(令和3年7月20日(火)10:55~11:10 於)復興庁621会議室)

 

1.発言要旨

 おはようございます。

 私から冒頭一つだけお話しさせていただきます。

 東京大会については、いよいよ23日から始まるわけですけれども、23日に先立ちまして、ソフトボールは21日から福島県でスタートするわけでございます。福島県のあづま球場ではソフトボールと野球、宮城県の宮城スタジアムでは男女のサッカーの試合が実施されることになっております。

 大会の開幕に当たりまして、本日この後、「復興五輪」への思いを内容とする私からのメッセージをプレスリリースしまして、メッセージの動画を復興庁の「復興五輪ポータルサイト」に掲載するほか、メインプレスセンター内の復興ブースでも放映する予定にしておりますので、ご覧いただければと思います。

 復興庁としましては、「復興五輪」の理念を実現するため、交通広告やメインプレスセンターなど、多様な媒体、機会を活用しまして、引き続き震災支援への感謝や復興しつつある被災地の姿や魅力を発信していきたいと考えております。

 冒頭、私からは以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)2点お伺いしたいんですけど、まず1点目ですが、東京大会に絡みまして、韓国の代表が、福島県産食材が選手村で使われることを理由に独自の給食センターを設けるといった動きを見せております。福島県の内堀知事も、誤解と偏見に基づくものだというふうに批判しておりますが、今回の韓国側の対応についてのご見解と、是正に向けて政府として取り組む考えがあるかどうかをお聞かせください。

(答)まず、韓国の、いわば日本のJOC(日本オリンピック委員会)に対応するところが、東京大会の選手村で福島県産の食材が使われていますけれども、これを食べないよう自国選手団を指導しているという報道がございます。これは報道が事実であれば、一言で言えば極めて遺憾であると思います。

 ちなみに、私は昨日、自民党本部の食堂で福島県産の食材を使った食事を食べましたけど、食堂に、福島県産のものを使っていますと書いてありまして、それを食べましたけど大変においしくて皆さんに好評でございまして。この福島県産の食材を使った食事というのは、自民党職員はもちろんのこと、自民党本部を訪れるいろんな各界の方が食べておられるわけでございまして、大変に好評を博しているわけでございます。そういった大変においしいものを、もしこの報道が事実だとすれば、韓国の方々は食べることができなくなるわけで、その意味で言えば、遺憾であると同時にちょっと気の毒だなという感じがしております。

 科学的な根拠に基づいて言っておられるのかどうか分かりませんけれども、いずれにしましても、こういった日本の食事、福島の食事がこれだけ多くの方に食べていただいて大好評を博しているにもかかわらず、こういう形でもし言っているとすれば、私たちとしては極めて残念なので。

 こういった声は当然、韓国側も日本側の声はもう知っていると思いますけど、いずれにしましても、組織委員会をはじめ、関係機関としっかりと連携して、東京大会を通じた被災地の食材の魅力の発信に努めると同時に、そういった誤った根拠に基づいた、食材に対する誤解は是非解いてもらわなければなりませんので、それは当然のことながら外務省も含めて、私たちもいろんな機会にそういった誤解が解けるようにしっかり取り組んでいかなければならないし、それは私たちの大きな仕事であると考えております。

(問)別件ですが、自民党と公明党が、復興加速化に向けて第10次提言それぞれまとめられまして、今日の午後に総理のほうに申し入れることになっております

 申し入れ前ではございますが、記者会見をする機会も来週まで休みとなってないのでこの場でお伺いしたいのですが、今回の10次提言は帰還困難区域の特定復興再生拠点区域外につきまして、2020年度のうちに希望する方全員の帰還を目指すという目標を掲げております。除染をするかどうかも含めて、帰還困難区域の復興拠点外についてはこれまで政府として対応を示してきませんでしたが、今回、与党からこのような提言を受けるに当たって、どのように今後の政策を進めていかれるかお考えをお聞かせください。

(答)これ、まだ提言は総理に手渡しておりませんので、手交しておりませんので、今の段階でコメントするあれはないんですけれども、今お話がありましたようにしばらく会見がないわけですので、そういったこともありますのでちょっと申し上げさせていただきますと、今度の提言の案はいろいろと、拠点区域外における新たな方向性について盛り込まれているわけでございまして、いずれにしても、住みたいという希望があれば、その住みたいという地区についてはしっかり除染するということが書かれているわけでございまして。その他の地域では今後検討ということになると思いますけれども、いずれにしましても、これはあくまでもこれで終わりということではなくて、これから先、また検討していくということでございますので、そういったことでご理解いただければと思います。

(問)冒頭の大臣のご発言で、東京大会に向けてのメッセージを掲載されるとおっしゃいましたけど、いよいよ明日から福島、宮城で競技がスタートするということについての、復興の発信についての意気込みですとか、何か所感というのがあればお願いいたします。

(答)コロナウイルスで、安全・安心を保つということは極めて大事であることは百も承知の上で言わせていただきますと、この五輪は、皆さんご案内のとおり、当然、「復興五輪」ということで申し上げてきたわけですし、いわばそういうことで準備も進められてきたわけでございまして、だからこそ福島でソフトボールからスタートするわけでございまして、「復興五輪」という理念は全く変わりはないだろうと私は思います。その理念がやや薄まってきつつあるという、薄まってきたということは極めて残念、これは当然、仕方のないことですけれども残念だなと。ですから、私たちとしては、やっぱりこれは元々「復興五輪」だよということを全世界に向けてしっかり発信していかなければいけないと思います。

 したがって、先ほど言いましたように、私のメッセージというそれだけではなくて、いろんなパネルなども展示してございますし、この機会にいろんな媒体を使って、今回のオリンピック・パラリンピックは「復興五輪」であるということをしっかりと訴えていきたいと思いますし、そして、やっぱり全世界から大きな支援を頂いたわけで、そうした支援に対してお礼を申し上げると同時に、復興の実態というのを是非、今回は無理だとしても、今後機会があったときに必ず見ていただきたいということも申し上げたいと思います。こういった復興の今後について、また引き続きご支援を賜りたいということもお願いしていきたいということで考えております。

(問)選手村での食材の提供についてなんですけれども、組織委員会に聞きますと、食堂では福島県産というふうな形で表示はせずに、備え付けのタブレット端末で調べて、ようやく福島県産だというのが分かる表示の仕方をするということでした。大臣はこの場で何度も、選手村で被災地の食材が使われることについてPRされてきていると思いますけれども、このような表示形式になったことについてはどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。また、食事の提供の方針について、復興庁と組織委員会とやり取りをした上でこういった結果になったということなのでしょうか。教えてください。

(答)後のから申し上げますと、組織委員会とは、いろんな機会にいろいろと話し合いを持ちました。組織委員会は、組織委員会としてのいろんなお考えがありますので、またそれは組織委員会のお考えは尊重しなければいけないと思いますけど、私たちの希望としては、組織委員会のほうではできれば、食材は福島のものが随分使われているわけですから、それを是非、何らかの形ではっきりと分かるような形でPRしてもらいたかったというのが率直な私の気持ちでございます。

 福島の食材が紛れていて、使われているのかどうか分からないような形になっているというのは、せっかく「復興五輪」として世界に食の安全性と、非常においしい食事であるということをPRする機会を失ってしまうことにもなりますので、そういう意味では、私は、繰り返しますけれども、これは福島のものだということをはっきりと何らかの形で明示してもらいたかったなと思います。

 ですから、自民党の食堂を是非参考にして組織委員会にはやってもらえれば良かったなと思いますけど、組織委員会の食堂がどういうふうに今、なっているのかというのは、結果としてどうなっているのかは分かりませんので、見てからでないとあれですけど、今おっしゃったような形であれば、残念だなという感じはします。

   (以  上)

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