令和3年3月29日

 3月29日(現地時間同日)、タンザニア連合共和国のダルエスサラーム市において、我が方、後藤真一駐タンザニア連合共和国日本国特命全権大使と先方ジャマル・カシム・アリ・ザンジバル政府財務計画担当国務大臣(H.E. Jamal Kassim Ali,Minister of State, President’s Office – Finance and Planning, The Revolutionary Government of Zanzibar)との間で、2014年3月11日署名・交換済みの無償資金協力「ザンジバル・マリンディ港魚市場改修計画」(9億3,500万円)について、新型コロナウイルス感染拡大に伴う工期延長等の事情から、贈与の限度額を12億8,500万円に変更することに関する書簡の交換が行われました。

  1. ザンジバル諸島最大の消費地であるウングジャ島に位置するマリンディ港は、周辺の零細漁船が水揚げを行う同島最大の漁港であるとともに、鮮魚の流通拠点です。しかし、施設の老朽化が激しく、岸壁が崩落した危険な場所での水揚げや、著しく不衛生な環境下での水産物の取引が行われており、同港の改修は喫緊の課題となっています。
  2. この協力は、ザンジバル・マリンディ港魚市場における水揚げ場や加工等に係る施設の改修を目的としています。これにより、水産物の鮮度の向上、適切な残渣処理による周辺環境の改善、市場利用者の作業効率及び安全性向上を図り、ザンジバルにおける水産業の振興に寄与することが期待されます。
  3. 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、「質の高いインフラ投資に関するG20原則」を踏まえた質の高いインフラ投資の推進を表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。
[参考1]タンザニア連合共和国基礎データ

タンザニア連合共和国の面積は約94.5万平方キロメートル、人口は約5,800万人(2019年、世界銀行)、一人当たり国民総所得(GNI)は約1,080米ドル(2019年、世界銀行)

[参考2]

タンザニアは本土タンガニーカと島嶼ザンジバルが合併してできた連合共和国。島嶼ザンジバルには、連合共和国とは別の独自の司法・立法・行政自治権があり、独自の大統領を有する。