、ぜひ多くの皆様に御参加していただきたいと思っておりますので、皆様も周知方よろしくお願いしたいと思います。

 

 

2.質疑応答

 

(問)復興広報の有識者会議の件なんですが、これまでの政府がやってきた風評被害タスクフォースで、大臣、政府の広報だけではどのような課題があるというふうに認識されているのかという点と、この有識者の選定基準といいますか、選定理由のようなものがあったら教えてください。

(答)原子力災害による風評被害対策については、これまでも復興大臣の下に、関係省庁からなる原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォースを作って、進捗管理や課題の整理を行ってきたところであります。こうした状況の下、今回立ち上げる有識者会議においては、タスクフォースによるこれまでの議論や取組をしっかりと踏まえた上で、今後の情報発信に関して、有益な知見を得るべく議論をしていただきたいと考えております。このため、この有識者会議には、タスクフォースの関係省庁も同席をさせて、広報有識者と状況認識の共有を図りたいと考えておるところです。

 いずれにいたしましても、震災と原子力災害についての国民の皆さんの理解をさらに醸成して、風評の影響を払拭するとともに、震災の記憶が風化することを防ぐための取組について、助言や提案をいただくことを目的として立ち上げておりまして、そのような観点から、広報技術や情報発信の専門家の方々にお集まりいただいたところでございます。風評、風化対策の強化に向けて、復興庁としても様々な情報発信を、これまで取り組んできたところですけれども、そういったものを、より効果的に伝えていく具体的な手法やアイデアが、この会議から出てくればというふうに期待をしているところでございます。

 

(問)今の有識者会議のところで、来春に処理水の放水というのが決まっているとは思うんですけれども、そこに向けた、改めてどんな効果をこの有識者会議に期待するのか、大臣の考えをお伺いさせてください。

(答)環境省や経済産業省はじめ、モニタリングなどを通じて、科学的根拠に基づく広報、これまでも実施をしてきているんですけれども、なかなか、そうした正しい理解というのが国民の皆さんに十分にやはり伝わっていないんじゃないかという問題意識を持っております。

 少しでも分かりやすく、より多くの国民の皆さんに正確な情報が届くように、今後、環境省もモニタリングの公表というものを、ホームページを通してより分かりやすく伝えるということを承っておりますけれども、そうした政府側の情報発信というものが、さらに身近で分かりやすい形で国民の皆さんに伝わっていくということが大事だと思っておりまして、そのための具体的な手法やアイデアというものを、この有識者会議から得ることができればというふうに期待しております。

 

(問)発表5点目のeスポーツの件なんですが、改めてになるんですが、この件についての期待とか、また大臣の所感をお伺いできますか。

(答)やはり被災地のJヴィレッジで開催するということを通じて、少しでも若い世代の皆様方に、この震災の風化を克服していけるような契機になる大会になればなというふうに願っているところです。

(以  上)

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