令和3年10月12日(火)

 今朝の閣議において,法務省案件はございませんでした。
 続いて,私から1件報告がございます。
 10月9日から10日の2日間にわたり,東京国際フォーラムで,「第1回法遵守の文化のためのグローバルユースフォーラム」を開催いたしました。
 開会式では,高円宮承子女王殿下の御臨席を賜り,ユースの未来を創造する力に対する期待のお言葉を頂戴いたしました。
 開会式に引き続くオープニングアクトでは,「7本指のピアニスト」として世界で活躍されている西川悟平さんによる素晴らしい演奏と,夢を持ち続けることの大切さについてのメッセージをいただきました。
 今回のフォーラムには,来場参加とオンライン参加を合わせて41か国から約120名の若者が参加し,熱心に議論が行われました。
 その議論の結果,多様性と包摂性のある社会の実現に向けて,新鮮な視点が盛り込まれた未来志向の勧告が取りまとめられました。この勧告は,今後,国連に提出され,世界の専門家の議論に反映されることとなります。
 ユースフォーラムは,国際感覚をもった人材を育成するとともに,将来につながるパートナーシップを築いてもらう良い機会でもあります。
 法務省としては,今後も法の支配の浸透のため,継続的に「法遵守の文化のためのグローバルユースフォーラム」を開催し,若者の声を国際社会に届けてまいります。

法制審議会刑事法(逃亡防止関係)部会に関する質疑について

【記者】
 保釈中の被告人などの逃亡防止策を検討する法制審議会の部会が,先週8日(金曜日)に要綱案を取りまとめ,今後の法制審総会で報告されることになりました。部会審議ではGPSの装着について,プライバシー侵害への懸念ですとか,保釈の拡大への期待など様々な意見が上がり,装着の対象が大きな焦点となりました。
 部会の要綱案に対する大臣の受け止めをお聞かせください。

【大臣】
 今月8日の法制審議会刑事法(逃亡防止関係)部会において,保釈中の被告人や刑が確定した者の逃亡を防止し,公判期日への出頭や刑の執行を確保するための刑事法の整備を内容とする要綱案が,部会として採択されました。
 御指摘のGPS端末を装着させて保釈中の被告人の逃亡を防止する仕組みなどについては,部会において,十分な御審議がなされたところであり,その上で,要綱案が全会一致で採択されたと承知しています。
 これまで,部会において大変熱心に御議論いただいたことに感謝を申し上げます。
 今後,法制審議会総会において更に審議がなされるものと承知しており,十分な審議がなされ,速やかに答申がなされることを期待しています。

【記者】
 要綱案では,GPSを装着するのは海外への逃亡のおそれがある場合に限るということでしたが,実際にそれがどこで線引きをされるのかについて議論の余地もあると思います。大臣としては今後どのような運用を考えていますか。

【大臣】
 御指摘の点についても,部会で議論がなされたと承知しています。
 十分な議論がなされ,全会一致で要綱案が採択されたわけですが,今後,総会という段階を経て,更にこの議論が深められることを期待しています。

靖国神社秋の例大祭に関する質疑について

【記者】
 靖国神社の秋の例大祭が17日から19日に執り行われます。大臣として,参拝するお考えはあるのかということと,参拝するのであればいつなのか。参拝されない場合,真榊の奉納などをする予定はあるのか,その3点をお伺いします。

【大臣】
 現時点では,参拝の予定はありません。

(以上)