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2022年5月18日

経済産業省は、2030年に向けた繊維産業の方向性を検討するために、産業構造審議会に繊維産業小委員会を設置し、議論・検討を進めてきました。
この度、2030年に向けた繊維産業の展望(繊維ビジョン)をとりまとめました。

1.背景

国内外におけるデジタル化やサステナビリティの動きが産業構造に影響をもたらしつつある中で、こうした構造変革に遅滞なく対応することが重要となっています。
また、国内における人口減少・高齢化の加速や、人生100年時代の到来は、多くの産業の在り方に影響を与えることが予想されます。
さらに、インターネットやスマートフォン等の普及によるオンライン消費の拡大、SNSを通じた双方向の情報のやり取りは、新たなビジネスをつくり出す要因となっています。
こうした環境の中で、日本の繊維産業は大きな転換期を迎えています。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの繊維産業関連企業の売上が落ち込むとともに、「新たな日常」を踏まえた消費者ニーズの変化に見舞われています。
一方、DtoC(Direct to Consumer)などの動きが活発化してきているほか、スマートテキスタイル等の新しい市場でも動きがあります。
変わりゆく産業構造や社会構造を踏まえ、2030年に向けた繊維産業の方向性を検討するため、産業構造審議会に繊維産業小委員会を設置し、議論・検討を進めてきました。

産業構造審議会 製造産業分科会 繊維産業省委員会

2.とりまとめの主な内容

本とりまとめでは、繊維産業の現状や環境変化を踏まえ、産業としての進むべき方向性や今後の政策を記載しています。
今後の繊維産業政策では、新市場開拓のための分野を戦略分野、サステナビリティやデジタル化などのビジネスの前提となる分野を横断分野と位置付け、政策を進めていくこととしています。

戦略分野Ⅰ 新たなビジネスモデルの創造

  1. ファッション・ビジネス・フォーラムを通じた好循環の創出
  2. 繊維産地間の連携
  3. 事業承継等の促進

戦略分野Ⅱ 海外展開による新たな市場獲得

  1. 海外展開に向けた体制構築
  2. 海外展開支援ツールの周知
  3. サステナビリティへの対応
  4. EPA等の普及・啓発

戦略分野Ⅲ 技術開発による市場創出

  1. 繊維技術ロードマップの着実な実施
  2. 標準化の戦略的な活用

横断分野Ⅰ サステナビリティの推進

  1. 資源循環の取組強化
  2. 責任あるサプライチェーン管理の促進

横断分野Ⅱ デジタル化の加速

  1. ファッション・ビジネス・フォーラムの開催
  2. ビジネスモデルの転換支援

3.とりまとめについて

  1. 2030年に向けた繊維産業の展望(繊維ビジョン)
  2. 2030年に向けた繊維産業の展望(繊維ビジョン)(概要資料)

担当

製造産業局生活製品課長 永澤
担当者: 岡林、園

電話:03-3501-1511(内線 3861)
03-3501-0969(直通)
03-3501-0316(FAX)

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