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2022年5月13日

岩田経済産業大臣政務官は、5月9日(月曜日)から11日(水曜日)にかけて、南アフリカ共和国を訪問しました。
南アフリカ共和国では、アフリカ鉱業投資大会(マイニング・インダバ2022)に出席し、我が国とアフリカ諸国との鉱業分野における協力推進に向けた基調講演や二国間会談等を行い、鉱物資源の安定供給や開発への協力、及び投資環境の改善等を働きかけました。また、アフリカ地域にパラジウムをはじめとするレアメタル及びベースメタルのプロジェクトを持つ企業に対して、資源開発の加速化や日本への安定供給について要請しました。

1. アフリカ鉱業投資会議「マイニング・インダバ2022」への参加

南アフリカ共和国・ケープタウンにおいて、アフリカ資源国のほか、欧米、アジア等の政府関係者、投資家、資源関係企業が参加する世界最大級の鉱業投資会議「マイニング・インダバ2022」に参加し、日本とアフリカ資源国との鉱業分野における一層の関係強化に取組みました。
具体的には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)主催のセミナーで基調講演を行い、脱炭素化に向けた鉱物資源開発等への関心を主張するとともに、南アフリカ共和国、コンゴ民主共和国、ザンビア共和国等、資源分野で関わりのある国々の閣僚等と会談しました。加えて、アフリカ地域においてパラジウムをはじめとするレアメタル及びベースメタルのプロジェクトを持つ海外資源企業及び現地鉱業協会と会談し、協力関係の強化を図りました。詳細は以下のとおりです。

 ※インダバ(INDABA)とは、アフリカ原住民のズールー語で「重要な問題を議論する会議」を意味します。今回が28回目の開催です。

 2.JOGMECセミナー基調講演の概要

講演では、世界的なカーボンニュートラルの実現に向け、日本が自動車の電動化を通じて貢献することへの決意と、そのために必要な白金族、コバルト等アフリカに多く賦存する鉱物資源への関心を表明しました。併せて、日本企業による安定供給確保の取組みと、アフリカの鉱物資源ポテンシャルについて指摘し、両者のwin-winな関係構築によってアフリカでの持続可能な開発に貢献していく決意を表明しました。

Mining INDABA 2022 JOGMECセミナーにおける基調講演

3.南アフリカ共和国 パテル貿易産業競争大臣との会談

パテル貿易産業競争大臣との会談では、二国間経済協力等について意見交換を行いました。岩田政務官からは、日本企業進出支援策を紹介しつつ、ビジネス環境整備の協力を呼びかけ、パテル大臣からは、二国間協力のための具体的提案がありました。両者は、日・南アビジネスフォーラムの早期開催に向け協力していくことで一致しました。

南アフリカ共和国 パテル貿易産業競争大臣との会談

4.南アフリカ共和国・ンカバニ・エネルギー鉱物資源副大臣との会談

ンカバニ・エネルギー鉱物資源副大臣との会談では、ンカバニ副大臣から、金属鉱業分野における日本の更なる投資、日本の参画する白金族プロジェクトへの期待が表明されました。
岩田政務官からは、金属鉱業分野におけるアフリカの重要性、JOGMECと同国地質調査所(CGS)との更なる協力を深化させるMOCの締結、パラジウム供給の確保と日本の参画する金属鉱物資源プロジェクトへの協力を要請しつつ、両国の協力関係の深化や、投資環境改善の重要性を指摘しました。
最後に、岩田政務官から、本年8月に開催予定の、第8回アフリカ開発会議(TICAD8)について協力関係の更なる強化を提案しました。
南アフリカ側からは、JOGMECと南アCGSとの覚書締結を端緒に、今後の協力深化へ期待する旨の発言がありました。
最後に、岩田政務官は、丸山駐南アフリカ共和国日本国大使、ンカバニ副大臣と共に、JOGMEC及びCGSとのMOC締結に立ち会いました。


南アフリカ共和国
ンカバニ・エネルギー鉱物資源副大臣との会談

JOGMECと南アフリカ共和国CGSとの
MOC署名式への立ち会い

5.コンゴ民主共和国・ンサンバ鉱山大臣との会談

ンサンバ鉱山大臣との会談では、岩田政務官から、同国の鉱物資源の有望性について触れつつ、同国への鉱物資源投資の活発化及び日本への鉱物資源の安定供給を目的とした、日本・コンゴ民主共和国共催の鉱業セミナー開催を提案しました。
ンサンバ鉱山大臣からは、提案に対し感謝の意を示され、関心事項として、金属鉱物資源探査への協力要請がありました。これを受け、岩田政務官からは、日本からの協力可能性がある旨述べられました。

コンゴ民主共和国 ンサンバ鉱山大臣との会談

6. ザンビア共和国 カブスウェ鉱山・鉱物開発大臣との会談

カブスウェ鉱山・鉱物開発大臣との会談では、岩田政務官から、同国に賦存する鉱物資源への日本企業の関心に言及しつつ、日本・ザンビア共和国共催の鉱業セミナーの開催を提案しました。これを受け、カブスウェ大臣から、セミナーを通じた情報交換及び同国の投資環境改善の意向と、日本企業からの投資を歓迎する旨が表明されました。

ザンビア共和国
カブスウェ大臣との会談

7.プラチナムグループメタルズ社 ベジック副社長との会談

マイニング・インダバ2022では、資源企業との会談を複数行いました。特に、白金族に関連する企業では、JOGMECが南アフリカ共和国リンポポ州にて支援及びジョイントベンチャー事業を実施している、プラチナムグループメタルズ社と会談を行いました。
プラチナムグループメタルズ社とは、ウォーターバーグ白金族プロジェクトの開発に向けた協議について、JOGMECが同プロジェクトのパートナー企業とともに進めています。今回の会談では、岩田政務官から、同社とJOGMECとの間で進めてきたウォーターバーグ白金族プロジェクトについて、白金族の一つであるパラジウムの安定供給に向けた事業の開発加速化等の意見交換を実施しました。会談後には、岩田政務官は、丸山駐南アフリカ共和国日本国大使とともに、将来のパラジウム供給を支えるため、同事業の開発に向けた資金調達に関する検討を加速することを確認する、JOGMECとPTM社とのMOU締結に立ち会いました。これにより、我が国へのパラジウムの安定供給に資するプロジェクトの開発加速化が進むこととなりました。

担当

  • 資源エネルギー庁 資源・燃料部 鉱物資源課長 小林
    担当者:久森、淺野
    電話:03-3501-1511(内線4701)
    03-3501-9981(直通)
    03-3580-8440 (FAX)
     
  • 通商政策局アフリカ室通商政策企画調整官 讃岐
    担当者: 鎌形、黒川

    電話:03-3501-1511(内線 3008)
    03-3501- 1588(直通)
    03-3501- 5876(FAX)

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