外務省・新着情報

令和4年8月4日
会談を前に、記念撮影に応じる林外務大臣とカンボジア外相
日カンボジア外相会談が行われている様子

 現地時間8月4日午前7時15分(日本時間同日午前9時15分)から約35分間、ASEAN関連外相会議に出席するためカンボジアを訪問中の林芳正外務大臣は、プラック・ソコン・カンボジア王国外務国際協力大臣(H.E. Mr. Prak Sokhonn, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Kingdom of Cambodia)と外相会談を実施したところ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 林大臣は、安倍元総理の逝去に際してカンボジア外務国際協力省及びカンボジア国民から受けた弔意に感謝の意を表し、史上最良レベルにある両国関係を来年の両国外交関係樹立70周年に向けて更に連携を強化していきたい旨述べました。これに対し、プラック・ソコン副首相から、改めて安倍元総理の逝去についての弔意を表明するとともに、林大臣と共に二国間関係強化及び様々な地域・国際情勢への対応について緊密に連携していきたい旨発言がありました。

2 二国間関係

  • (1)重要インフラ
     林大臣は、シハヌークビル港をカンボジアと地域の中核港として機能させるための支援を行っていく旨述べました。これに対し、プラック・ソコン副首相から、これまでの同港整備その他の多岐にわたる日本の支援に謝意が表明されました。
  • (2)安全保障協力
     林大臣は、本年のハイレベルでの往来、PKO分野の能力構築支援事業の実施、陸軍種間での協力取決めの交渉開始を歓迎する旨述べ、今後、海上自衛隊による寄港を含めた継続的なリアム基地訪問を進めたい旨述べました。これに対し、プラック・ソコン副首相から、カンボジアとしても日本との安全保障分野の協力を高く評価、重視しており、次回のリアム訪問を含め積極的に進めたい旨の発言がありました。
  • (3)民主主義
     林大臣は、日本はカンボジアの民主的発展を支援してきており、来年7月にカンボジアで実施される総選挙がカンボジア国民の多様な声を反映した形で実施されるよう期待する旨述べました。

3 地域・国際情勢

  • (1)ミャンマー情勢
     林大臣は、ミャンマー国軍による死刑執行に深刻な憂慮を述べた上で、ASEAN議長国であるカンボジアを始めとするASEANの取組を最大限後押ししていく旨述べました。これに対し、プラック・ソコン副首相から、日本の揺るぎない支援に謝意が表明されるとともに、事態打開のために日本と連携していきたい旨述べました。
  • (2)ASEAN関係
     林大臣は、今回のASEAN関連外相会議の開催における議長国カンボジアの尽力に敬意を表しました。これに対し、プラック・ソコン副首相から、カンボジアがASEAN議長国を務める中での日本の支援に感謝する旨述べました。また、両大臣はウクライナ情勢、北朝鮮による拉致、核・ミサイル問題、南シナ海などの課題がある中で、今回の会議の成功に向けて連携していくことで一致しました。さらに、両大臣は、来年の日ASEAN友好協力50周年の成功に向けて、引き続き連携を強化していくことで一致しました。

発信元サイトへ