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2023年から世界の大型既存外航船にCO2排出規制開始
~ 国際海事機関(IMO)第76回海洋環境保護委員会(6/10~17)の審議結果 ~

令和3年6月18日

 国際海事機関(IMO)は、6月10日~17日にかけて、第76回海洋環境保護委員会(議長:斎藤英明 国土交通省大臣官房技術審議官)をWeb形式で開催しました。
 今次会合では、世界の大型外航船への新たなCO2排出規制「既存船燃費規制(EEXI)・燃費実績(CII)格付け制度」に関する条約を採択し、当該規制を2023年から開始することを決定しました。これにより、従来は新造船のみが対象であったCO2排出規制が既存船に対しても適用され、国際海運からのCO2排出量の大幅削減が期待されます。

主な審議結果は以下の通りです(詳細 別紙)。

   1.国際海運の気候変動対策
 (1)既存船のCO2排出削減対策 

  • 昨年11月、IMOは、日本主導で19か国・1団体が共同提案した、世界の大型外航船への新たなCO2排出規制「既存船燃費規制(EEXI)・燃費実績(CII)格付け制度」の導入に合意し、そのための海洋汚染防止条約の改正案を承認しています。 
  • 今次会合では、当該規制案の最終的な審議を行った結果、全会一致で条約改正案を採択しました。規制開始は2023年1月1日です。同日以降、従来は新造船のみが対象であったCO2排出規制が、既存船に対しても適用されることになります。

 (2)海運脱炭素化R&D支援国際ファンド創設

  • 今次会合では、日本主導で10か国・国際海運団体9団体が共同提案した、海運脱炭素化のための研究開発・実証を支援する5000億円規模の国際ファンド創設案が審議されました。 
  • 審議の結果、幅広い国・団体が本提案への支持を表明しましたが、一部の国が新たな制度構築への慎重な意見を表明しました。しかし、審議時間の制約により、条約承認の是非について、次回会合で審議を再開することになりました。

 2.その他

  • 北極海における重質燃料油の使用・保持の禁止やシブトリンを含有する防汚塗料の禁止等を審議し、関連する国際条約を採択しました。

添付資料

報道発表資料(PDF形式)

別紙(PDF形式)


お問い合わせ先

国土交通省海事局 海洋・環境政策課 岩城、高木
TEL:(03)5253-8111
(内線43-922、43-923) 直通 03-5253-8118 FAX:03-5253-1644
国土交通省総合政策局 海洋政策課 平島、小林
TEL:(03)5253-8111
(内線24-362、24-376) 直通 03-5253-8266 FAX:03-5253-1549

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