外務省・新着情報

令和4年5月12日

1 ブリュッセル訪問(5月9日~10日)

10日(現地時間)、EU主催で「シリア及び地域の将来の支援に関する第6回ブリュッセル会合(Supporting the future of Syria and the region, Brussels VI Conference, 2022)」がベルギー・ブリュッセルで開催され、我が国からは、本田太郎外務大臣政務官が参加したところ、概要は以下のとおりです。

(1)第6回ブリュッセル会合

ア 本件会合は、シリア危機が長期化する中、国際社会によるシリアの人々及び周辺国・地域に対する継続的な支援を確保し、シリア危機の政治的解決への支持を再確認することを目指して開催された(対面形式での開催は3年ぶり)。本会合には77の国・機関(55カ国、6の地域機関及び国際開発金融機関、16の国連・専門機関含む)が出席した。
イ 本会合では、各参加者より、本年又は複数年にわたる支援を含めた新たな支援表明が行われた。最終的なプレッジ総額は、2022年分が約43億ドル、2023年以降の複数年分として約24億ドルとなった。これ以外にも、国際金融機関やドナーから約18億ドルの借款供与が表明された。
ウ 我が国から参加した本田政務官は、ステートメント(PDF)別ウィンドウで開くにおいて、2022年にはシリア及びその周辺国に対する支援として、少なくとも約9,000万ドルを拠出する旨表明し、困難に直面する全てのシリア人に人道支援を提供するという揺るぎない日本の決意を改めて表明した。

ステートメントを行う本田政務官 ステートメントを行う本田政務官  
グランディ国連難民高等弁務官との挨拶交換(於:昼食会場) グランディ国連難民高等弁務官との挨拶交換(於:昼食会場)  
参加者による記念写真撮影 参加者による記念写真撮影  

(2)会合参加者とのバイ会談

本田政務官は、本会合のマージンにて、ゲイル・ペデルセン国連シリア担当特使及びアブダッラー・ブー・ハビーブ・レバノン外務移民大臣との意見交換を実施した。

ア ゲイル・ペデルセン国連シリア担当特使
本田政務官より、シリア危機の政治的解決に向けたペデルセン特使の外交努力を今後も最大限サポートしていく旨、また同特使提唱の政治アプローチ「Steps for Steps」に積極的に参加・協力していきたい旨述べ、対シリア政策における日本と国連間の協力強化を確認した。さらに本田政務官より、レジリエンス支援や早期復旧支援をはじめとする最近の日本による人道支援政策につき説明を行った。

ペデルセン国連シリア担当特使との会談 ペデルセン国連シリア担当特使との会談  
ペデルセン国連シリア担当特使との会談 ペデルセン国連シリア担当特使との会談  

イ アブダッラー・ブー・ハビーブ・レバノン外務移民大臣
本田政務官より、対レバノン支援の概要の説明とともに、二国間関係の懸念案件となっているカルロス・ゴーン被告人問題につき改めて日本の立場を説明しつつ、同課題対応における両国の連携を確認した。また両者は、ウクライナ情勢についての意見交換も実施し、レバノン側からはその関連で安保理改革の必要性等につき指摘がなされた。

ブー・ハビーブ・レバノン外務移民大臣との会談 ブー・ハビーブ・レバノン外務移民大臣との会談  
ブー・ハビーブ・レバノン外務移民大臣との会談 ブー・ハビーブ・レバノン外務移民大臣との会談  

2 チュニジア共和国訪問(5月10日~12日)

本田太郎外務大臣政務官は、チュニジア共和国を訪問したところ、概要は以下のとおりです。

(1)ナジュラ・ブデン首相への表敬

11日(現地時間)、本田政務官は、ナジュラ・ブデン首相(H. E. Mrs. Najla Bouden, Head of Government of the Republic of Tunisia)と会談を行いました。

双方は、良好なる二国間関係を更に緊密化していくことで一致しました。また、本田政務官は、日本としてチュニジアの一連の改革を注視している旨述べた上で、国際社会と連携して支援していく考えを表明しました。さらに、双方は、TICAD8の開催やウクライナ情勢への対応等について両国で引き続き緊密に連携していくことを確認しました。ブデン首相からは、これまでの日本からの支援に関し、繰り返し日本語で「ありがとうございます」との謝意が表明されました。

ブデン首相への表敬 ブデン首相への表敬  
ブデン首相への表敬 ブデン首相への表敬  
ブデン首相への表敬 ブデン首相への表敬  

(2)オスマン・ジェランディ外相への表敬

同日(現地時間)、本田政務官は、オスマン・ジェランディ外務・移民・在外チュニジア人大臣(H. E. Mr. Othman Jerandi, Minister of Foreign Affairs, Migration and Tunisians Abroad of the Republic of Tunisia)と会談を行いました。

双方は、TICAD8の成功に向けて一層緊密に連携していくことで一致しました。また、本田政務官はロシアによるウクライナ侵略は明白な国際法違反であるとして厳しく非難し、両国で緊密に連携していくことを確認しました。さらに、両者は、二国間の経済関係やチュニジアが取り組む改革等について意見交換を行い、両国間の協力を一層強化していくことを確認しました。双方は北朝鮮についても意見交換を行い、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応において、引き続き連携していくことを確認しました。

ジェランディ外務大臣への表敬 ジェランディ外務大臣への表敬  
ジェランディ外務大臣への表敬 ジェランディ外務大臣への表敬  

(3)「チュニス障害者用ミニバス整備計画」引渡式典出席

12日(現地時間)、チュニス市のオリンピックセンターにおいて、本田政務官は、ムズギ(Mr. Mohamed Mzoughi)チュニジアパラリンピック委員会会長との間で、「チュニス障害者用ミニバス整備計画」の引渡しを行いました。

本計画は、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の枠組みで、約17万7千ディナール( およそ8百万円)を供与し、車いすの利用者も利用できるミニバスを整備するものです。同バスは、障害者のスポーツ活動参画の機会を確保し、ひいては自立支援・社会参加を促進します。

式典には、昨年の東京2020パラリンピックで金メダルを獲得したワリド・クティラ(Mr. Walid Ktila)選手(陸上)も参列しました。

ミニバス引渡式への出席 ミニバス引渡式への出席  
東京2020パラリンピック金メダリスト・ワリド・クティラ選手(中央) 東京2020パラリンピック金メダリスト・ワリド・クティラ選手(中央)  
チュニジアパラリンピック委員会委員との記念写真撮影 チュニジアパラリンピック委員会委員との記念写真撮影  

(4)日本企業関係者との懇談

同日(現地時間)、本田政務官は、チュニジアに進出する日本企業関係者と懇談を行い、日本企業のニーズや経済交流を一層促進するための課題について聴取するとともに、二国間経済関係の更なる発展のための方途につき意見交換を行いました。

(5)有識者との懇談

11日、本田政務官は、政治・経済分野のチュニジア人有識者と懇談を行い、現在チュニジアが取り組んでいる政治・経済・社会改革の状況について活発な意見交換を行いました。

チュニジア人有識者との懇談 チュニジア人有識者との懇談  
チュニジア人有識者との懇談 チュニジア人有識者との懇談  

(6)その他

同日、本田政務官は、日本が円借款にて支援を行ったインフラ案件(ラデス橋及びラデスC発電所)の視察を行いました。

ラデスC発電所視察 ラデスC発電所視察  

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