(令和3年6月11日(金)9:15~9:26 於)復興庁621会議室)

 

1.発言要旨

  冒頭発言なし

 

2.質疑応答

(問)オリンピックについて、2点ほどお伺いできればと思います。先日の党首討論で菅総理大臣がオリンピックの意義について語られた場面、世界の人たちに東北の復興した姿を見てもらいたいとおっしゃっていましたけれども、オリンピックで復興五輪という理念をどのように発信していかれたいとお考えか、改めてお願いできればと思います。

(答)この前の党首討論では、菅総理は東京オリンピックの思いをかなり語られて、私も全く同感でございまして。私がちょうど大学に入ったときに、東京オリンピックが行われたわけですけれども、あのときの国民全体の盛り上がりというのは大変なものがありまして。私も大学の寮で見ていたんですけれども、テレビはカラーじゃないもんですから、飛行機、自衛隊のブルーインパルスが飛んで、その構成でくっきりと五色の五輪が空に浮かび上がったというんだけど、色が全然見えないから、屋上に行ってみたらくっきりと見えました。そのことをはじめとして、バレーボールとか柔道とかいろんなスポーツでものすごく感動したことを覚えています。今でもその記憶は鮮明に残っています。これはあの世代を見てきた人たちはみんな同じじゃないかなと思います。

 そういったことも含めて、国民に一つの、戦争に負けていた日本がここまで復興したということを世界の皆さんに大きく知らしめる大きな意味が、私はあったと思います。オリンピックを機会に国民が一致結束してさらに頑張ろうという、要するにそういう決意を新たにしたという意味では大変に大きな意味があった。そして日本についてまた世界に知ってもらうという意味でも、大変に意味があった東京オリンピックではなかったかと思います。

 今度のオリンピックも復興五輪ということで、今回の3.11の大災害は世界各国で、いろんな文献なんかを見てみますと、日本は二度と立ち上がれないとか、これを復興するのに30年、50年かかるというようなことを書いたところも随分ありました。そういった中で見事に10年で、この機会にオリンピックで多くの方においでいただければ、見てもらって、日本がいかに立ち直ったかというのは分かります。その間多くのご支援もいただいたわけで、そのご支援に対してお礼を申し上げることもできたわけでございますけど、残念ながらコロナウイルスの問題があって、日本に来られる方も極めて限定されるということなので、あとは映像で世界に、日本の今の現状というのですか、被災地の現在のあるがままの姿を是非世界に流して見てもらいたいなと、そして引き続き東北、福島、岩手、宮城、この被災地の生産物について是非引き続きの応援をよろしくお願いしたいと思います。観光でも応援をよろしくお願いしたいなと思っております。

 この前シンガポールが差別的な規制をやめて、今14の国と地域になったわけですけれども、いずれにしましても、この14の差別的な規制をしているところも、早く撤廃していただくべく取り組んでいきたいなと思っています。

(問)関連して続けてもう1点だけお伺いできればと思います。

 来週、岩手県の聖火リレーが16日から3日間やりまして、19日から宮城県の聖火リレーが予定されていますけれども、今のところ大臣としてご視察に行かれたりとか、そういったことはありますでしょうか。

(答)こういうご時世ですので、今のところは予定しておりません。このオリンピックのすばらしさを地域の人たちに浸透させる、理解してもらう、そういう機会になればと思っております。

 ちなみに私、昨日、柴又に行きまして会合に出たんですけれども、柴又では100歳の方が聖火リレーで走る予定だった。これはこの後なんですけれども。ですけど、残念ながら100歳の直前でできませんでしたけど、100歳の方が走る予定だということで、柴又の地域は大変盛り上がっていたわけです。

 そういうことで、それぞれの地域、それぞれのランナーの方が出られて、みんなオリンピックの成功に向けて走ってくださるわけでございまして。そういう意味で言えば、聖火ランナーの方については、走ることがそれなりに大変意味があることだと思いますけれども。しかしコロナウイルス、もし感染者が増えるということになると大変なことですので、これはやむを得ないことかなと。残念だけど、やむを得ないなということで考えております。

(問)先ほどの五輪の関連なんですけれども、海外からのメディアについてはGPSを使って行動規制して、宿泊場所も集約するというような方針が打ち出されているかと思うんですけれども。先ほどおっしゃったような復興五輪だったり、復興の現状を発信するというところにどのような影響があるとお考えでしょうか。

(答)海外のマスコミに対してですか。

(問)そうです。

(答)規制してということですか。

(問)GPSを使って行動を規制するというお話、方針が出されているかと思うんですけれども。このメディア規制の在り方と、あとおっしゃっていた海外に対して復興の現状を伝えるというところへの影響をお聞かせください。

(答)今回のオリンピックはコロナ禍の中で開かれるわけなので、制約がいろんな形でかかるのはやむを得ないのではないかなと思います。通常であれば、報道者、関係者に対してGPSでどこにいるかと所在を確認するなんていうことはあってはならないことなんですけれども、今回は極めて異常な状態の中で行われる、非常時で行われるわけなんで。そもそもこれは平時、通常時ではなくて、非常時の中で行われるオリンピックですので、これは私はやむを得ないことだなと。

 要するに感染者を出さないということと、それから報道の自由を考えた場合に、今回に関しては、それはもう感染者を出さないということのほうが優先されるんじゃないかなと思います。

 しかし、報道の方も、私もテレビのニュースを見て思ったんですけど、例えば皆さん今は携帯を二つも三つも持っておられる方が大勢おられますので、一つだけ選手村に置いてどっか行ってしまうと分からない。ちょっと私もよく分かりませんけれども、ということもあり得るし、何か他の方に預けてやるという、ご自分の登録した携帯をどなたかに預けて出られることだって場合によってはあるかもしれません。じゃあ、それは許さないとか何かということじゃなくて、これはあくまでもお願いベースですから。ですからそれは、いくらでもそういったケースは起こり得るのではないか。必ずしもルールどおりじゃないケースも残念ながら起こり得るのではないか。しかし、目的はあくまでも感染者を絶対に出さないということなので、私はそのルールをしっかりと守ってもらいたいなと思いますけど。これは罰則で担保されるものでも全くないわけで、あくまでもお願いです。このお願いは是非聞いてもらえればと思います。

(問)海外に発信するという意味での影響はどのようにお考えでしょうか。

(答)もちろん海外に発信するという意味では、できるだけ自由に動いてもらって、それで自由に行かれて、いろいろ日本人の方ともお会いされて話を伺ってというのが一番いいだろうと思いますけれども。しかしそれはリスクと裏腹で、それをやることによって感染するか、万が一の場合拡大しかねないという問題もあるわけなんで、ここはやむを得ないかなと。本来ならば自由に取材していただいて、日本でのいろんな食事であれ、観光地であれ何であれ、自由に発信していただくのが一番いいわけなんですけど、今回の場合は特別な状況の中で行われるオリンピックですので、これは私はやむを得ないんじゃないかなということでございます。

 しかし、いろいろ工夫して、何かいろいろニュースを送る工夫というのは、私はそういう中であってもいろいろとおやりになれるんじゃないかなと思います。特派員の方、プレスの方、当然日本にもおられますので、そういった方にお願いしていろいろ撮っていただくとか、いろいろなことができるんじゃないかなと思います。しかしフルにはできないと思いますけども。本来ならフルに動いて自由に取材してもらいたいんですけど、今回は繰り返しますけど、非常時、有事のオリンピックですので、やむを得ないんじゃないかなと思います。

 

   (以  上)

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