外務省・新着情報

令和4年9月20日

 9月20日、東京電力福島第一原子力発電所(東電福島第一原発)のALPS処理水の現状に関する太平洋島嶼国・地域及びPIF事務局向け説明会をテレビ会議形式で実施しました。日本側から、外務省、経済産業省、原子力規制庁、東京電力が参加するとともに、太平洋島嶼国・地域及びPIF事務局の代表が参加しました。

  1. 説明会では、経済産業省から、本年4月にIAEAが公表したALPS処理水の安全性に関するレビュー(本年2月に実施)の報告書の概要について、東京電力から、本年4月に東京電力が原子力規制委員会に提出した東電福島第一原発のALPS処理水の海洋放出設備の設置に係る実施計画変更認可申請(人及び環境への放射線影響評価報告書の改訂版及び補正申請を含む)の概要について、それぞれ説明を行いました。
  2. また、原子力規制庁から、本年6月にIAEAが公表したALPS処理水の取扱いに関する規制レビュー(本年3月に実施)の報告書の概要、東電福島第一原発に係る実施計画変更認可申請に関する本年7月の認可の概要について説明を行い、その後、出席者との間で質疑応答を行いました。
  3. さらに、日本側から、ALPS処理水安全性レビューに関するIAEA報告書について、IAEAから「日本側の準備において著しい進捗があった」と評価を受けていること、報告書の中で受けた指摘を踏まえ引き続き対応を行っていくこと、また、今後について、東京電力が設備の設置工事等を行った後、それらの設備が認可された実施計画通り適切に設置されているか等について、原子力規制委員会の使用前検査を受ける必要があること等を始めとした国内プロセスが続く予定であることを述べました。
  4. 我が国は、昨年7月の第9回太平洋・島サミット(PALM9)でのコミットメントも踏まえ、ALPS処理水の安全性や東電福島第一原発の状況についての情報を太平洋島嶼国・地域及びPIF事務局に対して透明性をもって丁寧に説明してきており、今後も関係省庁等が一体となって、こうした取組を継続していく考えです。
(参考)ALPS処理水

 ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水。さらにALPS処理水は、その後十分に希釈され、トリチウムを含む放射性物質濃度について安全に関する規制基準値を大幅に下回るレベルにした上で、海洋放出されることが想定されている。


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