厚労省・新着情報

日時

令和3年2月22日(月)15:00~16:30

場所

全国都市会館 2階大ホール
東京都千代田区平河町2-4-2

出席委員

会場出席委員:増田部会長、大山部会長代理、岩瀬委員
オンライン出席委員:喜田村委員、齋藤(聖)委員、齋藤(衛)委員、土屋委員、原委員、山口委員

議題

(1)日本年金機構の令和3年度計画の策定について
(2)その他

議事

議事内容
○上田年金事業運営推進室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第54回「社会保障審議会年金事業管理部会」を開催させていただきます。
委員の皆様におかれましては、御多忙の中お集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。
初めに、委員の皆様の出席状況について御報告させていただきます。
石井委員、西村委員、松山委員が御欠席となってございます。
また、新型コロナウイルス感染症の状況に鑑みまして、喜田村委員、斎藤聖美委員、齋藤衛委員、土屋委員、原委員、山口委員におかれましては、オンラインにて御出席をいただいております。
それでは、議事進行につきましては、増田部会長にお願いしたいと存じます。
恐縮ですが、カメラにつきましてはここまでで退室をお願いいたします。
 
(カメラ退室)
 
○増田部会長 それでは、会議を始めます。
議事次第に沿いまして、「日本年金機構の令和3年度計画の策定について」を議題といたします。
本日ですが、前回の部会におきまして各委員からいただいた御意見等を踏まえて修正等を行った令和3年度計画(案)について、修正箇所の抜粋版として資料1-1、前回同様に概要版として資料1-2、全体版の三段表として資料1-3、令和3年度計画案のみの単体資料として資料2が機構から提出をされております。
そこで、初めに機構から説明を聴取して、それで審議を進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 
○田中日本年金機構企画調整監 日本年金機構経営企画部の田中と申します。座って御説明をさせていただきます。
令和3年度計画案につきましては、前回の部会におきまして各委員からいただいた御意見等を踏まえて修正等を行っております。
資料1-1が、その修正箇所の抜粋でございまして、資料1-2の概要、資料1-3の全体の新旧対照表につきましては、その修正箇所を溶け込ませた形にさせていただいております。
本日は、時間の関係上、修正箇所について抜粋して取りまとめております資料1-1に基づきまして、御説明をさせていただきたいと存じます。
資料1-1でございますが、修正箇所につきましては、カラーの赤字が追記した部分、青字が削除した部分となっております。
まず、最初の項番1ですが、概要の「Ⅰ-3.厚生年金保険・健康保険等の適用促進対策」の【適用促進対策】の項目につきまして、前回の部会で委員より、厚生年金保険等の適用関係で、対面で行う業務について、ほかの対面で行う業務で記載されているのと同様、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえて実施する旨を記載してはどうかとの御指摘をいただいたことを踏まえ、追記をいたしております。
項番2につきましては、同じ厚生年金保険等の適用促進対策につきまして、【事業所調査】の項目につきましても、項番1と同様、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえつつ実施するとの記述を追加しております。
項番3でございます。「Ⅰ-6.年金記録の正確な管理と年金記録問題の再発防止」の【第3期中期計画の主な方向性】を記載した箇所につきまして、前回の部会で委員より、被保険者にねんきん定期便及びねんきんネットを使って年金記録の確認をしていただきたいという理由は、必ずしも年金記録の回復のためだけではなく、年金記録の正確性を確保するためという問題ではないかという御意見をいただきました。
第3期中期計画におけるねんきん定期便及びねんきんネットの位置づけについては、委員の御指摘のとおりでございまして、前回の資料ではその点、正確に引用ができてございませんでしたので、ご覧いただいたとおり修正をしております。
項番4「Ⅱ-2.外部委託の活用と管理の適正化」の【優良な受託事業者の確保】の項目につきましては、前回の部会で委員より、RFIをデータベース化した情報を組織横断的に有効活用していくとの記述は、平成29年度に発生しました扶養親族等申告書の業務委託に係る事案を踏まえ、調達に係る情報収集、情報提供実施要領を改正して行ったものであるから、その旨を記載すべき、との御意見をいただいたことを受け追記を行っております。
2ページにお進みいただきまして、項番5でございますが、これは先ほどの項番4と同様の内容につきまして、年度計画の新旧対照表のほうでも追記を行っておるものでございます。
令和3年度計画案につきまして、前回の部会からの修正点についての御説明は以上になります。
 
○増田部会長 ただいま、前回からの修正案の説明がございました。
この関係について、御質問等がございましたらお願いをいたしたいと思いますが、挙手で質問していただくわけですけれども、ウェブカメラを切っている委員におかれましては、カメラをオンにしていただくか、あるいは御発声でお声がけをしていただいて御意見を頂戴したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
岩瀬委員、どうぞお願いします。
 
○岩瀬委員 まず、最初にお聞きしたいのですけれども、修正案以外に、修正案に対しても意見があるのですけれども、この資料1-3の新旧対照表についても、前回質問できなかったことがありますので、ちょっとお聞きしたいのですが、これを聞いてもよろしいでしょうか。
 
○増田部会長 それでは、資料1-3も含めて質問していただいて結構ですが、資料1-1からもあるということだったので、そちらからお願いします。
 
○岩瀬委員 分かりました。
この資料1-1、私は前回修正をお願いしましたけれども、この修正文は私自身が読んでも何を書いているか分からないのです。これでは不十分であるというのが私の意見です。
RFIをデータベース化することによって、相互監視体制を導入したわけですよね。これは、SAY企画の事故の後の再発防止策の目玉なのですが、なぜそこまでやったかと言うと、結局、RFIがSAY企画の事故のそもそもの発端であり、その後、そのことをきちんと部会に報告しなかった。調査報告書において、虚偽のことを書いてごまかさざるを得なかった。そういうことを二度と起こさないために、RFIのデータベース化をやったのだと思います。
虚偽というのはいくつかあるのですけれども、ここで言い出すと長くなるので、議論するのであれば後でやりますけれども、1つだけ言っておくと、RFIにおいて一括可能と回答した事業者が3社あったこともあり、コスト面、履行管理の容易さから特段の疑問を抱かず一括調達を選択したと書いていますけれども、この3社あったというのは虚偽ですよね。そういうことをきちんと盛り込まないとおかしいのではないか。
こういう書き方は、私の評価で言えば実態を隠す欺瞞であって、私は了承できないということです。
これは1枚紙に関しての私の意見です。
もう一つ、新旧対照表についてお聞きしたいのですけれども、ここの25ページに令和2年度計画においてのところですが、「AI-OCR技術の本格導入の検討を進める」といって1年間、AI-OCR技術の本格導入の検討をやった。
この検討をした結果、認識率というのは何%だったか教えてもらえませんか。
 
○増田部会長 理事長さん、どうぞお願いします。
 
○水島日本年金機構理事長 大変申し訳ございません。
そこは数字を持っておりませんので、また別途、御報告させていただきます。
 
○岩瀬委員 理事長、申し訳ないのだけれども、前回もそうですけれども、私は書いていることについて聞いているのです。書いていないことを聞いているわけではないのです。
事業計画は今日、決めないといけないものですよね。理事長以下、理事が出て、そして幹部職員も出ているわけでしょう。
 
○増田部会長 理事長さん、どうぞ。
 
○水島日本年金機構理事長 元年度におきまして御報告申し上げている内容がございまして、AI-OCRの処理後に職員が確認、補正することによって、99%を超える正確性を確保できる見通しが立っている。
ただし、文字認識についてはまだ改善の必要があることを元年度の実績で御報告申し上げております。
 
○岩瀬委員 理事長、ちょっと聞き取りにくかったので、もう一回お聞きしたいのですけれども、何を読んで、そして99%だったのか、その部分はどこの部分が99%だったのか。どういう書類を読ませたのか具体的に教えてもらえませんか。
 
○増田部会長 それでは、どうぞ。
 
○田中日本年金機構企画調整監 事務局より、お答え申し上げます。
AI-OCRの技術の導入につきましては、令和元年度におきまして扶養親族等申告書及び厚生年金保険の適用関係届書における入力業務への導入に向けた検証を行っております。
数字の項目につきましては、AI-OCRの処理後に職員が確認、補正することで99%を超える正確性を確保できる見通しが立っておりますが、文字認識についてはまだまだ改善の必要があるという旨を御報告さしあげているところでございます。
 
○岩瀬委員 一つ分からないので質問してよろしいでしょうか。
文字認識は何%なのですか。
 
○田中日本年金機構企画調整監 文字認識については、元年度の実績報告の中では報告をさしあげておりません。
 
○岩瀬委員 でも、やれば分かる話ですよね。
データをなぜ取っておかないのですか。
 
○田中日本年金機構企画調整監 御質問をもう一度お願いできるでしょうか。
 
○岩瀬委員 文字認識も、数字の認識も、やれば分かるわけですよね。
文字認識の認識率が何%かとなぜデータを取らないのですか。
 
○田中日本年金機構企画調整監 お答え申し上げます。
今、この場で数字を持ってございませんので、申し訳ございません。
 
○岩瀬委員 ここに書いてあるわけですよね。それを持ってくるのが普通なのではないですか。それが答えられない事業計画書とは、一体どういうことなのですか。
 
○増田部会長 機構のほうで、それでは理事長さん、どうぞ。
 
○水島日本年金機構理事長 現状を申し上げますと、今申し上げましたとおり、99%以上の確率で認識するということについては把握をしておりますが、ベリファイでやりますと99.99%程度の正確性でございまして、さらに技術的な改善を図りませんとAI-OCRを導入するという状況には現在では至っていないと考えております。
 
○岩瀬委員 分かりました。部会長、これで終わりますので、1つだけ質問させてください。
 
○増田部会長 それでは、岩瀬委員、どうぞ。
 
○岩瀬委員 では、ちょっとお尋ねしたいのですけれども、AI-OCRですよね。AIつきのものですよね。それで、数字の拾いは99%ですよね。
ところが、SAY企画が使ったOCRはAIがついていない古いタイプなのです。それは数字を100%拾っていたわけですよね。氏名と振り仮名だけを拾い出すのが難しかったから、中国に出した。理事長はこれを説明しているのです。しかも、もっと複雑な作業をOCRはやっているわけです。氏名と振り仮名だけを切り出すのを自動的にシステム化してやった。そういう非常に複雑な作業をSAY企画のOCRがAIつきでないものでやっていて、AIつきが出たのが去年、おととしぐらいから発売なのですけれども、型のすごい古いタイプでできていたことが、最新型のAIつきOCRでなぜできないのか教えていただけませんか。
 
○増田部会長 理事長さん、お願いします。
 
○水島日本年金機構理事長 SAY企画がOCRで読み取ったものについては、かなりの間違いがございました。したがいまして、それを職員が補正を行ったわけであります。
 
○増田部会長 岩瀬委員、どうぞ。
 
○岩瀬委員 国会ではOCRでちゃんとできたと言っているし、実証実験もやったと国会答弁をやっているのだけれども、それは大丈夫なのですか。
 
○増田部会長 理事長さん、どうぞ。
 
○水島日本年金機構理事長 そういうことはないと思います。
 
○岩瀬委員 国会答弁をしていないと言うわけですね。
 
○水島日本年金機構理事長 どの答弁についての御指摘であるのか。
 
○岩瀬委員 議事録を私は読んで聞いているのです。国会でいいかげんなことを言うのはよくないのではないですか。
 
○水島日本年金機構理事長 決してそのようなことは申しておりません。
 
○岩瀬委員 そんなことが言えるのですか。
 
○増田部会長 岩瀬委員、ほかにはございますか。
 
○岩瀬委員 あともう一つ、この中間報告書に関してですけれども、国会でももう質問が出ているのです。
ですから、我々の中で全体的に議論すべき時に来ているのではないかと思いますので、部会長にその点をお願いしたいと思います。
 
○増田部会長 こちらのほうの御意見は以上でよろしいですか。
 
○岩瀬委員 はい。いいです。
 
○増田部会長 今の点は、事業計画の議論が終わった後で、また理事長さんから報告を受けたいと思います。
 
○岩瀬委員 分かりました。
 
○増田部会長 それでは、ほかに委員の方から、先ほどの資料1-1をベースに何かございますでしょうか。
それでは、特に御質問等はほかにもないようでございますので、それではこの事業計画案につきましては、この後の手続として厚生労働大臣の認可手続というものがございます。
今、岩瀬委員から御意見がございましたけれども、特に大きな反対の御意見はほかにはなかったかと思います。
したがいまして、2月中に機構より正式な申請を行って、3月中に厚生労働大臣の認可ということでございますので、そうした手続に進んでいただきたい。そして、その中で従前、それから今日のこの部会も含めて機構のほうで手続を適切に対応していただきたいと考えております。
こういうことで、この件はおしまいにしたいと思います。
それでは、令和3年度の計画案の議事はここまでとさせていただきたいと思います。
この後、議事次第では「その他」ということになっておりますが、2月17日水曜日、先週の水曜日ですけれども、予算委員会におきまして質疑のございました機構の法令違反窓口に寄せられたメールの件について、機構のほうから説明をしていただきたいと思います。
これは、理事長、よろしくどうぞお願いいたします。
 
○水島日本年金機構理事長 それでは、お時間をいただきまして、御説明を申し上げたいと思います。
今、部会長から御発言がございましたとおり、2月17日の衆議院予算委員会におきまして、3年前、平成29年度に発生をいたしました扶養親族等申告書の業務委託に係る事案におきまして、委託先が契約に違反をして中国の事業者に再委託を行っていたこと及び、その発端となりました平成29年12月31日に当機構ホームページの法令違反通報窓口に寄せられました匿名の通報メールに関する質疑がございましたので、これに関しまして部会委員の皆様に御説明を申し上げる次第であります。
まず、当該メールでありますが、「平成30年分の公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」に記載された個人情報が、中国のネットで入力されており自由に見られるようになっていることが記載されておりました。あわせて、当該メールにはインターネットから取ったとされます申告書1件分の個人情報、具体的には氏名、生年月日、性別、住所、個人番号(マイナンバー)、配偶者の所得の見積額などの情報が記載されておりました。
機構ではこの通報メールを把握後、直ちに調査に取りかかりまして、専門技術的観点から外部の専門事業者、具体的には日本IBM株式会社による調査を実施いたしました結果、扶養親族等申告書の入力業務の受託事業者SAY企画及び中国の再委託先事業者から情報の流出は生じていないと判断される。
また、受託事業者から中国の再委託事業者に送付されていた情報は、氏名と振り仮名のみであったとの報告を受けております。
また、このIBMの調査結果につきましては、さらに第三者、TIS社にも御検証いただいておりまして、その結果においてもIBM社の結論には信頼性があるとの評価を受けております。なお、これらの結果につきましては、いずれも平成30年6月4日のこの部会の資料として提出をさせていただいております。
加えて、通報から約3年経過をいたしました現在においてもなお、通報のようにネットで流出していた事実、あるいは情報漏洩から生じたと考えられる問題は確認されておりませんし、また他の方からの通報もございません。
したがいまして、メールに記載された個人情報については、中国の再委託先から流出してインターネットに掲載された情報を取得したものとは考えにくいと判断をいたしております。
また、この通報メールに記載されておりました個人情報は、受託事業者が保有していた情報であることを確認しております。かつ、このメールには当時機構では把握をしておりませんでした「個人情報が中国で入力されている」という事実を把握していること等から、受託事業者内でこの情報に触れる機会のあった者が、何らかの意図的に1件分の個人情報を機構に提供してきた蓋然性が高いのではないかと考えております。
なお、この通報メールにつきましては、平成29年12月31日に法令違反通報窓口に匿名の通報メールが寄せられましたこと。また、当該メールに受託事業者の契約違反行為を疑わせる内容が記載されており、その通報を把握した機構が調査を実施したこと等を平成30年6月4日に当部会に御報告いたしました調査委員会報告書において公表いたしております。
ただし、通報メールは法令違反通報窓口に寄せられた情報であり、通報者保護の観点から3年前の当時、メール自体の公表は行っておりません。
本事案につきましては、平成30年6月29日に厚生労働大臣から業務改善命令をいただいたところでありますが、こうした事態の再発防止のためにはいろいろな事業者を確保して、安定的な委託関係を結び、その委託事業の実施状況を機構がしっかりと管理監督していくことが極めて重要であると考えております。
具体的には、業務改善命令を踏まえまして取り組んでまいりましたインハウス型委託の推進、RFIの充実、総合評価落札方式の適用の原則化、複数年契約や業務の包括的な委託の積極的な活用といった業務委託の改善に係る取組を一層充実、徹底させてまいる方針であります。
私からは以上でございます。
 
○増田部会長 ただいま、先週の予算委員会で質疑のあった件について、理事長のほうからその様子と機構としての考え方を説明していただきました。
この機構の説明に対して、御質問等があれば、この場でまた同じように挙手でお願いしたいと思います。
それでは、岩瀬委員、どうぞ。お願いいたします。
 
○岩瀬委員 IBMに調査を求めるに当たって、どうしてSAY企画が中国に再委託した情報が氏名と振り仮名だけだったか、それ以外も含まれていたか、これをなぜ調査してもらわなかったのですか。IBMに調査を依頼するに当たって、最も重要なことはSAY企画が中国に送ったデータが、氏名と振り仮名だけだったのか、それ以外も含まれていたのか、これをIBMに調べてもらわないといけないわけですよね。それを、IBMに調査依頼する際に、依頼をしていないのはなぜですかと聞いています。
 
○増田部会長 それでは、機構側からお願いします。
 
○田中日本年金機構企画調整監 それでは、事務局よりお答えいたします。
IBMの調査結果につきましては、先ほど理事長からも報告しましたけれども、SAY企画及び中国の再委託事業者から情報の流出は生じていないという点と、SAY企画から中国の再委託先事業者に送付されていた情報は氏名と振り仮名のみであったというところでございまして、御指摘の内容につきましてはIBMの調査内容に含まれていると考えております。
 
○増田部会長 岩瀬委員。
 
○岩瀬委員 IBMの調査報告書の最初の調査の前提のところには、その依頼事項が書かれているのですけれども、氏名、振り仮名以外の情報が漏れたかどうかを調べてくれという依頼はないのです。
今おっしゃった氏名、振り仮名以外は流れていないと思いますというのは、IBMが確認したのではなくて、機構が確認したことをIBMがヒアリングで聞いたと、ちゃんと読めば書いてある。ですから、IBM自体が客観的な調査をしていないのです。
 
○増田部会長 理事長さん、お願いします。
 
○水島日本年金機構理事長 IBMに調査を依頼しました目的は、情報の持ち出しが生じている可能性があるかないかということであります。
 
○岩瀬委員 それも分かった上での質問です。ですから、情報の持ち出しの可能性の調査で、SAY企画の職員、オペレーターが情報を持ち出したかどうかの調査はしているわけです。パソコンの調査をした。USBを全部調査した。それはあるのです。
だけれども、SAY企画から中国に送った情報が氏名と振り仮名だけだったのか、それ以外も含まれていたのかという調査依頼はしていないので、なぜしていないのですかと聞いているわけです。
そして、IBMの報告書の中に書いてあるのは、機構の職員が確認したことをIBMが聞いたので、それを書いていると書いてあるのですよ。ですから、やっていないのです。
 
○増田部会長 それでは、理事長、お願いします。
 
○水島日本年金機構理事長 機構のほうで、お話しします。
 
○田中日本年金機構企画調整監 IBMの調査の報告書の中に、情報の流出は生じていないという報告を私どもはいただいておりますので、最終的にIBMのほうでそのように判断をされて報告書に記載されていると考えております。
 
○岩瀬委員 長くなりますので1つだけ。質問に対してちゃんと答えてもらいたいというだけのこと。
なぜ依頼をしなかったのか。IBMが書いているというのは、機構からヒアリングで聞いたことを書いているだけであって、IBMはいわゆるフォレンジック調査はしていないと言っているわけです。
調査をするに当たっては必ずそのことを聞かなければいけないのに、前提事項として入っていないのはなぜですかということを聞いているのです。
それに一切答えていないから、もう結構です。
 
○増田部会長 理事長、どうぞ。
 
○水島日本年金機構理事長 まず、IBMが調査をいたしました内容は、日本国内において情報が流出していることはないかということが1点。
それから、中国に対して委託した情報は何であるかということが2点目。
3点目が、中国においてどのような情報に基づいて作業が行われたかということ。
その結果として、氏名、仮名が切り出されて中国に送られて、そして中国は氏名、仮名を入力して日本に戻したことが確認されたという報告書になっているということでございます。
 
○増田部会長 まだ機構は何かありますか。
 
○岩瀬委員 平行線だから、やっても時間の無駄だと思います。
 
○増田部会長 機構、最後に。挙手しておりましたので。
 
○田中日本年金機構企画調整監 委員が御指摘の機構が確認したファイルというのは、受託事業者側、SAY企画が受領したファイルについて機構の職員が確認をしたという内容を記載している。IBMの報告書の12ページに記載があるとおりでございますけれども、SAY企画側から中国の再委託先に送ったファイルについては、IBMがどういうふうに生成をされていたということについて確認をしたことは記載されております。
 
○岩瀬委員 確認はしていない。
 
○増田部会長 それでは、今の関係についてはここまでとさせていただきます。
 
○岩瀬委員 いいかげんなことを言うの、やめたほうがいいですよ。
 
○増田部会長 ほかに、委員の方から先ほどの理事長さんの報告についてありますか。
それでは、斎藤聖美委員、お願いいたします。
 
○斎藤(聖)委員 ありがとうございます。
今、御報告いただいた件は古い情報で、もう私どもも報告をいただいていたものですけれども、それがなぜ先週蒸し返されたのか、その経緯がよく分からないので教えてください。
 
○増田部会長 今の質問はどなたに対してお聞きになっていますか。
 
○斎藤(聖)委員 どなたにお伺いすればいいのでしょうか。
 
○増田部会長 今、厚労省から手が挙がっていますので、とりあえず厚労省のほうに指名いたします。
 
○斎藤(聖)委員 お願いします。
 
○増田部会長 厚労省のほうでお願いいたします。
 
○駒木事業企画課長 事業企画課長でございます。
具体的にそういった経緯でというのは私ども存じ上げておりませんけれども、お話がありましたように、予算委員会の中でこのお話が取り上げられたという経緯でございます。
その背景、具体的にというところは、私どもは存じ上げておりません。
 
○増田部会長 部会長ですが、おそらく予算委員会でそういうやり取りがあったということですけれども、厚労省サイドの今のお話は、多分、厚労省としてはその程度だろうと私は思いますし、それ以上のものを私のほうでも把握しているわけでもございませんが、何か斎藤聖美委員のほうでさらにございますか。よろしいですか。ちょっと今のところ、そのぐらいだと思います。
 
○斎藤(聖)委員 そういうことが取り上げられるということは、また何か進展があって新しい情報が出てきて、それをどなたかがつかんだので質問したのか、そういうような経緯がありそうな気がしたので伺ったのですけれども、それがつまびらかになっていないということですね。
 
○増田部会長 今のその質問もどちらに対しての質問でしょうか。
斎藤聖美委員の感想と考えてよろしゅうございますか。
 
○斎藤(聖)委員 独り言と思ってください。
 
○増田部会長 分かりました。では、そのように受け止めたいと思います。
ほかにはございますか。齋藤衛委員ですね。お願いいたします。
 
○齋藤(衛)委員 齋藤でございます。
1点確認させていただきたいのですけれども、当時は窓口に御指摘のあった内容と、機構で見つけた個人に関わる情報の取扱いに問題のある業者という間に齟齬がある点が問題視されているのだと思うのですけれども、いろいろな情報が中国のネットワークで漏洩しているという御指摘と、SAY企画が中国に渡した2つの情報との違いについて確認するとか、あと、当時の中国のネットワーク状況で実際に漏洩を確認できるかどうかといった調査は行われたのかどうかということを確認したいと思うのですけれども、どなたかそういうことを調査されたのか、ここで教えていただけないでしょうか。
 
○増田部会長 それでは、これは機構のほうから理事長、お願いします。
 
○水島日本年金機構理事長 中国のネット環境の調査を行っております。
その結果として、漏洩の事実は確認されないという報告は受けております。
ただ、これはIBMにやらせておりますが、具体的なその調査の内容については機密に属するということで、ここでは差し控えさせていただきたいと思います。
 
○増田部会長 齋藤衛委員、何かまたございますか。
 
○齋藤(衛)委員 当時の努力として、漏洩があったかどうかを広く調査をするということは確認されたということで、そこで漏洩の事実は見つからなかったということでよろしいですね。
 
○水島日本年金機構理事長 はい。結構でございます。
 
○齋藤(衛)委員 分かりました。
 
○増田部会長 ありがとうございました。
この件についてはよろしゅうございますか。それでは、ただいまの件についてはここまでとさせていただきたいと思います。今日、予定しておりました議事は以上でございます。
私どもとしては、業務実績報告やその評価に係る審議を通じて、事業管理部会できちんと評価をしていくということで、これからも進めていきたいと思います。
本日の議題は全て終了いたしました。次回の日程については、改めて事務局から御連絡をすることといたします。今日はどうもありがとうございました。
 

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