(令和3年9月7日(火)11:09~11:19 於)復興庁記者会見室)

1.発言要旨

  冒頭発言なし

 

2.質疑応答

(問)菅総理が先週、自民党総裁選に立候補しない意向を表明されまして、任期満了で退任されるということになりましたけど、大臣も菅内閣の一員として1年近く復興行政のトップとして務めておられましたが、菅内閣の復興政策について今、どのように総括されているか、ご自身の働きも含めてお聞かせいただければと思います。

(答)菅総理と1年、ご一緒させていただいたわけですけれども、菅総理は最初、そもそも内閣ができたとき、私を復興大臣に任命したときに、この復興の問題というのは内閣全体のもので、大変重要だからしっかりやるようにということを言われまして、そしてその後、被災地のほうにも、たしか福島が2回、あと岩手、宮城のほうも1回行っていますから、被災地へ3回行かれたと思います。

 その他、その間、随時、いろんな機会に総理のほうから復興の問題についてもお話がございまして、この間、菅総理が特に力を入れておられたのが原発の被災者への対応でございまして、特定復興再生拠点外の避難指示解除、これに私は大変に力を入れておられたと思います。

 この避難指示解除は、時間をかけてでも、いずれは全部解除するように持っていくということなんですけれども、これを折々、いろんな機会に強く言っておられまして、いずれにしましても、菅総理が去られても、後の総理がしっかりこの問題は取り組んでくれると思います。

(問)もう1点お伺いいたします。

 菅総理は、東京電力福島第一原発のALPS処理水の海洋放出方針を政府として決定いたしまして、大臣も風評対策などの取りまとめに向かっておりましたが、中間取りまとめをまとめて、これから年末に向けた実行計画をつくっていく中で菅総理が退任されるということについては、どのように受け止めていらっしゃいますか。

(答)これは、退陣はされても、もちろん議員をやめるわけではないと私は思いますので、いろんな機会に大所高所からの指導を頂くことはできるだろうと、また、応援を頂くこともできるだろうと思います。

 いずれにしましても、ALPS処理水の問題については、党を挙げて、国会を挙げて全力で取り組まなければならない問題ですから、そういった中で、強力な応援団として菅さんが近くにおられるというのは、大変に心強いことではないかと私自身は思っています。

(問)パラリンピックが閉幕しまして、「復興五輪」の理念を掲げた五輪とパラリンピックの両方が閉幕ということになりましたけれども、改めて2つの大会を通して「復興五輪」の理念を世界に発信することができたかどうか、大臣ご自身の手応えと、今後につなげるためにこれからの取り組みということで、何かお考えがあればお聞かせください。

さらに発展といいますか、情報発信のほうをどのように取り組んでいかれるお考えでしょうか。

(答)オリンピック・パラリンピックにつきましては、コロナ禍という大変な厳しい制約の中で、私はそれぞれの皆さんが一生懸命頑張って大きな結果、成果を挙げることができたということは言えるのではないかと、まず思っています。

 今回のオリンピック・パラリンピックの評価というのは今、いろいろ思うところはありますけど、いずれ歴史がもちろん評価することでもありまして、それから、これは日本だけで評価することではなくて、諸外国の皆さん方がどう評価しているかということも大事なわけでございまして、

 一部ですけれども、私も知り合いの大使館の方などに話をしますと、素晴らしい大会だったということで、大変に喜んで、また、こういった素晴らしい大会ができる日本という国に驚いたということを言っておられる外交官の方もおられまして、いろんな意見があるとは思いますけれども、私は、厳しい制約の中でよくやられたということだろうと思います。

 事務総長の武藤さんとも何度もお話ししましたけど、武藤さんも、「これだけ素晴らしい大会というのは、他の国では絶対できない」ということを多くの方から言われたと言っておられましたけれども、確かに本当にホスピタリティーといいますか、おもてなしのことも含めまして、大変に素晴らしい運営がなされたわけでございまして、そして、ボランティアの方も素晴らしかった、警備も素晴らしかった。みんな、関係した人は、それこそ全力でやったわけで、それで、心配されたクラスターの発生とかそういったことはなかったわけでございまして、そういう意味で言えば、私は所期の目的は十分に達成することができたと思いますけれども、しかし、これについては、いずれにせよ歴史が、そして諸外国も含めて評価することではないかと思います。

 今回の件で、情報発信は必ずしも初期に狙った通りにはいかなかったです。それはなぜかというと、やっぱり行動が制約されているということが非常に大きかったんです。やっぱり無観客というのも非常に残念だった。例えば報道関係者も行動が極めて制約されて、そして被災地を是非見てもらいたいと思っていましたけど、それはもうほとんどかなわなかったわけで、もちろん、そこで試合が行われたソフトボールの関係者などは部分的に見ることができたわけで、その部分的に見られた方が大変に大きな評価をしてくださったわけですけれども、しかし、大変な数のマスコミ陣というか報道陣の方がこられたわけで、こういった方には是非現地を見てもらいたかったなと、その意味で言えば、極めて残念で、今回、しょうがなかったんですけれども、返す返すも残念で、そうした方々には、是非これからも来てもらいたいと思います。

 いろんな資料等は作って、多分、食堂とか何かに置かせていただきましたので、そういった資料等を見ていただいたり、あるいはポスターとかそういったものを見られて、それで関心を持たれた方は大勢おられるだろうと思います。

いずれにしましても、これを今回限りのものとすることなく、今回おいでくださった諸外国のマスコミの方々には、コロナが収まったときに是非来ていただけるように、そういった方々が来られたときには、是非また日本としてどういうホスピタリティーができるかということも考えてもいいのではないかなと思います。

 いずれにしましても、今度のオリンピック・パラリンピックの大きな目的の一つは復興で、被災地の現状を知ってもらう、被災地がどんなに変わったかということも知ってもらう、そして、お礼を申し上げる、そして、是非おいでいただく、それで食べていただく、見ていただくということだったんですけれども、それがかなわなかったのは極めて残念で、これは、いずれかの機会に是非こういったことが果たせるように、これからまた機会を見て取り組んでいければと思っております。

(以  上)