外務省・新着情報

令和4年8月6日
フン・セン首相立ち合いの下、着席し、交換公文に署名を行う、林大臣とプラック・ソコン副首相の様子
起立し正面を向き、署名した交換公文を提示する、林大臣とプラック・ソコン副首相の様子

 8月6日(現地時間同日)、カンボジア王国の首都プノンペンにおいて、フン・セン・カンボジア王国首相(Samdech Akka Moha Sena Padei Techo HUN Sen, Prime Minister of the Kingdom of Cambodia)立ち合いの下、我が方林芳正外務大臣と、先方プラック・ソコン・カンボジア王国副首相兼外務国際協力大臣(H.E. Mr. PRAK Sokhonn, Deputy Prime Minister, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Kingdom of Cambodia)との間で、シハヌークビル港の新コンテナターミナル拡張を目的として、413.88億円を限度とする円借款に関する交換公文の署名が行われました。

1 対象案件の概要

 カンボジアでは、近年の急激な経済成長に伴い、当国唯一の大水深港であり、カンボジア輸出入コンテナ貨物の7割程度を取り扱っているシハヌークビル港のコンテナ貨物容量の逼迫が懸念されています。また、大型船が寄港するための既存港湾施設の水深及び岸壁延長は不足しており、コンテナ貨物取扱量に占める割合の大きい北米・欧州航路で就航する大型船の直行輸送を実現し、当国の貿易促進及び投資環境の向上を図ることが期待されています。
 本計画は、2017年に署名した円借款「シハヌークビル港新コンテナターミナル整備計画」において整備が進む新コンテナターミナルを拡張し、第2及び第3ターミナルの整備並びに荷役機械の調達等を行うものです。これにより、同港のコンテナ貨物取扱容量の向上を図り、同港に寄港する航路数の増加及びカンボジアの貿易促進に寄与することが期待されます。
 我が国は、カンボジア全体の経済発展を支える同港に対して、円借款のみならず、技術協力等の各スキームを通じて継続的に協力してきており、同港は日本・カンボジア間の友好関係を象徴する港となっています。本計画で更なる港湾施設の拡充を支援することで、同港の象徴的位置付けを確固たるものにできると考えられます。
 また、本計画により、太平洋とインド洋を結ぶ結節点に位置し、地政学的に重要な同港を整備することは、貿易の拡大や連結性の向上を通じて、同国の政治・経済的な安定のみならず、地域の安定と繁栄にも寄与し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現を後押しすると考えられます。

2 供与条件

  • (1)金利:0.75%
  • (2)償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
  • (3)調達条件:アンタイド
(参考1)別添PDF

(参考2)カンボジア王国基礎データ

 カンボジア王国は、面積約18万平方キロメートル(日本の約0.48倍)を有し、人口約1,672万人(2020年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)は1,500米ドル(2020年、世界銀行)。


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