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令和4年8月30日(火曜日)

永岡桂子文部科学大臣記者会見映像版

令和4年8月30日(火曜日)に行われた、永岡桂子文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和4年8月30日永岡桂子文部科学大臣記者会見

令和4年8月30日永岡桂子文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

永岡桂子文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私から4件ございます。
 まず1件目でございます。26日(金曜日)に第13回日中韓文化大臣会合が行われまして、中国の胡和平文化観光部長、そして韓国の朴普均文化体育観光部長官とオンラインで意見交換を行いました。この会合では、新型コロナの影響が続く中でも、連携いたしまして、文化芸術活動の発展を支えていくこと、そして、東アジア文化都市事業等、日中韓の枠組での文化協力事業を、引き続き、推進していくこと、そしてもう一つあります、日中韓の文化芸術の魅力とその文化的価値を世界にも発信していくことなどをですね、三大臣間で一致をし、その成果を盛り込んだ「曲阜行動計画」を発出をいたしました。また、今回の会合では、2023年東アジア文化都市といたしまして、日本は静岡県、そして、中国は成都市及び梅州市、韓国は全州市が正式に決定をされました。これらの成果を踏まえまして、日中韓三国間の文化交流・協力を着実に進めていきたいと考えております。
 2件目でございます。昨日、「佐渡島の金山」に関しまして花角新潟県知事、そして渡辺佐渡市長と電話会談を行いました。私からは、まずは、9月末の推薦書暫定版の提出に向けて万全を期していくこと、引き続きまして、新潟県、そして佐渡市との連携を一層強化すべく、ご協力をお願いをいたしました。そういうことをお伝えいたしまして、「佐渡島の金山」の世界遺産登録に向けまして一丸となって取り組んでいくことで一致をいたしました。また、私自身も、できるだけ早い機会に現地を訪問をしたいともお伝えをさせていただいたところでございます。引き続きまして、新潟県や佐渡市、そして関係府省と、その連携ですね、これを一層強化しながら、「佐渡島の金山」の世界遺産への登録実現に向けまして全力で取組んでまいる所存でございます。
 3件目でございます。本日の閣議で来年5月19日から21日に広島で開催をされますG7サミットに関連をして、開催される閣僚会合につきまして官房長官からご発言がありました。既に、官房長官から来年開催をされる関係閣僚会合について説明があったと承知をしておりますけれども、当省の関係では、教育大臣会合が開催されることになりました。なお、開催地につきましては所要の調整を行いまして、来月の然るべき時期に決定・公表されると承知をしております。教育は、国際社会におきまして常に重要なテーマであり、特に、過去2年間のコロナ禍等への対応を通じまして、各国におきましても、今後の教育の在り方に対する関心が一層高まっております。そのような中、来年の広島サミットにあわせまして教育大臣会合を開催することは、大変、本当に意味のあることと考えております。岸田内閣におきましては、新しい資本主義の理念の下で「人への投資」に取り組んでいるところでございます。来年のG 7の教育大臣会合での成果を我が国の今後の教育政策にも生かせるよう、しっかりと準備に取り組んでまいります。
 4件目でございます。本日、インターネット上の海賊版による著作権侵害の相談窓口を開設いたしましたのでお知らせ申し上げます。近年、インターネット上には他人の著作物を許可なく無断で複製をし、そして配信する違法な海賊版サイトが数多く存在をし、著作権者等に大きな被害を与えております。こうした状況を踏まえまして、文部科学省では、6月「インターネット上の海賊版による著作権侵害対策情報ポータルサイト」を文化庁ホームページに公開しております。この度、新たにですね、相談窓口を開設いたしまして、被害を受けているクリエイターの方々などから、著作権侵害に関するご相談を受け付けることといたしました。文部科学省としては、こうした取組を通じまして、海賊版対策を積極的に講じ、著作権の保護と我が国の芸術文化の、健全の、発展に努めてまいる所存でございます。以上でございます。

記者)
 質問いたします。多くの学校が新学期を迎えるこの時期、SNS上では、先日、文科省はマスク推奨を撤回してとの声がトレンドに上がりました。新学期からの学校現場における児童生徒のマスク着用の考え方について、改めて、文科大臣の見解を国民に分かりやすい形でご説明ください。

大臣)
 政府の基本的対処方針にもあるように、新型コロナの感染拡大防止に向けましては、引き続きまして、3密の回避、それからマスクの着用、手洗い、換気等の基本的な感染対策の徹底が重要と考えております。一方で、文部科学省では、従来から「衛生管理マニュアル」等の中で学校でのマスク着用の考え方につきまして示しておりまして、十分な身体的距離が確保できる場合ですとか、あとは体育ですね、の授業等にはマスクの着用は必要ないとしております。また、今年6月には、特に暑かったので、熱中症が命に関わる重大な問題であるということを踏まえまして、体育の授業ですとか、あとは運動部活動の活動中、そして、登下校の際には、マスクを外すことを児童生徒等に指導をすること、それとあと、マスクを外す際にはできるだけ距離を空ける、そして、近距離での会話は控える、換気を徹底するなど、感染症対策上の工夫を検討することなどについて、これは、依頼をしたところでございます。これらの考え方は、やはり夏休み明けの現在においてもですね、変わるものではありません。学校現場での皆様方には、引き続きまして、感染対策に万全を期すために、地域の感染状況ですとか活動場面に応じまして、メリハリのあるマスクの着用をお願いしたいと思っております。以上でございます。

記者)
 本日の夕方に公表される来年度の概算要求について伺いたいと思います。初等中等教育では、学校の働き方改革が、引き続き、大きな課題になっていると思うんですが、今回の概算要求に込めた狙いですとか、学校現場の子供たちや教員に伝えたいことなどがあればお聞かせください。

大臣)
 少子化ですとかDX、子供たちの多様化等を踏まえまして、「個別最適な学び」と、それから「協働的な学びの実現」、そして「誰もが学ぶことのできる機会」の確保ですね、などに向けまして、必要な教育予算をしっかりと確保していくことが極めて重要だと考えております。具体的には、現在、最終調整を進めております令和5年度の概算要求では、学校における働き方改革に関連をいたしまして、教職員定数の改善ですとか、あとは支援スタッフの拡充というのが大事ということは思っておりますし、また、GIGAスクール構想の推進や校務のデジタル化の加速などによりまして必要な経費を盛り込むこととしております。さらにですね、少子化の中でも、将来にわたりまして我が国の子供たちがスポーツ、そして文化芸術に継続して親しむことができる機会を確保するために。やはり、部活動の地域連携や地域のスポーツ、そして文化クラブの活動移行ですね、に向けました環境整備に必要な経費を盛り込むこととしております。私といたしましては、「我が国の未来を担う子供たちへの投資」の一層の充実に向けまして、全力で取り組んでまいりたいと考えております。以上です。

記者)
 安倍元首相の国葬の関係でお尋ねしたいんですけども、金曜日に官房長官の方から、いわゆる弔意の表明に対する協力は関係機関に求めることはしない旨の説明があったんですけども、末松前大臣が、学校や教育委員会にそういう半旗の掲揚とか黙とうについてお願いを通知するかどうかというのは、政府の方針に従って考えるということをおっしゃっていたんですけども、改めて、教育委員会や学校にこの弔意の関係で何か、求める、求めない、というのも、決まったのかどうかというのをお尋ねしたいんですが。

大臣)
 先週、松野官房長官が発言をした通りでございます。今般の国葬儀の実施に当たりましては、国民一人一人に弔意を求めるものであるとの誤解を招くことがないように、地方公共団体や教育委員会等への関係機関に対する弔意表明の協力方の要望は行うことはございません。以上です。

記者)
 デジタル教科書についてご質問します。先週木曜日に、中教審のワーキンググループが開かれまして、デジタル教科書について、令和6年度から「英語」を導入し、紙と併用するとした論点整理案が示されました。次の教科として、「算数・数学」も盛り込まれました。今回の案で示された方向性について受け止めを伺います。また、文科省として、今後は予算面の確保など、導入に向けてどのように取り組まれるのかについてもお聞かせください。

大臣)
 今後のデジタル教科書の在り方につきましては、現在、中央教育審議会に設置されましたワーキンググループにおきまして、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けて討論、検討していただいております。今月25日に開催された会議では、デジタル教科書の段階的な導入を進めるに当たって、導入する教科や、また、紙の教科書との併用などについての議論が行われたと伺っております。引き続きまして、今後の方向性も含めて、中央教育審議会で更に議論を深めてですね、いただくものと承知をしているわけでございますが、デジタル教科書の活用は、やはりGIGAスクール構想の下で、子供たちの学びを充実させる観点から大変重要であるというふうに考えますので、文部科学省といたしましては、学校現場の実態、そして、中央教育審議会の議論を踏まえながら、デジタル教科書の在り方について、引き続き、しっかりと検討して参りたいと考えております。25日の会議では、特別部会に報告いたします「中間報告」案として、これまでの審議会の議論を整理したものが示されたと承知しているわけでございます。今後、特別部会で、更にですね、議論されるものと聞いておりますので、現段階で、文部科学省としての方針が固まったものではないと、そういう認識がございますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。以上です。

記者)
 すみません、宇宙関連で1点お伺いさせてください。本来、昨日打ち上げ予定であったアルテミス計画の初となるロケット打上げミッションに関してお伺いしたいのですが、9月2日以降に延期になった等の発表があったのですが、大臣の今回の打上げに関しての所感をお伺いしたいのと、JAXAは同計画に貢献していますが、文科省が支援を強化したい点についてお伺いさせていただきたいと思います。お願いします。

大臣)
 昨日打ち上げられる予定でございました新型のロケット、我が国も参画している持続的な月面探査の実現を目指しているわけでございますが、アルテミス計画における最初の打上げとなるものでございましたが、延期となりまして、私も大変残念に思っているわけでございます。今おっしゃいましたように、9月2日(金曜日)以降に、打上げに向けて、NASAの準備が着実に進むこと、これを期待しているわけでございますが、アルテミス計画につきましては、米国をはじめとする参加各極と連携をしつつ、ゲートウェイへの機器提供や補給、そして、月面データの取得・提供ですね、それから、月面におけます有人与圧ローバに関する開発などを、やはり、宇宙基本計画に基づき着実に進めてまいる所存でございます。引き続きまして、やはり、協力、これを実行してまいりたいと思っておりますのでよろしくご理解をいただければと思います。以上です。

記者)
 冒頭発言の佐渡に関してお尋ねします。この時期に地元と電話会談を行われた理由を教えていただけますでしょうか。また、会談の中で、地元の首長さんからは、具体的にどのようなご要望やご意向が示されたか、そして、それらに大臣がどのようにお答えになったかお聞かせいただけますでしょうか。

大臣)
 知事・市長からは、政府におきましても、関係省庁が連携を一層強めてですね、取り組んでいただきたいという発言がございました。それから、なぜこのタイミングで電話会談をしたかということでございますが、やはり、末松前大臣から、やはり一番で、これを引継ぎ、ということがございました。私も、やはり、金山に関しましては、ぜひ、世界遺産、これしっかりといただかなければいけないという思いもございまして、早い機会にお会いもしたいと、そして、金山の現地にも赴きたいというお話もございましたので電話をさせていただいた次第でございます。そして、推薦書の策定ということにも、やはり、話が及びました。推薦書の改訂につきましては、既に県・市の協力を得ながら取り組んでいるところもありますので、今後ですね、世界遺産を専門とする外部有識者の協力も得つつ、この9月の末の推薦書の暫定版の提出に向けまして、全力を期しますというお話もさせていただきました。ということでございます。

(了)

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