令和3年8月26日

 8月26日(現地時間同日)、モーリシャス共和国の首都ポートルイスにおいて、我が方、川口周一郎駐モーリシャス共和国日本国特命全権大使と先方レンガナデン・パダヤチ・モーリシャス共和国財務・経済企画・開発大臣(The Hon. Dr. Renganaden PADAYACHY, Minister of Finance, Economic Planning and Development of the Republic of Mauritius)との間で、同国における海難防止能力強化のための支援を目的とした供与額6億円の無償資金協力に関する交換公文の署名が行われました。

  1. モーリシャス共和国は、インド洋の要衝に位置し、世界の海上交通の大動脈に面する海洋・民主主義国家として「自由で開かれたインド太平洋」を実現する上で最も重要な国の一つですが、小島嶼国であるため、海上保安インフラの整備が課題となっています。
  2. 本計画は、モーリシャス共和国に対し海難防止関連機材(航海監視レーダー、制御用コンピューターなど)を供与することを通じて、同国の海難防止能力の強化及び海上保安インフラの整備に寄与するものです。
  3. 昨年8月にモーリシャス沖で発生した油流出事故を受け、同年12月の茂木外務大臣によるジャグナット首相への訪問時に、同国領海の航行安全確保という課題解決への支援策として改めて支援を表明したものであり、本計画はその協力の一環として実施するものです。
     また、我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、海洋安全保障を含むブルーエコノミーの発展を支援する旨表明しており、本件協力は、同表明を具体化するとともに、モーリシャスの海洋状況把握(MDA)能力の強化による平和と安定の確保を通じて、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に寄与するものです。

[参考]モーリシャス共和国基礎データ
 モーリシャス共和国の面積は約2,040平方キロメートル、人口は約126.6万人(2019年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)は12,740米ドル(2019年、世界銀行)。