令和3年4月29日

 4月28日、サイバーセキュリティに関する第3回ARF(ASEAN地域フォーラム)会期間会合がオンライン形式で開催されました。概要は次のとおりです。

  1.  サイバーセキュリティに関する第3回ARF会期間会合(ARF Inter-Sessional Meeting on ICTs Security)がオンライン形式で開催され、日本、マレーシア及びシンガポールが共同議長を務め、日本からは赤堀毅外務省総合外交政策局審議官(国連・サイバー政策担当大使)が参加しました。
  2.  この会期間会合においては、地域的・国際的なサイバーセキュリティ環境に対する見方や各国・地域の取組について意見交換を行った上で、国連等の国際社会における成果を踏まえ、今後取り組むべき信頼醸成措置等について議論し、その成果を会期間支援グループ会合(ISG)で報告することを確認しました。

[参考1]ARF-ISM on ICTs Security の概要

(1)ARF(ASEAN地域フォーラム)は、政治・安全保障問題に関する対話と協力を通じ、アジア・太平洋地域の安全保障環境を向上させることを目的としたフォーラムで、1994年から開催。
(2)ARFには、分野別にISM(Inter-Sessional Meeting、会期間会合)があり、(ア)海上安全保障、(イ)災害救援、(ウ)テロ対策・国境を越える犯罪対策、(エ)不拡散・軍縮について分野毎に具体的な協力を推進してきた。
(3)世界中でサイバー攻撃が多発し、サイバー攻撃対処への重要性が一層高まる中、日本はマレーシア、シンガポールとともに「サイバーセキュリティに関する会期間会合(正式名称は「ASEAN Regional Forum Inter-Sessional Meeting on Security of and in the Use of Information and Communications Technologies」)」の立上げを提案し、2017年8月のARF閣僚会合において、全会一致で承認された。
(4)このISMは、ARFにおけるサイバーセキュリティに関する諸問題を総括して議論する場として、ARFワークプランの包括的な実施を通じてARFメンバーの協力を強化し、平和で安全で公正かつ協力的なサイバー環境を発展させ、能力構築を通じた相互の信頼醸成の促進により紛争や危機の防止に寄与する。
(5)今後、第28回ARF閣僚会合に向け、会期間支援グループ会合(ISG)及び高級実務者会合(SOM)が実施され、議論の成果が同閣僚会合に提出される予定。

[参考2]ARFメンバー国等

  • ASEAN国:ブルネイ、インドネシア、マレーシア、タイ、フィリピン、シンガポール、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア
  • 非ASEAN国:日本、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、パプアニューギニア、韓国、北朝鮮、モンゴル、中国、ロシア、インド、パキスタン、東ティモール、バングラデシュ、スリランカ、EU