外務省・新着情報

令和4年8月12日

 8月12日(現地時間同日)、トンガ王国の首都ヌクアロファにおいて、我が方、宗永健作駐トンガ王国日本国特命全権大使と、先方フアカヴァメイリク首相(Hon. Hu’akavameiliku, Prime Minister of the Kingdom of Tonga)との間で、2018年5月16日及び2021年4月27日に署名・交換済みの無償資金協力「全国早期警報システム導入及び防災通信能力強化計画」(30億4,400万円)について、新型コロナウイルス感染拡大に伴う工期延長及び火山噴火に伴う復旧工事の発生等の事情から、贈与の限度額を32億9,400万円に変更することに関する書簡の交換が行われました。

  1. この協力は、トンガ全土において、防災無線システム、音響警報システム及びトンガ放送委員会の放送局の機材・施設の整備を支援することにより、同国の防災体制の強化を図り、同国の持続可能な発展に寄与するものです。
  2. この協力は、2022年1月に発生した火山噴火・津波からの復旧・復興に対する支援の一環として行うものです。このほか、我が国は、発災直後からトンガ政府や関係国・機関等と緊密に連携し、国際緊急援助隊・自衛隊部隊の派遣や緊急援助物資の供与等の迅速な支援を実施しました。
  3. また、昨年7月2日にテレビ会議方式により開催した第9回太平洋・島サミットにおいて、「気候変動・防災」を含む支援の重点分野を表明しており、上記の協力は同表明を具現化するものでもあります。
(参考1)トンガ王国基礎データ

 トンガ王国は、面積720平方キロメートル、人口約10.5万人(2020年、世界銀行)、一人当たり国民総所得(GNI)は5,190米ドル(2020年、世界銀行)。

(参考2)国際緊急援助隊による支援

  • JICAを通じ調達した緊急援助物資(飲料水、食料品(ツナ缶)、高圧洗浄機、マスク等)を空自C-130輸送機が、輸送(1月22日から2月2日に計4回実施、豪空軍基地利用)。
  • JICAを通じ調達した緊急援助物資(飲料水、高圧洗浄機、手押し一輪車、リヤカー、ポリタンク等)を海自輸送艦「おおすみ」が、輸送(2月9日現地着)。また、造水した飲用水をトンガタプ島に供与し(11日から12日)、さらに、輸送艦搭載CH-47ヘリコプターにより離島3島(エウア島、ハアパイ諸島、ババウ諸島)に飲料水及び造水した飲用水を輸送(14日から16日)。
(参考3)第9回太平洋・島サミット

 2021年7月2日、テレビ会議方式により、菅総理(当時)とナタノ・ツバル首相の共同議長の下、第9回太平洋・島サミット(The Ninth Pacific Islands Leaders Meeting:PALM9)が開催され、日本、島嶼14か国(ツバル、クック諸島、フィジー、キリバス、マーシャル、ミクロネシア、ナウル、ニウエ、パラオ、パプアニューギニア、サモア、ソロモン、トンガ、バヌアツ)、豪州、ニュージーランドに加え、ニューカレドニア及び仏領ポリネシアの2地域を含む19か国・地域の首脳等が参加した。トンガからはポヒヴァ・トゥイオネトア首相(当時)が参加した。
 我が国は、PALM9において、「太平洋のキズナ政策」の下、(1)新型コロナへの対応と回復、(2)法の支配に基づく持続可能な海洋、(3)気候変動・防災、(4)持続可能で強靱な経済発展の基盤強化、(5)人的交流・人材育成の5つを重点分野とし、今後3年間に、しっかりとした開発協力の継続と5,500人以上の人材交流・人材育成を実施することを表明した。


発信元サイトへ