(令和3年7月9日(金)10:50~11:04 於)復興庁記者会見室)

 

1.発言要旨

 おはようございます。

 私のほうから1つだけ申し上げさせていただきます。

 明日土曜日、東京交通会館の中に、気仙沼・久慈・福島情報ステーション「おかえり館」がオープンしますので、そのオープニングセレモニーに私は出席させていただく予定にしております。

 このオープンする「おかえり館」というのは、NHKの連続テレビ小説の舞台となった宮城県の気仙沼市、それから岩手県久慈市、それから福島県の福島市、いずれも震災後にNHKのテレビ小説の舞台となったわけですけれども、この3市の魅力を広く発信しまして、そしてお互いに連絡、協力し合うことによって、観光とか消費とか、そういった面で広く盛り上げていこうということでございまして、いずれにしましても、この「おかえり館」ができることによって、3市の魅力を全国にさらにPRし、そして3市の一層の賑わいに寄与することを心より期待したいと思います。

 冒頭、私からは以上です。

 

2.質疑応答

(問)おはようございます。よろしくお願いします。

 東京五輪の観客の関係でお伺いしたいんですけれども、昨夜の5者協議の場で、東京など1都3県は無観客となりましたけれども、宮城と福島に関しては、一部観客を入れて開催するという方針になりました。そのことに関する大臣の受け止めを伺いたいのと、観客を入れてということで、復興五輪に関する発信であるとか、取り組みを今後どのように進めていきたいと考えるのか、この2点をお願いします。

(答)まず、観客の扱いでございますけれども、被災地では5者協議で有観客ということになったわけでございまして、被災地の場合を含めまして、一部地域では緊急事態が講じられていないような区域においては、関係自治体との連絡協議会、こういったものを開催しまして、それぞれの地域の実情を踏まえまして、首長と協議の上、具体的な措置を決めることになるということで承知しておりますが、まだ決まっているわけではなく、これから協議するということでございます。

 いずれにしましても、東京大会の開催に当たっては、感染症対策を徹底して、国民の命、健康を守ることが重要でありますので、安全・安心な大会の実現に向けて、復興庁としても注視していきたいということで考えております。

 それから、復興五輪との関係ですけれども、もうこれは復興五輪ということは明らかでございまして、試合の一部は宮城、福島で行われるわけでございます。また、聖火リレーも福島からスタートしているわけでございますし、また聖火リレーの時間も被災地は多く取っているわけでございます。

 それから、選手村で使われる食材も、多くは福島の食材が使われることになっておりますし、ビクトリーブーケの花も福島、被災地のものが使われるというようなことやら、あと、恐らく選手村には東北の写真、観光地の写真なども展示されるだろうと思いますけれども。いずれにしましても、大変に復興ということで力を入れてきたんですけれども、このコロナ問題が起きまして、かなりその辺がちょっとなかなか大きく取り上げられなくなってしまったということは残念ですけれども、復興五輪だという理念は全然変わりませんので、いずれにしましても、私たちとしても、機会を捉えて、しっかりこのことを訴えていきたいということで考えております。

 全世界で、日本中で多くの方が何らかの形でこのオリンピックを見られるということでございますので、そうした方々に少しでも被災地のことを知ってもらう、まさに絶好の機会でもございますので、私たちは全力でそういったことに取り組んでいきたいということでございます。

 今言った写真展ではなくて、これは写真を貼るという、いろんなあれを当地に貼るということでございます。

(問)おはようございます。

 今の観客のお話に関連しての質問です。

 東京1都3県は原則無観客ということになりました。ただ、大臣もおっしゃったように、被災地のほうは一応観客はいると、50%または、というふうなことを言われておりますけれども、大臣はこの場でもかねておっしゃっていましたけれども、いろんな方が被災地にいらっしゃって、被災地の様子、復興の様子を見ていただきたいということが大事なんだというふうにおっしゃっていて、そのとおりだと思うんですけども、観客の方がいらっしゃる、特に被災地で行われる競技は、いわゆる人気の競技も幾つかある、そういうところのチケットは、地元で買われているのではなくて、ほとんど例えば東京とか、そういう大都市からの人が、その試合を見るためにチケットを買っているというケースが多いと思うんです。

 ゴールデンウィークの時に、沖縄とか北海道に東京辺りからみんなわんさか行ったもんだから、あっちのほうで感染が増えてしまった、拡大してしまったということがずっと言われていました。復興五輪、確かに大事ですけれども、その一方でお客さんが来ることによって、感染拡大のリスクがあるのではないかということについて、大臣どうお考えでしょうか。

(答)そもそも、被災地だから観客を入れるということではないわけで、それはあくまでも東京のように緊急事態の宣言が出ていないところであるということで、観客を入れることも地元とあれして検討すると、こういうことでございまして、今おっしゃったような問題が起きることは十分考えられますので、そこは組織委員会のほうで徹底的に最大限の配慮をしてやるだろうと思っております。

 いずれにしましても、感染症対策を徹底して、国民の命と健康を守るということは重要でございますので、安全・安心な大会に向けてしっかり取り組んでいくということは、これはみんなの共通のルール、守られる規則でもございますので、しっかりそういった面で取り組んでいきたいということで考えております。

 ですから、私たちとしても、被災地だからということで無理を言うことは絶対にありません。被災地であっても、それはやっぱり全く他の地と同じような形で、特に安全・安心に関しては、全く同じように厳しかったり何かはしますけれども、ただ東京は緊急事態が出ますから、これはもう駄目。それは分かりますけれども、被災地のほうが出ていないところがあるのは、そこはいいけれども、しかし、十分気を付けてやると、こういうことです。地元とよく相談してやると、こういうことで組織委員会のほうは決めているんだろうと思います。

(問)先日、自民党の復興加速化本部が、帰還困難区域の復興拠点外の避難指示の解除の方針について提言をまとめられましたが、こちらについての所感をお聞かせください。

(答)これはまだ提言は正式に出されていませんので、まだ今検討中だろうと思いますので、これは案が出ましてから、正式に出された段階で、私のほうはコメントを出させていただきたいと考えていますので、ご理解いただければと思います。

(問)現段階で、大臣として拠点外の除染だったりとか、解除については、どういうふうなお考えというのはお聞かせいただけますか。

(答)それは、今度の提言とは別にして、これは総理がいつも言っていますように、いずれは全部除染されると。そして別に希望すれば皆さんがどこへでも行けるという、それは時間はちょっとかかるかもしれませんけれども、それはもう総理が繰り返し述べておられるとおりでございます。

(問)冒頭の「おかえり館」のオープンについてなんですけれども、今回のコロナ禍での厳しい状況でのオープンとなると思うんですけれども、大臣も福島は高校時代を過ごされたと思うんですが、あらためてどのような役割や効果を期待されますでしょうか。

(答)この作品にですか。

(問)そうですね、「おかえり館」です。

(答)「おかえり館」ですか。

(問)はい。

(答)「おかえり館」は、いずれにしましても、これをきっかけにして、気仙沼と久慈と福島、さらに現在の関係ある地域にしようと、こういうことでございます。例えば私どもの柴又なんですが、柴又に寅さんってありますけれども、寅さんの映画っていうのは、全部で50作あるんですよ。50作あるんですが、ロケ地っていうか、舞台地は全国、それからオーストリアのウィーンにまで広がっているんです。そういったゆかりのあるところを全部集めて、寅さんサミットっていうのをやっていますけれども、これが大変な盛り上がりで、例えば観光とかそういった面でも、相互の親睦だけじゃなくて、いろんな意味で大変な効果があるわけで。去年なんかはコロナでやっていませんけれども。ですから、そういった例がありますから、間違いなくこういった形でスタートすれば、大変な、大きないろんな意味で効果が出てくるんじゃないかなと踏んでいます。

(問)先ほど来出ていた復興五輪についてなんですけれども、政府としましては、このたび無観客の方針が決まって、安全・安心な大会にするということが、もう最大、最重要課題というか、最優先となっている現状かと思います。

 復興庁としても、いろいろな取り組みを復興五輪に向けてされていくのかと思うんですけれども、率直に言って、復興五輪のこの大会が終わった後に、自信を持って言えるような大会になるというふうにお考えでしょうか。

(答)それは、復興五輪というか、復興の五輪でスタートしたオリンピックですので、いろいろコロナの件で、確かにちょっと話題がというか、関心が別なほうに行ってしまった面はありますけれども。私たちはそのことをずっと説明してきたし、もともとそういうことで世界に訴えたわけですから、復興五輪としてもう成功だったと言われるように、しっかり取り組んで、終わった時は、そういった面で皆さん方に評価いただければと思っています。

 それと、先ほど総理のあれは、除染と、総理が避難指示を結局解除して、誰でもが行けるようにすると、こういうことを言われたわけですので、除染ということではないです。総理が言われたのは、避難指示が全ての地域、所で避難指示が解除されて、誰でも自由に行けるような形にしていきたいということで言われたわけです。これは時間はかかるかもしれないけれども、そういうことにしたいと、こういうことでございまして。私自身も、要するに今2.4%、絶対に避難指示が出ている地域がありますけれども、福島県の県土面積のですね、これはやっぱり私はこの前も福島まで行ってきましたけれども、言いましたけれども、この2.4%というのはゼロにしなければ駄目だと。ですから、一日も早くゼロにする。時間はかかっても、ゼロにするというのは当然だろうと私は思っています。

   (以  上)

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