(令和3年6月1日(火曜日)14時01分 於:本省会見室)

ミャンマー情勢(日本ミャンマー協会)

【東洋経済新報社 岡田記者】ミャンマーの件でお伺いいたします。日本ミャンマー協会の渡邊秀央会長が、現在ミャンマーに出張しているという情報があります。本件について、外務省あるいは日本政府から、何か渡邊会長に委託している、あるいは要請していること、あるいは国軍の最高司令官とも会うそうですが、メッセージがありましたら、しているようでしたら、よろしくお願いします。

【茂木外務大臣】委託していることありません。

【東洋経済新報社 岡田記者】委託していることはない。

【茂木外務大臣】はい。

【東洋経済新報社 岡田記者】渡邊会長はこの間。

【茂木外務大臣】すみません、ルールで一旦戻っていただいて、指されたらということになっています。

【東洋経済新報社 岡田記者】申し訳ございません。渡邊会長は日本とミャンマーとの関係において、独自のパイプということで担ってこられたというふうに自負しておられますが、日本ミャンマー協会に対して、外務省として何か期待していることとか、望んでいることというのはあるのでしょうか。

【茂木外務大臣】今回の訪問も、ご自身の判断で行かれているというものだと思っておりまして、先ほども質問ありましたが、日程とか面会先など具体的なことを含めて、また、その目的であったりとか、その詳細について政府としてお答えする立場にない、そのように考えています。

【東洋経済新報社 岡田記者】ありがとうございます。

シリア情勢(大統領選挙)

【パンオリエントニュース アズハリ記者】
(以下は英語にて発言)
 シリアにおいて実施された大統領選挙についての日本の立場についてお聞かせください。アサド大統領が得票率約95%で再選しました。日本はいまだにシリアとの外交関係を維持していると承知しますが、選挙結果についての立場をお聞かせください。

【茂木外務大臣】我が国は、シリア危機の政治的解決を実現するためには、大統領選挙、全てのシリア人の参加を得た上で、国際社会の理解が得られる形で行われるべき、こういう立場でありまして、累次にわたって、シリア政府に対して建設的な対応を働きかけてきたところであります。
 こうした中、シリア政府による建設的な対応、何ら見られず、かつ、シリア全土で停戦も実現しておらず、政治プロセスの進展がないまま選挙が実施されたことは、我が国として遺憾であり、今般の大統領選挙の実施は、新憲法下での自由で公正な選挙の実施への支持を表明する安保理決議第2254号と相容れないものと認識をいたしております。
 我が国は、シリア危機の政治的解決に向けて、シリア政府に対して政治プロセスの進展に向けた建設的な対応を粘り強く求めていくとともに、国際社会と緊密に連携しながら、外交努力を継続していきたいと思っております。

新型コロナウイルス(日本国内に居住している外交官へのワクチン接種)

【パンオリエントニュース アズハリ記者】
(以下は英語にて発言)
 駐日外交官や査証を有する大使館の現地職員へのワクチン接種に関する日本の立場をお聞かせください。彼らは日本でワクチン接種を受けることができない可能性もあると伺いました。

【茂木外務大臣】日本国内に居住している外交官等についても、一般の国民であったり、在留外国人と同様に、年齢等の優先順位に応じてワクチン接種の対象となります。
 この方針の下で、多くの在京大使館等は既に接種希望者を取りまとめて、所在する市町村に対して接種券発給申請を行っておりまして、実際に要件を満たす一部の外交官への接種、既に始まっていると認識をいたしております。
 現在、このワクチンの接種、政府全体としてこれを加速化すると、こういう取組を行っているところでありますが、一般の国民・在留外国人と同様に、外交官への接種、これも迅速かつ円滑に進むよう、外務省としても協力していきたいと思います。