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我が国の衛星測位システム「みちびき」船舶での国際的な利用について基本合意
~国際海事機関(IMO)第8回航行安全・無線通信・捜索救助小委員会(NCSR 8)の結果概要~

令和3年4月27日

令和3年4月19日~23日にオンライン会議にて開催されたNCSR(※1) 8において、我が国独自の衛星測位システム「みちびき」について、船舶用衛星航法システム(※2)の基準に適合していることが確認されました。今後はIMO海上安全委員会にて、最終承認を受ける予定です。これにより、外洋のみならず沿岸航行時等の精度や信頼性の基準(※3)に適合する世界初の衛星航法システム(※4)となります。

 

  • 我が国は、平成30年5月の第99回IMO海上安全委員会(MSC 99)において、我が国独自の衛星測位システムで高精度な位置情報を提供する「みちびき」を船舶用の衛星航法システムとして位置付けることを提案し、NCSRで検討が行われてきました。
  • 今次会合では、「みちびき」の性能が、衛星航法システムとして必要な基準に適合しているか検討が行われ、結果、外洋のみならず沿岸航行時等に求められる高い精度や信頼性を満足する世界初のシステムであることが確認されました。
  • 今後はMSCにおいて、最終承認のための検討が行われます。「みちびき」が、IMOで正式に衛星航法システムとして位置付けられることで、我が国関係船舶のみならず、諸外国の船舶にも広く利用されることで、海上輸送の安全性向上が期待されます。
  • その他の審議事項は別紙をご参照ください。 

※1:船舶の航路指定、無線設備や航海機器の技術基準・搭載要件、捜索救助に関する国際的指針等について検討を行う小委員会
※2:海上人命安全条約(SOLAS条約)に基づき船舶に搭載される衛星測位システムの受信機等で使用される測位システムは、測位精度等のIMO基準への適合を確認し、IMOによる船舶用の衛星航法システム(WWRNS:World-Wide Radio Navigation System)認証を受けることが必要
※3:基準(IMO総会決議 A.1046(27))の例
   測位精度(外洋航行時誤差100m以内、沿岸航行時誤差10m以内)、信頼性(外洋航行時:システム稼働率99.8%、沿岸航行時:システム稼働時、各15分間で99.97%の連続稼働を追加要求)
※4:既存の船舶用の衛星航法システム認証を受けた測位システムであるGPS(米国)、GLONASS(ロシア)、Galileo(欧州)、 BeiDou(中国)及び IRNSS(インド)はいずれも外洋航行時の航行支援のための運用基準にのみ適合

みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)の概要
 衛星測位システムとは、衛星からの電波によって位置情報を計算するシステムのことで、米国のGPSがよく知られており、みちびきを日本版GPSと呼ぶこともあります。4機以上の衛星で衛星測位は可能ですが、安定した位置情報をえるためには、より多くの衛星が見える必要があります。みちびきはGPSと一体で利用できるため、多くの可視衛星数を確保し、安定した高精度測位を行うことを可能とします。(出典:https://qzss.go.jp/

添付資料

報道発表資料(PDF形式)

別紙(PDF形式)


お問い合わせ先

国土交通省海事局安全政策課船舶安全基準室 植村、奥川 
TEL:03-5253-8111
(内線43-556) 直通 03-5253-8631 FAX:03-5253-1642

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