外務省・新着情報

令和4年4月18日
日・スイス外相会談が行われている様子
共同記者発表を行う日本、スイスの両外相の様子

 4月18日、午後7時5分から約130分間、林芳正外務大臣は、訪日中のイグナツィオ・カシス・スイス連邦大統領兼外務大臣(H.E. Mr. Ignazio CASSIS, President and Head of the Federal Department of Foreign Affairs of the Swiss Confederation)との間で会談及びワーキングディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 総論
     冒頭、林大臣から、スイスは基本的価値を共有する重要なパートナーであり、ウクライナ情勢はもとより、二国間関係の一層の強化、インド太平洋への関与強化、国際場裡における協力の強化に向けて、有意義な意見交換を行いたい旨述べました。その上で、両大臣は、地域情勢及び国際場裡における協力について、議論を行いました。
  2. 二国間関係
  • (1)林大臣から、スマートグリッド化、金融のDX等の分野や脱炭素化に向けた企業間の協力が進展するとともに、政府間でも、日スイス租税条約改正議定書の署名によって両国における投資、経済交流を更に促進させる素地ができたこと、また、在大阪スイス領事館の開設によって関西地域でのビジネス・学術研究分野の協力を強化する新たな拠点ができたことを歓迎する旨述べました。
  • (2)カシス大統領兼外務大臣からは、2024年の国交樹立160周年に向けて、今後も様々なレベルで二国間の協力を深化させていきたい旨述べ、2025年の大阪・関西万博ではスイスの技術をアピールしたい旨述べました。
  • (3)両大臣は、科学技術・イノベーション立国を目指す両国間の協力を強化すべく、新型コロナの状況も見つつ、第5回科学技術協力合同委員会の開催へ向けて調整することで一致しました。
  • (4)また、林大臣から、スイスがEUによる日本産食品への輸入規制措置を適用していることを踏まえ、規制撤廃に向けた欧州内での理解促進に協力を求めました。
  1. 地域情勢
  • (1)両大臣は、地域情勢についても意見交換を行い、ロシアによるウクライナ侵略は明白な国際法違反であり、アジアを含む国際秩序全体の根幹を揺るがす深刻な事態であるとの認識を共有し、国際社会と連携しつつ、対露制裁措置を継続していくことを確認しました。
  • (2)また、両大臣は、力による一方的な現状変更の試みに強く反対することで一致するとともに、先月24日のICBM級弾道ミサイル発射、核問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応において引き続き連携していくことを確認しました。

4 国際場裡における協力
 両大臣は、日本とスイスがともに本年6月の安保理非常任理事国選挙に立候補しており、当選すれば2023年1月から2年間非常任理事国になることも踏まえ、安保理改革を含む国連での協力を進展させることで一致しました。


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