農林水産省・新着情報

金子農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年7月29日(金曜日)10時39分~10時47分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • 肥料の価格高騰対策について
  • 水田における作付意向について
  • 「基幹統計調査の文書に関する点検結果」について

質疑応答

  • 肥料の価格高騰対策について

記者

  1点お伺いいたします。肥料高騰対策として実施する予備費800億円を活用した取組の内容を教えていただければと思います。

大臣

  本日の定例閣議におきまして、肥料価格の高騰対策について、788億円の予備費で対応することが決定されました。今般の肥料高騰対策は、今年の秋用の肥料から来年の春用の肥料を対象に、化学肥料の使用量の低減に向けた取組を行う農業者に対しまして、影響緩和のための新たな支援金の仕組みを創設するものであります。実施に当たりましては、申請がしやすくなるよう、事務手続が簡素なものとなるよう工夫するとともに、要件についても、化学肥料の低減に向けた取組を今後2年間で実施すればよいこととし、これまでの取組も評価するなど、現場実態に即した運用とし、できるだけ支援を活用いただくようにしたいと考えています。今後、地方自治体や関係団体とも連携をしながら、対策を着実に進めることで、肥料価格の高騰による農業経営への影響緩和を図ってまいりたいと考えています。

  • 水田における作付意向について

記者

  お米についてお伺いします。先日ですね、今年の米の作付面積が前年から4.3万ヘクタール減る見通しとなりまして、需給安定に必要とされる3.9万ヘクタールを超えて減産が進む見通しとなりました。まず、こうした産地の作付転換をどう評価するか。それとこうした結果が米の需給、米価に与える影響をどう考えるか教えてください。

大臣

  令和4年産主食用米の作付意向につきましては、前年の作付実績と比較いたしまして、減少傾向が40県、前年並み傾向が7県、増加傾向が0県となっています。今回の調査を基に、全国の主食用米の作付面積を試算いたしますと、約4.3万ヘクタール減少となり、米の需給安定に必要な転換面積3.9万ヘクタールを上回る見込みであります。これは生産者や関係団体の皆様が一体となって取り組んでいただいた結果であり、需要に応じた生産が着実に浸透してきていると認識をいたしております。米の需給については、4年産米の作柄等、今後の動向を注視してまいります。なお、米価につきましては、市場において決定されるものであるため、コメントすることは適切でないと考えています。

記者

  関連でもう1点お伺いします。転作作物の動向を見るとですね、政府は、今年は麦とか大豆とか定着性が高い作物への転換を、重視して、水田リノベーション事業の予算を拡充するなどしましたけども、一方でこの動向を見ると飼料用米が前年より増えると見通している県が45県、ほぼ全県でして、面積ベースで去年過去最高でしたけれども、今年は更にそれを上回るんじゃないかという状況ですけれども、こうした状況については、大臣、どう受け止めていらっしゃいますか。

大臣

  今回の調査と結果というのは、6月末時点での地域協議会別の作付意向について聞き取り調査を行っていますので、前年の作付実績と比較した傾向として整理したものであり、実際に申請のあった営農計画書を集計したものでないことから、各県ごと及び作物ごとの面積は公表しておりません。米や麦の問題については、令和4年産におきまして、麦・大豆や野菜等の定着性や収益性の高い作物への転換を進めるため、水田リノベーション事業や水田活用の直接支払交付金について、拡充・見直しを行いました。今回公表した6月末時点の作付意向は、実際に申請のあった営農計画書を集計したものではないため、作付転換に与えた影響について現時点でお示しはできません。いずれにしましても、今回の結果は、需要動向などを踏まえて現場で経営判断されたことによるものと考えております。

  • 「基幹統計調査の文書に関する点検結果」について

記者

  昨日、内閣府の方で国の基幹統計の不正な取扱いということが発表されて、農水省でも7つの基幹統計のうち6つで、調査票など不適切に廃棄されたということが報告されました。改めて大臣の所感と今後の対策についてお伺いできればと思います。

大臣

  今般の点検で農林水産省の統計調査について、公文書管理上の所定の手続がとられていないものがあったことが確認されました。具体的には、点検の対象となった基幹統計調査7件のうち、廃棄同意を得ずに行政文書ファイルを廃棄していたものが6件、行政文書ファイル管理簿に記載せず行政文書ファイルの保存を行っていたものが5件ありました。なお、行政文書ファイル管理簿への記載に不備があった5件の基幹統計調査につきましては、既に是正済みとなっています。今回の事案を踏まえまして、農林水産省としては、公文書管理法のルールに沿った文書の登録等が行われるよう、既に統計調査ガイドラインを見直しました。また、今年の10月には、文書の分類や保存期間を定型的・自動的に設定できる新たな電子決裁システムを導入予定であります。さらに、全職員を対象とする研修の充実等によって基本的な文書管理ルールの遵守の徹底に取り組んでまいりたいと思います。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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