厚労省・新着情報

健康局 健康課予防接種室

日時

令和3年3月18日(木)13:00~15:00

場所

中央合同庁舎5号館専用第21会議室
(東京都千代田区霞ヶ関1-2-2)

議題

(1)新型コロナウイルスワクチンの接種順位等について
(2)新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施状況について
(3)新型コロナワクチンの接種間隔について
(4)その他

議事

議事内容
2021-3-18 第44回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会
 
○元村予防接種室室長補佐 お待たせしました。
それでは、これより第44回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会基本方針部会を開催いたします。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
本日の議事は、公開となります。
また、議事の重要性に鑑み、本部会としては初めての試みではありますが、議事の様子をYouTubeで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
なお、事務局で用意しておりますYouTube撮影用以外のカメラ撮りは、議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
また、傍聴の方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。
会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音することはできませんので、御留意ください。
次に、本日の出欠状況について、御報告いたします。
御出席の委員につきましては、通信の確認も踏まえまして、委員のお名前をこちらから申し上げますので、一言お返事をいただければと思います。
名簿順に、池田委員。
○池田委員 池田でございます。よろしくお願いいたします。
○元村予防接種室室長補佐 伊藤委員。
○伊藤委員 伊藤です。よろしくお願いします。
○元村予防接種室室長補佐 磯部委員。
○磯部委員 磯部です。よろしくお願いします。
○元村予防接種室室長補佐 釜萢委員は、本日、こちらのほうに御出席いただいております。
続きまして、坂元委員。
○坂元委員 よろしくお願いいたします。
○元村予防接種室室長補佐 白井委員。
○白井委員 白井です。よろしくお願いします。
○元村予防接種室室長補佐 多屋委員。
○多屋委員 多屋です。よろしくお願いいたします。
○元村予防接種室室長補佐 中野委員。
○中野委員 中野です。よろしくお願いいたします。
○元村予防接種室室長補佐 宮入委員。
○宮入委員 宮入です。よろしくお願いします。
○元村予防接種室室長補佐 脇田委員。
○脇田部会長 脇田です。よろしくお願いします。
○元村予防接種室室長補佐 川俣委員と中山委員からは、御欠席の連絡をいただいております。
現在、委員12名のうち10名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
それでは、議事に先立ちまして、資料の確認をさせていただきます。
本部会の資料は、あらかじめ送付いただいた電子ファイル及びお手元のタブレット端末で閲覧する方式で実施いたします。
番号01の議事次第及び委員名簿から、番号08の利益相反関係書類を御用意しております。
資料の不備等がございましたら、事務局にお申し出ください。
それでは、申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(報道関係者退室)
○元村予防接種室室長補佐 それでは、ここからの進行は、脇田部会長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○脇田部会長 それでは、改めまして委員の先生方、今日もよろしくお願いいたします。
最初に、事務局から審議参加に関する遵守事項について、確認をお願いいたします。
○元村予防接種室室長補佐 審議参加の取扱いについて、御報告いたします。
本日御出席いただいております委員から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受取り状況、薬事承認等の申請資料への関与について、申告をいただきました。
各委員からの申告内容につきましては、資料08の利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
本日は、議事内容に関し「退室」や「審議又は議決に参加しない」に該当する方はいらっしゃいません。
引き続き、各委員におかれましては、講演料等の受取りについて御確認いただき、正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
事務局からは以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
それでは、皆様、議事次第を御覧ください。今日は議題が主に3つです。
早速ですけれども、議題1に入りたいと思います。「新型コロナウイルスワクチンの接種順位等について」ということで、資料について、事務局から説明してください。お願いします。
○高山室長 それでは、資料に基づきまして、事務局から御説明させていただきます。資料1-1「新型コロナウイルスワクチンの接種順位等について」を御覧ください。
これまで接種順位の上位に位置づける基礎疾患を有する者につきましては、令和2年11月9日に開催されました第41回予防接種基本方針部会における議論、12月25日に開催されました第43回予防接種基本方針部会における議論、12月25日に開催されたものですけれども、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会に基づきまして、令和3年2月9日に開催されました「新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの接種について」ということで、こういった段階を踏んで御議論いただいております。
現状における接種順位の上位に位置づける基礎疾患を有する者の範囲についてですが、3ページ目ですけれども、現在、以下の病気や状態の方で、通院・入院している方を対象としております。現在、その下に13項目記載させていただいているところです。
また、2といたしまして、BMI30以上の肥満の方をその範囲に含めているということです。
現在の対象者の推計の規模ですけれども、合計約820万人とされております。
資料1-2に、後ほど御説明させていただきますけれども、今般、日本精神神経学会から意見書が提出されました。その意見書に、参考とされております資料から、重度の精神疾患の方と新型コロナウイルス感染症のリスクということで、これから海外の知見を御紹介させていただきたいと思います。
4ページを御覧ください。こちらの2つの研究がございますけれども、米国の研究において、精神疾患は新型コロナウイルス感染症に感染するリスクを上昇させるという御報告があったと伺っております。
左側のテーブルですけれども、World Psychiatryというジャーナルに載せられたもののようですが、過去1年以内の精神疾患、この精神疾患にはADHD、双極性障害、鬱病、統合失調症が含まれておりまして、その診断が新規コロナウイルス感染症に感染するリスクに与える影響を調べていただきました症例対照研究でございます。全米の360病院から収集された6100万人の記録を分析したということで、各種調整をした結果として、こちらのフィギュアにございますように、これらの疾患は感染のリスクが高いとされております。
また、右側のテーブルですけれども、Lancet Psychiatryで掲載されたものでございまして、同様の中身ですが、こちらでもリスクが高いとされたということでございます。
5ページ目に移っていただきまして、精神疾患と死亡及び入院のリスクとの関係を見た報告になります。
報告は2つございまして、米国の研究において、精神疾患は新型コロナウイルス感染症の死亡及び入院のリスクを上昇させるという御報告、それから、韓国の研究におきまして、精神疾患はやはりコロナウイルス感染症の死亡のリスクを上昇させるということが報告されております。
下に代表的なフィギュアを載せさせていただいておりますが、米国の研究におきまして、死亡率・入院率ともに統計学的有意差をもって精神疾患をお持ちの方のほうが高いとされておりますし、韓国の研究におきましては、オッズ比でいいますと死亡のリスクが高いということが報告されておるわけでございます。
続きまして、6ページですけれども、こちらの御報告は、英国からの御報告ですけれども、知的障害の方々も新型コロナウイルス感染症の死亡及び入院のリスクが高いという報告でございます。
下に、男女に分けてオッズで表が示されておりますけれども、論文上は「Learning disability」ですが、こちらでも知的障害の方々のオッズ比が高いということが御報告されております。
7ページですが、日本精神神経学会から提出された意見の概要についてまとめさせていただいております。
本部会の検討の参考とするため、日本精神神経学会に新型コロナウイルスワクチン接種の接種順位の上位に位置づけるべきと考えられる基礎疾患を持つ者の範囲につきまして、医学的な観点から検討し、意見を提出するよう依頼させていただきましたところ、以下のような意見が提出されました。
重度の精神疾患を抱える人たちを新型コロナウイルスワクチン接種の接種順位の上位に位置づけることを要望されております。
精神疾患を持つ方々は、コロナウイルスに感染する可能性が高く、一度感染すると、他の方々よりも死亡率が高いということが示されております。
英国では、主なリスクグループに重度の精神疾患と重度の知的障害が位置づけられているといったことを御意見としていただいております。
また、その中で触れられている英国の勧告ですけれども、合同委員会の勧告では、65歳以上の人に続いてワクチンを接種することとしている16歳以上の臨床的なリスクグループの中に、重度精神疾患及び重度の学習障害が含まれております。
本日、委員の皆様方に御検討いただきたい内容といたしまして、新型コロナウイルス感染症のリスク因子に関する海外の知見、英国の接種順位における精神疾患や知的障害の取扱いを踏まえまして、一定の重症度の精神疾患や知的障害を有する者を基礎疾患を有する者の範囲に位置づけることとしてはいかがかということで、こちらについて御検討いただきたいと考えています。
8ページ目ですけれども、その前提といたしまして、今回、どういった方々がこれに該当するかということがございまして、これも検討の内容かと思います。今回の臨時予防接種では、基礎疾患を有することを被接種者が予診票に記入する、申し出ていただくことを想定しておりますので、確認の方法としてどういったものがあるかということで、資料を作成させていただきました。
まず、入院中の方々は、入院されておりますので、確認が可能と考えております。
精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方々も、その方が手帳をお示しいただくことで該当するということが確認できるかと思います。
療育手帳も、手帳をお持ちですので、知的障害につきましては確認が可能と考えております。
9ページ目ですけれども、それ以外に、自立支援医療、その中で精神通院医療において「重度かつ継続」に該当する方々についても、一定程度の精神疾患もしくは知的障害の方々を確認するということにつきまして、可能ではないかと考えております。
そういったことを踏まえまして「検討事項」に記載させていただきましたけれども、一定の重症度の精神疾患を有する者であることにつきまして、今、御紹介したような方法を使って確認するということとしてはいかがかということで御提案させていただきます。
また、知的障害を有する者であることにつきましても、療育手帳の所持をもって確認することとしてはどうかと御提案させていただきたいと思っております。
参考といたしまして、資料の中には、それぞれの該当者数の推定を書かせていただきましたけれども、一定程度の重複があるという場合もあるかと思いますが、私どもといたしましては、今、合計で210万人ぐらいの対象者の規模になるのではないかと考えております。
10ページになります。これから御検討いただく前提ではございますけれども、今回、精神神経学会からの御提案も踏まえますと、接種順位の上位に位置づける基礎疾患を有する者ということで、14番目にこういった形で記載を追加するということが考えられるかということで、そういう資料を作ってみました。今回の検討を踏まえまして、こちらに記載するかどうか、それから記載の書きぶりをどうするかということについても御検討いただければと考えております。
11ページは、同様にポンチ絵といいますか、接種順位の図になりますけれども、こちらもこれらの議論を踏まえまして、※3に14番目として記載を追加するかどうかということについて御検討いただければと思います。
事務局からの御説明は、以上になります。
○脇田部会長 ありがとうございました。
接種順位の上位に位置づける基礎疾患を有する者は、今まで13のカテゴリーがありましたけれども、14番目として重い精神疾患や知的障害を加えてはどうかということであります。
それでは、意見を皆さんからいただきたいと思います。
まず、私からは、感染研のほうでもクラスター対策で、様々な自治体から派遣依頼等をいただくわけですけれども、その際に、こういった精神疾患の専門病院でクラスターが発生すると、コントロールが非常に難しいという事例も今までにあったことから、これは適切ではないかと私は考えておりますということだけを述べさせていただいて、委員の皆様に御意見をいただきたいと思います。
どうぞ。
○坂元委員 私もこれを優先接種順位に入れることは賛成だと思います。
ところが、一つの懸念で、現在、市町村では、コロナワクチンの予防接種体制の構築を進めているところですが、市町村によって差はありますけれども、おおむね多くの市町村は、日頃から予防接種をやっていただいている先生の医療機関での個別接種と、あとは集団接種という体制を整えている中で、残念ながら、精神科の先生は、いわゆる接種機関としてはあまり登録されていないのではないかというところが一つの懸念で、そうすると、軽い人ならばいいのですけれども、ある程度重くなると、集団接種会場で大丈夫かとか、ほかの診療科の先生のところで打っていただけるかという問題が生じると思います。
あとは、病院でも精神科の単科病院は、接種機関としてあまり手挙げはしていないという方向の中で、こういう患者さんたちが一体どこに行って、どのように打てばいいのだという点での配慮は、国がやる仕事ではなくて、市町村がやる仕事だと思いますが、その辺を特記したアナウンスを、市町村は受ける機会の確保等をお願いしますというような一文を入れていただければと思います。それから私どもに来れば、例えば市立病院の精神科で精神科クリニックで扱っている患者さんの接種を引き受けるとか、恐らくそういう措置も市町村にとっては可能なので、このケースに限ってはその辺の周知をお願いしたい。これは要望でございます。よろしくお願いいたします。
○脇田部会長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
白井先生、どうぞ。
○白井委員 白井です。
14番目に加えるということに対して、現場でいろいろと精神の患者さんの対応をしていますと、予防接種を先に打っていただいたほうがいいのではないかという感じを私も持っています。確認ですが、1~14番目の優先順位の中の優先は特にないですね。リスクが重なっていることもたくさんあると思いますので、それは考慮する範囲に入るかなと思います。
あと、同意の取り方になるのですが、希望される方だと思いますし、もし重度の精神障害とか知的障害の方についての同意を必ず保護者というか、責任者が取るということも了解していただくということも必要だと思いますし、先ほど坂元先生がおっしゃったような中で、どこで打つのかといった場合に、今、高齢者の施設なんかでは巡回して打つところもありますので、施設でそのような障害者の人たちがいらっしゃるところには、施設にも訪問していただくという方法もあるのかなと思いましたので、いろいろなやり方を工夫していただくということを国から言っていただくということもありがたいと思います。よろしくお願いします。
○脇田部会長 ありがとうございます。
そのほかはいかがですか。
では、中野先生、どうぞ。
○中野委員 1点事務局に確認させてください。
これまでいろいろな基礎疾患をお持ちの方については、御自身の申告と医師の予診その他で接種対象者であることを決めていたと思うのですけれども、今回の対象の方々に関しましては、例えば精神障害者保健福祉手帳とか、自立支援医療であれば「重度かつ継続」に該当するか、あるいは療育手帳といった、いろいろな受けておられる公的な福祉の制度の書式を確認した上で接種するという考え方でよろしいでしょうか。
○脇田部会長 ありがとうございました。
では、まず、ここまででいろいろと御質問、御意見がございましたので、事務局に確認してもらいたいと思います。接種の場所や優先順位の中に優先順位があるのかとか、同意の問題、それから精神疾患、知的障害の場合は、自分の申告ではなくて、事務局から示されたような条件であるかを確認して接種ということになるのかといったところだったと思います。
事務局からお願いします。
○林予防接種室長 予防接種室長の林でございます。御質問どうもありがとうございます。
1つ目に、接種体制でございますけれども、御指摘のように、当該医療機関が接種施設になっていない場合とか、あるいは施設がそもそも医療機関でない場合があると思いますので、そういった場合は、恐らくインフルエンザの予防接種なんかもやっていただいていると思いますので、そういったものを参考にしていただいてはと思っておりますけれども、これまで、障害者支援施設向けには、そういった場合の対応についてのお願いをする通知等を出させていただいておりますし、御指摘も踏まえてやっていきたいと思います。
医療機関同士であっても、ほかの医療機関から別の医療機関に巡回接種していただくことも可能でございますので、そういったことについても周知していきたいと思います。
次に、優先順位の1~13と今回の関係でございますけれども、これについては、特に優劣というか、前後関係はございませんので、一まとまりといいますか、全て基礎疾患を持つ者として、同じ考え方になります。
同意についてでありますけれども、これについては、予防接種法上の接種でございますので、基本的には御本人の同意が前提となります。今後、お子さんに接種が進む場合については、保護者の同意ということになると思いますし、また、成年後見人がついていらっしゃる場合については、その同意を確認するという手続を後見人の方にやっていただくことになります。それ以外の場合については、御本人の意思があることを周囲の方、お医者さんといった方々の御協力を得ながら確認していくというのが基本的な考え方でございます。
最後に、重症度等の確認の仕方でありますけれども、今回、重度の精神疾患といった限られた対象について、リスクが高いということで学会から御要望いただいておりますので、その確認の方法として、精神保健福祉手帳とか、そういった客観的な書式を確認させていただくのが簡便なのではないかということで、これについてはそのように御提案させていただいたところでございます。
以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
それでは、さらに御意見があれば、お願いします。
宮入先生、お願いします。
○宮入委員 接種対象者の優先順位の高い人に挙げるということに関して、基本的に賛成です。
1点確認なのですが、この方々が重症化する理由といいますか、新型コロナそのものが重症化するのか、あるいはもともと持っている基礎疾患のほうが増悪するのかということについて教えていただければと思います。
○脇田部会長 ありがとうございます。
そのほかにいかがですか。
磯部先生、お願いします。
○磯部委員 ありがとうございます。
内容面では全く異論はないのですけれども、単純に手続的なことで、もともと11月にどういう方々を優先するかについて、関連学会に意見を求めるという手続をしたところ、精神疾患関係については、意見照会の対象から漏れていた。なので、今までは1~13までにとどまっていたけれども、このたび精神科の学会から御要望があったという経緯なのですかという確認です。
どこまで最初から網羅的に接種順位の優先の方を集められているかというのは、確かにおぼつかないところがあって、実はこういうケースがあるということで学会から声が上がれば、柔軟に対応するということで、非常に妥当な対応だろうと思うのですが、一応、経緯についてだけ聞かせてくださいということです。お願いします。
○脇田部会長 ありがとうございます。
では、今の宮入先生と磯部先生からの御質問について、事務局、いかがでしょうか。
○林予防接種室長 1つ目の理由についてということでありますけれども、重症化しやすい生物学的な理由が何かあるのか、あるいはそれに加えて、セルフケアの問題といいますか、感染しやすい何らかの社会的な要因があるのかということで、論文等にはディスカッションの中で述べられている事項はいろいろとありますけれども、これが確たる原因だということまでは確立していないということだと承知しております。
そうはいいましても、現象としては、こういった方々のリスクが高いということが示されておりますので、こういう御提案に至った次第でございます。
それから、経緯についての御質問でございますけれども、もともと前回の新型インフルエンザの例などを参考に照会先、あるいは各学会の対応等が決まっていたところもあると思います。ですので、11月に照会した時点で、精神疾患関係の学会に対して御照会が漏れていたということと、もう一つは、その時点で確たるエビデンスがなかったので、お互いに気づかなかったということで、その後にこうした科学的な知見も出てきたということで、改めて御提示いただいたということでございます。
○高山室長 補足をさせていただきます。
論文のディスカッションの中では様々なディスカッションが行われているのですけれども、今、林からも御報告がありましたが、一つは、精神疾患をお持ちの方はライフスタイルがなかなか一定しないということが各論文で大体共通している御意見でした。特に飲酒とか喫煙といった感染症に対するリスクを高めるような、特に喫煙なんかが多いのではないかということが一つ。
もう一つが、内服薬であるクロルプロマジンとかクロザピンが免疫を修飾することがかつてから報告されているということで、抗精神病薬なんかの内服もこういった重症化に関係しているのではないかというディスカッションも見られました。
以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
今ので大体クリアかなと思いますが、いかがでしょうか。
そのほかにございますか。よろしいですか。
多屋先生、大丈夫ですか。ありがとうございます。
それでは、大体よろしいですか。
ありがとうございました。
接種順位に精神疾患、知的障害の方を加えるという事務局からの御提案ですけれども、コロナに感染した場合の重症化リスク、死亡のリスクも高いという科学的なエビデンスが示されていますので、本部会として、ここに加えることは妥当ではないかと判断するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○脇田部会長 ありがとうございました。
それでは、皆さんは特に反対はないということですので、その旨を部会として了承するとさせていただきます。ありがとうございます。
それでは、次の議題です。議題2「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施状況」です。こちらも事務局から説明をお願いいたします。これは報告事項ということです。
○高山室長 資料を用いまして、事務局から御説明させていただきます。資料2を御覧ください。新型コロナ感染症に係る予防接種の実施状況でございます。
これまでの経緯等を正式に部会に御報告させていただきたいと思います。
2ページ目ですけれども、これまでの新型コロナワクチンに係る経過についてということで、2019年12月の報告から時系列をまとめさせていただいております。ワクチンに関しましては、2021年2月17日に予防接種が開始されました。
3ページ目ですけれども、予防接種の実施に関する厚生労働大臣の指示等についてという資料になります。
2月14日にファイザー社製の新型コロナワクチンが特例承認を受けたということを受けまして、2月15日に開催されました厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会等の諮問・答申を経まして、16日に以下を公布・施行・発出いたしました。
臨時の予防接種実施に係る厚生労働大臣の指示で、後ほど御説明させていただきますが、対象者、実施期間等について発出したところです。
また、予防接種法施行令、予防接種法施行規則の改正、それから予防接種実施規則の改正等を行ってまいりました。
厚生労働大臣の指示ですけれども、その下にお書きしましたように、新型コロナウイルス感染症に係る臨時の予防接種を行うことを指示するということで、対象者が16歳以上の方、期間が令和4年2月28日まで、使用するワクチンはファイザー社製のワクチンということで指示をさせていただいております。
おめくりいただきまして、4ページ目です。予防接種法施行令の改正の概要ですけれども、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種に関しましては、予防接種法第9条第1項(対象者が接種を受ける努力義務)の規定は、妊娠中の者には適用しない。
予防接種法第9条第2項(対象者が16歳未満又は成年被後見人の場合に、その保護者が対象者に受けさせるための措置を講ずる努力義務)ですけれども、こちらの規定は妊娠中の者の保護者には適用しない。これは第1項を受けた改正をいたしております。
5ページ目は、施行規則の改正概要ですけれども、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種については、次の表の症状が接種から当該期間内に確認された場合に、副反応疑い報告を行うこととするとさせていただきまして、今回は「アナフィラキシー」で期間が4時間以内、また「その他医師が予防接種との関連性が高いと認める症状であって、入院治療を必要とするもの、死亡、身体の機能の障害に至るもの又は死亡若しくは身体の機能の障害に至るおそれのあるもの」の2項目について、副反応疑い報告として行っていただくということを改正させていただいております。
6ページ目ですけれども、副反応疑い報告の報告様式についても一部の改正が行われておりまして、赤枠で囲われたところで、特に左側の下に「新型コロナウイルス感染症」が新設されております。
7ページ目です。実施規則の改正ですけれども、概要につきましては、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種については、以下の者を接種不適当者とするということで、予診の結果、これらの者に該当すると認められるときには接種を行わないということにさせていただきました。それに該当する者が下に5項目並んでおります。
8ページ目は、予防接種実施要領の記載の変更ですけれども、本予防接種の判断を行うに際して注意を要する者は以下の者で、先ほど御説明いたしました接種要注意者ですけれども、これらにつきましては、被接種者の健康状態及び体質を勘案して、慎重に予防接種の適否を判断するとともに、説明に基づく同意を確実に得ること。また、接種を行うことができるか否か疑義がある場合には、慎重な判断を行うため、予防接種に関する相談に応じ、専門性の高い医療機関を紹介する等の対応を取ること。なお、基礎疾患を有する者等については、十分な予診を行って、基礎疾患の状況が悪化している場合や全身状態が悪い者等については、接種の延期を含め、特に慎重に予防接種の適否を判断する必要があることとさせていただいております。
9ページですが、ファイザー社製の新型コロナワクチンにつきましては、1.8ミリリットルの生理食塩液で希釈して、18日以上の間隔を置いて2回筋肉内に注射するものとし、接種量は毎回0.3ミリリットルとすると記載させていただいております。
10ページは、参考資料ですので、割愛させていただきますが、11ページが、現在の予防接種の接種状況になります。「合計」のところにございますが、直近の3月16日までの間で、累計で現在35万9191回の接種が行われておりまして、うち1回目の接種が34万9844回。また、2回目が9,347回になっております。
すみません。先生方のお手元にありますのは、より最新版になっていまして、17日時点でございまして、合計が43万7485件、うち1回目が42万3196件、2回目が1万4289件になっていまして、17日の時点での接種施設数は、今、1,505施設で予防接種を行っていただいているという状況になってございます。
その後は、参考資料として、これまでの経緯についてまとめたものをおつけしておりますので、適宜御参照ください。
御説明は以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
予防接種の実施状況を説明していただきましたけれども、委員の皆様から何か御質問はございますでしょうか。
では、私から一つだけ。今、医療従事者の優先接種ということで行われていると思いますけれども、医療従事者の接種の終了の予定はいつ頃を見込まれているか、分かれば教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○林予防接種室長 予防接種の見通しでございます。今、ワクチンの供給のできるところからどんどん供給しているところでございます。
医療従事者の接種のためのワクチンにつきましては、2月に先行接種として調査を行う医療機関に配送させていただき、3月、4月と順次配送しておりますけれども、医療従事者の数が、都道府県にお伺いすると、当初見込んでいた数よりも多く出てきているということで、470万人程度になることを想定すると、そういった方々へのワクチンの配送が全てできるのは、5月10日の週になることを見込んでおります。
その後、1回、2回と接種が行われますので、実際に接種がいつ終わるかということになると、もう少しかかるかもしれませんけれども、今、そういう見通しで供給する予定になっております。
○脇田部会長 ちまたでよく言われていますけれども、次の高齢者の接種が始まる時期に重なるということなので、まだ接種を受けていない医療従事者が高齢者の接種を始めるということにならないように、なるべく早く医療従事者の接種を終えていただくことが大事かなと思っております。
白井先生、どうぞ。
○白井委員 ありがとうございます。
国全体の接種状況を見せていただいたと思うのですけれども、地域によって配分というか、届いている状況がかなり違うと思うのですが、最初は特に国立病院系の医療従事者ということは言われましたので、医療機関数とか人口にもよると思うのですけれども、高齢者の接種はまた早く終わったところから始めていくのかなと思うのですが、2回目を接種しているようなところは、地域的に何か特徴があるのか、お知らせいただきたいと思いました。
○脇田部会長 ありがとうございます。
そのほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
では、まず、今の白井先生の接種が早く行っているところの特徴ということだったと思います。
○林予防接種室長 お答えいたします。
先ほども申し上げましたけれども、2月に1回目の接種を始めていただいたのは、先行接種者健康調査を行う対象病院ということで、国の所管する独立行政法人の3つの病院に対して早期に体制を整えていただいて始めましたので、現時点で2回目の接種を行っていただいている病院は、そういったところに限られていると思います。
3月の初め頃からは、各地域に医療従事者数等に応じた数を順次お配りしていっておりますので、その後については、少なくとも都道府県単位では均等に配分させてやっていると考えております。
○脇田部会長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
どうぞ。
○白井委員 1回目については、かなり時間がかかりそうだなと。特に都市部では回ってこないのではないかという懸念もありましたので、高齢者にも行き届くときには、もちろん、接種した医療従事者が接種をするということになると思うのですが、その辺に大分地域差が出るのではないかと思いました。本当は、流行しているところほど早くしてほしいと思っているところです。自治体の準備状況によると思いますが、自治体にハッパをかけていただくか、配分をちょっと多めにしていただくかということができればなとは思いましたので、御検討いただければと思いました。
○脇田部会長 ありがとうございます。
流行している地域に多く配分するかどうかというのは、結構難しい議論になるかもしれませんので、多分、そこはすぐに答えられないのではないかと私も思います。
そのほかに御意見や御質問はございますか。
池田先生の手が挙がっています。
○池田委員 池田でございます。
聞き逃したかもしれないのですが、地域ごと、例えば都道府県ごとやその他の市町村とか、そういう地域ごとのいわゆる接種完遂率というか、接種の実施率は把握されているのでしょうか。
○脇田部会長 こちらはいかがでしょうか。
○林予防接種室長 ありがとうございます。現時点では、医療従事者に対して、この程度の数の接種が始まっているという状況でございますので、まだ地域ごとに率を比較するような時期には至っていないと思いますけれども、今後、仕組みとしては、各医療機関からの数字をコンピューターシステムに入力していただいて把握するような形にしていっておりますので、可能な範囲で地域別の接種状況などを集計するといった取組は検討していきたいと思います。
○脇田部会長 ありがとうございます。
そのほかにいかがですか。
宮入先生、どうぞ。
○宮入委員 今回の接種に関して、比較的想定どおり進んでいるのかどうかということと、今回の実施を踏まえて、住民接種に移るときに考えなければいけないことを何か把握されていたら、教えてください。
○脇田部会長 まず、そのほかの委員の先生方、何かありますか。
坂元先生、どうぞ。
○坂元委員 これは若干ニュースにもなっているのですけれども、ワクチンの搬送方法で、この前自治体宛てに説明いただいた方法は、たしか2~8度とマイナス15度以下の両方があり、あの文章を読むと、片方がより慎重を要し、もう一方がより安定していて管理が可能との2つの表現があって、その選択で市町村の間で結構混乱していると聞いております。
ニュースを見ると、ファイザー社は2~8度を推奨しないで、マイナス15度以下が推奨とのことです。これは私のところにも結構問い合わせが来るのですけれども、市町村間でおたくはどっちで運ぶみたいな動きが若干あるのです。あの書きぶりが市町村にとってどう取っていいか分からないというところがあるのです。その辺のところも、例えば企業がマイナス15度以下がより安定した管理が可能と言うならば、いわゆる高齢者の配送までの時間がまだあるので、-15℃以下の搬送でいきなさいと国が言えば、多分、市町村も腹が決まって、それでやってしまうと思います。その辺が現場ではかなり混乱が起きているということを御承知おきいただきたいということです。
以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
そのほかは大丈夫でしょうか。
では、今、宮入先生からこれまでの接種は想定どおりにいっているのか、今までのところで次の住民の接種へ移行するところでの懸案事項等があるかということ、それから、坂元先生の輸送方法の問題について、事務局から何かあればお願いいたします。
○林予防接種室長 ありがとうございます。
まず、これまでの接種ということでございますけれども、もちろん、現場ではいろいろとお困りのこともあると承知しておりまして、そういったことの解決に日々取り組んでいる状況でございます。また、ワクチンの供給について、当初の段階で、希望するほどにはたくさんの量が供給できないということも、私たちも皆様方同様にもどかしく思っている部分はございます。
そういうことではございますけれども、全体としては円滑に進んできていると思いますし、これから高齢者の接種が始まるに向けて、市町村をはじめ、関係者の皆様方に非常に御協力をいただかなくてはならないところが多々ございますけれども、引き続き御支援、御協力を賜りたいと思います。
また、医療従事者の接種の中では、実際に例えば副反応を疑うような事例が出てきたりとか、アナフィラキシーやアナフィラキシー様の症状がどれぐらい出てきているかということも出てきておりますので、そういったことも踏まえて、今後の体制整備の役に立つように情報発信をしていきたいと考えております。
搬送方法については、坂元委員の御指摘のとおりだと思います。2~8度での冷蔵の移送とマイナス15度以下での冷凍の輸送はどちらもできるという形にしておりますけれども、マイナス15度以下での冷凍の輸送のほうが品質面でより安定した輸送が可能であるということを発信させていただいております。どちらかに決めてしまえばいいといったことができる自治体ではそうかもしれませんけれども、実際にきめ細かな日々の配送の中で、全て冷凍でやるというふうにするということは、市町村にとって非常に足かせになると思いますので、可能なところでより安定した輸送方法を取っていただくというふうに取り扱っていただくのがよいのかなと現時点では思っているところでございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
さらに何か御意見はありますか。
今のところ、43万人が1回目の接種が終わったということで、医療従事者、希望者は470万人ということですから、大体10分の1程度で、まだまだこれからしばらく医療従事者のほうをしっかりと進めていただいて、その後、高齢者の接種に移っていくことになろうかと思います。
Lessons and learnedでいろいろと懸案事項もあると思いますので、そこは少しずつ解決しながらというところもあると思います。
よろければ、これは一応この程度にさせていただきまして、次の議題に移りたいと思います。議題3「新型コロナワクチンの接種間隔について」です。
多屋先生から資料を提出していただいていますので、まずは多屋委員から御説明いただき、その次に事務局から資料3の説明をしていただきます。
では、まず、多屋委員、よろしくお願いします。
○多屋委員 よろしくお願いいたします。資料を御覧ください。
接種間隔は、規定では3週間、21日の間隔で接種するということになっているのですけれども、それを延ばしている国もあるということで、その情報を調べるというミッションをいただきました。多くのエビデンスが出ていたわけではないのですが、論文や公的機関のホームページなどを参考に少しまとめましたので、御紹介したいと思います。
これはまだプレプリントの段階ですけれども、英国の公衆衛生庁によって行われたtest-negative designを使った症例対照研究です。
英国では、ほかの国よりも若干長く、12週まで接種間隔を延長してもよいという方針で、この表に挙げているように、1回目接種から0~3、4~6等、日にちの間隔を振って検討しているという論文です。あと、2回目接種の後、3日、6日と間隔を空けて有効性を見ているという論文です。
10月26日から2月21日に何らかの有症状で検査を受けた80歳以上の方を対象にした症例対照研究で、ワクチン接種歴は全国のワクチン接種レジストリーデータが使われています。年齢、期間、性別、地域、人種、高齢者福祉施設に居住しているかなど、いろいろと調整した結果、表でいえば上のほうですけれども、1回のみの接種群は、1回目接種から28~34日後の有効性について59%、95%信頼区間は0.46~0.68、2回接種群では、2回目接種から7~13日後の有効性が79%という結果が紹介されています。ただ、観察研究ですので、様々なバイアスは考慮する必要があります。
1回目と2回目をどれぐらいの接種間隔で接種したかについての情報は得られていませんが、2回接種後のブースターは非常に大事なものになります。接種間隔がぴったり3週間ということではなくて、間隔が空いても接種するのが大事で、1回目が無効になるということはありませんということかと思っています。
その次に、いろいろな国のホームページや論文なども調べてみたのですけれども、WHO、EU、英国、米国、カナダが接種間隔について、どのようなメッセージを出しているかということをまとめたものとなります。
この表のまとめをもう少し詳しくしたものがその次のページからありますので、まとめのほうは後で御覧いただくとして、次のページを御覧いただきたいのですけれども、WHOは、2回接種、三角筋に筋肉内接種で、接種間隔は21~28日としています。たとえそれが21日以内に間違って接種されても、再接種はしない。2回目が遅れたときは、できるだけ早く接種するという方針です。
なぜこういうことをされているかというと、まだ供給量の問題、制限があります。そして、高い疾病負荷があります。なので、なるべく初回接種の接種率を増やすために、2回目の接種を遅らせるということを検討されているのだと思います。
WHOは、ワクチンの有効性は、初回接種から12日目ぐらいから始まって、2~3週間で89%となると述べています。ただ、1回目接種だけで長期に有効かどうかのデータは、今はまだ十分ではありません。2回目接種は、19~42日の範囲で接種されていると。中和抗体については、初回接種は緩やかに上がって、2回目を接種するとぐんと上がる。これは新型コロナのワクチンに限らず、ほかのワクチンでも同じようなことが言えると思います。なので、WHOが推奨する接種期間は、最大42日(6週間)まで延長可能であるという方針を出されています。
次に、EUですけれども、今回、ファイザー社製のワクチンだけを調べていますが、初回接種後10~14日から21日以降、2回目接種までの有効性は明らかであると述べています。この知見に基づいて、初回接種を受けた人の人数をなるべく増やすために、2回目接種を若干遅らせるということを検討されているようです。
現時点では、接種間隔を超えた場合の予防効果の持続を確実に示す臨床データはなく、初回接種で誘導される中和抗体のレベルは、2回目接種を受けた後よりは低いので、2回目接種を遅らせることで予防効果が減弱する可能性と、ワクチンの予防効果をすり抜ける変異株がすぐに出現してくるという可能性はあるものの、EU諸国では、方針として接種間隔の延長について検討がなされています。14か国は延長せず、2か国は延長、1か国は延長の予定、6か国で延長を検討しているという段階のようです。延長を決定した国についての接種間隔は、アイルランドでは28日、オランダでは42日と決めてるようです。
次に、米国CDCですけれども、2回目接種は、可能な限り推奨期間に近い間隔で接種すべきなのだけれども、短縮はしない。ただし、やむを得ず接種間隔が空く場合は、42日間までに接種する。現時点では、それ以上に間隔を空けたときの効果については限定的であると述べています。
次に、英国です。英国は、最初に御紹介しましたように、12週間と一番長く期間を設けていらっしゃるのですけれども、公衆衛生上の効果を短期間でより大きく、予防し得るCOVID-19による死亡を減らすために、なるべく初回接種を優先してワクチンを届けることを推奨されています。
背景としては、ここに書いてあるように、昨年12月現在、患者数が急増していて、より重篤となる方々を守るために、なるべくワクチンの1回目を届けることが求められていること。そして、ファイザー社製のワクチンの1回目接種10日以降の有効性は高くて、2~3週間での予防効果は89%と推定されていること。なるべく1回目を多くの人に実施したほうが、少数に2回接種するよりも、死亡・入院をより多く予防できることがモデルで示唆されたことなどがこの推奨に至る背景となっています。
2回目の接種は、長期的に予防効果を維持するためにはやはり重要です。ただ、現在得られているデータや、そのほかのワクチンでのエビデンスに基づいて、最大12週間であると英国では推奨されています。
最後はカナダです。カナダも、予防接種に関する諮問委員会では、ワクチンが限られている供給状況では、2回目接種を初回接種から4か月後まで延長すると述べています。この推奨につきましては、emerging population-basedデータ、専門家の意見、公平性、倫理、アクセス可能性等、いろいろな観点から考えて、重篤な疾患のリスクを軽減するという視点に基づいて決められているものであると述べています。現時点のエビデンスからは、高齢者を含めて、初回接種後数週間の発症及び入院に対する高い有効性が示されているので、カナダでの使用が許可されている全てのCOVID-19ワクチンにこの推奨が適用されること。また、初回接種の有効性はきちんとサーベイランスされて、2回目接種を延期するという決定については、監視と有効性のデータについて、継続的に評価しなければならないということ。あと、変異株に対する有効性もサーベイランスしなければならないということ。その結果によっては、推奨の改定が必要になるかもしれないということが述べられています。
以上をまとめますと、3週間が推奨されているのですが、多くの国は6週間ぐらいまでの幅を持たせている。
一つ私が思いますのは、1回目接種から3週間の時点で、例えば体調が悪かった、でも、3週間だから接種しなければいけないということで、体調は悪いけれども無理をして接種してしまうということはお勧めできないのではないかと思いますので、そこに3週間の猶予があるということについては、御本人にとっては、一番体調のよいときに受けられるというメリットはあるのではないかと考えております。
以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
続きまして、事務局から資料3の説明をお願いいたします。
○高山室長 では、資料3につきまして、事務局から御説明させていただきます。「ファイザー社の新型コロナワクチンの接種間隔について」という資料でございます。
2ページ目を御覧ください。現在、ファイザー社製の新型コロナワクチンの接種間隔につきましては、18日以上の間隔を置いて、標準的には20日の間隔を置いて2回接種することとし、1回目の接種から間隔が20日を超えた場合は、できるだけ速やかに2回目の接種を実施することとさせていただいております。
予防接種・ワクチン分科会におきましても、今、3週間を超えた場合は「速やかに」と記載させていただいておりますけれども「速やかに」ということは何をもって判断するのかとか、4週後でも接種は可能なのか、それから、上限は市町村が判断するということでよろしいのかといった御意見をいただきました。また、接種間隔が延びざるを得なかったという事情が起こり得ると思いますけれども、そういったときに、有効性などについて一定のデータがあるとよろしいのではないかという御意見をいただいております。
ファイザー社製の新型コロナワクチンの臨床試験における接種間隔につきまして、3ページにまとめさせていただきました。
企業からいただいている情報では、接種間隔は21日間隔ということで設定しておりましたけれども、有効性の解析について、1回目の接種から19~42日後に2回接種された被験者も含む集団で解析を行っています。
全体のワクチン有効率は、これまでも明らかになっておりますように、95%であるということでございます。
一方で、1回目の接種から24~42日後、つまり3週間より後に2回目を接種された被験者という方もいらっしゃいますので、これらのワクチンの有効率はいかがかということになりますと、例数が少なくて確定的な評価は困難であるというただし書つきですけれども、下の表にお示ししておりますように、計算いたしますと73%程度になるということですが、95%信頼区間を御覧いただければ分かりますように、統計学的にはそうと言い切れるものではなさそうということです。
これを受けまして、PMDAの見解といたしまして、接種間隔を24日以上に延長した場合の有効性は十分に確立していません。したがって、3週間間隔で2回接種することが適切ということになりました。
一方で、使用実態下においては、3週間隔での接種ができない場合も想定されますので、その場合はできる限り速やかに2回目の接種を実施するよう促す必要があるとされて、先ほどの書きぶりになったということでございます。
先ほど多屋先生から御説明いただきました海外での知見等も踏まえまして、今後、どういった方針でいくかということですけれども、4ページ目でございます。
ファイザー社製の新型コロナワクチンにつきましては、今、御説明したような記載とさせていただいております。
一方で、臨床試験において、接種間隔を42日後としていたというか、なってしまったのかもしれませんが、そういう例もありまして、一定の有効性は期待できると考えられますけれども、有効性が十分に確立されているわけではないというのが現状でございます。
一方で、多屋先生からも御報告いただきましたように、海外において、接種間隔が3週間を超えた場合の有効性に関する研究等も行われております。また、ガイダンス等で3週間を超えた場合、接種間隔の目安を示しているという国もございますし、例えばWHO、EU諸国、米国では6週間という目安が示されているという御報告をいただいたところでございます。
先ほどの分科会での御意見ということもありますし、今後、我が国におきましても接種を進めていく中で、様々な事情でぴったり3週間ということで接種ができないという場合もあると想定されますので、こうした情報が参考になると考えておりまして、こういったことを現場にお知らせしていくことも必要ではないかと考えております。
なお、接種間隔につきましては、今後、接種者も増えて、科学的知見がさらに蓄積されていく間に、また新たな情報も出てくるということもございますので、都度都度必要な情報発信を行っていくということで、今後進めていってはいかがかと私どもは考えておりますけれども、委員の先生方の御意見を頂戴できればと思います。
以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
今、世界的にワクチンのロールアウトがそれほど十分ではないというところで、1回目接種をなるべく早く進めるべきではないかという議論をされているところで、各国ともそういったデータもある程度取っているような状況です。
やはり国によって方針が大分違うところはあるのだと思いますけれども、日本の場合は、今のところ20日の間隔を置いて2回接種ということで、1回目の接種から20日を超えた場合は、できるだけ速やかに2回目の接種を実施することとされているところで、多屋先生からはリアルワールドデータをまとめていただいて、各国の状況で、多くの延長を認めている国では6週間を認めるところであるということで、臨床試験の結果も一定程度有効性は期待できるということですが、まだ十分ではないというお話でした。
ですから、今のこの時点で部会として何か意見をまとめて、接種間隔についてリコメンデーションをするということではないと思いますけれども、今後の情報収集をしていく必要があるということかなと思いますが、委員の皆様から御意見をいただければと思います。
いかがでしょうか。
坂元先生、お願いします。
○坂元委員 接種間隔について質問したのは、私だと思います。
現実に、多屋先生をはじめ、非常に有益なデータをお示しいただきまして、ありがとうございました。市町村としても、いわゆる20日というのをできるだけ重要視していきたいというところで、一つのお願いで、もちろん、国のほうからどこまで超えていいかということは恐らく示せないと思います。
ということで、例えばその場合のいわゆる参考資料みたいな形で、もし超えた場合の基準となる考え方みたいなものを何か簡単にお示しいただければ、例えばこの日に熱があって、2回目に来られなかったといったときに、市町村が相手にどのように説明するか、例えば6週間を超えると、ちゃんとしたデータがないので、これ以上は保証できませんとか、ここまでならこうだとか、多分、最終的には御本人が選ばれることになると思うのです。市町村が接種を受ける方に選択を投げかけられるように、簡単な冊子・資料を作って、ご提示いただけましたら、接種現場としては非常にありがたいと思います。
以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
市町村が接種主体であるわけですから、市町村がきちんとそういった基準を超えるというか、遅れてしまう可能性のある方にどのように説明するか、そういった資料を準備していただければというお話だと思います。
ほかにいかがでしょうか。
では、伊藤先生と宮入先生の順番でお願いします。
○伊藤委員 ありがとうございます。
先行接種の担当をさせていただいておりまして、現在、約1万人の人が2回目接種をされている状況だと思っておりますが、その中で、2回目接種をするに当たっては、どれぐらいの間隔というのが実施医療機関の中でも随分問題になっておりました。
一応確認で、今日のお話からは、2回目の接種について、いつまでに行かなければいけないということではないと認識しているのですけれども、医療機関のほうから聞かれているのが、定期接種の実施要領の中では、実施間隔が違ったときには市町村に報告しろという規定があるのですが、今回は臨時接種ですし、今回のものに関しては、2回目接種がどの程度遅れればという話があるのでしょうけれども、それについての報告義務はないという形で理解していいのかどうかということだけ、一応、現場からの御質問ですので、お願いしたいと思います。
以上です。
○脇田部会長 宮入先生、どうぞ。
○宮入委員 私も伊藤先生と同じような質問で、ちょうど年度またぎになってしまったということで、2回目の接種を受ける医療機関が連携施設であったりする場合には、大幅に接種間隔が空いてしまう可能性があるとか、既に終わってしまっているという事態があって、2回目の接種をどう考えたらよいのかということについて、何らかの考え方を示していただければと思います。お願いします。
○脇田部会長 ありがとうございました。
それでは、ここまでで事務局からコメントいただけますか。
○川瀬予防接種室室長補佐 お答えいたします。
まず、坂元先生と宮入先生は同じ趣旨の御指摘だったと思います。現場で円滑な接種の受付等ができるように、我々としても工夫して何かしらお示しできるように検討していきたいと思っております。
伊藤先生から御質問は、接種間隔が3週間を超えた場合に報告の必要があるかということだと思います。接種間隔が3週間を超えた場合の報告は求めておりません。
ただ、接種間隔が早過ぎた場合、要するに18日以上の間隔を置いてと言っていて、これが17日以下になった場合については報告をいただくことにしておりますけれども、3週間を超えた場合については、報告は求めていないという状況でございます。
以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
どうぞ。
○伊藤委員 確認なのですけれども、その場合の報告は、当該医療機関の施設というか、被接種者の市町村のほうに届出をするということでございましょうか。
○脇田部会長 事務局、いかがですか。
○伊藤委員 一応、定期接種の実施要領の中に入っているのですけれども、今回提示をされている中に、接種間隔の誤りなどの重大な健康被害につながる可能性がとか、そういう事故についての報告について、規定がないというふうに認識していたので、お尋ねしております。
○川瀬予防接種室室長補佐 今すぐにはお答えできませんので、また後ほど御回答させていただければと思います。申し訳ありません。
○伊藤委員 ありがとうございます。
○坂元委員 ついでに市町村としても、病院からその通知を受けたときに、予防接種法の中で18日以上と決まっていた場合、以下は駄目、つまり予防接種法として認めないという理解でいいのか、そこも併せて御回答願います。もちろん、後で結構です。
○脇田部会長 では、事務局、そちらも併せて御検討いただければと思いますので、よろしくお願いします。
そのほかにいかがですか。よろしいですか。
釜萢先生、何か御発言はありますか。
○釜萢委員 今、伺っている中で、私からは特にありません。
○脇田部会長 ありがとうございます。
どうぞ。
○正林健康局長 健康局長の正林ですけれども、私から先生方に御質問させていただいてよろしいでしょうか。
今、多屋先生からのこのような報告もありますけれども、こちらから例えば仮に何らかのQ&Aか何かでお示しすることになった場合、恐らく予想されるのは、現場から仕事の都合上、どうしても3週間ぴったりで接種できませんと。今のところ、こちらからは「できるだけ速やかに」ぐらいの表現でしか表していないので、その「速やか」はいつまでに打ったらいいのですかみたいな質問は容易に想定されるのですけれども、それに対する答え方で何かアイデアはございますか。
○脇田部会長 坂元先生、まず、多屋先生に答えてもらってからでいいですか。
○坂元委員 どうぞ。
○脇田部会長 では、多屋先生、お願いします。
○多屋委員 今回のことを受けまして、各国の状況を調べました。それを総合的に考えますと、3週間はお勧めなのだけれども、もしどうしても接種できなかった場合は、6週間ぐらいまでをめどに2回目を接種してくださいというのが妥当な線なのではないかといろいろと調べて思ったところです。
日本脳炎の積極的勧奨の差し控えのときもそうだったと思うのですけれども、接種したものが無効になることはない、接種回数はしっかりと守りましょうということも過去にはあったので、目安になるとしたら6週間ぐらいなのかなと感じております。
以上です。
○脇田部会長 坂元先生、お願いします。
○坂元委員 市町村の現場としては、受け付けるときに、私は3週間後に海外出張なので延ばしてくれた場合等は困るかなと思います。疾病等でやむを得ない場合ぐらいは認めるようにするといいかなと思います。最初から何でもありきになってしまってという懸念がありますので、やはり基本は3週間後、2回目は御病気で受けられなかったというのを市町村としては、前提として考えていきたいと思いますので、そこが何でもありという形はやはりまずいかなと思っております。
以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
今、それぞれの立場で御意見をいただいたところです。
釜萢先生、どうぞ。
○釜萢委員 釜萢ですけれども、今、坂元先生からお話があり、先ほど多屋先生からも御説明があったように、6週間というのも、現状で6週間の根拠がそんなにあるわけではないと考えます。大事なことは、なるべく多くの方に2回接種してもらうということだと私は思っておりますので、2回目までの間隔を延ばした場合に、大きな不都合が生じることが判明した時点で、期限を明示するのがよろしいのではないか。
現在は、まず、3週間で2回目を接種することが大事で、17日の間隔で打ってはいけないということはきちんと確認をする必要はありますけれども、2回の接種を受けていただくということを優先すべきであり、現在、国から示されている内容で十分ではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか。
○脇田部会長 ありがとうございます。
中野先生、御意見をどうぞ。
○中野委員 中野でございます。
私も釜萢先生と同じ意見でございます。電話相談なんかをしておりますと、確かに多屋先生がおっしゃる海外のデータで6週間というのは、医学的には納得できるのですが、3週間後は駄目ですか、では、いつにしますかで、次もまた駄目だとおっしゃる方は結構多くて、より具体的にここまでは許容するということを示してしまうと、現場それぞれの立場でより困難になるのではないかと思います。
なので、厚労省に示していただいている、現行の「できるだけ速やかに」の理由は、2回接種が21日で行われていて、それが今、一番有効率が高いというデータしか今はないわけなので、逆の観点からいくと、何日以上空ければ効果がないとか、それこそやり直しだというぐらいに効果がないということが分かったのであれば、例えば180日以上空いたら定期接種としては認めないとか、そのときは、貴重なワクチンですから、ほかの方の1回目を優先するとか、そういう観点で、有効率がない場合に、何日以上は認めないというのはあり得るかもしれませんが、今の時点で何週間かというのを議論するのは、先ほどお見せいただいたファイザーの知見のデータとかでも、何しろ発症者が1例でございますので、これではパーセンテージを議論するにはなかなか難しいのではないかと思っています。
以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。御意見はございますか。
白井先生、どうぞ。
○白井委員 Q&Aについて、多分、1回限りでこれでということではなくて、バージョンアップしていただけるのではないかと思いますので、逆に自治体というか、現場からその都度いろいろな事象についてのQを出して、それにAを作っていただくことをお願いしたいと思います。
医療従事者や個別接種の場合に、医療機関で行う場合には、医師の判断とか、その辺の相談が割とできると思うのですけれども、集団接種の場合に、事務担当者が相談をされて受付ということになったときに、なかなか判断ができないと思うので、ある一定の基準というか、何かあればということを自治体からは申し上げたいと思いました。よろしくお願いします。
○脇田部会長 ありがとうございます。
さて、ほかにあれば。
多屋先生、どうぞ。
○多屋委員 今回、調べて感じたことなのですけれども、各国でワクチンの供給が十分でないというところも延長の理由の一つに挙げているところが多かったように思います。
もちろん、21日、20日の間隔で受けるのは大原則だと思うのですけれども、日本は、供給が足りないかもしれないという議論は考えなくてもよいということであれば、そこは厳密にという考え方もあると思うのですが、もしそれが少しでも供給について考えるところがあるのであれば、こういう考え方もありますという各国の考えが示されたのかなと調べて思ったのですけれども、そこは大丈夫と思っていてよかったのでしょうか。2回目接種の供給は十分であると考えていてよかったのでしょうか。
○脇田部会長 少なくとも、私の理解では、今、ワクチン供給量が足りないので、1回目を優先するために間隔を空けましょうという相談をしているのではないと思っているので、そこのところは議論がまた別になってくるかなとは思いました。
事務局、もしお考えがあればということですけれども、池田先生も手が挙がっていましたから、そこのところですか。
○池田委員 同じことでございます。
イギリスでは、不確実性といいますか、多分、いろいろな不確定性がある中でのモデルだと思いますけれども、少数の方に2回接種するよりも、初期に1回目接種を多くの方に実施するほうが死亡・入院、要するに国全体としては健康改善のほうにつながっていくというモデルもあるようなので、例えばこういった簡単な試算を行うことによって、ワクチンの供給の問題と、とにかく1回目を早く多くの方に届けるということについての考えも、今後、分科会でも検討していく必要があるのかなということで、ちょっと関連したコメントということで発言させていただきました。
○脇田部会長 ありがとうございます。
今、様々な御意見をいただきました。6週間と示したほうがいい、あるいはそこは示さずに、現状の書きぶりでよいのではないかというお話がありましたが、今、中野先生がおっしゃるように、6週間のところは、データ的にはあまり十分なデータではないのではないかという意見もあったというところで、結論を出すのはなかなか難しいというところですけれども、事務局からは何かありますか。
○正林健康局長 いろいろなコメントをありがとうございます。大変参考になりました。
いただいた御意見を踏まえて、Q&Aを考えていきたいと思います。
○脇田部会長 そうですね。正林局長、ありがとうございます。
まだQ&Aもバージョンアップをしていっていただくというところだと思いますので、今のところは医療従事者の接種で、それほど問題なく進んでいくのだろうと思いますけれども、白井先生からもお話がありましたが、高齢者の接種、住民の接種が始まると、地域の自治体の方、事務方が受付・予約等を担当されて、いろいろと困るような事例もかなり出てくるのかなと思いますので、Q&Aはしっかりと準備していただいて、そちらもデータが出てくればまたバージョンアップするということもあろうかと思いますし、それから、先ほど池田先生からも問題提起がありましたけれども、住民接種が始まったときのワクチンの供給量によっては、1回目接種を広く進めていくべきではないかということを検討しなければいけないということがないようにとは思っていますけれども、そういうことを検討する時期もあるかもしれないと。予防接種・ワクチン分科会のほうでも検討するべきではないかということだったと思います。
ここはそのようなまとめという形にさせていただきまして、接種間隔が3週間を超えてしまった場合の対応というところは、Q&Aのほうに反映させていただくということにさせていただきたいと思います。
そのほかによろしいでしょうか。議題1~3以外で先生方から何かございますか。よろしいでしょうか。
どうもありがとうございました。
それでは、準備されていた議題は以上となります。
事務局のほうにお返ししたいと思います。
○林予防接種室長 先ほど御質問いただいた点のお答えが済んでいなかったので、お答えさせていただきたいと思います。
○脇田部会長 お願いします。
○林予防接種室長 間違い接種の場合に、誰が誰に連絡すべきかということでございますけれども、現在お示ししております手引に基づいて、間違い接種をしてしまった医療機関から、間違いをされてしまった被接種者の住民票所在地の市町村に御連絡いただくという形にさせていただいておりますので、被接種者ごとの実施主体たる住民票所在地の市町村で取りまとめていただくという形になります。
そういった接種の取扱いについて、法的な位置づけについても御質問いただきましたけれども、全て予防接種法上の接種でないと一概に申し上げることにもいろいろと課題があるかと思いますので、そこについては受け止めさせていただいて、整理させていただきたいと思います。
○脇田部会長 今の点はよろしいですか。
ありがとうございます。
それでは、事務局のほうにお返しいたします。
○元村予防接種室室長補佐 本日も長時間にわたり、活発に御議論いただきまして、ありがとうございました。
次回の開催につきましては、追って御連絡させていただきます。
事務局からは以上になります。
○脇田部会長 それでは、これで本日の会議を終了したいと思います。
今日も活発な御議論をありがとうございました。
 

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