経産省・新着情報

2021年12月17日

本年10月29日、有限会社すみとも商店、ロワ・ジャパン有限会社が輸入した、ダイソン株式会社のコードレス掃除機に取り付けできる非純正のバッテリーパックについて、充放電をしていない保管状態であっても発火のリスクがあることから、対象製品をお持ちの方には、使用の中止と、廃棄をせずに安全な方法で保管するようお願いをしております。

これまで(独)製品評価技術基盤機構(以下、NITEという。)において様々な検証を重ねた結果、下記1.に記載の掃除機運転による放電によって、バッテリーパックは安全な状態となり、発火に至らないことが確認されました。

つきましては、下記1.を御確認いただき、手順に従って放電を実施していただきますようお願いいたします。放電終了後、

① 有限会社すみとも商店のバッテリーパックについては、当該事業者が既に倒産しているため、ご家庭等からのものは、お住まいの市区町村の廃棄方法等に従って廃棄してください。事業活動に伴うものは、産業廃棄物に該当しますので、産業廃棄物として廃棄してください。

② ロワ・ジャパン有限会社のバッテリーパックについては、同社が回収対応しますので、同社による案内に従ってください。

1.掃除機運転による放電について

  • NITEにおける検証の結果、当該バッテリーパックは掃除機運転によって放電することで安全な状態となり、発火に至らない ことが確認されました。
  • また、掃除機運転をすることによって、発火のリスクが高まることはない ことも確認されております。
  • 現時点で推定されている事故メカニズム及び、掃除機運転による放電方法に関する安全性についての詳細は、別紙(NITE資料)PDFファイルをご参照ください。

具体的には、以下の手順に従って、放電してください。

(なお、これまで屋外に保管していた等、バッテリーパックが水に濡れている可能性がある場合や掃除機本体をお持ちでない場合は、掃除機運転による放電は行わず、(注2)に示す方法に従ってください。)

掃除機運転による放電方法

① まず、シンクや可燃物のない屋外等に、水(常温)を張ったプラスチック製バケツをご用意ください。(水は2リットルペットボトル約2本分程度入れます。)

② 充電式掃除機にバッテリーパックを装着してください。この時、固定用のビスは絶対に留めないでください。

③ 手のひらと指でバッテリーパックの底面と上面をはさみこむように片手をあてがい、バケツの上で掃除機を運転(モード選択できる場合は中程度)します。

④ そのまま、電池切れになる(バッテリーパイロットランプが点滅)まで掃除機を動かす(10から20分程度)ことによって、放電状態とします。

→ 「2.放電後の対応について」を御確認いただき、廃棄等の対応を御願いします。

※掃除機による放電を行う場合には、小さなお子様が近づかないよう十分ご注意ください

注1

上記手順の間、次の異常を1つでも認識した場合には、即座に運転を中止し、バッテリーパックを取り外してバケツに投入してください。

  • 発煙(掃除機の運転ボタンや、固定用ビスの穴からの発煙が想定される)
  • 異臭(焦げ臭いにおい)
  • 異常な温度上昇(通常は40℃程度) やけどには十分ご注意ください。

この場合、放電しきっていない可能性があります。
引き続き安全に放電するため、以下の対応(塩水処理)を行ってください。

① 水没させたバッテリーパックを取り出さずに、約120グラムの塩※(大さじ8杯程度)を水に投入し、軽くかき混ぜて溶かします。

※塩水濃度を3%程度にしてください。

② そのまま保管してください。4日程度でバッテリーパックが放電状態になります。
(上記作業は、屋外など換気のよい場所で行って下さい。また、金属のサビ等を含む汚水となるため、バッテリーを取り出す際や、廃液や沈殿物を捨てる際には、念のためゴム手袋等を装着し、素手で触れないようご注意ください。)

注2

バッテリーパックが濡れていて掃除機運転による放電ができなかった場合や掃除機をお持ちでない場合も、(注1)と同様に、水(常温)4リットルに塩約120グラムを溶かした塩水※をプラスチック製バケツの中に用意し、4日程度水没させることで放電状態としてください。

※塩水濃度を3%程度にしてください。

2.放電後の対応について

上記方法によって放電が終了しましたら、以下のとおり御対応ください。

  1. 有限会社すみとも商店のバッテリーパックについては、当該事業者が既に倒産しているため、ご家庭等からのものは、お住まいの市区町村の廃棄方法等に従って廃棄してください。事業活動に伴うものは、産業廃棄物に該当しますので、産業廃棄物として廃棄してください。

  2. ロワ・ジャパン有限会社のバッテリーパックについては、同社が回収対応します。同社回収対応時に、放電確認(ランプ点滅)の動画が必要となりますので、録画をしていただき、同社から送付されるメールの案内に従って下さい。

メール問合せ先info@rowa.co.jpメールリンク

※放電が完了すれば、製品保管上また廃棄物処理上(収集運搬、破砕、焼却、埋立て等の処分等)において、当該バッテリーパックは発火に至らないことが確認されています。
※当該バッテリーパックを再度充電し、使用を継続することは絶対にしないでください。

(参考1)掃除機運転による放電方法について

 
 

→ 電池切れまで放電しましたら、廃棄等の対応を御願いします。

※水を張ったバケツは念のために用意するものであり、電池切れまで放電した場合は、バッテリーをバケツの中の水につけないようにお願いします。

(参考2)対象製品について

火災事故の発生が確認されたバッテリーパックには、以下のとおり、(Orange Line DC60、ROWA・JAPAN DC62)表示がされています。

 対象製品の写真

 <有限会社すみとも商店のバッテリーパック>

<ロワ・ジャパン有限会社のバッテリーパック>

関連資料

担当

産業保安グループ製品安全課
製品事故対策室長 望月
担当:関根、門田、田代

電話:03-3501-1511(内線4311~3)
03-3501-1707(直通)
03-3501-2805(FAX)

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