外務省・新着情報

令和4年8月6日
正面を向き、握手を交わす、林大臣とフン・セン首相の様子
林外務大臣によるフン・セン首相表敬の様子(会談形式)

 現地時間8月6日午前9時50分(日本時間同日午前11時50分)から約1時間、ASEAN関連外相会議に出席するためカンボジアを訪問中の林芳正外務大臣は、首相府において、フン・セン・カンボジア王国首相(Samdech Akka Moha Sena Padei Techo Hun Sen, Prime Minister of the Kingdom of Cambodia)を表敬したところ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 林大臣は、安倍元総理の逝去の際に際してフン・セン首相、カンボジア政府及び同国国民から受けた弔意に感謝の意を表し、史上最良レベルにある両国関係を、来年の両国外交関係樹立70周年に向けて更に強化していきたい旨述べました。これに対し、フン・セン首相から、改めて安倍元総理の逝去について弔意の表明がありました。

2 二国間関係

(1)重要インフラ整備

 林大臣は、シハヌークビル港をカンボジアと地域の中核港として機能させるための支援を行っていく、本日、新コンテナターミナル拡張事業の交換公文に署名できることを嬉しく思う旨述べました。これに対し、フン・セン首相から、これまでの同港整備に係る日本の支援へ謝意が表明され、カンボジア政府も一体となって、同港を地域の中核港とするため日本と連携していきたい、また、日本企業からの更なる投資の促進に強く期待する旨発言がありました。

(2)安全保障協力

 林大臣は、本年のハイレベルでの往来、PKO分野の能力構築支援事業の実施、陸軍種間での協力取決めの交渉開始を歓迎する旨述べ、今後、海上自衛隊による寄港を含めた継続的なリアム基地訪問を行っていきたい旨述べました。これに対し、フン・セン首相から、カンボジアとしても日本との安全保障分野の協力を高く評価、重視しており、積極的に進めたい、海上自衛隊のカンボジアへの寄港を歓迎する旨の発言がありました。

(3)民主主義

 林大臣は、日本はカンボジアの民主的発展を支援してきており、来年7月にカンボジアで実施される総選挙がカンボジア国民の多様な声を反映した形で実施されるよう期待する旨述べました。

3 地域・国際情勢

 林大臣は、今回のASEAN関連外相会議の成功に祝意を述べました。さらに来年の日ASEAN友好協力50周年も念頭に、本年11月のASEAN関連首脳会議に向けてカンボジアと緊密に連携していきたい旨述べました。また、ミャンマー情勢についての意見交換を行い、林大臣より、ミャンマー国軍による死刑執行に深刻な憂慮を述べた上で、ASEAN議長国であるカンボジアを始めとするASEANの取組を最大限後押ししていく旨述べました。これに対し、フン・セン首相から、日本の揺るぎない支援に謝意が表明されるとともに、事態打開のために日本と連携していきたい旨述べました。林大臣とフン・セン首相は台湾を巡る情勢についても意見交換しました。


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