令和3年7月16日

オンライン会議に出席する鷲尾外務副大臣

オンライン会議の様子

 7月15日、午後3時(日本時間)から約10時間20分、WTO漁業補助金に関する貿易交渉委員会閣僚級会合がオンライン形式で行われたところ、概要は以下のとおりです。日本からは、野上浩太郎農林水産大臣、鷲尾英一郎外務副大臣が参加しました。

  1. 今回の会合は、2001年にWTOドーハ・ラウンド交渉の一部として開始されて以来継続している漁業補助金交渉において、初めて閣僚級で行われた会合です。会合では、オコンジョ=イウェアラWTO事務局長(Dr. Ngozi Okonjo-Iweala, Director-General of World Trade Organization)が議長を務め、WTO加盟国から、閣僚レベルでは約100か国が参加し、活発な議論が行われました。
  2. 鷲尾外務副大臣からは、我が国は、海洋資源の持続的利用を目的とするSDGsに基づいて、本件交渉の早期妥結にコミットしており、オコンジョ事務局長に全面的に協力する旨述べました。また、国際的な課題である漁業資源管理に、全ての加盟国が協力して取り組むべきと指摘し、日本は、各国の漁業資源管理体制の構築を支援するために、(1)資金、(2)人材・技術・モノ、(3)知見・経験の共有の3本柱からなる支援枠組の具体化を進め、持続可能な漁業の達成に貢献する決意を表明しました。
  3. 今回の会合では、年末に開催予定の第12回WTO閣僚会議(MC12)を念頭に、早期の交渉妥結に向けて引き続き精力的に交渉を行っていくことを確認しました。

 2001年にドーハ・ラウンド交渉の一部として開始された交渉。SDGs(2015年国連で採択)において、2020年までに、違法・無報告・無規制(IUU)漁業、過剰漁獲能力及び過剰漁獲につながる漁業補助金の禁止等が目標として掲げられている。