総務省・新着情報

会見発言記事
金子総務大臣閣議後記者会見の概要
令和3年12月24日

冒頭発言

おはようございます。今年もあと1週間となりましたが、どうぞよろしくお願いします。
冒頭、私から5件ご報告します。

令和4年度総務省所管予算案

   本日、令和4年度予算政府案が閣議決定されました。
   令和4年度の総務省所管の予算案につきましては、デジタル田園都市国家構想の実現をはじめとした岸田内閣の重要政策を総務省一丸となって実現するために必要な経費として、地方交付税を除いた一般歳出に5,799億円を計上することができました。
   具体的には、マイナンバーカードの利便性向上、申請促進・交付体制強化、5G・光ファイバなどの情報通信基盤の整備、Beyond 5Gの研究開発、グリーン社会に資する光ネットワークの研究開発、高齢者等に向けたデジタル活用支援の一層の推進、緊急消防援助隊の車両・資機材などの整備や消防団の充実強化など、国民の皆様の生活に直結する重要な分野から未来に向けた夢のある分野まで、総務省としての役割を果たすべく、幅広い施策について、予算の充実・重点化を図ることができました。
   また、令和4年度の地方財政対策においては、一般財源総額について、交付団体ベースで、前年度を上回る62兆円を確保しました。
   その中で、地方交付税総額については、前年度を0.6兆円上回る18.1兆円を確保しつつ、臨時財政対策債については、発行額を昨年度から3.7兆円抑制し、残高を2.1兆円縮減することができました。
   さらに、地域社会のデジタル化や公共施設の脱炭素化の取組等の推進、消防・防災力の一層の強化について、財政措置の拡充などを行うこととしております。
   国会での御審議を経て予算が成立したあかつきには、各施策を速やかに実行し、国民の皆様に安心と希望をお届けできるよう、総務省全省を挙げて取り組んでまいります。
   予算案の詳細は、このあと事務方からご説明します。

消費者物価指数

   続きまして、本日の閣議において、消費者物価指数について報告しました。
   11月の生鮮食品を除く総合は、1年前に比べ0.5%の上昇と、3か月連続の上昇となりました。
   これは、ガソリンや電気代などのエネルギーが上昇したことによるものであります。
   詳細は、統計局にお問い合わせください。

令和3年度普通交付税再算定大綱

   次に、本日、令和3年度の普通交付税の額を変更決定し、令和3年度普通交付税再算定大綱を閣議で報告しました。
   普通交付税の総額は、当初決定額に比べて1兆9,418億円の増となっており、12月27日に地方団体へ現金交付することとしております。
   詳細は、自治財政局にお問い合わせください。

【統計委員会の開催】

   次に、本日午後、統計委員会を開催します。
   国土交通省から、建設工事受注動態統計調査に係る事案の報告を受け、政府統計への信頼を取り戻すために、議論を開始していただきます。
   統計委員会においては、今後、国土交通省の第三者委員会において1か月以内に取りまとめる検証結果の報告を受けて、精査を行うこととしております。
   また、これに先だって、統計委員会では、総務省における今回の事案に関する過去の対応を含めて、専門的な知見による厳しい精査をいただくこととしております。
   このように、経緯や原因の徹底的な検証を行い、それに基づく再発防止策を確実に実行し、政府統計への信頼を取り戻すべくしっかり取り組んでまいります。
   本日は、私も出席してご挨拶をさせていただく予定です。
   詳細は、統計委員会担当室にお問い合わせください。

携帯電話料金プランへの移行状況等

   携帯電話市場については、今年の春以降、携帯各社が従来に比べ低廉な新しい料金プランの提供を開始するなど、競争が活発化しています。
   こうした中、国民利用者による新しい料金プランへの移行が着実に進んでおり、主要な携帯各社の新しい料金プランの契約数は、11月末時点で約2,930万となり、一般利用者向けの携帯契約の総数の約2割に達しました。
   また、この度、携帯大手3社が、キャリアメールの持ち運びサービスを開始しました。これにより、利用者の方々にとって、ご自身に合った携帯会社や料金プランを選びやすい環境が更に整うことになります。
   総務省としては、今後とも、乗換えを阻む障壁があれば是正を図るなど、携帯電話市場における公正な競争環境の整備に向けて必要な取組を進めてまいります。
   詳細は、総合通信基盤局にお問い合わせください。

 

質疑応答

統計委員会

問:
 今、冒頭発言でもありました統計委員会の件ですが、大臣が出席することは珍しいことだと思いますが、改めて、その目的・意図、お考え等がございましたらお聞かせください。
答:
 統計委員会の皆様には、建設工事受注動態統計調査に係る事案について、統計の専門家として、第三者の立場から厳しく精査をいただきます。
  この取組を通じて、真に役立つ品質の高い統計を将来にわたって確実に提供するための方策を検討いただき、それを基に、再発防止に取り組み、政府への信頼を取り戻してまいりたい、このような私の思いを、直接お伝えしたいと考えております。

災害対応ドローン活用の意義と配備目標

問:
 来年度の地方財政対策の関係でお伺いします。緊急防災・減災事業債の対象に来年度からドローンが追加されることになりました。改めて、この災害対策でドローンを活用する意義についてどのようにお考えかということと、全国の消防本部に配備するということになると思いますが、配備完了の時期の目処、目標があればお伺いしたいと思います。
答:
 熱海市の土石流災害などで、災害発生初期にドローンを活用して、俯瞰的視点から被害状況を把握することにより迅速・的確な部隊運用につながり、更なる被害の軽減に効果があったと考えております。
  こうしたことも踏まえ、先般成立しました令和3年度補正予算により、ハイスペックドローンを全国の緊急消防援助隊に無償で貸与して配備することとしています。
  さらに、全国の消防本部に災害対応ドローンを整備するため、令和4年度から、新たに緊急防災・減災事業債の対象に加えることとしました。
  総務省としては、できるだけ多くの市町村に、地域の実情も踏まえ、今回手当てする有利な財源を活用し、災害対応ドローンの整備を積極的に進めていただきたいと考えております。

通信障害等への対応

問:
 ドコモと楽天についてお伺いします。まず1つは、NTTドコモは通信障害を受けた行政指導を受けていますが、この報告の期限が来週月曜日、27日に迫っています。これについて、現在どのような状況かというのが1点。もう1点は、楽天モバイルでiPhoneの着信ができないという問題が7月からずっと続いていますが、これについて何か報告があったのかどうか、状況はどのような感じでしょうか。
答:
 現時点では、本件についてNTTドコモから報告を受けておりません。
  いずれにしても、同社からの報告を受けて、内容を確認した上で必要な対応をとってまいりたいと考えております。
  また、楽天モバイルにおいてiPhoneの着信ができないという問題については、昨日、同社から問題の解決に向けたネットワークの改修に既に着手しており、年内には概ね問題が解消する見込みとの報告を受けております。
  総務省としては、今回の対応によって問題が適切に解消されるか注視してまいりたいと思います。

日本郵便におけるカレンダー配布問題への対応

問:
 日本郵便が22日に705人の郵便局長から顧客情報の流用などの申告があったということを発表しました。全国郵便局長会が参院選に向けて取り組む政治活動で支援を依頼するために顧客情報を使っていたという問題だと思うのですが、政治目的での流用がこれで確実になったというふうに考えております。この問題への大臣の見解と、総務省として新たな対応を考えているか、お聞かせください。
答:
 ご指摘については、日本郵便株式会社が追加調査を実施して、その結果等を12月22日に公表したことは承知しております。
  総務省としては、本事案については、一部の社員において会社の業務と業務外の活動とを峻別する意識が希薄だったことに関して、11月29日付で日本郵便に行政指導を行い、来年1月21日までに再発防止策等について報告を求めております。
  その際には、今回の追加調査の結果とその対応等もあわせて報告を受け取った上で、関係省庁とも連携して適切な対応をとってまいりたいと考えております。

自治体情報システムの標準化・共通化に向けた今後の取組

問:
 自治体システムの標準化対象事務を定める政令が本日閣議決定されました。一部の自治体からは、目標としている令和7年度末までに移行を終えることが難しいという声も届いていると思いますが、今後どのように取り組んでいかれるか、方針をお聞かせください。
答:
 地方公共団体情報システムの標準化に関する法律に基づく、20の対象事務を定める政令が、本日閣議決定されました。
  自治体情報システムの標準化は、地方行政のデジタル化の基盤となるものであります。
  総務省としては、標準化の目標時期である令和7年度に向けて、各自治体が円滑に対応できるよう、標準化に向けた準備や移行経費に対する財政支援、具体的な移行工程などをまとめた手順書の提示、地域情報化アドバイザー派遣を通じた情報提供など、ありとあらゆる手段を通じて支援を行うとともに、関係府省と連携して、自治体のご意見も丁寧に伺いながら取組を進めてまいりたいと思っております。

問:
  それでは、会見を終わります。ありがとうございました。
答:
 はい。

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