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令和4年1月18日
演説する岸田総理大臣 ダボス・アジェンダ2022にオンラインで出席する岸田総理(写真提供:内閣広報室)

 1月18日、午後8時から約40分間、岸田文雄内閣総理大臣は、世界経済フォーラム(WEF)によりオンライン形式で開催された「ダボス・アジェンダ」に出席し特別演説を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、岸田総理大臣は、国民や現場とのコミュニケーションを大事にしつつ、攻めの姿勢でスピーディーに政策を打ち出す政治スタイルで、(1)新型コロナの克服、(2)「新しい資本主義」による日本経済再生、(3)新時代リアリズム外交の展開という3つの課題に正面から取り組んでいく旨を強調しました。
  2. その上で、岸田総理大臣は、現代の諸課題を指摘し、民主主義の普遍的な価値観を守りながら、新しい時代に向けて経済社会を大きく変換していく決意を述べるとともに、経済社会変革の推進のため世界のリーダーが協調する重要性を強調し、「新しい資本主義」によって世界の流れをリードするとの思いを持って資本主義の進化の実例を示していく考えを述べました。
  3. また、岸田総理大臣が目指す「新しい資本主義」では、日本が直面する歴史的挑戦の全体像を分かりやすく示した上で、市場や競争に全てを任せるのではなく、官と民が経済社会変革の全体像を共有しながら、変革のために協働していくことを重視しており、投資を引き出す新しい仕組みや付加価値分配のあり方を変えるための新しい仕組みとともに、「成長と分配の好循環」を本格的に回していく旨を述べました。
  4. さらに、岸田総理大臣は、具体的な取組として、グリーン社会の実現、デジタル化の推進、これらのカギとなる人への投資の施策を紹介した上で、包摂的な日本経済の変革を大胆に進め、日本経済の弱点と言われている分野の克服に、国民の挑戦と投資を集中的に引き出していく仕組みをデザインし、実装していく旨述べました。
  5. シュワブWEF会長(Professor Klaus Schwab, Founder and Executive Chairman of the World Economic Forum)からは、岸田総理大臣の出席を歓迎した上で、日本とWEFとの長年にわたる協力関係を評価するとともに、経済社会変革に向けた包括的な取り組みに期待している旨述べました。
  6. 同行事は一般公開され、出席した企業の代表者からは、日本の優先課題に関する高い関心が示され、岸田総理大臣との間で活発な意見交換が行われました。

[参考1]ダボス・アジェンダ2022
 例年1月末に開催する世界経済フォーラム(WEF)年次総会(通称ダボス会議)が延期されたことに伴い、1月17日から21日にかけ、「ダボス・アジェンダ2022」として各国首脳による特別演説やハイレベル・パネルがオンライン形式で開催された。

[参考2]岸田総理大臣によるスピーチ別ウィンドウで開く


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