農林水産省・新着情報

野上農林水産大臣記者会見概要

日時 令和3年4月20日(火曜日)9時32分~9時39分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • 豚熱の発生について
  • 東京電力によるALPS処理水を使用した魚類等の飼育試験について
  • 高病原性鳥インフルエンザについて

 

記者

  今日は豚熱について伺います。先週土曜日に、栃木県の比較的大きな農場で豚熱の発生があったわけですけれども、この2週間あまりで5件、それもワクチン接種県で発生が続いています。その要因をどう分析されているか、また、新たな対策などありましたら、お聞かせください。

大臣

  御指摘のように、4月17日にですね、栃木県那須塩原市の2つのワクチン接種農場で豚熱の発生が確認をされました。ワクチン接種農場で豚熱が発生したことは極めて遺憾に思います。まずは、まん延防止の観点から、迅速かつ適切な防疫措置に向けまして、現在、栃木県とも連携を密にして、国の職員等のリエゾンですとか、あるいは防疫作業員としての派遣、資機材の供給といった人的・物的支援等により、今、現在、全力で支援しております。発生予防のためには、農場へのウイルス侵入を防ぐための飼養衛生管理基準の遵守の徹底とともにですね、ウイルスを運ぶ野生イノシシへの対策として、捕獲やサーベイランスの強化、経口ワクチンの散布の実施が重要であります。従来から繰り返しお伝えしてきているとおりですね、豚熱ワクチンを接種しても、必ずしも全ての豚が免疫を獲得できるわけではなく、また、必ずしも全ての子豚に適切な時期に豚熱ワクチンを接種できるわけではありません。そのため、都道府県や生産者の方々におかれましては、決してワクチンを過信せずですね、飼養衛生管理の徹底とともに、飼養豚の異状を確認した場合の早期通報の徹底に取り組んでいただくということが非常に重要になると考えております。

記者

  やっぱり、従来からされている注意喚起以上のことというのは、なかなか手というのは打ちづらいものなんでしょうか。

大臣

  そうですね、飼養衛生管理をしっかりとやるということとですね、野生イノシシ対策をしっかりやるということだと思います。

記者

  先週、福島第一原発のですね、ALPS処理水を海洋放出するという、政府が判断したことを受けて、東京電力が対応を示したんですけれども、その中で、魚の飼育を処理水を使ってするというですね、モニタリングの調査が項目で示されてまして、それについて、農水省としての見解とですね、あと、その中には、漁業者らの協力や支援を仰ぎながらというのがありますので、農水省としての関わり方について教えていただけないでしょうか。

大臣

  東京電力が4月16日に行いました記者会見の中で、今お話ありましたとおり、環境モニタリングの一環として、ALPS処理水中の放射能に関する実証的な情報を提供するために、魚類等の飼育試験を計画していることを説明したと承知をしております。東京電力が飼育実験を行うことで、ALPS処理水の安全性についての国民や海外の皆様の理解の醸成ですとか、あるいは風評の抑制につながるものであることを期待しておりますが、農林水産省としましては、東京電力からの求めに応じまして、技術的な助言を行うとともに、魚類飼育に関する専門的な知見を有する者を紹介するなどですね、東電による飼育実験計画をサポートしまして、風評の払拭につなげてまいりたいと考えております。

記者

  サポートということで、省として共同でというふうな建て付けになるのかどうか、ちょっとそのあたりはどうなんでしょうか。

大臣

  この飼育実験の詳細についてはですね、今、東電で詳細を検討中と聞いておりますが、農林水産省としては、今、申し上げた技術的な助言ですとか、飼育計画のですね、サポート等々をしてまいりたいと考えております。

記者

  鳥インフルエンザについてお聞きします。本日、千葉県での移動制限が解除されましてですね、今期発生した全ての事案に対して移動制限が解除されました。過去最多の発生となった今シーズン、一旦区切りがついている状況だと思いますけれども、改めて受け止めとですね、あと、大臣、常々5月の連休頃まで発生リスクが高いとおっしゃっておりましたけれども、改めて農業者に呼び掛け、注意喚起等ございましたらお願いします。

大臣

  本日4月20日午前0時にですね、千葉県匝瑳市で確認されました高病原性鳥インフルエンザにつきまして、防疫措置が完了した3月29日から21日が経過したことから、移動制限が解除されたということであります。今回のこの解除をもちまして、これまでに発生した全ての国内事例の移動制限が解除されたということになります。一方で、我が国について、3月13日の栃木県での発生を最後に国内では新たな発生はないわけでありますが、フランスやハンガリーにおきましては、今月に入ってからも、いまだに発生が確認されている状況です。これまでも繰り返しお伝えをしてまいりましたが、渡り鳥の渡来シーズンが終わる5月の連休頃までは、いまだですね、鳥インフルエンザ、発生リスクが高いということを忘れずにですね、引き続き、最大限の警戒と緊張感を持った対応が必要だというふうに考えております。都道府県や生産者、また、関係者の方々には、決して油断せずですね、防疫の基本であります、飼養衛生管理と早期発見・早期通報の徹底をですね、継続をしていただきたいと考えております。

記者

  先日もお尋ねさせていただいて恐縮なんですが、靖国神社の春季例大祭が21、22日ですか、あるんですけれども、参拝の御予定ないし真榊の奉納についての御意向を教えてください。

大臣

  御指摘の点につきましては、個人として適切に判断してまいりたいと考えております。

報道官

  他にございますでしょうか。よろしいですか。では、以上で終了します。ありがとうございました。

以上

 

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