厚労省・新着情報

健康局がん・疾病対策課

日時

令和3年7月15日(木)13:00~14:00

議題

(1)座長の選任について
(2)がん診療連携拠点病院の指定等について
(3)その他

議事

 
○岩佐がん対策推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第19回「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中御参加いただきまして、誠にありがとうございます。
 事務局を務めさせていただきます健康局がん・疾病対策課 がん対策推進官の岩佐と申します。よろしくお願いいたします。
 開会に当たりまして、健康局長の正林より一言御挨拶をさせていただきます。
○正林健康局長 皆さんこんにちは、健康局長の正林でございます。一言御挨拶申し上げたいと思います。
 まず、今日は大変お忙しい中、この会に御参画いただきまして誠にありがとうございます。
 また、日頃は厚生労働行政、健康行政、さらに言うとがん対策の推進に格別なる御尽力をいただきまして誠にありがとうございます。
 さて、今日はがん診療連携拠点病院の指定に関する議論をしていただきます。この制度を平成13年から始めています。ちょうど私は生活習慣病対策室の室長補佐としてがん対策を担当しており、そのときにこのがん診療連携拠点病院という制度を開始いたしました。そのときの我々の問題意識は、日本全国でがん診療について地域の格差があるのではないかと、それを少しでも是正し均てん化するというのが大きなテーマで、そのためには各地域にがん診療連携拠点病院というものを指定して、そこが中心となって、まず、高度な医療を勉強していただき、それを地域の医療機関に伝達していく。そうすることによって日本全国のがん診療の底上げを図っていく、均てん化を図っていく、そんな趣旨でこのがん診療連携拠点病院というものをスタートいたしました。
 その後、指定がかなりのスピードで進んで、相当な数の指定がなされたところです。平成26年に私はがん対策健康増進課長を拝命して、久々にまたがん対策をやらせていただいたのですが、そのときはまた新たなテーマが起きていて、確かにがん診療連携拠点病院の指定の数も増えて、均てん化が大分進んだと考えられていましたが、中には言い方は悪いですけれども、名ばかりの、要するに看板だけ背負っているような拠点病院があるのではないかと、そういった御指摘をいろいろなところからいただいて、では、一旦指定したところも少し要件を厳しくして、場合によっては指定から外すということも行おうではないかということで、当時、そんな作業もやったところです。
 さらに平成30年には、この指定の要件をまた見直しをして、がん医療のさらなる充実、それから、医療安全のさらなる推進といったポイントについて見直しを行い、指定要件について厳格化したところです。
 今日はそうしたことも踏まえて、前回の検討会以降にいただいた各都道府県からの御報告も踏まえて、拠点病院等として本当に適切なのかどうか、そういったことを御審議いただき、併せて運営についても必要な御助言をいただければなと考えております。構成員の皆様におかれましては十分に御議論いただき結論をまとめいただけるよう、よろしくお願いをいたします。
○岩佐がん対策推進官 ありがとうございました。
 正林局長は公務のため会の途中で退席されますので御承知おきください。
また、前回までの任期満了に伴いまして、今回より新たな会議という形になっておりますので、構成員の皆様方を御紹介させていただければと思います。ただ、多くの方が継続して任に当たられておりますので、今回はまず、お名前の紹介のみに留めさせていただこうと考えておりますので、御了承いただければと思います。
 一般社団法人日本医療法人協会会長代行 社会医療法人大雄会理事長 伊藤伸一構成員です。
○伊藤構成員 伊藤です。よろしくお願いします。今日は所用がありまして、途中で中座させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 東京女子医科大学 放射線腫瘍学講座教授 講座主任 唐澤久美子構成員です。
○唐澤構成員 唐澤でございます。引き続きよろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 東京都福祉保健局技監 田中敦子構成員です。
○田中構成員 田中でございます。今回から初めての参加になります。よろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 独立行政法人国立病院機構九州がんセンター院長 藤也寸志構成員です。
○藤構成員 藤でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○岩佐がん対策推進官 公益社団法人全日本病院協会副会長 上尾中央総合病院理事長 中村康彦構成員でございます。
公益社団法人日本医師会常任理事 羽鳥裕構成員でございます。
○羽鳥構成員 羽鳥です。引き続きよろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 サッポロビール株式会社 人事部プランニング・ディレクター 村本高史構成員でございます。
○村本構成員 村本です。どうぞよろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 地方行政独立法人長野市民病院 がん相談支援センター 看護師長 横川史穂子構成員です。
○横川構成員 横川と申します。よろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 なお、中村構成員につきましては、本日御欠席と伺っております。また、伊藤構成員は最初に御発言いただきましたとおり、途中退席と伺っております。
 資料につきましては、事前に構成員の先生方に送信させていただいておりますが、議事次第、資料1、2、参考資料1、2とございますので御確認ください。資料は、厚生労働省のウェブサイトに掲載しております。
 また、本委員会はYouTubeにて配信をさせていただいておりますので御承知おきください。
 それでは、議題1の座長の選任についてに移りたいと思います。座長につきましてですが、当該会議につきましては構成員の互選となってございますが、事前に村本構成員から藤構成員を御推薦いただきまして、ほかの構成員の皆様方からも仮の形ではございますが御賛同をいただいておりました。改めて藤構成員に座長をお願いするという形でよろしいでしょうか。
  (「賛成」の声あり)
○岩佐がん対策推進官 ありがとうございます。
 それでは、藤構成員に座長をお願いしたいと思います。
 これからの進行につきましては、藤座長にお願いをいたします。よろしくお願いします。
○藤座長 よろしくお願い申し上げます。
 ただいま座長に選任いただきました藤でございます。前期に引き続きまして、一生懸命努めたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 では、議題2「がん診療連携拠点病院の指定等について」に移りたいと思います。
 前回の第18回指定検討会以降に要件の再充足を認めた医療機関、また、新しく未充足が発生した医療機関について、各都道府県からの御報告をいただいております。本日は、まず要件の未充足がある場合の対応方針について確認し、それに基づいて、各医療機関への対応について議論をしたいと思います。
 それでは、事務局より、まず資料1について御説明をお願いいたします。
○事務局(成田補佐) 事務局の成田でございます。お手元の資料1「がん診療連携拠点病院の指定等について」に沿って説明させていただきます。
 2枚目をお願いします。こちらでは現在のがん診療連携拠点病院等の種類についてまとめております。
 3枚目では、それぞれの類型ごとに何か所の医療機関があるのかというところを載せております。
 4枚目は類型の見直しについてです。地域がん診療連携拠点病院について、高度型、一般型、特例型の類型がありますけれども、これらの間で類型が見直されることがございまして、特例型の右下のところに載せておりますが「更新時において地域拠点病院の指定要件を充足していない場合は、指定の更新を行わない」というところが、整備指針の中に示されております。
 5枚目は、今回の検討会開催に先立って各都道府県から前回の検討会以降に新たに指定要件を満たすことができなくなった医療機関について御報告いただいております。なお、いずれの要件未充足につきましても新型コロナウイルス感染症の影響によるものとの御報告はいただいておりません。選定方針の1番として「前回検討会以降に新規未充足項目が発生した医療機関について」として(ア)としまして必要な人員を満たさない等の場合、指定類型を見直す。(イ)としまして(ア)に該当しない軽微な要件と判断される場合、勧告を行うような方針としております。
 また、2番としまして「上記の選定方針により、指定類型を見直された病院については、令和3年度末を目途に行う予定の検討会において再度審議を行う」予定としております。
 スライドの6枚目になりますが、今お伝えした内容を図に示したものとなっております。
 7枚目からは個別の医療機関についての内容となります。
 まず、特例型から一般型への指定類型変更についてです。
 令和3年4月1日から地域がん診療連携拠点病院の特例型に指定類型を変更された医療機関のうち、秋田県の秋田赤十字病院につきましては、指定要件の充足、専従の放射線治療に携わる常勤の医師の配置について確認しております。
 当該医療機関について、地域がん診療連携拠点病院の一般型として令和5年の3月31日まで指定してはどうかと考えております。
 8枚目、地域がん診療連携拠点病院(高度型)における要件未充足の対応方針についてです。
 令和5年の3月31日まで地域がん診療連携拠点病院(高度型)として設定されている宮城県の石巻赤十字病院につきまして、指定要件「専従常勤の病理診断医の配置」が未充足であると報告されております。
 当該要件につきましては、地域がん診療連携拠点病院の一般型の要件とされていることから、当該医療機関を地域がん診療連携拠点病院の特例型として、令和4年3月31日まで指定してはどうかと考えております。
 9枚目、地域がん診療連携拠点病院における要件未充足の対応方針についてです。
 令和5年3月31日まで地域がん診療連携拠点病院として指定されている群馬県の公立藤岡総合病院について、指定要件「専従の院内がん登録中級認定者の配置」が、また、東京都の東海大学付属八王子病院について、指定要件「医療安全管理者は医療安全対策に係る研修を受講すること」が、和歌山県の南和歌山医療センターについて、指定要件「専従の院内がん登録中級認定者の配置」が、それぞれ未充足であると報告されております。
 対応について、当該医療機関を地域がん診療連携拠点病院の特例型として、令和4年3月31日まで指定してはどうかと考えております。
 10枚目、都道府県がん診療連携拠点病院における要件未充足の対応方針についてです。
 令和5年3月31日まで都道府県がん診療連携拠点病院として指定されている茨城県の茨城県立中央病院について、指定要件「医療安全管理者は、医療安全対策に係る研修を受講すること」が、山梨県の山梨県立中央病院について、指定要件「基礎研修(3)を修了した専従及び専任の相談支援に携わる者を配置すること」が、それぞれ未充足であると報告されております。
 対応につきまして、都道府県がん診療連携拠点病院につきましては、類型変更という選択肢がありませんので、勧告もしくは指定取消しというのが選択肢となります。都道府県がん診療連携拠点病院が指定取消しとなることの影響を考慮しまして、指定要件が未充足である状態が継続するようであれば、次回の検討会において指定の取消しを含めて検討を行うことを前提として、今回につきましては、まずは指定要件の充足に向けて適切に対応するよう、勧告を行うこととしたらどうかと考えております。
 11枚目、地域がん診療病院における要件未充足の対応方針についてです。
 令和5年3月31日まで地域がん診療病院として指定されている鹿児島県の県立大島病院について、指定要件「専従の院内がん登録担当者の配置」が、宮城県のみやぎ県南中核病院について指定要件「専従の院内がん登録担当者の配置」が、滋賀県の高島市民病院について、指定要件「医療安全管理者は医療安全対策に係る研修を受講すること」が、それぞれ未充足であると報告されております。
 対応について、こちらの地域がん診療病院につきましても、勧告もしくは指定取消しが選択肢となります。当該の医療機関が属する医療圏が空白の医療圏となることを考慮しまして、指定要件が未充足である状態が継続するようであれば、次回の検討会において指定の取消しを含めて検討を行うことを前提に、今回につきましては、まずは指定要件の充足に向けて適切に対応するように勧告を行うこととしてはどうかと考えております。
 12枚目以降につきましては、整備指針の中から指定要件について抜粋したものとなりますので省略させていただきます。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございました。
 では、審議に移りたいと思いますが、各病院については個別にまた後でやりたいと思いますので、今の資料1の中で、ページの5と6について御意見などがございましたらいただきたいのですが、どなたかございませんでしょうか。各病院については、この後また進めてまいります。質問はございませんか。
 羽鳥構成員、お願いします。
○羽鳥構成員 ページ5の説明で要件未充足の場合の対応で、今回、コロナが起きたから要件未充足になったのではないという説明が最初に口頭であったかと思います。人的要素とか幾つか外れた要素があるのでしょうか?何が主な要因だったかという、全体的な説明がありましたら教えていただきたいと思います。
○藤座長 事務局いかがでしょうか。
 後で話しますが、未充足の種類の数が多いわけではないのですが、特殊な事情があったかどうか、いかがでしょうか。
○事務局(成田補佐) 特殊な事情があったというわけではございませんが、院内の配置転換ですとか、退職ですとか、場合によっては研修の受講の更新をし損ねていたとか、そういった内容を報告いただいております。
○羽鳥構成員 例えば安全講習とかそういうのは最近ウェブでされることも多くなっているかと思うのですけれども、確かにコロナの影響で講習会の数が減っているのかなという感じがしましたのでお伺いしました。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 今、数が減った中でも複数というか、ある程度の数の講習は行われているということは事務局で確認をしていただいているということですか。
○事務局(成田補佐) そのように確認しております。
○藤座長 羽鳥構成員、今のでよろしゅうございますか。
○羽鳥構成員 もちろんです。ありがとうございました。
○藤座長 ありがとうございます。
 ほかにスライドの5、6で御質問はございませんでしょうか。
 私からちょっと確認をさせてください。昨年度というか今年度の4月1日に類型を特例型等々にしたような施設に関しましても、1月末の前回の検討会で一応方針を決めた上で3月末、正確に言えば4月1日にクリアできているかどうかを判断基準にしたと思いますが、今年度も一応1月ないし2月ぐらいに行われる次回検討会で検討した上で、最終的には3月末まで見るということもあり得るということでよろしゅうございましょうか。
○事務局(成田補佐) そのように考えております。
○藤座長 ありがとうございます。
 そのほかはございませんでしょうか。ありがとうございます。
 では、各施設の審議に移りたいと思います。これに関しては資料2にまとめてございますので、事務局からまた説明をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
○事務局(成田補佐) 御説明させていただきます。資料2を御覧ください。資料1で御説明した内容のまとめとなっております。順番に確認させていただきます。
 まず、地域がん診療連携拠点病院(特例型)から地域がん診療連携拠点病院への指定類型変更を行うのが、秋田県の秋田赤十字病院です。
○藤座長 最初のものは、現在、地域がん診療連携拠点病院の特例型、専従の放射線治療医が未充足ということで特例型になっている施設でございます。それが現在は充足されているということが分かりましたので、これはフルターム、令和5年の3月31日まで一般型の地域がん診療連携拠点病院に変更してはどうかということでございます。
 これに関しまして、御意見・御質問はございますでしょうか。よろしゅうございますか。
 では、1番目はこの案のとおりにやりたいと思います。充足しましたので一般型がん診療連携拠点病院に類型を変更して、令和5年3月31日までの期間といたします。
 事務局、続きまして、2番目をお願いいたします。
○事務局(成田補佐) 2番目ですけれども、地域がん診療連携拠点病院(高度型)から地域がん診療連携拠点病院(特例型)への指定類型変更ですけれども、宮城県石巻赤十字病院を挙げております。
○藤座長 これに関しましては、高度型が一般型になるということではなくて、高度型が特例型になるという場合でございます。実際に高度型の指定要件、一般型の中から高度型になる要件を未充足になったということではなくて、一般型の地域がん診療連携拠点病院の要件も満たさなくなったということでございますので、案といたしましては、この未充足を考えまして特例型とする。そして、その期間は、これは期間の指定等々の決まりはございませんが来年の4月、1年弱になりますが、4月1日時点での類型変更と同じパターンで、来年の3月31日、今年度末までとするという案でございます。
 これに関しまして、質問・御意見はございませんでしょうか。
 村本構成員、どうぞ。
○村本構成員 村本です。一般型の指定要件を満たしていない以上、今回の特例型に移る判断は妥当と考えます。
 1点伺っておきたいのですが、次回の検討会で石巻赤十字病院が要件を充足した場合、宮城県の考え方にもよるかもしれませんけれども、地域がん診療連携拠点病院の類型のうち、一旦一般型にするのか、それともいきなり高度型に戻すのか、その点はいかがでしょうか。お願いします。
○藤座長 ありがとうございます。
 石巻赤十字病院がこの病理診断医を充足した場合、そのまま一般型とするのか、また高度型とするのかという点でございますが、事務局、いかがでございましょうか。
○岩佐がん対策推進官 事務局でございます。そのあたり、次回の検討になるのかなと思いますけれど、もし差し支えなければ、ほかの構成員の先生方からもどのようにお考えかなど、少し御意見がありましたらお伺いできればと思いますが、いかがでしょうか。
○藤座長 村本構成員、どうぞ。
○村本構成員 私自身は資料1の4ページの図、地域がん診療連携拠点病院が高度型、一般型、特例型の3段階になっている図を見ても、基本的には1段階ずついくべきだと、現時点では思います。高度型の指定要件の最初に「必須要件に加え、望ましい要件を複数満たす」とあるので、基本的には一般型の必要要件を満たしていると判断されることが大前提になると思います。ただ、次回の検討会で宮城県の考え方もあると思いますので、それも踏まえつつ慎重に検討すべきではと私自身は思っております。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 そのほか、御意見はございませんか。
 実際に今度の要件を検討会で考えるときに、まずクリアしていることが条件ではございますが、そのときに、その地域で一番の実績があるのかどうか、それから、県がここを高度型にするということを要望してくるかどうか等々に関わってきて、その時点で判断するということだと思いますが、事務局、その考えでよろしゅうございますか。
○岩佐がん対策推進官 事務局としても、そのような形でいいかと思います。あと、宮城県からの御意見などをまとめて、また御提案をさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○藤座長 そのほかはございませんか。
 では、次にまいりたいと思います。資料2のマル3の説明をお願いいたします。
○事務局(成田補佐) 3点目ですけれども、地域がん診療連携拠点病院(一般型)から地域がん診療連携拠点病院(特例型)への指定類型の変更です。3つの医療機関がありますけれどもまず、群馬県の公立藤岡総合病院、東京都の東海大学付属八王子病院、和歌山県の南和歌山医療センターとなっております。いずれも指定年限としては令和4年の3月31日を考えております。
○藤座長 ありがとうございます。
 現在、一般型の地域がん診療連携拠点病院で、4月1日の段階では一般型として認められていたのですが、その間に未充足の要件が出てきたということで、申請をしていただいております。これに関しましては特例型として、その年限は今年度末、令和4年の3月31日にするということであります。
 ちなみに、先ほどの繰り返しになりますが、院内がん登録の中級者の認定というのはウェブで行われているということで、コロナと関係なく行われているということですので、コロナの影響ではないと判断をしております。それから、医療安全対策に係る研修についてきましては、いろいろな団体、いろいろな機構が多分仲介をしていて、それを受講して認定を受けていればオーケーだと、認定するということになっているかと思います。多くの団体のほうに事務局からその旨を確認したところ、コロナとは関係なく開催はされているということは確認してあるということでございます。
 以上のような状況から、この3つの施設、現在一般型の地域がん診療連携拠点病院を特例型として今年度末までとするということにつきまして、質問・御意見などをいただければと思います。いかがでしょうか。御意見はございませんか。
 田中構成員、どうぞ。
○田中構成員 一つ教えていただきたいのですが、今、医療安全の研修についてもコロナと関係なく行われているという御説明でしたが、この研修は、いわゆる医療安全対策加算を取れるような研修、加算の基準を満たすような研修という理解でよろしいでしょうか。
○藤座長 事務局、これは加算との関係というか、コロナの研修の認定としていいのかどうかの研修の定義等々はございますでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 加算につきましては、人員の配置が基準として示されているかと思います。一方で、今回の指定類型においては、そういった資格を持った人が専任という形で今いるかという形になっており、若干そこの部分の差はあると認識をしております。
○藤座長 これは実際の申請のときには何の講習を受けたか、研修を受けたかというのは示すところがございますか。研修の名前を出す。これは研修を受けたか、受けていないかというのは、各拠点病院、各県の判断で受けたか、受けていないかの報告が来るということでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 どういった研修を受けたかということについて、報告をいただくような形になってございます。
○藤座長 それを判断して、○か×かということをしているということですね。
○岩佐がん対策推進官 そのようになります。
○藤座長 ありがとうございます。
 田中構成員、今のでよろしゅうございますか。ありがとうございます。
 そのほか、ないでしょうか。
 では、この群馬県、東京都、和歌山県の3つの施設に関しましては、現在の一般型から特例型の地域がん診療連携拠点病院と類型を変更するということにしたいと思います。よろしゅうございますか。
  (委員首肯)
○藤座長 ありがとうございます。
 続きまして、資料2のマル4に行きたいと思います。事務局、よろしくお願いします。
○事務局(成田補佐) 都道府県がん診療連携拠点病院の要件未充足についてです。茨城県の茨城県立中央病院と山梨県の山梨県立中央病院につきまして、先ほど申し上げましたように、都道府県がん診療連携拠点病院が指定取消しとなることの影響を考慮して、今回につきましては勧告を行うこととしてはどうかと考えております。
○藤座長 ありがとうございます。
 今度は都道府県がん診療連携拠点病院のことです。都道府県がん診療連携拠点病院の要件を満たさなくなったということでございます。ただ、都道府県拠点病院が何かの要件を満たさなくなったときにどうするかということの地域がん診療連携拠点病院のような類型分けは明記されておりません。ただ、何か未充足が生じた場合には勧告などを検討するということはあるのだと思いますが、今回のことに関しまして、この2つの御施設につきまして、勧告としたいということでございます。
 医療安全研修に関しましては、先ほどのコロナとは関係ないだろうという話になっております。それから、山梨県のほうの基礎研修(3)を終了した専従及び専任の相談員支援に関わる者を配置することというのは、都道府県拠点病院は基礎研究(3)を終了した専従及び専任の相談員が1人ずついるということだったと思いますが、それが満たさなくなったということかと思います。
 これに関して御意見はございませんか。質問も含めましてお願いいたします。
 村本構成員、お願いいたします。
○村本構成員 今回、勧告を行うという判断は妥当と考えます。資料1の10ページの文中に「都道府県がん診療連携拠点病院が指定取消しとなることの影響を考慮し」とありますが、この点は患者にとっても重大であると考えます。同時に、指定取消しとなった場合の影響を考えれば、この2つの病院には茨城県と山梨県にもそれぞれ強い指導力を発揮いただき、次回の検討会までに何としても指定要件を充足していただくよう強く望みます。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 都道府県拠点病院がなくなるということがないように、強くこの勧告をするという形になるのだろうと思います。ぜひとも来年の3月末、次回の検討会までには、これをクリアしていただくようにお願いをするということかと思います。
 そのほかはございませんでしょうか。
 では、この2つの都道府県がん診療連携拠点病院に対する対応としましては、勧告とするということでよろしゅうございましょうか。
  (委員首肯)
○藤座長 ありがとうございます。
 では、続きまして資料2の最後のマル5をお願いいたします。
○事務局(成田補佐) 地域がん診療病院の要件未充足についてです。宮城県のみやぎ県南中核病院、鹿児島県の県立大島病院、滋賀県の高島市民病院、この3つの医療機関につきまして、先ほどの資料1でも述べましたが、当該医療機関が属する医療圏が空白の医療圏となることを考慮しまして、今回については勧告を行うこととしてはどうかと考えております。
○藤座長 ありがとうございます。
 今度は地域がん診療病院です。この施設が要件が未充足になったときも、地域がん診療連携拠点病院のような類型の変更をするということが決められておりません。地域のことも考えて、この3つの地域がん診療病院は、このようなことを勧告することが提案されているところでございます。
 地域がん診療病院の場合は専従の院内がん登録の担当者の配置、中級者の配置というのはございません。ただ、中級者の配置が望ましいということではありますが必須ではない。したがいまして、国立がん研究センターのがん登録の研修を受けて、ということは、初級の認定を受けているということかと思います。それに関しましては、その研修そのものは行われているということでございますので、これに関してもコロナの影響はないと判断されるということでございます。したがいまして、この3つのところに関しましては、勧告を行うという案でございますが、これに関して御意見・質問はございませんでしょうか。
 村本構成員、お願いします。
○村本構成員 こちらにつきましても勧告を行う判断は妥当と考えます。資料1の11ページの文中に「当該医療機関が属する医療圏が空白の医療圏となることを考慮し」とありますが、この拠点病院制度が発足して以降、本日、冒頭の正林健康局長のお話にもありましたように、がん医療の均てん化が同制度の最大の目的だったと認識しておりまして、今回の当該医療圏が空白の医療圏になってしまうことは、患者にとっても極めて影響の大きいことだと考えます。3つの県に強い指導力を発揮いただいて、各病院におかれては、次回検討会までに指定要件を充足していただきたいと思います。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 こちらももしなくなったときの影響を考えると、できるだけというか、ぜひともここの要件を満たしていただきたいという御意見かと思います。
 そのほかはございませんでしょうか。
唐澤構成員、お願いいたします。
○唐澤構成員 都道府県も地域も同様なのですが、今回のこの勧告というのは大変妥当だと思うのですが、類型の変更がないということで、基準はあったほうがいいような気がいたします。例えば1年以内に充足するようにというような決まりをつくって、その場合は勧告とすると、いつの段階で我々がこの審議をしたかによって不公平な、例えば半年で勧告されてしまう、あるいは3か月、もっと長い間で勧告が来てしまうという不公平があってはいけないと思うので、未充足になった段階から1年以内に改善するということで勧告とか、そういうような取り決めをつくることはできるのでしょうか。
○藤座長 ありがとうございます。
 実際に一定期間の類型を変更するというようなファジーな書き方で終わっているところが現状でございます。
 これに関しまして、事務局、何か御意見はございますでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 これまでの検討の中でも、勧告をした際の具体的な取扱いについて議論をしてきたかと思います。前回の際には勧告を行い、その後、次の検討会までに、もしくは3月末までにという形で期限を区切るような形で対応を求めてきたところです。
 今の委員の御指摘については、まさに検討会をするまでの期間というのも加味すると、トータルとして対応する期間の差が生じるのではないかという問題提起だと認識いたしました。次回、整備指針を改正する際に、勧告の期間であったりルールについて、もう少し整理をさせていただいて、御検討いただけるように準備したいと考えております。そのような形でいかがでしょうか。
○唐澤構成員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
○藤座長 ありがとうございます。
 このタームももうあと1年半ぐらいですので、実際に次期の指定要件、整備指針を決めるのは、いずれそういう議論が始まると思いますので、そのときには今のようなことも念頭に置いて議論をしていくということだと思います。
 そのほかはございませんでしょうか。
 羽鳥構成員、お願いします。
○羽鳥構成員 資料1の13ページの一番下のところにある院内がん登録の話で「国立がん研究センターが提供する研修で中級認定者の認定を受けた専従の院内がん登録実務者」ということですけれども、今回、これで外れてしまった病院が多いのですけれども、この研修というのは1年間に3回か4回かやるのでしょうか。次の研修まで随分先だとなかなか取れないような気もするのですが、ウェブで開催とか、何か救済する方法も考えているのでしょうか。
○藤座長 ありがとうございます。
 事務局、いかがでしょうか。
○事務局(成田補佐) 研修会については、年度内に複数回開催の予定であることを確認しております。指定要件に関わる医療機関については、できる限り受講希望があった場合に受け入れていただけるように調整いただいているとも伺っております。
○羽鳥構成員 分かりました。どうもありがとうございます。
○藤座長 大切なのは年1回ではないということですね。複数回が何回か分かりませんが、あるということですので、各拠点病院はこれにアンテナを張っていただいて、しっかりと受講していただくということかと思います。
 そのほかはございませんか。
村本構成員、お願いします。
○村本構成員 羽鳥構成員の御意見に関連して全体を通じてなのですけれども、今回、人材配置要件並びに研修関連の要件の未充足が合計9件あります。決められた指定要件である以上、患者視点に立てばきちんと充足していただきたい一方で、コロナの影響がないというお話だったのですが、要件に定められた人材や研修の供給、実施体制がそもそも間に合っているのだろうかという疑問も浮かびました。
 場合によっては、今年はないかしれませんが、これまでに聞いた例としては、指定要件に定められた人材が退職し、別の拠点病院に移ったことで、退職された病院が要件未充足になるような例もあったように思いますが、移動や転職はその人の自由意思とはいえ、結果として限られた拠点病院間で取り合っているような状況になっては、患者視点で都道府県や国全体を見渡した場合、全く有益なことではありません。
 この指定検討会というよりも、次の指定要件の在り方を検討する会の議論のほうになるのかもしれませんが、指定要件を検討いただく際は、人材や研修関連の要件については内容に加えて、その供給、実施体制もぜひ検証いただきたいと思います。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 大切な御指摘をいただきました。退職をするにしても個人の自由でなかなか難しいところはあるのかもしれませんが、少なくても地域全体の拠点病院のことも考えながらやってほしいという御意見かと思います。このことも次の在り方に関する検討会のときに議題にするかどうかは別にして考えていただきたいということかと思いますが、事務局、そういう認識でよろしゅうございますか。
○岩佐がん対策推進官 御意見ありがとうございます。
 まさにその点は非常に重要なポイントだと思っております。特にこういった要件を定めさせていただいている意義としましては、人材育成という観点もあると考えております。そういった中で、各医療機関で要件の充足ぎりぎりの人員だけを教育してというよりは、できる限り複数の重複した形で能力を持った方を育てていただきたいと、そういう意図も入っているところでございます。
 また、人員の配置替えの際にも、そういったことを考慮に入れながら、うまく調整をしていただきたいと思っております。
 今回の要件未充足になったところについても、病院の中を探せばそういった資格を持っている方はいらっしゃいます。ただ、配置として、専任・専従となっているその方がその資格を持っているかというと、持っていないというケースも含まれておりまして、そこはどちらかというと、配置転換の際の考え方、場合によっては、事前に資格をしっかり取っておいてもらった、講習、研修を受けておいていただいた上で、その職に就いてもらう、そういった考え方にシフトしていっていただく必要性があると思います。そのあたり、機会を捉えて、各都道府県を通じて周知していくことも含めて、また、次回の要件を検討する際には、そういったことも含めて検討をさせていただきたいと思っております。ありがとうございました。
○藤座長 ありがとうございます。
 実際に類型の変更、特に昨年度から今年度に移るときに地域がん診療連携拠点病院の特例型を類型変更というか、更新を認めないというのが初めて出てきました。こういうことは全国の拠点病院も見ていると思いますので、やはりぼんやりとしていて、人がいるのにそこに配置をしなかったというようなことがないように認識は深まってくるのかとは思います。今、事務局が言ったように難しい問題はありますが、それぞれに複数人を配置できるような努力をしていくというのも大切なことなのかもしれません。これはもちろん病院の経営等々で非常に大きな問題も含むことではありますが、拠点病院としてはそういうことも考えていかないといけないのかなと感じました。これは私の感想でございます。
 そのほか、全体を通して、マル1からマル5に関しまして御意見等はございませんか。
 羽鳥構成員、お願いします。
○羽鳥構成員 今の村本構成員のお話にも関係するのですけれども、例えば2番の宮城の石巻赤十字病院の専従常勤の病理診断医がいないということで2階級降格になってしまったわけですよね。
 その一方で、内閣府とか、デジタルトランスフォーメーションの考え方で遠隔医療を含めて病理の専門の先生をもう少し柔軟に活用する方法も考えているのでしょうか。というのは、僕は今専門医機構で、病理専門医の希望者の推移を見ているのですけれども、病理の先生がこれから増えてくるとは思えないのです。今の数が一気に2倍、3倍になるとはとても思えないので、そういうことでもって病理の先生が異動するたびにこういうことが起きてしまうと、これは大変なことだと思うので、がん基本対策法の中で病理診断の先生を、例えば遠隔にすることも認めるとか、そういうことも頭の中では考えているのかなということをお伺いしたいのですけれども、いかがでしょうか。
○藤座長 事務局、いかがでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 御意見ありがとうございます。
 まさに病理の先生をどのような形で確保していくのかは非常に重要な問題だと思っておりますし、遠隔診療というのが進んできていると考えているところです。これは例えばがんの拠点病院の場合は放射線治療もあるのですけれど、放射線の診断という観点で言うと、そこも遠隔での対応ということも昨今では上がってきていると思います。それらについては、今年度は拠点病院の要点に係る検討をこれからまたやっていきたいと考えておりまして、そこの中で、どういった要件を満たせば質がきちんと確保できるのかというところで、併せてそういった遠隔での可能性も含めて検討をさせていただきたいと考えております。
○羽鳥構成員 分かりました。ありがとうございます。
○藤座長 ありがとうございます。
 横川構成員、お願いします。
○横川構成員 基本的にこの方針で十分いいなと思っているのですけれども、コロナの影響でウェブの研修などを開催しているので影響はないというのですけれども、私たち現場とすると、見えないところで人員を地域に出したりとか、そういう現状もあるので、なかなかうまくいかないところもあるということは、この中でも理解を示した上で提案をさせていただくということ、そういうことも踏まえておきたいと思いました。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 現場から言うと、研修会がウェブであってもそもそも参加できる余裕がないのだということでございますね。そのことも考慮しながら、コロナがいつまで続くか分かりませんが、指定要件の充足等々について勘案していかないといけないということかと思います。
 では、最後にこの1から5に関して、一つ一つは御承認いただきましたけれども、全体を通してこの案を承認するということでよろしゅうございましょうか。
  (委員首肯)
○藤座長 全員うなずいていただきましたので、この案でいきたいと思います。ありがとうございました。
 では、以上で議題の2「がん診療連携拠点病院の指定等について」の検討は終了いたします。
 それでは、本検討会における結果について確認をいたします。事務局より説明をお願いします。
○事務局(成田補佐) 繰り返しとはなりますが、順番に読み上げさせていただきます。
 まず1番目ですけれども、地域がん診療連携拠点病院(特例型)から地域がん診療連携拠点病院(一般型)への指定類型変更を行うのが秋田県の秋田赤十字病院、指定年限は令和5年の3月31日としております。
 2番目ですけれども、地域がん診療連携拠点病院(高度型)から地域がん診療連携拠点病院(特例型)への指定類型変更を行うのが宮城県の石巻赤十字病院、指定年限は令和4年の3月31日としております。
 3番目ですけれども、地域がん診療連携拠点病院から地域がん診療連携拠点病院(特例型)へ指定類型変更を行うのが、群馬県の公立藤岡総合病院、東京都の東海大学付属八王子病院、和歌山県の南和歌山医療センター、いずれも指定年限は令和4年の3月31日としております。
 4番目ですけれども、都道府県がん診療連携拠点病院の要件未充足に対する対応についてです。茨城県の茨城県立中央病院、山梨県の山梨県立中央病院、これらの医療機関につきましては勧告を行うこととしております。
 5番目ですけれども、地域がん診療病院の要件未充足への対応についてです。宮城県のみやぎ県南中核病院、鹿児島県の県立大島病院、滋賀県の高島市民病院、これらの医療機関に対しまして勧告を行うこととしております。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございました。
 以上、確認をいただきました。よろしゅうございますか。
 では、そのように進めていただければと思います。
 では、事務局に進行をお返しします。よろしくお願いします。
○岩佐がん対策推進官 先生方、御議論をいただきましてありがとうございます。
 次回の検討会につきましては追って御連絡をさせていただきます。
 それでは、これにて本日の検討会は終了したいと考えております。本日は誠にありがとうございました。

 

照会先

健康局がん・疾病対策課

代表 03-5253-1111(内線4604)

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