首相官邸・新着情報

 令和4年5月31日、岸田総理は、総理大臣官邸で第8回新しい資本主義実現会議を開催しました。

 会議では、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画(案)について議論が行われました。

 総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

「本日は、新しい資本主義のグランドデザイン・実行計画案について、取りまとめました。市場だけでは解決できない外部性の大きい社会的課題について、この課題をエネルギー源と捉え、新たな成長を図ります。
 人への投資については、今年の春闘においては、低下してきている賃金引上げの水準が反転しました。さらに、賃金の引上げを実現するためにも、成長分野への円滑な労働移動により、スキルアップや人材育成策の拡充を図ります。
 また、本年末に、総合的な「資産所得倍増プラン」を策定いたします。NISA(少額投資非課税制度)の抜本的な改革や高齢者に向けたiDeCo(個人型確定拠出年金)の改革など、資産形成を行いやすい環境整備を行います。
 また、スタートアップについて、5年で10倍増を視野に、5か年計画を本年末に策定します。既存企業の事業再構築を進めるため、債務の減額等を図る事業再構築法制を国会に提出いたします。フリーランスの形態で仕事をされている方のための取引適正化法制も、早期に国会に提出いたします。
 社会的課題の解決としては、マルチステークホルダー型の企業社会を推進するため、民間で公的役割を担う新たな法人形態について、必要性の有無も含めて検討する場を設けます。加えて、公正取引委員会のアドボカシー機能の強化を図ります。
 そして、気候変動問題の解決と経済成長の実現に向けて今後10年間に官民で150兆円超の投資の先導のため、GX実行会議を設置し、必要な政府資金の先行調達に関する一体的検討や民間投資への支援内容を含め本年中に今後10年のロードマップとして取りまとめます。
 デジタル田園都市国家構想を推進するため、光ファイバーや5Gなどのインフラ整備を図るとともに、デジタル技術の実装のため、地域協議会をつくり、デジタル田園都市国家構想実現ファンドの創設を進めます。
 これらの政策を実行するため、基金等を活用して予算単年度主義の弊害を是正するとともに、その将来にわたる効果も見据えて税制改正を行います。
 与党とも調整を進め、来月上旬の閣議決定に向け、山際大臣を中心に、取りまとめをよろしくお願いいたします。」

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