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2022年6月12日
防衛省
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2022年6月12日、第19回IISSアジア安全保障会議(シャングリラ会合)出席のためシンガポールを訪問中の岸防衛大臣は、魏鳳和中国国防部長との会談を行ったところ、概要以下のとおり。

  1. ウクライナ情勢に関し、岸大臣から、ロシアによるウクライナ侵略は、国連憲章をはじめ国際法の明確な違反であり、力による一方的な現状変更は、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすものであり、断じて認められないと指摘した上で、安保理常任理事国である中国が、国際社会の平和と安全の維持のため、責任ある役割を果たすよう求めました。
  2. これに関して、岸大臣から、先月、中露の戦略爆撃機が我が国周辺において行った長距離にわたる共同飛行をはじめ、我が国周辺での一連の両国の共同行動は、我が国に対する示威活動であることを指摘した上で、それらの共同行動が継続していることに対し、改めて重大な懸念を伝達しました。
  3. 東シナ海情勢に関し、岸大臣から、昨年12月の日中防衛相テレビ会談以降も、尖閣諸島周辺海域を含む東シナ海において依然として力を背景とした一方的な現状変更の試みが継続していることや、空母「遼寧」による我が国近海での訓練をはじめとした中国による懸念すべき活動が継続していることについて、改めて中国側に強く自制を求めました。
  4. 台湾情勢については、台湾に関する我が国の基本的立場に変更はない旨述べた上で、台湾海峡の平和と安定は我が国のみならず、国際社会にとっても極めて重要である旨述べました。
  5. また、南シナ海問題については、南シナ海の軍事化を含め国際社会が共有する懸念について、中国側が真摯に耳を傾けるよう求めるとともに、我が国として力を背景とした一方的な現状変更の試みや緊張を高める如何なる行動にも強く反対する旨伝達しました。
  6. 岸大臣からは、日中関係については懸念があるからこそ率直な意思疎通を図ることが必要である旨述べ、双方は、今後も日中防衛当局間において対話や交流を推進していくことで一致しました。

以上

 

岸防衛大臣の第19回IISSアジア安全保障会議への出席及び三国間・二国間会談等について

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