(令和3年9月24日(金)10:54~11:04 於)復興庁会見室)

1.発言要旨

  冒頭発言なし

 

2.質疑応答

(問)食品の輸入規制の関係でお尋ねいたします。

先日、アメリカ政府のほうが、日本産食品の輸入規制の撤廃ということで、今後の各国に対しても非常に大きなメッセージになったかと思うんですが、カウントの方法が変わって、依然として14カ国・地域に輸入規制が残っておりますが、先日TPPに参加の意欲を示している台湾も、前向きに協議に応じる方向を出しておりますが、今後、今回のアメリカ政府の解除を受けまして、どのように輸入規制解除にさらに力を入れていくお考えなのかお聞かせください。

(答)10年が経ちまして、依然として14の国・地域がこうした規制を行っているというのは、大変に残念でならないところでございます。そういう中で、今回アメリカがこうした規制を撤廃したということは大きな前進になるだろうと思います。アメリカの場合は、言うまでもなく、完全に科学的な見地から行っているということで聞いておりますので、科学的見地でアメリカが解除しているということであれば、他の国が規制しているのは何をもって規制しているのかということにもなりますので、その辺を中心に、今後14の国・地域にも積極的に働きかけをして、一日も早く全面撤廃に持っていければと思っております。

(問)東京電力の問題についてお伺いします。

東京電力は、22日に新潟の柏崎刈羽原発のテロ対策の不備を放置した問題で、報告書をまとめ、その間も第一原発のALPS除去装置のフィルターの破損を公表しないというような対応をしているかと思います。このような東京電力の対応が、被災地の復興にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。お聞かせください。

(答)東京電力は、原子力規制委員会の監視の下、再発防止に徹底して取り組むということで、原子力発電所の安全確保と、地元をはじめとした信頼の回復に努めてもらいたいと思います。社長の減給処分など、東京電力における処分の詳細については、所管官庁である経済産業省に聞いていただきたいと思います。

いずれにしろ、東京電力については、多くの国民は、本当に大丈夫なんだろうかと、こういった危険な物質を扱う資格があるんだろうかという疑念を持っていることは間違いないわけで。そういう意味で言えば、東京電力には本当にしっかりしてもらいたいし、いろんな問題がありますけれども、こうした問題が起こらないように、東京電力は最善の努力を尽くしていただきたいなと思っております。

(問)被災地の復興への影響はどのようにお考えでしょうか。被災地の復興に向けて、このような対応をされていることが。

(答)それは言うまでもなく、被災地が復興するためには、東京電力の力が大変に必要になってくるわけで。その意味で言えば、地域の皆さん方が、住民の皆さんが、東京電力に信頼というか、要するに全幅の信頼を置くという状態にならないと、なかなかこの問題は前に進まないだろうと思います。

そういった中で、東京電力はいろんな問題を起こしていまして、そしてその問題の中身も質もちょっとレベルが低いというか、非常に問題が大きいものばかりでございまして。こういうことをやっていると、そもそも東京電力を信用できないということに住民の皆さんがなれば、そんな中で果たして被災地の復興ができるのかどうか。東京電力の力がなければならないわけで。ということになってきますので、なかなか難しくなるので、ともかく東京電力の信用を回復するということが大前提だろうと私は思います。

(問)別件なんですけれども、1週間前、金曜日になりますが、竹下元復興相がお亡くなりになりました。大臣はかつて竹下復興大臣と復興についてのお話をされたことがあり、大変参考になったというお話をされていましたけれども、受け止めと、あとどういったお話をされたのかお聞かせください。

(答)竹下亘さんがお亡くなりになられたわけで、心からご冥福をお祈りしたいと思います。

 竹下亘さんは、一度、前にも申し上げましたけれども、国会の中で、いろいろ話したいことがあるからということで、二人でコーナーのほうに行きまして、そこでいろいろ竹下さんのお話を伺ったんです。かなり、30分ぐらい伺ったんですけれども、その時言っておられたのは、予算の関係ですね。復興庁の予算について、今までは地元の負担が全くない中で、全部国が付けるという形でやっていたけれども、これをやると、どうしてもいわばルーズな予算執行になってしまうと。従って、少しでもいいから地元が負担するように持っていけないものかどうかということで、大変な苦労をされたようですけれども、竹下さんの時に地元負担というのが当然のことですが新たにできまして、それで予算がぴりりと締まるようになったというようなお話だったと思います。

 私も予算については、やっぱり自分のほうも少しは負担する、自分の懐も痛むということにしないと、本当に効率的な予算執行というのはできないんじゃないかなと思っていますので、竹下さんは本当にいいことをやられたなと。

最初は恐らく仕方がなかったんだと思います。こういった3.11が起こりまして、そして最初の時は、もう地元負担とかそんなことより、一日も早く予算を付けて被災地を復興しようと、そっちのほうが先に先に走ってしまったんだろうと思いますけれども、だんだん時間が経てば、それをずっと続けていたら予算が大変にルーズになってくることは間違いなかったわけで。そういった中で、竹下さんが大きな英断で、そういった地元負担というのを入れることによって予算に緊張感を持たせたということは、私はこれは大変によかったことですし、それ以降、復興庁の予算の執行、地域から上がってくる予算も、業務も、要するに極めていわば厳選されて、本当に必要なところが上がってくるようになったということで聞いておりますので、その意味で竹下亘さんのご尽力というのは大変に大きなものが、ご功績も大変に大きなものがあるということが言えるのではないかなと私は思っています。いずれにしろ、心からご冥福をお祈りしたいと思います。

    
(以  上)